東京都の看護師の平均年収はいくら?高い年収を得る方法6選【2025年版】

「東京都で働く看護師って給料が高いって聞くけど本当?」「東京都で高い収入を得るためにはどうすれば良いの?」
東京都は全国的に見ても看護師の平均年収が高いといわれるため、給与アップを目標に東京都での転職を考えている方もいるのではないでしょうか。ただし、物価や生活費の高い東京都では、給与事情を正しく把握することが転職やキャリア形成に直結します。
この記事では、東京都で働く看護師の平均年収について、最新のデータをもとに詳しく解説します。東京都でのキャリアプランが具体的になり、年収アップに向けた一歩を踏み出せるでしょう。

東京都の看護師の平均年収は568万9,100円【2025年版】
東京都で働く看護師の平均年収は、568万9,100円です。詳しい年収の内訳は、次のとおりです。
平均年収 | 568万9,100円 |
平均月収 | 40万5,600円 |
平均賞与 | 82万1,900円 |
東京都の平均年収が高い理由は、高度医療を提供する病院が多いことや、求人に対する応募が集中し、看護師の質の高さが求められることなどが考えられます。
ただし、これはあくまで平均の金額です。実際には、働く病院の規模や、看護師の経験年数によって大きく変わるため、東京都内でも年収に差が出ることがあります。
関連記事:【2025年版】看護師の平均年収はいくら?ボーナスや給与の内訳を解説
年齢・経験別に見る東京都の看護師の平均年収
東京都の看護師の平均年収は、年齢や経験によっても変わります。ここでは、年齢・経験別に見た平均年収を紹介します。
- 高卒+3年課程の新卒看護師の場合
- 大卒の新卒看護師の場合
- 勤続10年で非管理職の看護師の場合
それぞれの平均年収を具体的に見ていきましょう。
高卒+3年課程の新卒看護師の場合
平均基本給与額 | 21万3,340円 |
平均税込給与総額 | 28万9,069円 |
東京都で働く高卒で3年課程の看護学校を卒業した新卒看護師の場合、28万9,069円の12ヶ月分に、賞与を加えた金額が平均年収です。
新卒看護師は、まだ経験が少ないため、給与水準はこれから上がる可能性があります。日々のケアや学習をとおして専門性を高めたり、経験を積んだりすることで、年収アップを目指せるでしょう。
大卒の新卒看護師の場合
平均基本給与額 | 21万9,334円 |
平均税込給与総額 | 29万6,939円 |
東京都で働く大卒の新卒看護師の場合、29万6,939円の12ヶ月分に、賞与を加えた金額が平均年収です。
高卒で3年課程の看護学校を卒業した新卒看護師よりも、大卒の新卒看護師の方が平均税込給与総額が高いため、平均年収に差が出ると考えられます。これは、学歴による初任給の違いが影響しているためです。
勤続10年で非管理職の看護師の場合
平均基本給与額 | 26万3,148円 |
平均税込給与総額 | 35万7,726円 |
東京都で働く勤続10年で非管理職の看護師の場合、35万7,726円の12ヶ月分に賞与を加えた金額が平均年収です。
勤続年数が長くなると、経験やスキル、病院への貢献度などが評価され、給与も徐々に上がっていく傾向にあります。役職手当や資格手当が支給されることで、さらに年収がアップする可能性もあります。
東京都と全国の看護師の平均年収の比較
東京都と全国の看護師の給与は、次のとおりです。
東京都の看護師 | 全国の看護師 | |
平均年収 | 568万9,100円 | 519万7,000円 |
平均月収 | 40万5,600円 | 36万3,500円 |
平均賞与 | 82万1,900円 | 83万5,000円 |
全国の看護師と比べると、東京都で働く看護師の平均年収は約49万円高いことがわかります。このように、東京都は給与水準が高いため、年収アップを目指す看護師にとって魅力的な地域といえます。
関連記事:看護師の給料ランキング!都道府県別や全職種別で平均年収を徹底比較
東京都と近隣の看護師の平均年収の比較
ここでは、東京都の看護師と近隣(埼玉県、千葉県、神奈川県)の看護師の平均年収を比較します。
東京都 | 埼玉県 | 千葉県 | 神奈川県 | |
平均年収 | 568万9,100円 | 490万2,600円 | 510万600円 | 546万2,600円 |
平均月収 | 40万5,600円 | 35万7,900円 | 35万4,500円 | 38万8,900円 |
平均賞与 | 82万1,900円 | 60万7,800円 | 84万6,600円 | 79万5,800円 |
この表からわかるように、東京都の看護師の平均年収は、近隣のなかで最も高い水準です。大学病院や専門性の高いクリニックが多いため、スキルのある看護師の需要があり、これが給与に反映されていると考えられます。
看護師が地方から東京都に出て働くメリットとデメリット
地方から東京都に出て働くことは、キャリアアップや年収アップのチャンスになりますが、生活面での課題もあります。ここでは、メリットとデメリットをそれぞれ見ていきましょう。
メリット
地方から東京都に出て働くメリットは次の3つです。
- 平均年収の水準が全国より高い
- 多様な病院や診療科で経験を積める
- キャリアアップや資格取得の機会が豊富である
東京都は多くの医療機関が集まるため、専門性を高めるための研修やセミナーも豊富です。
また、最先端の医療機器を扱う病院も多く、看護師としてのスキルアップとキャリア形成に最適な環境が整っている可能性があります。これにより、看護師としての将来の選択肢を広げられるでしょう。
デメリット
地方から東京都に出て働くデメリットは次の3つです。
- 生活費(家賃や物価など)が高い
- 仕事の忙しさや人手不足による負担が大きい
- 実家を離れることでサポートが得にくい
総務省「家計調査」によると、単身世帯の1ヶ月あたりの消費支出は16万9,547円です。
しかし、東京都内は家賃が高く、この消費支出が上がりやすいため、たとえ収入が高くても家計への負担が大きくなりがちです。
また、慢性的な人手不足から業務が多忙になりやすく、精神的・体力的な負担が増える可能性があります。慣れない土地で頼れる人がいないことも、ストレスの一因となることがあります。
看護師が東京都で高い平均年収を得る6つの方法
ここからは、実際に東京都で働く看護師が年収を上げるための具体的な方法を紹介します。
- 規模が大きい病院に勤める
- 自由診療の病院やクリニックに転職する
- 手当や福利厚生が充実している病院を選ぶ
- 専門資格を取得する
- キャリアアップを目指す
- 求人サイトや転職サイトを活用して病院を探す
これらの方法を実践することで、東京都で看護師として年収アップを目指せます。自分のキャリアプランに合った方法を選びましょう。
規模が大きい病院に勤める
規模が大きい病院は、給与水準が高い傾向にあります。というのも、経営基盤が安定しているため、得た利益を給与やボーナス、手当といった形で看護師にしっかりと分配できるからです。
たとえば、大学病院や総合病院などは、福利厚生が充実していることが多いため、年収アップを目指すなら、規模の大きな病院への転職を検討してみましょう。
自由診療の病院やクリニックに転職する
自由診療の病院に転職することで、年収がアップする可能性があります。保険診療の病院よりも、患者さまに対する施術料が高く設定されているためです。
具体的には、次のような診療科目や治療をおこなう病院やクリニックは自由診療の場合があり、看護師の給与も高くなりやすいです。
- 美容医療
- 審美歯科・矯正歯科
- AGA治療
- ED治療
患者さまの美容や生活の質向上に特化したサービスを提供するため、高度な接遇スキルが求められます。より丁寧な対応やカウンセリングが必要ですが、その分、やりがいやインセンティブによる高収入を目指せるでしょう。
手当や福利厚生が充実している病院を選ぶ
手当や福利厚生が充実している病院を選ぶことで、基本給に加えて、さまざまな手当が加算されるため、収入が増える可能性があります。
一例として、夜勤手当や住宅手当、扶養手当などが手厚い病院は、基本給が同じでも年収に差が出ます。そのため、転職活動では、給与だけでなく手当の内容にも注目して病院を選ぶことが大切です。
専門資格を取得する
専門資格を取得することで、資格手当が支給されるため、年収アップが期待できます。
日本看護協会「2022年度専門看護師・認定看護師に対する評価・処遇に関する調査」によると、専門看護師は平均1万1,279円、認定看護師は平均8,530円の資格手当がつきます。
また、専門資格の取得を支援する制度を設けている病院もあるため、積極的に活用して資格取得を目指すことも一手です。
キャリアアップを目指す
看護主任や看護師長、看護部長などの管理職に昇進すると、役職手当が支給されるため、収入アップが見込めます。
実際に、病棟の看護主任になると、基本給に加えて数万円の役職手当が加算されることがあります。管理職は責任も大きくなりますが、仕事のやりがいや年収アップにつながるため、積極的にキャリアアップを目指しましょう。
求人サイトや転職サイトを活用して病院を探す
求人サイトや転職サイトを活用して病院を探すことで、年収を上げられるでしょう。
たとえば、転職サイトに登録すると、キャリアアドバイザーがあなたの希望条件に合った非公開求人を紹介してくれる場合があり、この非公開求人は条件が良い可能性があります。
これらのサイトをうまく活用して、希望の条件に合った病院を見つけましょう。
東京都の看護師についてのよくある質問
Q1:東京都の看護師の手取りはいくらですか?
手取りの目安は総支給額の約75~85%といわれています。東京都の看護師の平均年収は568万9,100円であるため、手取りは約426万〜455万円が目安です。月収は約30万~32万円になります。
手取り額は、年収から社会保険料(健康保険や雇用保険など)や所得税、住民税が引かれた金額であるため、扶養家族の有無や個人の控除状況によっても金額が変わります。
Q2:東京都の看護師は平均年収700万円を目指せますか?
看護師が年収700万円を目指せる可能性があります。
美容クリニックのような自由診療の病院で働いたり、大学病院の管理職になったりするなど、特定の条件を満たすことで年収700万円を超えるでしょう。
東京都の看護師の平均年収は568万9,100円!実態を知って今後のキャリアに活かそう
東京都の看護師の平均年収は568万9,100円で、これは全国平均よりも高い水準です。
しかし、給与が高い分、生活費も高くなるため、ライフスタイルを考慮してキャリアプランを立てることが大切です。東京都で年収を上げたいと考えているなら、規模の大きい病院への転職、自由診療の病院での勤務、専門資格の取得、キャリアアップなどを検討してみましょう。
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<参考サイト・文献>
令和6年賃金構造基本統計調査|厚生労働省(千葉県~愛知県)
令和6年賃金構造基本統計調査|厚生労働省(全国~埼玉県)

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