【具体例あり】訪問看護の転職における志望動機のポイントとは?面接での伝え方も紹介

公開日:2023/12/25 更新日:2024/04/05
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訪問看護は看護師の転職先の1つとして注目されており、転職を検討しているという看護師の方も少なくないでしょう。

しかし訪問看護へ転職する際の志望動機をどのようなものにすべきか、履歴書の作成や面接を控えた中で悩んでいるという看護師の方もいるのではないでしょうか。

今回は訪問看護の転職における志望動機を考えるポイントや面接での伝え方、具体例も紹介していきます。

訪問看護へ転職する際の志望動機のポイント5選

訪問看護へ転職する際の志望動機を考えるポイントは5つあります。

  1. 自身の経験やスキルを振り返る
  2. チーム医療や地域医療へ関心があると伝える
  3. 訪問看護師として働く中でのなりたいビジョンや考えを明確にする
  4. 訪問先での独自の課題解決やアプローチに興味を持つ
  5. 利用者さまとの長期的な関係を重視する

それぞれ詳しくみていきましょう。

1.自身の経験やスキルを振り返る

転職を検討する看護師の方は、自分のこれまでの経験やスキルを生かして、どのように訪問看護師として活躍できるのかを明確にすることが重要です。

自身の過去の経験や習得してきたスキルが、訪問看護師としてどのような価値を持つのかを理解することで、志望動機が具体的かつ説得力を持つものとなるでしょう。

例えばこれまで小児看護に特に力を入れてきており、発達障害を持つ子供との関わりを得意とするなら、まず小児の利用者さまを受け入れている訪問看護ステーションを探します。そこで志望動機として、自分の得意分野やこれまでの看護の中での経験談などを話すと、より説得力が増すでしょう。

2.チーム医療や地域医療へ関心があると伝える

訪問看護師は単独での訪問だけでなく、地域医療を有意義なものとするために、他職種と連携しながらケアを行うことが多いのも特徴です。

さらに地域包括ケアシステムの構築には、利用者さまの側で思いを聞き、医療ケアを提供する中で、利用者さまとご家族の生の声を知っている看護師の立場が非常に重要となるでしょう。

地域医療の中で看護師はどのような役割を担っているのか知り、そこに携わりたいと感じたというのも立派な志望動機です。

このようにチーム医療や地域医療、地域包括ケアシステムの構築へ関心があることは、訪問看護師としても重要な要素であるため、志望動機の中や面接の中で伝えていけると良いでしょう。

参照:厚生労働省「地域包括ケアシステムの実現へ向けて」

3.訪問看護師としてなりたいビジョンや考えを明確にする

訪問看護師として働く中で、自分のなりたいビジョンや看護師像に対して具体的な考えを持っていることが大切です。

志望動機を考える中で、利用者さまの生活の質(QOL)をどのように向上させたいと思っているのか、利用者さまの生活にどのように関わっていきたいのかなど、看護師としてやりたいことや、なりたい看護師像を考えてみましょう。自分の看護観を振り返り考えを明確にすることで、個別性があり、かつ充実した内容の志望動機を考えられるでしょう。

4.訪問先での独自の課題解決やアプローチに興味を持つ

訪問看護師は、病院内の看護とは異なり、利用者さまの自宅環境でのケアが中心です。そのため、その場所特有の課題やニーズに対応するためのアプローチが求められます。

例えば自宅環境では医療器具が病院のように揃っていません。また持参できる医療用品も限られています。その中でケアを実践するにはどうすれば良いか考える必要があるでしょう。また利用者さまのADLの低下に伴って、生活環境に不便さを感じている場合もあります。生活環境を観察して、看護師の方から利用者さまに困りごとがないか聞けるのも大切です。

このような課題解決能力を磨くのに興味や魅力を感じていると伝えることで、面接官にやる気を感じてもらえるプラスの要素にもなるため、伝えていくと良いでしょう。

5.利用者さまとの長期的な関係を重視する

訪問看護師は、一般的な病院勤務よりも、利用者さまとの関係が長期的に続くことが多いです。

利用者さまとの深い絆や信頼関係を築くことの重要性を理解しており、自分も長期的な関わりがしたいという思いがあるのであれば、志望動機に繋げられるでしょう。

ただし他の看護師も考えやすい点ではあり、個別性が出しにくい志望動機の一つでもあります。

病院で葛藤を抱えたり、悔しい思いを抱えたりしたというような体験談を交えると、さらに説得力が増すので、履歴書作成時や面接の際は何かエピソードを付け加えてみてはいかがでしょうか。

訪問看護の志望動機の具体的な例4選

ここまで訪問看護へ転職する際の志望動機のポイントを5選解説しました。ここでは前述のポイントを踏まえて具体的な例を4つ紹介します。

ただあくまでもここで紹介するものは一例であり、そのまま使い回すと個別性のないものになってしまうため、そのまま使い回さないようにしましょう。

「看護のスキルをより深く活かしたい」

これまでの病院勤務で培ってきた知見やスキルを活かしていきたいという思いを伝える中で、自分がその訪問看護ステーションで働く「ステーション側からのメリット」も伝えるようにしましょう。そのためには自分のできることや活かせるスキルを明確にすることが大切です。

また、併せてスキルアップの視点も伝える必要があります。例えば訪問看護の現場で働く上で、利用者さまの状態や日常生活をアセスメントして、利用者さまにあったケアやアプローチを考えられるようになりたい、など具体的に考えておきましょう。

また訪問看護では、特定の疾患や高齢者ケア、ターミナルケアなど、専門的な知識や技術を深めるチャンスが増えるという特徴もあります。

極めたい分野がある場合はその思いも交えて伝えると、志望動機に深みや真剣さが増します。

「地域医療に貢献したい」

訪問看護師は、単に利用者さまのケアを行うだけでなく、地域との連携を強化し、地域全体の健康サポートの役割を果たす存在でもあります。

日本の高齢化が進む中、在宅医療や再入院予防の重要性が増しており、地域住民への健康教育やアドバイスも訪問看護師の役割として重要です。

訪問看護師として地域医療の向上に携わっていきたいと伝えると、世の中の動きや今後の医療の傾向などの事前学習をした上で、応募したと好印象を与えられる可能性があります。

ただ「どこの訪問看護でもよかったのでは?」と思われやすいため、なぜ志望した先の訪問看護ステーションがよかったのか、という点も補足すると良いでしょう。

「利用者さまの生活の一部として関わりたい」

訪問看護師は、利用者さまの家を訪れることで、その日常生活や家庭環境を直接知ることができるため、身体的なケアだけでなく、精神的なサポートや心のケアにも携われます。

さらに利用者さま本人だけでなく、ご家族や地域、他職種との連携を深めていくと、包括的なサポートが提供できるため、まさに利用者さまの生活の一部として関わることができます。

このように利用者さまの生活の一部として関わりながら包括的なケアを行いたい、と伝えることで、地域看護の視点も交えた志望動機を伝えられるでしょう。

また退院支援に興味を持っていた、急性期で入退院を繰り返す人が多かった、など病棟で深く関われなかったというジレンマの経験を交えて話すと、さらに説得力が増す場合があります。

「ワークライフバランスを重視し、長く看護師として活躍したい」

訪問看護は事業所によるものの、オンコールがないところもあるため、病院と比較すると日勤のみで働きやすい環境のところが多いです。

キャリアを長く続けるために、ワークライフバランスを追求したいという思いから訪問看護師を志望していると伝えましょう。

ただ待遇や勤務などの面ばかりに目が行っていると思われないように、他の志望動機も併せて伝える必要があります。

訪問看護への転職面接で志望動機を伝える時の3つのコツ

ここまで解説した志望動機を転職面接の場で伝える時の3つのコツを紹介します。

面接の場は緊張してしまい、うまく伝えられないという人も多いかもしれません。

ここで紹介した3つのコツを覚えておきましょう。

  • まとまりを持った内容を話す
  • 履歴書の内容と相違のない内容を話す
  • 相手の目を見て話す

それぞれ解説していきます。

まとまりを持った内容を話す

面接では緊張しているため、事前に志望動機を考えていても、うまく話をまとめられずに伝えたいことを何も伝えられなかったというケースもあります。

伝えたい思いが多くあるかもしれませんが、多くを伝えようとするよりは大事なことを1つ必ず伝える、というような意識が大切です。

そのため直前まで丸暗記して志望動機を覚えようとするのではなく、伝えたい1つのことを忘れないようにする、という意識を持つようにしましょう。

履歴書の内容と相違のない内容を話す

履歴書の内容と相違のない内容を話すことが大切です。

当たり前と感じるかもしれません。しかし、履歴書の志望動機をいろいろと書いていても、本心ではなく虚偽の内容だった場合、実際に面接の場で話したことと内容が異なってしまったという方もいます。

履歴書に書く時から、虚偽の内容を書かないようにするのが吉です。

相手の目をみて話す

緊張しやすい面接の場では、何を話そうか頭がいっぱいになってしまい、目線がウロウロと泳いでしまう方もいるかもしれません。しかし面接の場で相手の目を見て話すことは非常に大切です。

特に訪問看護の面接でなかなか目が合わない志望者の場合、訪問看護の現場でも相手の目を見て話せない人なのかと思われてしまいます。緊張していたとしても、相手の目を見て話して誠実な印象を与えるよう心がけましょう。

訪問看護の志望動機や自己PRを履歴書に書く上での注意点

最後に訪問看護の志望動機や自己PRを履歴書に書く上での注意点を解説します。

これから志望動機や自己PRを書こうとしている方は、ぜひ参考にしてください。

ネットからコピーした内容や嘘の内容は書かない

個別性のないまま書いてしまうことが問題です。

ネットからコピーした内容をそのまま書いてしまうと、自分の状況とそぐわず嘘をつくような形となってしまったり、「うちの訪問看護ではなくても良いのでは?」と感じてしまったりするような内容を書いてしまいがちです。

自分の心にないことは書かないようにして、履歴書の段階で誠実さを心がけるようにしましょう。

誤字脱字がないように確認する

履歴書を提出する前に何度も読み直して、誤字脱字に注意して履歴書を作成しましょう。

実際に訪問看護の現場でも、他職種相手に書類を作成し送付することもあるため、誤字脱字があると適当な仕事をする人なのかと思われてしまいます。

せっかく内容がしっかり記載されていても、誤字脱字があるだけでマイナスポイントとなってしまうため、書いた後も何度も確認すると良いでしょう。

訪問看護に転職する志望動機は具体的に考えるのが大切!自分のやりたい看護を振り返ってみよう

ここまで訪問看護の転職における志望動機を考えるポイントや面接での伝え方、具体例も紹介しました。またあわせて、履歴書や自己PRを作成する際の注意点も解説しています。

しかしここで紹介した具体例は、あくまでも一例です。訪問看護に転職する際の志望動機は、個別性があるものを具体的に考えるのが大切です。

そのためには自分の看護観やこれまでの経験を思い返しながら、自分のやりたい看護を振り返ってみると良いでしょう。

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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