最近の医療ニュースについて看護師の面接で聞く目的とは?例文で答え方も紹介
「最近の医療ニュースについて看護師の採用面接で聞かれたとき、どのように答えたらいいの?」「転職の面接で最新の医療ニュースを聞く目的は何?」
看護師採用の際に欠かせない面接。その面接の質問の一つとして、最新の医療ニュースについて尋ねられることがあります。
この記事では、なぜ最新の医療ニュースを採用面接で聞かれるのか、その目的を解説します。また、具体的な例文を交えながら、どのような答え方が適切なのかを紹介します。新卒での就職、もしくは転職する看護師の方は採用面接を成功させるために、ぜひご覧ください。
最近の医療ニュースを看護師の面接で聞く4つの理由
厚生労働省の調査によると、2022年の全職業の有効求人倍率は1.19倍に対して看護師は2.20倍です。つまり、ほかの職業と比べると、看護師は人手不足で、就職に困りにくいかもしれません。
ただし、希望の求人先に採用してもらえるように、対策をしておくことは重要です。
- 医療業界の動向を把握しているか
- 社会問題に関心があるか
- 自分の考えを言語化できるか
- どのような人柄・価値観であるか
日頃から、医療ニュースの情報収集をすることが大切です。それぞれ4つの目的を知り、看護師の採用面接を成功させましょう。
1.医療業界の動向を把握しているか
医療業界の動向や最新のトピックを知っているかを確かめる意図があり、面接官は応募者に最近の医療ニュースを聞いてくることがあります。
というのも、医療業界は日々進歩しており、就職した後も看護師は生涯学習する責任があるからです。たとえば、新しい治療法や薬剤、医療機器などを看護師は学び続けなければならなりません。
そのため、自分自身がどんなことに関心や課題を持ち、どんな分野の学びを深めていきたいのかを示すことは、採用面接を成功させるために重要です。
2.社会問題に関心があるか
面接官は、医療問題だけでなく、社会問題や倫理的な問題にも関心を持っているかどうかをチェックします。
なぜなら、医療は社会問題と深く結びついており、最新情報を把握していることは、社会問題への関心を持っていることの目安となるからです。
最新の医療ニュースを知っていることは、社会問題に対する感度の高さをアピールする絶好の機会です。また、ニュースを通じて得た知識を具体的に業務にどう活かすかを伝えることで、あなたの意欲と専門性が評価されるでしょう。
3.自分の考えを言語化できるか
看護師の採用面接では、自分の考えを正しく言葉にできる能力が求められます。
これは、患者さまや医療スタッフとのコミュニケーションにおいて必要なスキルです。とくに、医療現場では迅速かつ正確な情報伝達が求められるため、はっきりと自分の意見や考えを伝える能力は欠かせません。
自分の経験をもとに考えや思いを具体的に述べることで、問題を解決する能力やコミュニケーションスキルを示すことができます。
面接官は、あなたが現場でどのように貢献できるかを評価するため、自分の考えを的確に伝える力を見ています。面接対策の準備を重ねて、適切に言語化できる能力を身につけることが、成功への鍵となるでしょう。
4.どのような人柄・価値観であるか
看護師の採用面接では、応募者の人柄や価値観が重視されます。
なぜなら、医療現場では、患者さまや医療スタッフとの信頼関係が重要であり、これを築くためには共感力や責任感などが欠かせないからです。
自分自身の人柄や価値観を過去の経験や具体的なエピソードとともに伝えると、面接官に自身の適性をアピールできるでしょう。
最近の医療ニュースを看護師の採用面接で選ぶポイント
次に、最近の医療ニュースを看護師の採用面接で選ぶポイントを解説します。
- 最新の情報を選ぶ
- 信頼性が高い情報を選ぶ
- 自分の興味のある領域に関連する情報を選ぶ
- 影響度が高い情報を選ぶ
- 意見交換できるテーマを選ぶ
それぞれ医療ニュースを選ぶポイントを知っておくと、面接官へのアピールにつながります。
最新の情報を選ぶ
採用面接で話題にする最新の情報は、できるだけ新しいものを選びましょう。
古い情報を選ぶと、面接官がその情報を覚えておらず伝わりづらいからです。
ただし「どこまでが新しい情報なの?」と疑問に感じている方もいらっしゃるでしょう。
期間がはっきりと決まっているわけではありませんが、2~3ヶ月以内の情報を選ぶと、面接官も納得しやすいです。
自分が気になる情報を選び、どのようなことを考え、仕事にどのように活かしたいかなど考えてみましょう。
信頼性が高い情報を選ぶ
最新の情報は、信頼できる情報源から得られたものを選びましょう。
というのも、現在ではテレビや新聞のほかに、SNSやインターネットのニュースアプリを利用する人もいるなど、真偽がわからない情報もあるからです。
正しい情報であるかどうか、自分で判断しなければなりません。
たとえば、公的機関や医学専門誌の情報や研究機関が発表した報告書など、信頼性の高い情報源から入手しましょう。
さらに、医療情報を選ぶときには、メディアも注意して選んでください。特定の立場や意見に偏った報道をおこなうところではなく、客観的な立場で情報を扱っているメディアを選ぶと良いでしょう。
自分の興味のある領域に関連する情報を選ぶ
自分の興味や関心がある情報を選ぶことで、採用面接での議論や質問に自信を持って対応できます。
さらに、希望する病院や施設、部署にかかわるものであると、入職したいという意欲のアピールにもつながるでしょう。
たとえば、急性期の病院を希望するなら最新の治療方法や新薬のニュース、介護施設なら介護用品の開発や補助金などを選ぶと採用面接でも話をスムーズに進められます。
ただし、興味がある情報でも断定したり、強めに発言したりすると、面接官に悪い印象を与えるので控えてください。
影響度が高い情報を選ぶ
面接では、影響力のある情報を選ぶことも大切です。
新たな医薬品の発見や感染症の流行など、医療に大きな影響を与える情報を選ぶことで、看護師としての専門性や理解力をアピールできるからです。
ただし、暗い情報ばかりを選ぶと、面接官にネガティブな印象を持たれるかもしれません。
そのため、明るい情報を選んだり、暗い情報のなかでも良い情報について話したりすると前向きな印象になるでしょう。
意見交換できるテーマを選ぶ
異なる立場や意見が交わされるテーマを選べば、面接官と活発に対話できます。
面接官との意見交換を通して、自身の見解や考え方を正しく表現することが大切です。
応募者と面接官、異なる視点から医療の問題を考えることで、幅広い視野を持っていることのアピールにつながるでしょう。
看護師の採用面接では避けるべき最近の医療ニュース
最新の医療ニュースといっても、看護師の面接では避けたほうが良いものもあります。
具体的には、次のような情報やニュースです。
- 倫理的に問題のある情報
- 治療法や医薬品の効果に疑問がある医療ニュース
- 偏見や差別的なテーマ
- 患者さまを不安にさせる情報
看護師の採用面接では、倫理的な問題や差別的な情報は避けてください。
なぜなら、応募者の価値観や倫理観が問われる可能性があるためです。
さらに、芸能や宗教のニュース、プライベートな話題も面接官が聞きたいことから離れるため控えましょう。
看護師の採用面接での医療ニュースの答え方【例文つき】
ここでは、看護師の採用面接で医療ニュースについて聞かれたときの答え方を例文つきで解説します。順序よく話せなければ面接官に伝わりにくくなるため、以下の流れを参考に答えるようにするとよいでしょう。
- 医療ニュースの概要の説明
- 医療ニュースが気になった理由
- 医療ニュースに対する自分の考えや思い
この流れで伝えると、面接官にもうまく伝わり好印象を持ってもらえる可能性があります。3つの答え方について、それぞれみていきましょう。
自己紹介や経歴の中で医療ニュースを盛り込む答え方
(例文) 私は〇〇看護専門学校を卒業後、〇〇病院の小児科で4年間勤務してきました。最近、子どもの肥満が話題に挙がる機会が増えました。その肥満対策として、新しい栄養指導プログラムが注目されています。〇〇病院でもこのプログラムを導入し、私もその運用に関わりました。具体的には、食事指導と運動プログラムを組み合わせた取り組みで、多くの成果を上げています。この経験を活かして、貴院でも様々なチャレンジをしていきたいと考えています。 |
自己紹介や経歴の中で具体的な医療ニュースや自分の経験を交えて話すと、面接官にあなたの業界への関心と実践力を強く印象づけられます。
最新のトピックを取り入れることで、あなたの知識が常にアップデートされていることをアピールできることでしょう。
医療ニュースを通じた専門性や熱意をアピールする答え方
(例文) 昨今のニュースで、心臓病治療における新しいカテーテル技術が取り上げられていました。〇〇病院でもこの技術を導入し、私も実際の手術に入り介助しています。患者さまの負担が大幅に軽減され、退院までの期間が短縮されたことに感銘を受けました。△△病院は症例数も多いため、技術の向上を目指すとともに、患者さまにより一層貢献したいと考えています。 |
医療ニュースを取り入れた自己紹介や経歴の説明は、最新の知識を持ち、業界への情熱があることを示す良い機会です。具体的な事例を交え、あなたの専門性と熱意を強調することで、採用につながることでしょう。
ニュースに関する質問への的確な答え方
(例文) 「最近、医療現場でのストレスや負担が報道されていますが、あなたはどう対処しますか?」 (回答) 「医療現場でのストレスは確かにあります。ただし、私はチームワークとセルフケアで乗り越えられると信じています。ストレス発散のために、定期的な休息と心のケアを実践しています。」 |
ニュースに関する質問への的確な答え方は、まず質問のポイントを把握し、自分自身の見解や考えをはっきりと述べることが重要です。
質問に対して、客観的な情報や自分自身の経験を交えながら回答することで、面接官に理解度やコミュニケーション能力をアピールできるでしょう
よくある質問
ここでは、よくある2つの質問に解答しました。
看護の気になるニュースの答え方は?
看護の気になるニュースへの答え方は、この記事で紹介している医療のニュースの答え方とおおむね同じです。
興味や専門分野にかかわるニュースを具体的に挙げ、それに対する自分自身の見解や関心を述べることが重要です。
また、そのニュースが看護にどのような影響を与えるか、患者さまのケアへどのように役立つかなどのポイントに焦点を当てて回答できると面接官に好印象を持たれるでしょう。
看護師の採用面接で面接官は何を見ていますか?
看護師の採用面接では、面接官は応募者の専門知識や経験だけでなく、以下のポイントを見ています。
- コミュニケーション能力
- 人間性
- 職業倫理への理解
- 志望への熱意
面接官は、応募者がスタッフとして適しているかどうかを判断するために、質問や対話を通じて応募者の総合的な能力や適性を把握します。
まとめ
看護師の採用面接で最近の医療ニュースを取り上げる目的には、医療業界の動向を把握しているか、社会問題に関心があるかなどが挙げられます。
専門性や志望の熱意を伝えるために、自分自身の経験やスキルなど具体例を交えたうえで答えると、採用面接が上手くいくことでしょう。
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参考サイト・文献
「NsPace Career ナビ」は、訪問看護ステーションへの転職に特化した求人サイト「NsPace Career」が運営するメディアです。訪問看護業界へのキャリアを考えるうえで役立つ情報をお届けしています。