訪問看護師で年収1,000万円稼げる?近づける7つのポイントや稼げる職 場

公開日:2024/09/20 更新日:2024/09/20
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「訪問看護師で1,000万円稼ぎたい」と思ったことはありませんか。基本的に夜勤業務がない訪問看護は、給与が低いと思っている方も少なくないようです。では実際に、訪問看護師ではどのくらい稼げるのか気になりますよね。

この記事では、訪問看護の給与事情や、訪問看護で年収1,000万円を目指すための方法などについて紹介します。

訪問看護でも、働き方によっては年収1,000万円を期待できます。年収アップを目指している看護師はぜひ参考にしてください。

訪問看護師で年収1,000万円稼げる?

近年の少子高齢化などにより、在宅医療の診療報酬は上がり続けており、訪問看護の需要は増えています。

訪問看護ステーションによっては、個人経営のステーションもあるため、あまり給与が高くないと思っている方もいらっしゃるでしょう。

しかし、訪問看護で年収1,000万円の収入を得ている人もいるようです。

ここでは、まず訪問看護の給与事情や、1,000万円稼いでいる訪問看護師について紹介します。

そもそも訪問看護師がどのような業務をしているのかなど、基本的な情報を知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

関連記事:【完全ガイド】訪問看護師とは?仕事内容と1日の流れを徹底解説

訪問看護師は年収600万円程度

訪問看護師の年収は、地域や勤務先、経験年数、スキルなどによって異なりますが、年収は500万〜600万円ほどです。

「2021年看護職員実態調査」によると、訪問看護ステーションで働く看護師の給与平均は36,7775 円で、さらに賞与が加わります。調査によると、月収40万円以上の人も少なくないようです。

ただし、勤務する訪問看護ステーションによって給与に大きな差があります。一般的に、病棟看護師の場合、大きな規模の病院の方が給与は高いことが多いです。しかし、訪問看護では、訪問看護ステーションの規模よりも、それぞれが定める賃金体系に大きく影響を受けます。

たとえば、基本給だけでなく、訪問件数に応じた報酬やオンコール手当などを高く設定していたり、訪問看護ステーションの収益をスタッフに還元したりします。

関連記事:訪問看護師の給料は高い?手取りや給料を上げる4つの方法を徹底解説

訪問看護師の年収は病院看護師よりも低い

訪問看護師の年収は、病棟看護師よりも一般的に低い傾向にあります。

病院勤務の方は、24時間体制で早出や遅出、夜勤があるため給与が高めです。変則的な勤務に対して手当が支給されます。たとえば、夜勤の場合、2交代制で1万円前後の手当てです。

つまり、1か月に4回夜勤をすると、4万ほど給与がアップします。病院によっては、夜勤勤務をしてくれる看護師を増やすために、夜勤手当をさらに高く設定している病院もあります。そのため、病院看護師は訪問看護師に比べ、年収が高いのです。

一方、訪問看護は24時間の緊急体制をとっていても、緊急訪問以外は日中のみの勤務が一般的です。そのため、夜勤手当のような手当がつくことがないため、病院看護師に比べ、給与が低い傾向です。

ただし、場合によっては規模が小さな病院では基本給が低いこともあり、夜勤をしても訪問看護より給与が低いこともあります。そのため、給与形態によっては訪問看護師の給与が低いとは言い難いでしょう。

訪問看護ステーションの管理者は年収1,000万円を期待できる

一般的に、訪問看護師の職務だけで年収1,000万円を実現することは難しいでしょう。ですが、訪問看護ステーションの管理者になると、年収1,000万円を期待できます。

管理者になることで、基本給が上がったり、管理者手当をもらったりできるからです。

訪問看護ステーションの管理者の場合、会社の業績が給与に反映されることも少なくありません。会社の収益が高いと、賞与などで還元されます。そのため、自分の頑張りしだいで給与アップを見込めることがあります。

訪問看護師で年収1,000万に近づける7つのポイント

訪問看護師で、1,000万円を稼ぐことは簡単ではありません。しかし、自分の頑張り次第では訪問看護師で年収1,000万円を期待できます。

ここでは、訪問看護師で年収1,000万円得るためのポイント7つを紹介します。

訪問看護師の管理者や経営者になる

正直なところ、訪問看護師で1,000万円稼ぐことは難しいのが現実です。しかし、諦める必要はありません。

訪問看護ステーションの正社員スタッフでは1,000万円稼ぐことは厳しいですが、「管理職」につけば年収1,000万円は夢ではありません。訪問看護ステーションには管理者が必ず必要であり、看護師免許もしくは保健師免許を持った人が就けます。

訪問看護ステーションの管理者は、スタッフの教育やスケジュール管理、契約業務など、訪問業務をしながら行います。

自分で訪問看護ステーションを開業する、もしくは経験やスキルを積んで昇格することで、訪問看護師の管理者になれます。管理者になることで、基本給が上がり、管理者手当がつくため年収アップが見込めるのです。

また、自分で訪問看護ステーションを開業し、経営者を兼務することでさらに年収1,000万円に近づくことができるでしょう。

訪問看護師に関わる専門的な資格を取得する

訪問看護師に関わる専門的な資格を取ることでも、年収1,000万を目指させる可能性があります。専門的な資格を取得することで、資格手当がつくことがあるからです。

訪問看護師に関わる専門的な資格はいくつかあります。

  • 専門看護師
  • 認定看護師
  • 認知症ケア専門士
  • ケアマネジャー
  • リンパ浮腫療法士 など

専門看護師では、在宅看護や家族支援、小児、精神などが訪問看護で役立ちます。認定看護師では、在宅ケアや緩和ケア、皮膚・排泄ケア、小児プライマリケアなどが役立つでしょう。

訪問看護は、新生児から看取りまで幅広い年齢や疾患が対象であるため、上記に紹介している資格以外にも、専門的な資格は沢山あります。

また、資格を活かして訪問看護師として働きながら、セミナーの講師や専門雑誌の執筆など、副業ができる場合があります。副業での給与と合算することで、年収1,000万円を目指せる可能性があります。ただし、副業が可能かどうかは就業先に必ず確認しましょう。

オンコールの回数を増やす

オンコールの回数を増やすことで、年収1,000万円を実現可能にできる場合があります。

訪問看護ステーションで24時間緊急対応をしている場合、オンコール制度が取り入れられています。オンコールとは、おもに日中以外の夜間~早朝に利用者さまやご家族からの連絡を受け、緊急時対応をすることです。電話相談だけの場合もありますが、必要時には緊急訪問も行います。

オンコールには、対応をしてくれたスタッフに手当がつきます。1回のオンコール手当の相場は、1,000〜3,000円程度です。緊急訪問するとさらに、5,000円前後の手当が相場です。

オンコール手当の回数が多く、緊急訪問の回数が多いと大きな収入増加が見込まれます。

しかし、プライベートの時間を自由に使えなくなるだけでなく、夜間の緊急訪問は負担がかかります。そのため、オンコールの回数を無理に増やすと給与アップになりますが、疲労してしまうため、あまり現実的ではないでしょう。

オンコールの業務に関しては以下の記事も参考にしてみてください。

関連記事:訪問看護のオンコールとは?ストレスなく過ごす方法や実例も紹介

休日や祝日に出勤する

訪問看護師は、休日や祝日に出勤することで収入を大幅に増やせます。

訪問看護は「平日のみの勤務」というイメージがあると思いますが、土日や祝日の需要も高く、土日や祝日も訪問業務を行っている訪問看護ステーションは少なくありません。

土日や祝日の場合、割増賃金が支払われる場合があり、1日の勤務で得られる報酬が高くなります。

平日の勤務に加え、休日に複数回訪問することで給与アップにつながり、年収1,000万円に近づけるかもしれません。

ただし、連日勤務が続くことで、労働基準法に牴触する可能性があるため、注意が必要です。

稼げる職場で働く

訪問看護師で年収1,000万円をめざすためには、稼げる職場で働くこともひとつです。訪問看護ステーションによって給与形態は異なるため、

以下の項目を確認しておきましょう。

  • 基本給
  • 賞与
  • オンコール手当
  • 緊急訪問手当
  • 休日手当
  • 資格手当
  • インセンティブの有無

基本給や手当など、募集要項に記載されていない場合は、問い合わせや面接で確認すると採用担当者が教えてくれます。

訪問看護ステーションによっては、インセンティブを導入しているところもあります。インセンティブとは、訪問回数に応じて支給される報酬です。インセンティブを導入している訪問看護ステーションでは、訪問回数を多くすることで、高い給与を目指せます。

兼業する

訪問看護師として訪問看護ステーションで働きながら、他の施設で働くことで年収1,000万円を目指すことは可能です。

訪問看護師は基本的に日勤の勤務です。夜間や休日に他の施設で働くことで、収入を増やせます。 

看護師は、夜勤だけのアルバイトでも1回の勤務で数万円の報酬を得られることも稀ではありません。そのため、平日の日中は訪問看護師として働き、夜間や土日は他の施設で夜勤勤務をすると、高収入を得られるでしょう。

ただし、先述した副業と同様に、兼業は就業先で認められているか確認が必要です。

就業規則や、人事に確認してからでないと、就業規則違反となる場合があります。

また、兼業するときは、寝不足や疲労が蓄積しないように自分の健康を管理しながら行いましょう。

関連記事:看護師も副業できる?おすすめの副業5選と副業をする際の注意点を解説

関連記事:看護師が自宅でできる仕事・副業とは?注意点はある?

訪問看護ステーションを開業する

訪問看護ステーションは、看護師の国家資格を持っていれば開業でき、管理者として働けます。

ステーションを開業することで、自分で給与を決めることができるため、年収1,000万円を目指せます。

訪問看護ステーションは少子高齢化のため、社会的ニーズが高いサービスです。そのため、これから訪問看護ステーションを開業しても、高い収益が見込めるでしょう。

ただし、自分で訪問看護ステーションを開業すると、経営のことをしっかり考えなければいけません。管理者だからといって自分の給与を高く設定しすぎると、経営難に陥ってしまう可能性があるからです。

訪問看護ステーションの開業にはリスクが伴いますが、自分の頑張りしだいで年収1,000万円以上を狙えるでしょう。

訪問看護師で稼げる職場を選ぶポイント

これから訪問看護師として働くときに、できるだけ稼げる職場を見つけたいと考える方もいらっしゃると思います。

訪問看護ステーションを探すときに、以下のポイントを確認しておくとよいでしょう。

  • 1日の平均訪問件数を確認する
  • オンコールの頻度をチェックする
  • 休日手当や残業時間を確認する

訪問看護ステーションの特徴を知ることで、稼げる職場なのかチェックできます。

1日の平均訪問件数を確認する

稼げる訪問看護ステーションを選ぶポイントのひとつは、1日の平均訪問件数です。

訪問件数は売り上げを知るための目安です。訪問看護は、1日に訪問する利用者さまの数が収益に直結するため、平均訪問件数が多い職場は売り上げが高いステーションだということが分かります。

また、訪問件数から、訪問看護ステーションの規模も分かります。1人当たりの訪問件数が多いと、比較的訪問看護ステーションの規模が大きいです。規模が大きい訪問看護ステーションであると、基本給や賞与などの給与形態がしっかりしていることが多いです。

また、訪問件数が多い職場は、経験を積む機会も増え、スキルアップにもつながります。

稼ぐ職場を探しているときは、求人情報や面接で平均訪問件数を確認するとよいでしょう。

オンコールの頻度をチェックする

オンコールの頻度をチェックすることも、稼ぐ職場を探すポイントのひとつです。

オンコールの当番の数が多いと、手当をもらえるため収入アップになります。

事前に面接で、入社後はいつからオンコール当番ができるか、頻度はどのくらいか確認しておきましょう。

またオンコールの頻度だけでなく、オンコール手当や緊急訪問手当も確認することも大切です。手当の金額はステーションによって異なるため、できるだけ高い手当がつく給与形態の方が、年収アップにつながりやすいでしょう。

休日手当や残業時間を確認する

休日手当や、各種手当の確認と、残業代時間を事前に聞いておくと、選ぶ際の参考になります。利用者さまの訪問件数が多いところや、難病や精神科訪問看護の対応をしているところは、忙しく残業が多い可能性があるからです。

訪問看護を利用する方は、介護保険か医療保険かどちらかの保険で訪問看護を利用します。医療保険の場合は、医療依存度の高い方や頻回な訪問看護を必要とする方など、重症度の高い利用者さまが多くなります。特に、24時間緊急時対応を行っている訪問看護ステーションでは、急な利用者さまの新規依頼を受けたり、状態の安定しない利用者さまをケアしていたりすることもあります。忙しい訪問看護ステーションでは、残業が発生しやすくなります。毎月の平均残業時間はどのくらいなのか把握しておくと、年収につながるかあらかじめ知ることができます。

休日手当や各種手当も同様です。訪問看護ステーションによっては、土日祝日は固定でお休みでも、必要がある訪問は当番制で出勤し対応することがあります。

また、ユニークな手当の一例として「雨の日手当」として、雨が降った際の訪問時に手当が発生する訪問看護ステーションもあるようです。

訪問看護以外で年収1,000万稼ぐ方法

訪問看護師で年収1,000万円を目指すことは不可能ではありませんが、簡単ではありません。しかし、看護師の資格や経験を活かして稼ぎたいと考えている方も多いでしょう。

ここでは、訪問看護以外で年収1,000万円を稼ぐ方法について紹介します。

訪問看護ステーション以外を開業する

自分の経験や知識を活かして、訪問看護ステーション以外の開業をすることも年収1,000万円を目指す方法の一つです。

デイサービスや看護小規模多機能型居宅介護、相談支援事業所など、看護師の経験を活かして開業できる施設はいくつもあります。

医療や介護分野だけではなく、カフェを開業し健康相談にのる、メディカルアロマの資格を取りアロマのサロンを開業するといったこともできるでしょう。

開業では1つの店舗だけでなく、複数の店舗を開業することで、年収1,000万円を目指しやすくなります。

自分の専門知識を活かして独立することも考えてみてはいかがでしょうか。

稼げる職場に転職する

訪問看護以外で年収1,000万円をめざすなら、稼げる職場に転職することもおすすめです。前述した開業とは異なり、経営に関するリスクは負わずにできます。

看護師が高収入を得られる可能性のある職場は以下のとおりです。

  • 大規模な病院
  • 私立の大学病院
  • 美容外科クリニック
  • 介護系の施設
  • 一般企業

大規模な病院は福利厚生が良く、賞与が高い傾向です。また、夜勤手当などの手当も充実しています。私立の大学病院も看護師の給与が高い職場のひとつです。国立大学の病院に比べ数万円、月給が高めであり、賞与も大きく異なります。

美容外科クリニックは高収入を見込める職場です。美容系クリニックは、医療保険が適用されない自由診療であるため、高い収入を得ているクリニックは少なくありません。そのため、スタッフの給与も高めに設定されています。インセンティブが設定されている場合は、ノルマ達成を頑張ることで更なる収入アップの可能性があります。

また、すべての介護系施設の給与が良いわけではないですが、介護施設も給与は高めです。体力的な負担が大きい施設もあるため、夜勤手当やオンコール手当が高い施設があります。

医療機器メーカーや製薬会社などの一般企業では、看護師の知識や経験を活かしながら働くことができます。有名なメーカーや会社であるとさらに、福利厚生も充実していて、働きやすさも期待できるでしょう。

まとめ

「看護師として年収1,000万円稼ぎたい!」と思っても、訪問看護師として働くだけでは難しいでしょう。

ですが、不可能というわけではありません。

訪問看護ステーションの管理者や経営者になったり、オンコールや休日勤務を増やしたりすることで、年収1,000万円に近づけます。

また、訪問看護ステーションの開業、資格の取得、稼げる職場への転職などを行なうのも手段のひとつでしょう。

頑張り次第で、看護師でも年収1,000万円を稼ぐことは夢ではありません。記事を参考に、ぜひ挑戦してみてください。

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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