【2026年最新】訪問看護師の給料はいくら?平均年収・手取りの相場と病院との比較

「訪問看護師の給料は病院の看護師より高いの?」「手取りはいくらくらいになる?」
訪問看護師の給料は、勤務する事業所や経験年数、オンコールの有無などによって異なります。夜勤がない一方で、オンコールによる手当やインセンティブ制度があるなど、病院の看護師とは収入の仕組みが異なるため、転職後の給料が分からず、転職を迷う方も少なくありません。
この記事では、訪問看護師の平均月収・年収や手取り額を紹介し、病棟や介護施設などで働く看護師との給料の違いを比較します。訪問看護師の給料相場や収入を左右するポイントを知ることで、転職後の収入をイメージできるでしょう。訪問看護への転職を検討する際の判断材料として役立ててください。

訪問看護師の給料はいくら?
ここでは、訪問看護師の平均月収や手取り(正規雇用職員・フルタイム)について解説します。
| 項目 | 金額 |
| 平均月収 | 35万3,441円 |
| 平均年収 | 509万7,692円 |
| 平均の手取り | 約381万円~432万円 |
訪問看護への転職を検討している方は、現在の給料と比較する際の参考にしてください。
訪問看護師の平均月収は35万3,441円
日本看護協会が公開している「2025年看護職員実態調査」によると、訪問看護師の平均月収は35万3,441円でした。
実際の給料は、勤務する事業所や経験年数、勤続年数、保有資格などによって異なります。そのため、平均月収は訪問看護師として働く場合の給料を考える際の目安となります。
訪問看護師の平均年収は509万7,692円
訪問看護師の平均年収は、先ほどの平均月収と看護師の平均ボーナス額から算出すると509万7,692円です。
厚生労働省が公開した「令和7年賃金構造基本統計調査」によると、看護師の平均ボーナス額は85万6,400円でした。訪問看護師の平均月収35万3,441円を12か月分にボーナスを加えると509万7,692円となります。
ただし、この年収は異なる調査の数値を組み合わせて算出したものであり、訪問看護師だけを対象にした平均年収ではありません。転職後の年収を考える際の目安として捉えましょう。
訪問看護師の手取りは約382万円~433万円
訪問看護師の手取りは、約382万円~433万円が相場です。
額面の給料から所得税や住民税、社会保険料などが差し引かれ、一般的に給与の75%~85%が手元に入ってくると言われています。
実際の手取り額は、年齢や扶養家族の有無、住んでいる地域などによって変わります。提示された給与額から手取りを考える際には、こうした条件も考慮しましょう。
訪問看護師の給料は高い?|他施設の看護師との比較
訪問看護師の給料は高いのでしょうか。ほかの施設で働く看護師と比較します。
- 病院の看護師
- 介護施設の看護師
- 看護系の教育機関
それぞれ具体的な金額を紹介するため、訪問看護師の給料実態を把握しましょう。
病院の看護師
先述した資料によると、病院の看護師の平均月収は39万6,127円です。
訪問看護師の平均月収35万3,441円と比較すると、病院看護師が約4万円高く、年間では、約48万円の差になります。
病院の看護師の給料が高くなる理由の1つは夜勤手当です。夜勤手当は、勤務先によって金額が異なり、1回あたり1万円前後が支給されるケースがあります。訪問看護師にはオンコール手当があるものの、病棟看護師のような夜勤手当ほどは高くならないでしょう。
このような手当の違いが、両者の給料の差につながっていると考えられます。
介護施設の看護師
介護施設の看護師の平均月収は、36万4,445円です。訪問看護師と比較すると、介護施設の看護師が約1万円高くなります。
介護施設では、施設の種類や入居者さまの状態によって看護師の業務内容が異なります。夜勤の有無や医療的ケアの内容なども勤務先によって異なるため、給料を比較するときは、勤務条件も確認することが大切です。
看護系の教育機関
看護系の教育機関で働く看護師の平均月収は46万4,038円です。
訪問看護師の平均月収と比較すると、看護系の教育機関のほうが約11万円高くなっています。
看護系の教育機関には、看護師を養成する大学や専門学校などがあります。勤務先によって給与体系や手当などの条件が異なるため、平均月収だけで給料の高低を判断することはできません。
訪問看護師の給料を左右するおもな条件
訪問看護師の給料は、平均月収や平均年収だけでは判断できません。基本給に加えて、オンコール手当や資格手当などが支給されるほか、雇用形態や役割、地域によっても給与に差が生じます。ここでは、訪問看護師の給料を左右するおもな条件を解説します。
基本給と各種手当
訪問看護師の給料を確認するときは、まず基本給と手当を分けて考えることが大切です。
先述した資料では、訪問看護ステーションで働く正規雇用・フルタイムの看護師の平均基本給月額は25万9,761円、平均税込給与総額は35万3,441円でした。給与総額には、基本給のほかに通勤手当や住宅手当、家族手当、夜勤手当などが含まれます。
訪問看護では、事業所によってオンコール手当や訪問件数に応じたインセンティブ、資格手当、役職手当などが設定されている場合があります。基本給が同じでも手当の内容によって月々の支給額が変わるため、求人票では「月給○万円」という金額だけでなく、給与の内訳まで確認しましょう。
雇用形態・役割・地域で生じる差
訪問看護師の給料には、雇用形態、役割、地域などによる違いがあります。
パートは時給制が中心で、勤務日数や時間によって月の収入が変動します。正社員と比べて勤務時間を調整しやすい一方、賞与や手当の支給条件は勤務先ごとに異なる点に注意が必要です。
また、役割による差も見られます。管理者の場合、管理職手当や役職手当などが加算されるケースがあります。都市部と地方では求人の給与条件に差があるため、転職先を探す際は全国平均だけでなく、希望する地域の求人にも目を通しておきましょう。
関連記事:訪問看護師のパートの時給は?10のメリットときついといわれる理由
訪問看護師が給料を上げる4つの方法
ここでは、訪問看護師が給料を上げる以下の4つの方法を解説します。
- オンコールの回数を増やす
- 資格を取得する
- 管理職になる
- 規模が大きい事業所に転職する
4つの方法を実践し、給料アップを実現しましょう。
オンコールの回数を増やす
訪問看護師は、オンコールの回数を増やすと給料が上がる可能性があります。また、1か月あたり4~8回オンコールを担当し、1回あたりの手当は以下のとおりです。
| オンコール1回あたりの手当 | 割合 |
| 1,000円未満 | 6.6% |
| 1,000円~2,000円未満 | 34.2% |
| 2,000円~3,000円未満 | 31.0% |
| 3,000円~4,000円未満 | 10.1% |
| 4,000円以上 | 7.9% |
| その他・未回答 | 10.1% |
訪問看護ステーションのオンコールは、多くの場合は専用の携帯電話を持ち帰って自宅待機となります。普段通りの生活を送っても問題ありません。
ただし、電話がかかってきた際にすぐに対応できるように「事業所から〇Km以内で待機」「電話がきて〇分以内で迎える場所で待機」と条件を設定する事業所があります。
休日や夜間に利用者さまから連絡があった際に電話対応、もしくは状態を確認するために緊急訪問を実施し、利用者さまの自宅でケアする場合もあります。
資格を取得する
資格を取得すると、給料アップが期待できます。
働いている訪問看護ステーションが、どの分野に特化しているのか、どのような疾患のある利用者さまが多いのかなどを把握しましょう。というのも、訪問看護ステーションが必要とする資格であると、給料アップに反映されやすいためです。
たとえば、褥瘡ケアの機会が多い場合は皮膚・排泄ケア認定看護師、精神科訪問看護の利用者さまが多い場合は精神看護専門看護師(リエゾンナース)などの資格が挙げられます。
給料アップを実現したい方は、訪問看護ステーションに必要な資格の取得を目指しましょう。
管理職になる
訪問看護ステーションの管理職になると給料アップする可能性があります。管理職になる条件は、大きくわけて3つです。
- 看護師または保健師の資格を保有している
- 専従かつ常勤で勤務できる
- 医療機関で一定期間以上の勤務経験がある
多くの看護師にとって、これらの条件をクリアすることは難しくありません。管理職になると、事業の経営もおこなうため、努力次第では大幅な給料アップが見込めるでしょう。
ほかにも、スタッフのマネジメント業務を担ったり、地域の施設や医療機関との連携を図ったりなど、管理者の業務は幅広いと言えます。
関連記事:訪問看護の管理者の年収は600万円?給料の内訳と大変さ・年収アップのポイントを解説
規模が大きい事業所に転職する
事業所の大きさにともない、看護師の給料は増える傾向です。訪問看護ステーションでも、同様の傾向であり、設置主体が大きく、経営が安定している病院を選ぶと給料アップが期待できるでしょう。訪問看護ステーションの設置主体は以下のとおりです。
| 設置主体 | 割合 |
| 医療法人 | 34.7% |
| 営利法人 | 31.5% |
| 社会福祉法人 | 7.4% |
| 医師会 | 6.0% |
| 看護協会 | 3.6% |
| その他の社団・財団法人 | 7.0% |
| 協同組合 | 3.8% |
| 地方公共団体 | 2.1% |
| 特定非営利活動法人 | 1.6% |
| その他 | 2.6% |
転職を検討する際は、医療法人が運営しており、かつ規模が大きい訪問看護ステーションを選べると、給料アップしやすいでしょう。
訪問看護師の給料についてよくある質問
ここでは、訪問看護師の給料についてよくある質問にQ&A形式で回答します。
Q1.精神科訪問看護師の給料は高いですか?
精神科訪問看護師の給料が一律に高いとは言えません。
精神科訪問看護では、専門性を考慮して手当や賞与を高く設定している事業所もあります。一方、給与体系は訪問看護ステーションによって異なり、資格手当やオンコール手当などの支給条件にも差があります。
そのため、精神科訪問看護への転職を考える際は、「精神科だから給料が高い」と考えるのではなく、基本給や手当、賞与などの条件を求人票で確認することが大切です。精神科訪問看護の給料や取得できる資格については、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:精神科訪問看護師の給料とは?給料アップする資格5つときついといわれる理由
Q2.訪問看護師は年収1000万を目指せますか?
訪問看護師として働くだけで、年収1,000万円を得るのは難しいでしょう。
一方で、管理者や経営者などなることで、高い年収を目指す選択肢があります。資格手当やオンコール手当、訪問件数に応じたインセンティブなど、勤務先の給与体系によっても収入は変わります。
年収1,000万円を目指す場合は、現在の給与を少しずつ上げるだけでなく、管理職へのキャリアアップや訪問看護ステーションの開業など、働き方そのものを変える方法も検討する必要があります。
Q3.訪問看護ステーションを立ち上げると給料は上がりますか?
訪問看護ステーションを立ち上げたからといって、必ず給料が上がるわけではありません。
経営者として事業所の収益を得られる一方、利用者数や事業規模、地域、経費などによって収入は大きく変わります。開業時には人件費や事務所費、設備費なども必要になるため、事業が安定するまで一定の期間を要する場合もあります。
開業による収入アップを考える場合は、給与だけでなく、売上や経費、資金繰りまで含めた事業計画を立てることが重要です。
関連記事:訪問看護を起業するまでの流れ!訪問看護師の年収や活用できる助成金
Q4.訪問看護師は今後給料が上がりますか?
訪問看護師の給料が今後一律に上がるとは言えません。
ただし、訪問看護の賃金改善を支援する仕組みとして、2026年度の診療報酬改定で訪問看護におけるベースアップ評価料が設けられています。
こうした制度による賃金改善の機会がある一方、実際の給与や昇給額は勤務先の給与体系や制度の活用状況などによって異なります。転職を考える際は、現在の給与だけでなく、昇給制度や手当、賞与なども含めて求人条件を確認しましょう。
訪問看護師の給料は求人の条件まで確認しよう
訪問看護師の給料は、全国平均だけでは判断できません。基本給に加えて、オンコール手当や資格手当、役職手当、インセンティブ、賞与など、勤務先によって給与の仕組みが異なるためです。
また、給料だけでなく、オンコールの回数や緊急訪問の有無、訪問件数、休日、福利厚生など、働き方に関わる条件も確認することが大切です。「今より給料を上げたい」「訪問看護に転職したいけれど、どの求人を選べばよいかわからない」という方は、訪問看護に特化した転職サービスの活用も選択肢になるでしょう。
ナスキャリ(NsPace Career)では、訪問看護の求人を中心に、給与や勤務条件などを確認しながら転職先を探せます。今の給料だけで判断するのではなく、昇給や手当、働き方まで含めて求人を比較することで、将来の収入を見据えた転職につながります。自分の希望する働き方と給与条件を整理したうえで、納得できる転職先を探しましょう。
<参考サイト・文献>
2025年 看護職員実態調査 報告書|公益社団法人日本看護協会
訪問看護ステーションにおける24時間対応体制に 関する調査研究事業|一般社団法人 全国訪問看護事業協会
ナスキャリナビ編集部 「ナスキャリナビ」は、訪問看護ステーションへの転職に特化した求人サイト「ナスキャリ」が運営するメディアです。訪問看護業界へのキャリアを考えるうえで役立つ情報をお届けしています。
