手術室看護師のスキルアップに役立つ資格7選!キャリアにつながる選び方を紹介

公開日:2026/02/19 更新日:2026/02/19
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「器械出しや外回りの業務は一通りできるようになったけれど、次は何を目指すべきなの?」「手術室にいると、別の病棟で自分のスキルが通用するのか不安になる」

このような悩みを抱え、スキルアップや資格取得を考え始める手術室看護師は少なくありません。

手術室の仕事は専門性が高い反面、患者さまと接する機会は限られています。そのため、自分の成長を実感しにくいと感じる人も少なくありません。

この記事では、手術室看護師がスキルアップできるおすすめの資格や、資格以外でのスキルアップ方法などを詳しく解説します。次に取るべき資格や目指すべき方向性が明らかになり、キャリアを築くヒントが見つかるはずです。

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手術室看護師にスキルアップが必要な理由

手術室看護師がスキルアップを意識し始めるのには、職種特有の背景があります。数年の経験を積み、一通りの介助ができるようになると「このままでいいのか」と立ち止まってしまうケースが多いのも事実です。

  • 専門性が高い分、成長実感が見えにくい
  • 評価される指標が少ない
  • 将来のキャリアに不安を感じやすい

手術室は閉鎖的な環境であり、他部署との比較がしにくい職場です。そのため、今の自分のレベルや市場価値を把握しづらく、将来のキャリアに不安を感じやすくなります。こうした状況で有効なのが、スキルを客観的に示せる資格の取得や、目的を持った学び直しです。

関連記事:オペ看護師とはどんな仕事?向いている人の特徴や仕事内容を解説

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手術室看護師のスキルアップに役立つ資格一覧

手術室看護師が専門性を形にできる代表的な資格を、それぞれ紹介します。

  • 周術期管理チーム看護師
  • 手術看護実践指導看護師
  • 手術看護認定看護師
  • 急性・重症患者看護専門看護師
  • 3学会合同呼吸療法認定士
  • 心電図検定
  • ACLSプロバイダー

これらの資格を取得すると、スキルアップするだけでなく、キャリアの選択肢を広げられます。資格の特徴や取得のメリットから、自分に合うものを探してみましょう。

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周術期管理チーム看護師

認定団体日本麻酔科学会
資格の要件・看護師免許を取得後、麻酔科標榜医が年間200症例以上の麻酔管理をしている施設で手術室又は周術期管理センターなどの勤務が満2年以上
・日本麻酔科学会セミナー2回受講
・日本手術看護学会セミナー2回受講
資格取得にかかる費用・受験料1万円(申請時)
・登録料2万円(合格後)
おすすめの対象者外回り業務を極めたい人
おもなメリット麻酔管理の知識が深まり、医師との連携がスムーズになる
参考:周術期管理チーム認定制度|日本麻酔科学会

麻酔の基礎から術後管理までを学び、手術前・中・後を通した周術期の安全管理を担えるようになります。麻酔科医の指示を待つ立場から、意図を理解して先回りできる存在になることで、外回り看護の質が引き上がる資格です。

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手術看護実践指導看護師

認定団体日本手術看護学会
資格の要件看護師免許を有する
・学会正会員で通算3年以上(ただし、直近10年以内)
・手術室経験が通算5年以上
・受験資格ポイントを50点以上取得
・手術看護実践事例1例の提出
・クリニカルラダーレベルⅢ証明書の提出
・申請料納付証明書の提出
資格取得にかかる費用・申請料:3万円
・登録料:1万円
おすすめの対象者現場のリーダーを目指す人
おもなメリット手術看護の質向上と後輩育成のスキルが身につく
参考:日本手術看護学会「手術看護実践指導看護師」認定制度規則|日本手術看護学会

高度な実践力を土台に、後輩指導や現場改善を担う役割が求められる資格です。筆記試験はなく書類審査のみのため、通学が難しい方でも挑戦しやすい点が特徴です。「自分が現場を支えている」という実感を得たい方に向いています。

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手術看護認定看護師

認定団体日本看護協会
資格の要件・看護師免許取得後、実務研修が通算5年以上(うち3年以上は認定看護分野)
・認定看護師教育課程(制度改定後の新課程を含む)を修了
※教育制度は改定されているため、最新情報は日本看護協会HPをご確認ください
資格取得にかかる費用審査料:5万1,700円
おすすめの対象者専門性を極めたいスペシャリスト志向の人
おもなメリット高度な技術の証明になり、キャリアアップに直結する
参考:認定看護師|日本看護協会

特定の教育課程を修了し、認定審査(筆記試験:マークシート方式40問)に合格する必要があります。高度な臨床推論と技術を用いて、手術中の合併症予防やチームの指揮を執ります。

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急性・重症患者看護専門看護師

認定団体日本看護協会
資格の要件・看護系大学院修士課程修了者で日本看護系大学協議会が定める専門看護師教育課程基準で総計38単位を取得
・実務研修が通算5年以上(うち3年間以上は専門看護分野)
資格取得にかかる費用審査料:5万1,700円
おすすめの対象者クリティカルケアを広く学びたい人
おもなメリット手術室・ICU・救急など、活躍の場が広がる
参考:専門看護師|日本看護協会

特定の教育課程を修了し、書類審査と筆記試験(論述式)に合格する必要があります。重篤な状態にある患者さまやご家族に対し、高度なケアを提供します。手術室のほかに、ICUや救急外来などで活躍したい方向けの資格です。

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3学会合同呼吸療法認定士

認定団体3学会(日本胸部外科学会、日本呼吸器学会、日本麻酔科学会)
資格の要件・実務経験2年
・申込時から過去5年以内に、認定委員会が認める学会や講習会などに出席して12.5点を取得
資格取得にかかる費用・認定講習会の受講料:3万円(会場+e-ラーニング)、2万円(e-ラーニングのみ)
・認定試験:1万円
・認定登録:3,000円
おすすめの対象者呼吸管理に強くなりたい人
おもなメリット長時間手術や呼吸器疾患の管理に自信が持てる
参考:3学会合同呼吸療法認定士とは|3学会合同呼吸療法認定士

人工呼吸器の管理や離脱など、呼吸ケアのスペシャリストです。長時間の手術や呼吸器疾患を持つ患者さまの外回り業務で、専門的な知識を発揮できます。

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心電図検定

認定団体日本不整脈心電学会
資格の要件心電図に興味を有するものであれば、その他は問わない
資格取得にかかる費用・1級(上級):1万円
・2級(中級):8,000円
・3級(初級):6,000円
・4級(基礎):5,000円
おすすめの対象者モニター管理を強化したい人
おもなメリット術中の波形変化や異常をいち早く察知できる
参考:心電図検定|日本不整脈心電学会

術中のモニター管理において、波形の変化を素早く察知し、異常の早期発見につなげることができます。心臓外科以外の手術室看護師にとっても役立つ場面が多いスキルです。

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ACLSプロバイダー

認定団体日本ACLS協会
資格の要件下記いずれかの資格が必須
・AHA BLSプロバイダー/インストラクター資格保有者
・AHA ACLSプロバイダー/インストラクター資格保有者
資格取得にかかる費用3万8,940円
おすすめの対象者すべての手術室看護師
おもなメリット術中の急変対応において、的確なリーダーシップが取れる
参考:ACLS|日本ACLS協会

心肺停止や重篤な急変時に、動けるようになるための実践的な資格です。手術室看護師なら、早い段階での取得をおすすめします。

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手術室看護師がスキルアップに資格を選ぶコツ

手術室看護師の資格選びは「今の悩み」「将来の姿」「取得コスト」の3軸で考えるのがコツです。

麻酔や波形管理など、日々の業務で感じる苦手意識を解消できるものなら、すぐに現場で活用できます。現場を極めるスペシャリストか、管理職や地域医療への転身かなど、目指すキャリアから逆算して選ぶことも大切です。

また、生活への影響も考え、まずは働きながら取れるACLSや心電図検定などからステップアップするのが現実的です。

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手術室看護師がスキルアップで資格取得するメリット・デメリット

ここでは、手術室看護師がスキルアップで資格取得を目指す場合に、知っておきたいメリットやデメリットを整理します。

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資格を取るメリット

手術室看護師が資格を取得するメリットは、たとえば「なぜこのタイミングで昇圧剤を準備するのか」「なぜこの体位が必要なのか」を、理論的に説明できるようになります。

また、職場内での役割が明確になり、リーダー業務や教育的な立場を任される機会も増えていきます。資格手当による収入アップや、転職時に専門性を示せる点も、キャリアを考えるうえで強みとなるでしょう。

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資格を取るデメリット

資格を取得するメリットがある一方で、時間と費用の負担がかかる点がデメリットです。

学習時間の確保や受講・受験にかかる費用はもちろん、認定看護師や専門看護師などは、半年から数年単位での通学が必要になります。また、「資格を持っているのだから何でも知っていて当たり前」という周囲からの期待が、プレッシャーに感じるかもしれません。

関連記事:手術室看護師に向いている人とは?オペナースの仕事内容や向いていない人の特徴も解説

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手術室看護師のスキルアップ方法は資格だけではない

「今は試験勉強をする余裕がない」という方でも、日々の業務でスキルアップは可能です。

  • 手術経験を積み重ねる
  • 症例理解や解剖学の知識を強化する
  • リーダー看護師を担当する
  • 院外のセミナーに参加する
  • 症例数が多く専門性が高い手術をおこなう病院に転職する

資格の取得はあくまでスキルアップの手段の1つです。日々の業務に根拠を持ち、主体的に動くことで成長できます。今の環境を活用し、ステップアップしましょう。

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手術経験を積み重ねる

日々の症例に対応することがスキルアップになります。

たとえば、器械出しの際に「次に医師が何を求めるか」を、手順や患者さまの状況から察知できるまで経験を積むことが挙げられます。

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症例理解や解剖学の知識を強化する

解剖生理学を深く学び直すことで、手術室での業務の質が向上します。

解剖学の知識があると、手術の進行から血管の走行を確認し、術中の大量出血に備えて物品を揃えるといった準備が可能になります。「なぜそうなるのか」を考える学習習慣は、あらゆる術式に対応できるスキルになります。

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リーダー看護師を担当する

手術室の進行を管理するリーダー業務は、マネジメント力を磨く機会です。個別の症例から離れ、各診療科の動きを踏まえて調整する能力が求められます。

具体的には、緊急手術が入った際のスタッフ配置の組み直しや、手術遅延を防ぐための他職種への働きかけにより調整力が鍛えられます。現場を動かす経験は、管理職を目指す際の強みになるでしょう。

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院外のセミナーに参加する

学会や民間団体が主催するセミナーに参加することで、最新の医療技術を吸収できます。

他施設の取り組みや新しい医療機器の活用例を知ることで、「自分の職場でも応用できそうだ」と改善案が見えてくることも少なくありません。刺激を受けることで、学習意欲や仕事へのモチベーション維持にもつながります。

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症例数が多く専門性が高い手術をおこなう病院に転職する

環境そのものを変えることは、スキルアップのスピードを高める有効な手段です。今の環境で学びきったと感じた場合、難易度の高い症例や学びたい診療科に特化した病院で経験を積むことも選択肢になります。

心臓外科や脳神経外科など症例数が豊富な急性期病院では、短期間で多くの経験を積めます。

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手術室看護師のキャリアプランと将来の選択肢

手術室での経験は、看護師のキャリアの基本になります。積み上げた専門性を深めるのか、別の場所で広げるのかを考えることが大切です。

  • 手術室看護師として専門性を高める
  • 専門看護師・認定看護師の資格を取得する
  • 管理職になる
  • 手術室での経験が活かせる部署に異動・転職する

このように、スペシャリストからマネジメント、さらには地域医療まで活躍の場は多岐にわたります。自分の性格やライフスタイルに合った進路を見据えることが、後悔しないキャリア形成には不可欠です。

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手術室看護師のスキルアップ・資格についてのよくある質問

手術室看護師のキャリアについての不安や疑問を解消するために、役立つ情報をまとめました。

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Q1:手術室看護師は資格がないと評価されませんか?

資格がなくても、現場での姿勢や貢献度は高く評価されます。

難しい症例でもあわてず対応できれば、医師やスタッフからの評価は自然と高まります。日々の誠実な業務こそが、看護師の評価になります。

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Q2:手術室看護師は何年目から資格取得を考えるべきですか?

一般的に、3~5年目が資格取得を検討し始める時期です。

この時期になると、基本的な手技は習得し、自分の得意分野や課題が見えてきます。認定看護師を目指すなら「実務経験5年以上」が必要になるため、実際に3年目頃から情報収集や学習、資金面の準備を始める看護師もいます。

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Q3:手術室看護師は働きながら資格取得は可能ですか?

多くの資格は働きながら取得可能です。

しかし、認定看護師や専門看護師などは通学や実習があるため、休職や勤務調整などが必要になります。自分の職場の就業規則や研修支援制度を確認し、看護師長や同僚と相談しながら計画を立てることが大切です。

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手術室看護師のスキルアップは目的から逆算して資格取得を検討しよう!

手術室看護師としてのスキルアップは、勉強だけではなく自分の未来の選択肢を広げるための準備と捉えることが大切です。

今の経験から、専門性を極めたいのか、あるいは地域医療へとフィールドを広げたいのか、目的を明確にすることで、取るべき資格や積むべき経験が見えてくるはずです。

手術室で培ったアセスメント力や急変対応力は、実は在宅医療でも高く評価されています。

訪問看護に特化した求人サイトNsPaceCareerでは、手術室で培ったアセスメント能力や急変対応スキルを、地域医療で活かすキャリアを提案しています。

人工呼吸器といった医療機器を使用する方や、術後早期に退院される方が増えており、手術室看護師のスキルが求められる場面は少なくありません。

「住み慣れた家で過ごしたい」と願う利用者さまの生活を、あなたの専門性で支えてみませんか。

<参考サイト・文献>

周術期管理チーム認定制度|日本麻酔科学会

日本手術看護学会「手術看護実践指導看護師」認定制度規則|日本手術看護学会

認定看護師|日本看護協会

専門看護師|日本看護協会

3学会合同呼吸療法認定士とは|3学会合同呼吸療法認定士

心電図検定|日本不整脈心電学会

ACLS|日本ACLS協会

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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