手術室看護師に向いている人5選!オペ看護師の年収や病棟看護師との違いを解説

「手術室看護師に興味はあるけど、自分に向いているかわからない」「オペ看護師の年収って高いの?」
そんな疑問を持つ看護師も多いのではないでしょうか。手術室看護師は、術前から術後まで患者さまの安全を支える専門性の高い仕事です。病棟看護師とは異なる働き方や給料体系があるため、転職前に把握しておくことが重要です。
この記事では、手術室看護師に向いている人の特徴や年収、病棟看護師との違いを解説します。転職を検討している方は、ぜひ最後まで読んで判断材料にしてください。
手術室看護師(オペ看護師)とは?
手術室看護師は、周手術期において患者さまが安全安楽に手術を受けられるようにサポートし、手術が円滑に進行するように介助をする看護師のことです。「オペ看護師」や「オペ看」とも呼ばれます。ここでは、外回り看護師と器械出し看護師にわけて、仕事内容を紹介します。
外回り看護師の仕事内容
外回り看護師は、器械出し以外の業務全般を担います。術前から術後まで、おもに以下の4つの業務をおこないます。
| 場面 | おもな仕事内容 |
| 術前 | 患者さま・ご家族への手術説明・アセスメント、手術室への受け入れ |
| 術中準備 | 手術室の温度調整・医療機器の準備、麻酔科医のサポート |
| 術中 | 出血量・全身状態の確認、器械のモニタリング、術中記録 |
| 術後 | 病棟看護師への申し送り、術後訪問・経過観察 |
外回り看護師は、モニターのチェックや出血量のカウントをおこないながら、麻酔科医とともに患者さまの全身状態の把握に努めます。幅広い観察力と臨機応変な対応力が求められます。
器械出し看護師の仕事内容
器械出し看護師のおもな仕事内容は以下の2つです。
| 場面 | おもな仕事内容 |
| 術前 | 術式・手術部位に応じた機器や物品の準備 |
| 術中 | オペの状況を読み、必要な器械を執刀医へ渡す |
器械出しには解剖学や術式など幅広い知識が必要であるため、専門性の高い役割と言えます。
なお、外回りと器械出しの役割は施設によって異なる場合があります。状況に応じて協力しながら対応する施設もあるため、実際の働き方は職場ごとに確認しましょう。
手術室看護師に向いている人の特徴5選
手術室看護師に向いている人の特徴として挙げられるのは、下記の5つです。
- 専門性を高めたいと考えている人
- チームで連携をとりながら働きたい人
- 体力・精神面ともにタフな人
- 先々を考えて状況判断をしながら動くことが得意な人
- 仕事とプライベートのバランスを重視して働きたい人
それぞれ解説します。
専門性を高めたいと考えている人
専門性を高めたい看護師にとって、手術室看護師は魅力的な選択肢です。
解剖学・術式・疾患など幅広い知識が求められる仕事であり、複数の診療科のオペ介助に入ることで、働きながら知識を積み重ねられます。学び続けることが苦ではなく、専門的なキャリアを築いていきたいと考えている方には向いているでしょう。
チームで連携をとりながら働きたい人
チーム医療の一員としてやりがいを感じたい看護師が力を発揮できます。
手術室看護師は術前から術後まで、執刀医や麻酔科医、臨床工学技士など多職種と連携しながら業務を進めます。患者さまやご家族とのコミュニケーションも求められるため、人と協力しながら働くことに喜びを感じる方にはおすすめの環境です。
体力・精神面ともにタフな人
体力・精神力に自信がある看護師が活躍しやすい仕事です。
外回りなら動き回り、器械出しなら長時間立ちっぱなしになるため、十分な体力が必要です。また、周手術期に関わるという仕事内容から医療者や患者さま、ご家族からのプレッシャーも強く、精神的なタフさも欠かせません。
ただし、体力・精神力は働く中で身についていく場合もあるため、過度に心配しすぎる必要はありません。
先々を考えて状況判断をしながら動くことが得意な人
先を読んで動くことが得意な看護師に向いています。
外回り・器械出しともに、オペの流れを予測しながら冷静に状況判断して動く力が求められます。とくに、病棟での急変や救急搬送からの緊急手術では1分1秒を争う場面も多く、瞬時に状況を判断して動ける力が不可欠です。
病棟看護師にも必要なスキルですが、手術室ではより高い水準が求められるため、日頃から先回りして動くのが得意と感じている方は適性が高いと言えます。
仕事とプライベートのバランスを重視して働きたい人
ワークライフバランスを大切にしたい看護師にとって、手術室は生活リズムを整えやすい職場の1つです。
手術室看護師は、病棟勤務と比べて日勤中心の勤務体制を採用している施設が多く、夜勤回数が少ない傾向があります。
一方で、夜間の緊急手術への対応やオンコール待機、脳神経外科・心臓血管外科など長時間に及ぶ手術によって、勤務時間が延びるケースもあります。 そのため働きやすさは施設や診療科によって異なりますが、病棟勤務と比較して生活リズムを整えやすいと感じる看護師もいます。育児や趣味など、プライベートを大切にしながら働きたい方にとっては、選択肢の1つとなるでしょう。
手術室看護師に向いていない人の特徴
手術室看護師に向いていない人の特徴は下記の3つに該当する人です。
- 夜勤帯での勤務をしたい人
- 患者さまとのコミュニケーションを大切にしている人
- 幅広い範囲の勉強が得意ではない人
ただし、当てはまるからといって必ずしも働けないとは限りません。働く中で適性が生まれる場合もあるため、参考程度にご覧ください。。
夜勤帯での勤務をしたい人
夜勤で働きたい方には、手術室看護師は不向きな場合があります。
基本的に日勤のみの勤務体制のため、夜勤手当が発生せず、夜勤回数分の収入増が見込めない点はデメリットです。日本看護協会の調査によると、夜勤手当は1回あたり1万1,815円とされており、その分の収入差が生じる可能性があります。
ただし、手術室勤務者を対象とした手術室手当や特殊勤務手当などが支給される職場もあるため、収入面は求人ごとに確認することをおすすめします。
緊急手術による夜間対応が発生するケースもありますが、あくまで例外的な対応です。夜勤業務のある手術室も一部存在するため、夜勤を希望する場合はそのような職場を探してみる方法もあります。
患者さまとのコミュニケーションを大切にしている人
患者さまとじっくり対話したい方には、手術室看護師は物足りなさを感じるかもしれません。
外回り看護師は術前・術後のオリエンテーションで関わる機会があるものの、病棟のように毎日コミュニケーションをとることは難しいのが現状です。
患者さまの意思を傾聴し、継続的な関わりの中で看護を実践したいと考えている方は、別の診療科の方がやりがいを感じやすいでしょう。
幅広い範囲の勉強が得意ではない人
手術室看護師は、幅広い知識を学び続けることが求められる仕事です。
手術室では複数の診療科の手術に対応する場合があり、術式や解剖生理、使用する医療機器など、手術室ならではの専門知識を身につける必要があります。
そのため、継続的な学習に負担を感じやすい方は、大変さを感じる場面があるかもしれません。
ただし、配属される診療科や施設によって求められる知識の範囲は異なるため、働きながら少しずつ知識を身につけていく看護師も多くいます。
関連記事:手術室看護師がつらい10個の理由!つらい人におすすめの職場を紹介
手術室看護師と病棟看護師の違い
手術室看護師と病棟看護師は、同じ看護師でも働き方や求められるスキルが異なります。転職を検討している方は、違いを把握しておくことが重要です。
| 項目 | 手術室看護師 | 病棟看護師 |
| 主な勤務時間 | 日勤のみ(原則) | 日勤・夜勤あり |
| 患者さまとの関わり | 術前・術後のみ | 毎日 |
| 学習範囲 | 全診療科・全身の解剖生理 | 担当診療科に特化 |
| チーム構成 | 医師・麻酔科医・臨床工学技士など | 医師・薬剤師・理学療法士・医療事務など |
| 年収の特徴 | 夜勤手当なし・危険手当あり | 夜勤手当あり |
| 専門性 | 術式・器械の知識が中心 | 疾患管理・生活援助が中心 |
上記はあくまで一般的な傾向であり、施設や手術室の規模・診療科によって異なる場合があります。実際の働き方は求人ごとに確認することをおすすめします。
どちらが自分に合っているかは、キャリアの方向性やライフスタイルと照らし合わせて判断しましょう。

手術室看護師の年収
ここでは、手術室看護師の年収と手当、年収がアップする方法をご紹介します。
手術室看護師の年収の現状
手術室看護師の公的な平均年収データは限定的ですが、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、看護師全体の平均年収は約524万7,200円となっています。
手術室看護師も、この水準を参考に年収を考えるケースが一般的です。
ただし、手術室勤務は日勤中心の施設が多く、病棟勤務と比べて夜勤手当が少ない傾向があります。一方で、オンコール手当や手術室手当、緊急対応手当などが支給される場合もあり、勤務先によって年収は大きく異なります。
手術室看護師ならではの手当
手術室ならではの手当が支給される職場もあります。
- 手術室手当:手術室勤務者に支給される特殊業務手当
- 特殊勤務手当:感染リスクや特殊な業務環境に対して支給
- オンコール手当:緊急オペに備えた待機に対して支給
- 緊急手当:深夜・休日の緊急オペ対応時に支給
- 資格手当:手術看護認定看護師などの資格保有者に支給
手当の種類や金額は施設によって大きく異なります。転職する際は基本給だけでなく、手当の内容も合わせて確認することが重要です。
手術室看護師が年収アップする方法
手術室看護師が年収を上げるには、おもに以下の3つの方法があります。
| 方法 | ポイント |
| 手当の充実した病院へ転職する | 緊急オペが多い急性期病院・大学病院はオンコール手当や緊急手当が発生しやすい |
| 美容外科クリニックへ転職する | 自由診療のため給与水準が高く、オペ経験を活かせる |
| 手術看護認定看護師の資格を取得する | 資格手当の支給に加え、転職市場での評価も高まる |
とくに、美容外科への転職は、手術室経験者の需要が高く年収が大幅にアップするケースもあります。ただし、保険診療とは異なる業務内容になるため、自分のキャリア志向と照らし合わせたうえで検討しましょう。
手術室看護師に関するよくある質問
手術室看護師への転職を検討する中で、よく寄せられる疑問をまとめました。気になる点をまとめて確認してみてください。
Q1:オペ看護師が優秀と言われるのはなぜですか?
全診療科の術式や解剖生理、疾患に関する幅広い知識に加え、緊急手術でも冷静に状況判断して動く力が求められるためです。
また、執刀医や麻酔科医、臨床工学技士など多職種と連携しながら、患者さまの安全を支える役割を担っています。
このように、手術室ならではの専門知識や判断力が必要とされることから、手術室看護師は高い専門性が求められる領域の1つとして評価されることがあります。
Q2:オペ看護師で年収が安い病院はありますか?
夜勤がなくオンコール対応も少ない施設の手術室は、各種手当が少ない分、年収が低くなる傾向があります。
一方、緊急オペが多い急性期病院や大学病院は、オンコール手当や緊急手当が発生しやすく、年収が高くなるケースもあります。求人を見る際は基本給だけでなく、手当の種類と金額を合わせて確認することが重要です。
Q3:オペ看護師の経験は訪問看護で活かせますか?
手術室で培った全身管理の知識やアセスメント能力は、訪問看護でも十分に活かせます。
たとえば、術後の創部管理や呼吸器管理が必要な利用者さまへの対応、急変時の迅速な判断など、手術室で鍛えられたスキルが役立つ場面は多くあります。 また、複数の診療科のオペに携わる中で身につけたさまざまな疾患への理解は、多様な利用者さまが在籍する訪問看護の現場での強みです。
手術室看護師は幅広い医療の知識を深めたい看護師に向いている仕事!
手術室看護師は全身の解剖生理や疾患に関する幅広い知識が必要であり、日々多くの分野を勉強し続ける仕事です。
看護師としてのキャリアを歩む中で、幅広い医療の知識を深めていきたい方には向いている仕事と言えるでしょう。
手術室で培った全身管理の知識やアセスメント力、急変時の対応力は、訪問看護をはじめとする在宅医療の現場でも活かせる場面があります。
また、複数の診療科に関わる中で身につけた幅広い疾患理解は、多様な利用者さまに対応する訪問看護でも強みになるでしょう。
次のキャリアとして訪問看護への転職を検討している方は、訪問看護に特化した求人サイト「ナスキャリ(NsPaceCareer)」も選択肢の1つです。希望条件に合う訪問看護ステーションの求人を探しやすいため、転職活動の情報収集に活用してみてください。
<参考サイト・文献>
NsPace Careerナビ 編集部 「NsPace Career ナビ」は、訪問看護ステーションへの転職に特化した求人サイト「NsPace Career」が運営するメディアです。訪問看護業界へのキャリアを考えるうえで役立つ情報をお届けしています。
