資格取得で看護師の給料はアップする?高収入につなげる方法を解説

公開日:2025/11/27 更新日:2025/11/27
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「資格を取れば本当に給料は上がるの?」「どの資格を選べば、確実に収入アップにつながるの?」

夜勤や残業でハードに働いても、年収が上がらないことに不満を感じ、資格を取得して給料アップしたいと考える看護師の方は多いでしょう。

しかし、資格を取っても、給料が上がらず後悔する可能性があります。

この記事では、給料アップが見込める資格6選と、高収入につながる方法を、実情に基づいてわかりやすく解説します。

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看護師の給料アップには資格取得が必要?

資格を取らなくても給料アップは可能ですが、取得することでより有利になるケースが多くあります。

資格を取得すると、専門性の証明となり、「資格手当」が支給される可能性があります。また、キャリアを広げ、より高収入な職場へ転職する選択肢が生まれます。

しかし、資格取得によって必ず給料アップできるとは限りません。資格の有無のほかに、「夜勤回数」「残業時間」などが給料に影響することを理解しておく必要があります。

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給料アップにつながる可能性がある資格6選

看護師の専門性や管理能力を高めることで、資格手当やキャリアアップによる昇給が見込める資格を紹介します。

  • 認定看護師
  • 専門看護師
  • 特定行為看護師
  • 認定看護管理者
  • 保健師
  • 助産師

これらの資格取得により病院からの評価が高くなり、手当や昇進につながる可能性があります。それぞれを具体的に見ていきましょう。

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認定看護師

認定看護師は、緩和ケアやクリティカルケアなど19分野において、熟練した看護技術と高度な知識があることを日本看護協会が証明する資格です。

日本看護協会「2022年度専門看護師・認定看護師に対する評価・処遇に関する調査」によると、認定看護師に対して資格手当が支給される施設では、月額平均8,530円の手当が出るという調査結果があります。そのため、認定看護師になると、この分の給料アップが見込めます。また、専門性が評価されて昇進・昇格の要件となることも多いため、長期的な収入アップが期待できる資格といえます。

ただし、手当を設けていない施設も多く、全体平均として適用できるわけではない点に注意が必要です。実際には、施設ごとの規定や財政状況、役割によって大きく差が出る傾向があります。

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専門看護師

専門看護師は、がん看護や精神看護など特定の14分野において、大学院修士課程で専門知識を修得し、高度な実践力を備えたことを日本看護協会が認定する資格です。

先述した日本看護協会の資料によると、専門看護師の資格手当は平均1万1,279円ですが、手当が出る施設は一部に限られており、実際の支給状況には大きな差があります。

また、専門看護師はチーム医療の中核として、多職種との連携や教育・相談役など広範な役割を担い、キャリアの幅が広がる資格です。昇進・昇格への評価にもつながる場合があり、長期的な収入アップの可能性があります。

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特定行為看護師

特定行為看護師は、医師の指示のもと、創部のドレーン抜去や気管内チューブの管理など38の特定行為を実施できます。

この資格を持つことで、医療チームにおける役割の重要性が増すため、資格手当が支給されるケースが多くなります。病院によっては、月2万円~3万円程度の手当がつくケースもあり、給料アップにつながる可能性が高い資格です。

関連記事:特定行為看護師とは?業務内容やメリット・デメリットの解説

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認定看護管理者

認定看護管理者は、看護管理分野における高い知識と能力があり、看護サービスを運営・提供できることを証明する管理職向けの専門資格です。

この資格取得は、看護師長や看護部長などの管理職への昇進・昇格に直結します。そのため、資格手当だけでなく、役職手当が加算されることで、基本給がアップするという形で収入増が見込めます。看護現場のマネジメントに興味があり、キャリアアップを目指したい人に最適な資格です。

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保健師

保健師は、公衆衛生看護の専門家として、地域住民や企業の従業員の健康管理、病気の予防、保健指導を担う国家資格です。

看護師の資格をベースに取得するため、広い視点での看護実践が求められます。保健師は主に行政機関や企業の健康管理部門などで勤務し、夜勤のない働き方が選べる点でライフスタイル面におけるメリットが大きいとされています。

厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、看護師の平均年収519万7,000円に対して、保健師の平均年収は521万2,400円です。数値上は大きな差はありませんが、勤務先の業種や職位によって年収差が出るケースもあります。

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助産師

助産師は、妊娠、出産、産褥、新生児のケアをおこなうための国家資格であり、女性の生涯の健康にかかわる高度な専門職です。

助産師は、看護師の資格をベースに専門的な知識と技術を修得するため、給与水準が看護師よりも高くなる傾向があります。先述した厚生労働省の資料によると、助産師の平均年収は580万5,600円であり、看護師との差は約61万円です。

さらに、病院によっては分娩介助や新生児のケアに手当が加算されるため、看護師との収入差は広がる可能性があります。

ただし、実際の年収は地域・病院規模・夜勤回数・業務内容などにより大きく異なります。資格取得によって必ずこの年収に到達するわけではないため、慎重な情報収集と職場選びが重要です。

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看護師が資格取得しても給料アップが期待できない理由

看護師が専門看護師や認定看護師などの資格を取っても、給料アップにつながらないこともあります。新たな資格が給料に反映されるかどうかは、スキルではなく病院の賃金規定によって決まるからです。

たとえば、「手当が出るのは認定看護師と専門看護師のみ」と病院のルールで決まっている場合、ほかの資格を取得しても給料アップにはなりません。また、手当が出ても、月1,000円〜3,000円程度とわずかで、資格を取るのにかかった100万円を超える学費や時間に見合わないと感じてしまうケースもあります。

そのため、資格取得に踏み切る前に、勤務先の給与規定を確認することが重要です。

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看護師の給料アップに直結する資格の選び方

資格取得を収入アップにつなげるためには、資格選びが重要です。

  • 病院で資格手当が出るかを確認する
  • キャリアパスに合った資格を選ぶ
  • 転職しても活かせるかを考える

この3つの視点を持つことで、「資格を取っても給料は変わらなかった」という後悔を避け、収入アップになる方法を選べるでしょう。

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病院で資格手当が出るかを確認する

給料アップを目的に資格を取るなら、まずは勤務先で「その資格に手当がつくかどうか」を確認することが大切です。

手当の有無は、給料に影響し、手当が支給されない資格では、いくらスキルアップしても給料に反映されないことがあります。具体的には、病院の規定や就業規則を確認し、その資格が資格手当の対象になっているか、金額も合わせて把握しましょう。

ただし、手当がない場合でも、昇進・昇格の要件に指定されていると、将来的な給料アップが見込めます。

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キャリアパスに合った資格を選ぶ

資格を選ぶ際は、目指すキャリアの方向性に合っているかを重視することも大切です。資格がキャリアパスと一致していれば、その資格は昇進や転職時の評価につながり、給料アップという形で報われるからです。

たとえば、専門性を深めたい場合は専門看護師や認定看護師を選び、現場でのスペシャリストとしての評価を高めます。また、管理職を目指したい場合は、認定看護管理者を選び、病院に貢献していくことで役職手当の獲得を目指す方法もあります。

自分の目指すゴールから逆算して資格を選ぶことで、キャリアと収入のステップアップを実現できるでしょう。

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転職しても活かせるかを考える

給料アップのためには、ほかの職場でも高く評価され、どこでも通用する資格を選ぶ必要があります。給与水準の高い職場へ転職することは、看護師の給料を上げる方法の1つであり、場所を選ばず通用する資格が強力な武器となるからです。

認定看護師や特定行為看護師など専門性が高く重宝される資格を選ぶ方法があります。また、保健師や助産師といった、病院以外の新しい職種に転職できる資格は、転職による収入アップの効果が大きい傾向にあります。

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資格以外で看護師が給料アップする方法

資格取得以外にも給料アップを目指せる方法があります。

  • 夜勤回数を増やす
  • スキルアップを目指す
  • 福利厚生を活用する
  • 高収入の職場に転職する
  • 副業やダブルワークで収入源を増やす

自分の目標やライフスタイルに合わせて、最適な方法を選び、収入アップを実現しましょう。

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夜勤回数を増やす

夜勤回数を増やすことで、夜勤手当分の増額が見込めるため、収入を増やせる可能性があります。日本看護協会の調査によると、1回あたりの夜勤手当額は次のとおりです。

勤務形態夜勤手当額
3交代制(準夜勤)4,567円
3交代制(深夜勤)5,715円
2交代制1万1,815円
参考:2024年度 「看護職員の賃金に関する実態調査」 結果|日本看護協会

このように、夜勤を活用することは、資格取得せずに給料アップできる方法です。しかし、夜勤回数を増やすのは簡単ではありません。自分の健康リスクを考え、看護師長にシフトの調整を相談する必要があるため、慎重に検討しましょう。

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スキルアップを目指す

臨床現場での高いスキルや知識によって昇給・昇格を目指すこともできます。病院ではリーダーシップや業務改善への貢献が高く評価され、それが昇進や特定の業務手当として給与に反映される場合もあります。

看護主任や看護師長などの役職に昇進すると、役職手当を得られるでしょう。

関連記事:看護師がスキルアップできる資格一覧25選!プラスの資格を取るメリット

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福利厚生を活用する

職場の手当や福利厚生を最大限に活用することも、給料アップできる方法です。

病院が独自に定める手当は、特別なスキルがなくても、申請や配置転換によって収入を増やせる可能性があります。

具体的には、特殊な環境にある透析室や手術室などで働くことで、特殊業務手当が支給されることがあります。また、病院内に看護師寮や託児所がある場合、その分生活費の支出が減るため、実質的な収入アップと同じ効果が得られるのです。

現在の職場の規定を改めて確認し、もらっていない手当がないか、あるいは活用できる福利厚生がないかチェックすることが収入を増やすために大切です。

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高収入の職場に転職する

現在の収入を上げる方法は、給与水準の高い職場への転職です。スキルアップによる昇給には時間がかかることもあり、職場の基本給を変えることが収入アップに欠かせません。

たとえば、次のような職場の給料は高い傾向にあります。

  • 大規模な病院
  • 自由診療のクリニック
  • 一般企業

現在の職場の給料に不満があるなら、自身の専門性や経験を評価してくれる高収入な職場へ思い切って環境を変えることが、効果的な解決策となります。

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副業やダブルワークで収入源を増やす

本業の収入源だけでなく、許可されている範囲でほかの収入源を確保することが給料アップには有効です。

実際に、病院の勤務に加えて、単発派遣のアルバイトや夜勤専従のダブルワークで高い給料を得ている看護師もいます。また、看護師の知識を活かした医療系ライターやオンライン相談業務といった副業を探す方法もあります。

ただし、副業やダブルワークは職場の規定により認められていない場合もあるため、取り組む前に看護師長に相談したり、就業規則を確認したりしてください。

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給料アップを目指す看護師によくある質問

ここでは、給料アップを目指す看護師からよく寄せられる質問にお答えします。

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Q1:資格を取っても給料が上がらないことはありますか?

資格を取っても給料が上がらないことはあります。職場の給与規定に資格手当の制度がない場合、給料に反映されないからです。

資格取得にかかる時間や費用が自己負担となり、収入アップできないリスクがあります。資格取得の前に、病院の就業規則や契約書などを確認しましょう。

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Q2:資格取得にかかる費用は自己負担ですか?

資格取得にかかる費用は、基本的に自己負担です。

しかし、職場によっては「資格取得支援制度」があり、学費の一部または全額を補助してもらえたり、研修期間中の給料が保障されたりする場合があります。事前に病院の制度を確認しましょう。

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Q3:家庭や育児と両立しやすい資格はどれですか?

認定看護師や専門看護師は、取得に長期間の研修と実習が伴うため、両立は難しいといえます。両立を目指すなら、通信教育や短期の研修で取得できる資格がおすすめです。

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Q4:通信で取れる資格で給料アップできますか?

通信で取れる資格で給料アップできる可能性があります。

職場が求める専門性と資格が一致している場合、資格手当を受けられるでしょう。ただし、認定看護師や専門看護師のような専門性の高い資格は、長期間の研修と実習が必須であり、通信教育だけでは取得できません。

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Q5:資格取得より転職の方が早く給料アップできますか?

資格取得より、転職の方が早く収入アップできるケースもあります。

資格取得には数年かかるものの、手当は月数千円程度の場合があります。一方、給与水準の高い職場へ転職すれば、基本給が上がり、年収が数十万円アップすることもあります。

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資格を活かして給料もキャリアもステップアップしよう!

看護師が給料アップを目指すには、資格取得によってスキルアップしたり、昇進したりする方法があります。

まずは、目指すキャリアを見据えて、手当がつく資格取得を検討しましょう。同時に、自分の専門性を評価してくれる高収入の職場を探すことで、給料もキャリアもステップアップできる可能性が広がります。

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<参考サイト・文献>

認定看護師|日本看護協会

2022 年度 専門看護師・認定看護師に対する評価・処遇に関する調査」報告書|日本看護協会

専門看護師|日本看護協会

特定行為とは|厚生労働省

認定看護管理者|日本看護協会

保健師 職業情報提供サイト(job tag)|厚生労働省

令和6年賃金構造基本統計調査|厚生労働省

助産師 職業情報提供サイト(job tag)|厚生労働省

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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