【看護師の求人の探し方完全ガイド】後悔しない転職を叶える3つの注意点を解説

「転職したいけれど、どこで求人を探せば良いかわからない」「自分に合う職場を効率良く見つける方法はないの?」
看護師の求人情報は、求人サイトやハローワーク、病院のホームページなどさまざまな場所から得られます。ただし、情報が豊富だからこそ、求人の探し方に悩む看護師も多いでしょう。
実際、日本看護協会「2021年看護職員実態調査」では看護師の約半数(49.5%)が転職した経験がないため、最適な求人の探し方がわからず、戸惑ってしまうのが現状です。
この記事では、看護師の求人を探す方法をメリット・デメリットとともに比較し、効率的な方法を解説します。理想の働き方を実現するために、自分に合った方法を見つけ出しましょう。
看護師の求人の探し方
看護師の求人を探す方法は多岐にわたります。ここでは、効果的な方法を5つに絞って解説します。
- 看護師専門の求人サイトを活用する
- ナースセンターに登録する
- ハローワークを利用する
- 病院や施設のホームページから見つける
- 知人から紹介してもらう
それぞれの特徴を理解し、自分に合った方法を選びましょう。
看護師専門の求人サイトを活用する
| メリット | デメリット |
| ・無料で利用できる ・求人数が豊富である ・コンテンツで悩みを解決できる ・職場の内部情報(人間関係、残業の実態など)がわかる場合もある | ・サービスの質にばらつきがある ・登録後に頻繁に連絡が来る場合がある |
看護師専門の求人サイトの活用は、求人数と情報の質を重視する場合には欠かせない方法です。
自分で求人を検索し、応募手続きを進めるため、自分のペースで転職活動を進めたい方に向いています。求人サイトによっては、職場の内部情報や施設のインタビュー記事を掲載している場合もあり、転職した後の自分の姿をイメージできるため、「入職後に想像と違った」「職場の雰囲気に馴染めなかった」といったミスマッチによる後悔をしなくて済むでしょう。
ナースセンターに登録する
| メリット | デメリット |
| ・無料で利用できる ・公的なサービスで安心感がある ・ブランクのある看護師の復職支援に力を入れている | ・求人数は専門サイトに比べて少ない傾向である ・担当者は元看護師であることが多いが、転職サポートは限定的である |
ナースセンターは、各都道府県の看護協会が運営する無料の職業紹介サービスです。公的機関が運営しているという安心感があります。
また、職業紹介のほかに「看護に詳しい相談員によるサポート」「復職支援研修」「ナースカフェ」などブランクのある看護師への復職支援の手厚さが魅力です。
ハローワークを利用する
| メリット | デメリット |
| ・無料で利用できる ・地元の小規模なクリニックや病院の求人も見つかりやすい ・失業保険の手続きなど公的な支援と連携できる | ・看護師の専門的な情報は少ない ・応募手続きや面接の日程調整を自分でする必要がある |
ハローワークは、地域の中小規模のクリニックや介護施設の求人を探せる強みがあるため、地元の地域医療に貢献したい場合に利用するのをおすすめします。
ただし、ハローワークのスタッフが看護師の転職に慣れているとは限らないため、職場の環境や実際の労働条件について踏み込んだ情報を得ることが難しい場合があります。看護師専門の求人サイトとの併用で情報を補完しましょう。
病院や施設のホームページから見つける
| メリット | デメリット |
| ・採用について最新の情報を得られる ・採用担当者と直接コンタクトを取れるため、スムーズな選考につながる場合がある | ・希望する施設を自分で探す必要がある ・応募できる求人数が極めて限定的になる |
病院や施設のホームページで求人を探す方法は「この病院で働きたい」という希望が明らかな場合に適しています。ホームページには、理念や部署紹介など、病院の特色が詳細に書かれているため、志望動機を深めるのにも役立ちます。
知人から紹介してもらう
| メリット | デメリット |
| ・職場のリアルな人間関係や雰囲気を事前に知ることができる ・選考で優遇される場合がある | ・紹介者の顔をつぶさないよう、辞退しにくいプレッシャーがある ・職場内で人間関係のトラブルがあった際に気まずくなる |
知人から求人を紹介してもらうことは、内部情報を事前に詳しく知ることができるため、入職後のミスマッチが少ない探し方です。
ただし、提示された求人の要件が希望と合わなかったり、対応が不誠実な場合であったりしても断りづらく、トラブルが起こった際に知人との関係が悪くなる可能性がある点に十分注意が必要です。
自分に合った求人を効率良く探すコツ
看護師は現職を続けながら転職するケースが多いため、時間をかけずに理想の職場を探す必要があります。納得のいく職場を見つけるには、次の6つのコツを実践しましょう。
- 希望する理由を明確にする
- 希望条件に優先順位をつけておく
- 在職中に転職活動を進める
- 職場見学に参加する
- 複数の転職先を比較する
- 転職以外の選択肢を持っておく
これらのコツを実践することで、膨大な求人情報に埋もれることなく、自分に合った職場を絞り込めます。「希望する理由」と「優先順位」をはっきりさせることは、転職の軸になるため不可欠です。
求人サイトの活用方法や訪問看護のような専門分野での探し方に興味がある方は、以下の記事も参考にしてください。
関連記事:自分にあった求人の探し方とは?訪問看護特化の求人サイトの活用方法
看護師が求人を探すときに注意すべき3つのポイント
求人を探し、応募先を決定する際に知っておきたい注意点があります。失敗しない転職を叶えるために、次の3つを押さえましょう。
- 求人情報の条件だけで判断しない
- 「好条件=激務」の可能性も考える
- 面接で質問すべき内容を整理する
これらの注意点を守ることで、入職後の「こんなはずではなかった」というミスマッチを防ぎ、長期的に働き続けられる職場を見つけられます。
求人情報の条件だけで判断しない
求人情報に書かれた給与額や休日数などの条件だけを見て、応募を決めるのは危険です。
求人情報はあくまで労働条件の概要であり「年間の有給休暇の消化率」「1ヶ月あたりの夜勤回数」「残業の実態」「実際の業務内容」といった職場のリアルな実態は書かれていないケースが多いからです。
表面的な条件だけでなく、職場見学やインターンシップに参加して、職場の雰囲気やスタッフの様子を自分の目で確かめることが、理想のキャリアを手に入れるためには欠かせません。
「好条件=激務」の可能性も考える
求人で好条件を提示せざるを得ない背景には、次のようなリスクが潜んでいる恐れがあります。
- 慢性的な人手不足
- 離職率の高さ
- 忙しい職場環境
とくに「経験不問で高給与」「高額な入職祝い金」「未経験者OK」といった好条件の求人には、注意が必要です。好条件な求人を見つけた際は、その条件が成立する理由を深掘りし、病院の口コミサイトや看護師の掲示板などで実際の労働環境の情報を確認して裏づけを取りましょう。
面接で質問すべき内容を整理する
求人情報だけでは確認できない、職場のリアルな状況を把握するために、面接の場で質問する内容を整理しておくことが大切です。次のような情報を確認してください。
- 平均の残業時間
- 有給休暇の平均取得日数
- 資格の取得やスキルアップに対するサポート体制
- ママさんナースの在籍数と時短勤務の利用状況
ほかにも「社会保険が完備されているか」「車通勤できるか」など、これらの質問から働きやすさや、福利厚生の充実度を確認できると、満足できる転職になるでしょう。
看護師の求人の探し方についてのよくある質問
ここでは、スムーズな転職活動のために知っておきたい質問とその回答をまとめました。
Q1:看護師の求人はどこで探すのがおすすめですか?
看護師専門の求人サイトの利用がおすすめです。求人数が豊富であるため、希望条件に合う求人を見つけやすいからです。
また、求人サイトには、転職活動をするときに悩みがちな履歴書の書き方や面接での質問への回答方法などについてコンテンツがあるため、効率良く求人を見つけられるでしょう。
Q2:看護師求人サイトと転職エージェントは何が違いますか?
一般的に「看護師求人サイト」は、自分で求人を検索・応募するサイトを指します。
一方で、「転職エージェント」は、キャリアアドバイザーがつき、相談や紹介、選考サポートをおこなうサービスのことです。
Q3:看護師が求人を探すタイミングはいつが良いですか?
看護師が求人を探すタイミングは、在職中がおすすめです。というのも、退職した後に転職活動を始めると、お金や不安からじっくり求人を探せなくなり、理想の職場を見つけられない恐れがあるためです。
また、求人数が増加する「3月〜4月の年度末・年度初め」や「8月〜9月のボーナス支給後」に合わせて転職活動を本格化させると、好条件の求人に出会える可能性が高まります。
Q4:地方在住でも看護師の求人を効率良く探せますか?
地方在住でも看護師の求人を効率良く探せます。
「ナースセンター」は地域に特化した求人に強く、地方求人に強い求人サイトもあります。複数のサイトに登録し、比較検討しながら求人を探すと長く働き続けられる職場を見つけられるでしょう。
Q5:看護師の求人を見て「ブラック病院」か判断するコツはありますか?
看護師の求人を見て、ブラック病院かどうか判断するには、いくつかコツがあります。
- 常に同じ部署で求人を出している
- 給与(月給、賞与、手当など)の内訳が不明瞭である
- 「アットホーム」「風通しが良い」など抽象的な表現が多い
こういった特徴に該当する場合は、ブラック病院である可能性があります。ホワイト病院に転職する方法は下記の記事で詳しく解説しているため、ぜひ一度ご覧ください。
関連記事:看護師がホワイト病院に転職する方法!特徴9つとブラック病院を見分けるコツ
看護師の求人探しで大切なのは自己分析!自分に合う方法を組み合わせて進めよう
看護師の求人を探す際には、まず「なぜ転職したいのか」という自己分析をしっかりおこない、譲れない条件を明らかにしましょう
そのうえで「情報収集は専門サイト」「地域密着の求人はナースセンター」など、それぞれのメリットから転職の目的やライフスタイルに合った方法を組み合わせることが、転職の成功につながります。
NsPaceCareerは、訪問看護ステーションに特化した求人情報を扱っています。「残業を減らしたい」「育児と両立しやすい職場を探したい」といったあなたの希望に沿った、ミスマッチの少ない職場を紹介できます。ぜひ、一度覗いてみてください。
<参考サイト・文献>
NsPace Careerナビ 編集部 「NsPace Career ナビ」は、訪問看護ステーションへの転職に特化した求人サイト「NsPace Career」が運営するメディアです。訪問看護業界へのキャリアを考えるうえで役立つ情報をお届けしています。
