看護師免許の正式名称は?履歴書の正しい書き方と間違えやすいポイント

履歴書や職務経歴書を作成する際、「看護師免許の正式名称」に迷うことはありませんか?
この記事では、看護師免許の“公的に適切な表記方法”を中心に、書き方のコツやよくある間違いを解説します。読み終えたあとには、自信をもって履歴書を作成できるようになります。
看護師免許の正式名称は「看護師免許」
履歴書に記載する際の正式名称としては、「看護師免許」が一般的で、厚生労働省や公的文書でもこの表記が用いられています。
ただし、より厳密に書く場合には「看護師免許(厚生労働大臣免許)」とする記載も認められています。どちらも誤りではありませんが、公的な場では“免許の発行主体”を意識した表記が丁寧です。
「看護師国家資格」や「ナース資格」は、法律上の正しい表記ではありませんので、履歴書では避けましょう。
看護師免許の正式名称を履歴書に書くときの例
履歴書は、経歴や熱意を伝える大切な書類です。看護師免許の記載は、次の例を参考に書きましょう。
- 基本的な「看護師免許 取得」の書き方
- 取得日の正しい書き方
- 取得見込みの場合の書き方
これらの書き方を理解することで、採用担当者に良い印象を与えられるため、転職活動をスムーズに進められるでしょう。
基本的な「看護師免許 取得」の書き方
「看護師免許 取得(厚生労働大臣免許)」と書くのが、正しい書き方です。「令和7年3月 看護師免許 取得」のように、元号または西暦と月日の後に「取得」をつけ加えて記載してください。
取得日の正しい書き方
看護師免許の取得日には、国家試験の合格発表日ではなく、免許証に記載された“登録年月日”を記載しましょう。
登録日は、看護師国家試験に合格後、免許申請を行い、看護師名簿に正式に登録された日付です。多くの免許証では、表面または裏面に記載されていますが、様式は都道府県により異なる場合がありますので、必ずご自身の免許証を確認しましょう。
取得見込みの場合の書き方
新卒看護師や、看護師免許に加えて助産師や保健師などの国家試験を受験する方は「取得見込み」であることを明記しましょう。たとえば「令和7年3月保健師免許 取得見込み」のように記載します。
履歴書以外での看護師免許の正式名称を使用する場面
看護師免許の正式名称を使う場面は、履歴書だけではありません。次のような場面で使用します。
- 職務経歴書での記載
- 面接での自己紹介
- 求人サイトへの登録時
職務経歴書では、履歴書と同じように「看護師免許 取得」と記載してください。面接で略称を使わないように、日頃から正しい名称を使うように心がけましょう。
関連記事:【2025年度最新版】看護師免許の申請方法!必要書類・記入例・注意点まで完全ガイド
看護職の正式名称一覧
看護師以外の看護職にはいくつかの免許があります。
- 保健師免許の正式名称
- 助産師免許の正式名称
- 准看護師免許の正式名称
それぞれの免許の正しい正式名称を把握しましょう。
保健師免許の正式名称
保健師の免許の正式名称は「保健師免許」です。履歴書には「保健師免許 取得」と書くのがおすすめです。
看護師と同じように、保健師は厚生労働大臣の免許を受けて、業務に取り組みます。保健師になるためには、看護師免許に加え、保健師国家試験に合格し、保健師名簿に登録されなければなりません。
助産師免許の正式名称
助産師の免許の正式名称は「助産師免許」です。履歴書には「助産師免許 取得」と記しましょう。
助産師も看護師と同様に、保健師助産師看護師法にもとづき、厚生労働大臣の免許を受けて業務をおこないます。助産師は、女性のみが取得できる免許であり、助産師国家試験に合格し、看護師免許もあわせて持っている必要があります。
准看護師免許の正式名称
准看護師の免許の正式名称は「准看護師免許」です。履歴書には「准看護師免許 取得」とあらわすと良いでしょう。
准看護師は、都道府県知事の免許を受けて業務をおこないます。
看護師免許の正式名称を履歴書に書く際のよくある間違いと対策
履歴書で看護師免許について記載するとき、思わぬところで間違うことがあります。
- 「看護師国家資格」と書いてしまう
- 取得日を合格発表日にしてしまう
- 「取得」と「修了」を間違える
- 略称で書いてしまう
履歴書の書き方を間違うと、採用担当者に正確な情報を伝えられない、知識が足りないと捉えられ、評価を下げてしまう恐れがあります。これらの例を参考に対策を押さえて、履歴書を正しく作成しましょう。
「看護師国家資格」と書いてしまう
資格の欄に「看護師免許」ではなく「看護師国家資格」と書くケースはよく見られます。
採用担当者に「法律について認識が足りないのではないか」「最後までしっかり確認していない」と捉えられてしまうかもしれません。
取得日を合格発表日にしてしまう
看護師国家試験の合格発表日を取得日にしてしまう場合もあるため、看護師免許に記載されている「登録年月日」を書きましょう。
厚生労働省によると「有資格者として働くためには免許申請して、厚生労働省で管理する有資格者の籍簿に登録されることが必要」とされています。看護師籍の名簿に登録されることで、免許証が有効になり、看護師として働くことができるのです。
免許証を手元に用意し、記載された日付をそのまま転記することで、この間違いを防ぐことができるでしょう。
「取得」と「修了」を間違える
「取得」と「修了」を間違えることもよくあるミスです。看護師が履歴書を書く際に、取得と修了をよく使う例を次の表にまとめました。
| 取得を使う例 | ・看護師免許 ・介護支援専門員 ・集中ケア認定看護師 ・普通自動車免許 |
| 修了を使う例 | ・BLS研修 ・ACLS研修 ・医療安全管理者養成研修 ・糖尿病重症化予防研修 |
「取得」は、資格や免許、学位などを正式に得たことを指します。一方「修了」は、学校や講座、研修、セミナーなどの学習プログラムを終えた場合に使います。適切に言葉を使いわけることで正確に表現できます。
略称で書いてしまう
履歴書に、正式名称を略称で書いてしまうことも誤りです。履歴書は公的な文書であり、正しく記載することが社会的なルールであるためです。
よくある略称の間違い例は次のとおりです。
| 略称 | 正式名称 |
| NS・ナース | 看護師 |
| ケアマネ | 介護支援専門員 |
| 運転免許 | 普通自動車第一種運転免許 |
| 英検2級 | 実用英語技能検定2級 |
関連記事:看護師の履歴書の書き方とマナーとは?|ケース別の10選の例文を紹介
看護師免許の正式名称についてのよくある質問
看護師免許の正式名称についてのよくある質問に回答します。書類作成の際に迷うことがないよう、事前に確認しておきましょう。
Q1:履歴書に「看護師免許証番号」まで記載する必要はありますか?
基本的に、履歴書に看護師免許証番号を記載する必要はありません。免許証番号は、個人を特定する重要な情報であり、採用試験のときに記載を求める医療機関はほとんどないでしょう。
採用内定後、病院や施設からの指示があった場合にのみ、職員登録や情報確認のために番号を提出してください。履歴書には、免許の名称と取得年月日のみを書いておきましょう。
Q2:看護師免許の正式名称は地域によって違いがありますか?
看護師免許の正式名称は、都道府県によって呼び方が変わることはありません。どの地域に転職する場合でも「看護師免許」と記載して問題ないでしょう。
Q3:「看護師免許」と「看護師資格」はどう違うのですか?
看護師免許は「免許」であり、「資格」とは法律上の認識が異なります。
「資格」は、知識や技能があることを証明するものである一方で、「免許」は、看護業務を独占的におこなうことを国が許可するものです。看護師は、免許がなければ採血や注射といった医療行為ができません。
看護師免許の正式名称を正しく使いしっかりアピールしよう!
履歴書・職務経歴書は、あなたの信頼性を示す“顔”です。
正式名称での記載や、正しい取得日の記載は、採用担当者に対して「この人は細かい部分まで確認できる人だ」という印象を与えます。
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<参考サイト・文献>
NsPace Careerナビ 編集部 「NsPace Career ナビ」は、訪問看護ステーションへの転職に特化した求人サイト「NsPace Career」が運営するメディアです。訪問看護業界へのキャリアを考えるうえで役立つ情報をお届けしています。
