【看護師の面接対策】採用試験の流れと合格を掴む準備と質問の回答方法

公開日:2025/07/21 更新日:2025/07/21
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「看護師の採用試験の面接は、何から準備すれば良いのかわからない」「どのような質問をされるのか不安」

このように不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

厚生労働省「看護師等(看護職員)の確保を巡る状況」によると、看護師・准看護師の有効求人倍率は2.20倍で、全職業(1.19倍)を上回っているため、看護師の求人数は多く採用されやすいといえます。

ただし、面接の準備を怠ると、チャンスを逃してしまうこともあります。

この記事では、看護師の採用試験の面接までの流れや聞かれる質問への対策、具体的な準備方法を解説します。自信を持って採用試験に臨むことができ、理想の職場を見つけられるでしょう。

看護師の採用試験の面接までの流れ

看護師の採用試験の面接は、いくつかの段階を経ておこなわれます。流れを事前に把握しておくと、焦らずスムーズに準備を進められます。

  1. 応募
  2. 書類選考
  3. 面接日の調整
  4. 採用試験
  5. 面接

各段階で最善を尽くせるよう、面接までの流れを把握し、計画的に準備しましょう。

1.応募

まずは、希望する医療機関や施設が募集している求人情報をチェックし、応募資格や必要な書類を揃えて応募しましょう。

必要な資格が記載されている場合は、もれなく所有しているか確認することが大切です。

2.書類選考

応募が完了すると、次に書類選考がおこなわれます。書類選考は、面接に進むための重要な関門です。

履歴書や職務経歴書を提出する際は、誤字脱字がないか、内容にもれがないかなどを確認しましょう。経験やスキルを採用担当者にしっかりと伝えてください。

3.面接日の調整

書類選考に通過すると、面接日の調整に入ります。

この際、複数の候補日を提示される場合もあるため、スケジュールを確認し、確実に参加できる日時を選んでください。

4.採用試験

採用試験では、筆記試験や適性検査が実施される場合もあります。

これらの試験は、看護師として必要な知識や思考力を測る目的でおこなわれます。たとえば、小論文がある場合は、医療についてのニュースをチェックしておくと、最新情報への関心の高さをアピールできるため有効です。

事前にどのような試験があるのかを確認して、対策を立てましょう。

5.面接

面接では、看護師としての経験やスキル、人柄、医療機関への志望度などが評価されます。

面接は、自分を表現できる唯一の機会であり、熱意や誠実さを伝えやすいため、採用担当者の質問に丁寧に答え、自分の魅力を最大限にアピールしてください。

「患者さまに寄り添う看護」という理念について、具体的なエピソードを交えて話すと、より説得力が増します。清潔感のある身だしなみと明るい笑顔を忘れずに、誠実な姿勢で面接に臨みましょう。

看護師の採用試験の面接に必要な事前準備

看護師の採用試験の面接で成功するには、十分な事前準備が不可欠です。次のポイントに沿って準備を進めてください。

  • 持ち物をチェック
  • 面接にふさわしい服装
  • 応募先の情報をリサーチ
  • 志望動機と自己紹介の整理
  • よくある質問への回答を準備
  • 逆質問の準備

準備不足で当日慌ててしまうと、本来の力を発揮できないため、事前準備をしっかりおこない、自信を持って面接に臨みましょう。

持ち物をチェック

面接当日、必要な持ち物を忘れると、焦りや不安につながるため、持ち物リストを作成し、前日までに準備を済ませましょう。次のものを準備すると安心です。

  • 履歴書・職務経歴書
  • 看護師免許の写し
  • 筆記用具
  • 応募先からの案内や地図
  • A4サイズの書類が入るカバン
  • ハンカチやティッシュ

提出書類はクリアファイルにまとめておくと、きれいな状態を保てます。忘れ物がないか確認し、万全の状態で面接に臨んでください。

面接にふさわしい服装

面接時の服装は、第一印象を大きく左右するため、清潔感があり、その場にふさわしい服装を選びましょう。一般的には、ビジネスシーンに合わせたスーツスタイルが適切です。

たとえば、紺やグレーのスーツに、派手すぎない色のシャツやブラウスを合わせると良いでしょう。まれに、病院から白衣の着用を指示されるケースもゼロではありません。

そのため、服装について何か特別な指示がないか、事前に確認することが重要です。下記の記事で、面接時の服装について詳しく解説しているため、採用担当者に良い印象を与える服装選びの参考にしてください。

関連記事:看護師転職の面接の服装はスーツ?適切な服装を解説【年代別】 

応募先の情報をリサーチ

応募先の医療機関や施設の情報を詳しくリサーチすることは、面接で説得力のある回答をするために重要です。具体的には、次のポイントで調査すると良いでしょう。

  • 医療機関の理念や特徴
  • 提供している医療サービス
  • 看護体制

これらの情報を知っておくと、志望動機に具体性を持たせられます。そのため、入念に調べて熱意の高さを伝えられると、採用率アップが期待できます。

志望動機と自己紹介の整理

看護師の採用試験の面接では、志望動機と自己紹介は、ほとんどのケースで聞かれる質問といえます。そのため、看護師としての経験やスキル、強み、そして「なぜこの病院で働きたいのか」などを明らかにしておくことが不可欠です。

「訪問看護の経験を活かして、地域住民の健康維持に貢献したい」というように、具体的な理由とスキルを結びつけて話せると効果的です。

自己紹介と志望動機は、自信を持って伝えられるように、あらかじめ整理しておきましょう。

よくある質問への回答を準備

想定される質問をリストアップし、自分の考えや経験についてエピソードを交えて話せるよう練習することが大切です。

  • 自己紹介をしてください
  • なぜ看護師を志したのですか?
  • 志望動機を聞かせてください
  • 転職する理由を教えてください
  • 就職した後に何をしたいですか?
  • 関心のあるケアや看護の領域はありますか?
  • 今後のキャリアアップのプランを教えてください
  • これまでの看護師経験について教えてください
  • インシデント経験はありますか?
  • 看護実習で印象深いご利用者さまとのかかわりは何ですか?

丸暗記ではなく、自分の言葉で話せるように練習しましょう。下記の記事で回答例を詳しく紹介しているため、ぜひ参考にしてください。

関連記事:看護師の転職面接でよくある質問と回答例15選 

逆質問の準備

看護師の面接の終盤には、多くの場合「何か質問はありますか?」と逆質問の機会が設けられます。

逆質問は、意欲や関心をアピールするチャンスであるため、いくつか質問を準備しておきましょう。「入職後の教育体制を具体的に教えていただけますか」といった質問は、入職後の意欲を示せるため、積極的に質問する姿勢が欠かせません。

関連記事:看護師の面接の逆質問と最後に一言への対策!例文10選を紹介

看護師の採用試験の面接における流れとポイント

看護師の採用試験の面接では、入室から退室まで一連の流れがあります。それぞれの段階で意識すべきポイントを押さえておくと落ち着いて面接に臨めます。

  • 受付:来院したことを伝える
  • 待機:スマートフォンを触らずに静かに待つ
  • 入室:ノックして反応があってから入る
  • 面接:ハキハキと簡潔に話す
  • 退室:お礼を伝える
  • 面接後のフォロー:お礼のメールを送る

これらのポイントを実践することで、採用担当者に好印象を与え、魅力を最大限に伝えられるでしょう。

受付:来院したことを伝える

受付での最初の対応は、印象を決定づける大切な瞬間であるため「本日面接に参りました〇〇です」とハッキリと伝えましょう。

清潔感のある身だしなみと適切な言葉遣いを心がけ、良い印象を与えられるよう、丁寧に対応してください。

待機:スマートフォンを触らずに静かに待つ

面接の待合室では、スマホを触らず、静かに待ちましょう。これは、応募者のマナーや周囲への配慮を示す大切なポイントです。

ほかの応募者と話すことも避け、資料を見直したり、深呼吸をしたりして気持ちを落ち着かせると、集中した状態で面接に臨めるでしょう。

入室:ノックして反応があってから入る

入室の際は、ドアをノックし「どうぞ」と返事があってから入室することが、基本的なマナーです。

無言で入ったり、返事を待たずにドアを開けたりすることは避けてください。入室後は、採用担当者に一礼し、指示された場所に座りましょう。

面接:ハキハキと簡潔に話す

面接中は、採用担当者の目を見て、ハキハキと簡潔に話すよう心がけることが大切です。話す内容がわかりやすいと、コミュニケーション能力の高さをアピールできるからです。

質問の意図を正しく理解し、自分の言葉で答えましょう。言葉遣いにも注意し、敬語を適切に使うことが印象アップにつながります。

退室:お礼を伝える

面接の最後まで気を抜かず、丁寧に対応することで良い印象を残せます。

たとえば、面接の終了を告げられた際に、静かに立ち上がり姿勢を正したり、ドアの前で立ち止まり「本日はありがとうございました。失礼します」と一礼したりして退室することがマナーです。

最後まで礼儀正しく振る舞い、感謝の気持ちを伝えることが大切です。

面接後のフォロー:お礼のメールを送る

面接後、お礼のメールを送ると、入職への意欲と感謝の気持ちを改めて伝えられるため、採用担当者の高評価につながるでしょう。可能であれば、当日中か翌日中には送るようにしてください。

「本日は貴重な機会をいただき、誠にありがとうございました。貴院の一員として貢献したいという思いがより一層強くなりました」といった内容を盛り込むと誠意を伝えられます。

看護師の採用試験の面接についてのQ&A

看護師の採用試験の面接では、さまざまな不安や疑問を感じるでしょう。ここでは、よくある質問とその回答を紹介します。

Q1:グループ面接・集団面接で受かるコツは?

グループ面接や集団面接では、ほかの応募者との協調性や自分の意見を明確に伝える力が問われるため、ほかの人の意見を傾聴し、自分の意見を簡潔にまとめて発言しましょう。

たとえば、ほかの人の意見を肯定したうえで「私も〇〇さんの意見に賛成です。さらに、〇〇という視点も重要だと思います」と付け加えることで、協調性と主体性の両方を示せます。

積極的な姿勢で、自分の強みをアピールしてください。

Q2:オンライン面接の注意点は?

オンライン面接では、対面とは異なる準備が必要です。音声や映像といった技術的な問題で評価を下げないためにも事前の確認が不可欠です。

実際に、オンライン面接でネットの接続が悪く、面接をスムーズに受けられなかったり、画面の背景を変えておらず整理整頓されていない自宅が映ったりして「失敗した」と感じたケースもあるようです。

背景に余計なものが映り込まないように配慮し、カメラの位置や目線にも注意しましょう。

Q3:緊張してうまく話せないときはどうすれば良いですか?

緊張してうまく話せない場合は、深呼吸をして落ち着きましょう。

質問の意図がわからないときは「大変申し訳ありません。緊張しておりうまく聞き取れませんでした。質問の意図をもう一度教えていただけますか」と聞き返しても問題ありません。

緊張は誰にでも起こることであり、正直に伝えることでむしろ誠実な印象を与えられます。完璧に話そうとせず、伝えたいことを丁寧に話すよう心がけてください。

看護師採用試験の面接に自信を持って臨み、合格を勝ち取ろう!

看護師の採用試験における面接は、看護師としての知識や経験、そして人柄をアピールする大切な機会です。

十分に準備することで、魅力が最大限に伝わり合格を勝ち取れます。

面接は、熱意と能力を採用担当者に直接伝える唯一の場です。採用試験の流れや事前準備、面接でのポイント、よくある質問への対策を参考にすると、不安なく面接に臨めるでしょう。

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<参考サイト・文献>

看護師等(看護職員)の確保を巡る状況|厚生労働省

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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