クリニックに転職したい看護師の面接対策とは?よくある質問やポイント解説
看護師がクリニックに転職したい場合、面接に際してよくある質問や必要な準備などをあらかじめ把握し、対策しておくことが重要です。
この記事では、クリニックにおける看護師の面接でよく聞かれる内容や、事前準備・確認事項を解説します。
また、逆に質問すべき内容も紹介するので、面接対策に役立ててください。
クリニックの業務や年収について知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。
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看護師のクリニック面接でよくある質問
看護師の面接では、志望動機や前職の退職理由、これまでの業務経験、今後のキャリアプラン、働き方などがよく質問されます。
以下に、面接でよく聞かれる質問と対策を紹介します。
志望動機
クリニックの面接で、必ずと言っていいほど聞かれる志望動機は、採用担当者が重視する項目です。
単に「働きやすそうだから」といった曖昧な理由では良い印象を与えられないため、具体的かつ説得力のある志望動機を準備しましょう。
以下の項目からクリニックの特徴や強みを把握し、自分が魅力に感じるポイントを見つけておくと、志望動機を明確にしやすくなります。
- 診療科目
- 得意分野
- 医療機器や設備の充実度
- 地域医療への貢献度
- 患者さまへの対応方針など
面接の志望動機では「このクリニックだからこそ働きたい」という思いをアピールすることが大切です。以下の記事も参考に、志望動機を考えてみてください。
関連記事:クリニック看護師の志望動機の書き方とは?例文付きで解説
前職の退職理由
クリニックの面接では、前職の退職理由を尋ねられるケースがあります。
この質問に対しては、ポジティブな印象を与えつつ、正直に回答することが大切です。
退職理由は状況によりさまざまですが、よくある例として以下が挙げられます。
- キャリアアップ
- ワークライフバランスの改善
- 通勤時間の短縮
- 職場の人間関係
- 病院の方針変更
退職理由は、具体的かつ簡潔に説明しましょう。
たとえば「キャリアアップのため」であれば「より専門的なスキルを身に付けたいと考えたため」と答えられます。
また、「新たな環境で自身の看護スキルを向上させたいと考えました」といった前向きな姿勢と具体的な展望を示すと、面接官に好印象を与えやすくなります。
前職への不満や批判は避け、自身の成長や新たな挑戦への意欲を強調しましょう。
これまで経験した業務
クリニックの面接では、看護師としての経験や能力を把握するため、これまでの業務経験について詳しく聞かれる場合があります。
採用担当者は、応募者のスキルが職場のニーズに適しているかを判断します。
経験した業務を説明する際は、具体的なエピソードや数字を用いた実績、自身の強みや学んだ知識を伝えると説得力が増します。
外来での採血や処置の補助、患者さまへの保健指導、医療機器の操作管理など、クリニックで求められる多様な業務に対応できる経験をアピールできると、即戦力として判断されやすくなります。
今後のキャリアプラン
クリニックの面接では「今後の看護師としてのキャリアプラン」を聞かれるケースもあります。
採用担当者は、応募者がどのように成長し、職場に貢献できるかを見極めようとしています。
面接では、クリニックの特色や理念を踏まえつつ、自身のキャリアプランを簡潔に説明することが大切です。
柔軟性をもち、クリニックでの経験を通じて成長していく姿勢も示せるとよいでしょう。
たとえば「地域医療に貢献しながら、専門的なスキルを磨いていきたい」といった具体的な目標を挙げると、クリニックでの勤務が自身のキャリアプランにどう結びついていくかを明確に伝えられます。
働き方
クリニックの面接では、希望する働き方も質問されます。
これは、面接官が希望の働き方と施設の方針が合うかを確認し、転職後のミスマッチを防ぐためです。
面接では、勤務形態(常勤・非常勤・パートタイム)や日勤・夜勤、休日などの希望を伝えましょう。クリニックによっては、柔軟な働き方を提供している場合もあります。
例えば、短時間正社員制度や時間単位の有給休暇取得、子育て支援(託児所併設、育児休暇)などについて、面接時に確認しておくとよいでしょう。
クリニック側の要望に対しては、自分の状況を踏まえつつ、できる限り協力的な姿勢を示すと面接が有利に進みやすくなります。
クリニックの面接の事前準備・確認事項
クリニックの面接を受ける際には、事前準備が重要です。
しっかり準備しておけば、焦らず、自信をもって面接に臨めます。
看護師のクリニック面接に必要な事前準備や確認事項を解説します。
服装
看護師の転職面接におすすめの服装はスーツですが、清潔感とTPOを意識していれば、それ以外の服装でも問題ありません。
スーツを着用する場合は、黒や紺、グレーなど落ち着いた色を選びましょう。
シャツは白が無難ですが、薄いピンクや水色を着用する人も珍しくありません。
スカートとパンツはどちらも着用できますが、足が出る場合はストッキングを履くとよいでしょう。
スーツ以外の服装では、以下のような組み合わせがおすすめです。
- 白いワイシャツやブラウス
- 無地のひざ丈スカートやくるぶし丈のパンツ
- カーディガン
夏場の面接でも、ジャケットを着用したほうが、第一印象が良くなります。
冬場のコートは、落ち着いた色合いであれば、普段使っているものを着用できます。
持ち物
クリニックの面接で必要な持ち物を、以下にまとめました。
- 履歴書や職務経歴書
- 身分証明書
- 筆記用具(黒のボールペン、メモ帳、手帳)
- 印鑑
- 予備のストッキング
- ハンカチ・ティッシュ
- スマートフォン(マナーモードに設定するか電源オフ)
持ち物は、ビジネス用のキャリアバッグやリクルートバッグなどに入れて持参します。
面接当日は余裕をもって行動し、落ち着いた態度で臨むことが大切です。
持ち物を前日に確認し、当日の朝にもう一度チェックするようにしましょう。
クリニックの理念
クリニックの面接を受ける前に、必ず確認しておきたいのがクリニックの理念です。
理念を事前に確認すると、自分の価値観との一致度を確認でき、面接での質問に対する回答の方向性を定められます。
また、クリニックの特色や強みを把握することも可能です。
クリニックの理念は、多くの場合、公式Webサイトに掲載されています。
患者さまに対する姿勢や地域との関わり、医療の質、スタッフの働き方などに注目して理念を確認し、自分の看護観や価値観と合致するか見極めておきましょう。
面接では、理念に沿った回答や自己アピールができると、より良い印象を与えられます。
クリニックの面接のポイントとは
クリニックの面接では、自己アピールをしっかり行い、意欲的な姿勢を見せることが大切です。
看護師がクリニックの面接を受ける際、考慮したいポイントを解説します。
しっかり自己アピールする
クリニックの面接では、自分の強みや経験を効果的にアピールすることが重要です。
クリニックで活かせる経験やスキルを、具体的なエピソードを交えながら伝えると、より説得力が増します。
また、今後どのように成長したいか具体的な目標を示すと、意欲的な姿勢をアピールできるでしょう。
質問にはハキハキと受け答えする
クリニックの面接では、質問に対して明るくハキハキと答えると、積極性や意欲をアピールできます。
受け答えの仕方は、患者さまや医師・医療スタッフとのコミュニケーション能力の高さを示す良い機会にもなります。
採用担当者の目を見て、大きな声ではっきり、適度な早さで話すよう心がけましょう。
ただし、不必要な内容まで話しすぎないよう注意が必要です。
なれなれしい態度をとると、採用担当者によっては印象が悪くなる可能性があります。
給与や待遇ばかり気にしすぎない
クリニックの面接では、採用担当者に待遇重視と判断されないよう、給与などに関する質問は控えめにしましょう。
給与や待遇に関して質問する場合は「基本給与や諸手当の内訳」「福利厚生制度」「有給休暇の取得状況」などから、1〜2個程度にとどめて尋ねるのがおすすめです。
クリニックの面接で聞いておくべきこと
クリニックの面接では、看護師の人数や仕事内容・働き方・院長の考え方など、応募者側が聞いておくべきポイントがあります。
これらを事前に確認しておくと、転職後のミスマッチを防ぎやすくなります。
クリニックの面接で聞いておくべきポイントを、それぞれ解説します。
看護師の人数
クリニックの面接で看護師の人数について質問しておくと、職場の規模、業務の忙しさ、コミュニケーションの取りやすさ、急な欠勤時の休みやすさなどの情報を得られます。
1日のシフトで何人の看護師が勤務しているか、常勤と非常勤の割合などを逆質問してみましょう。
仕事内容
クリニックの面接で具体的な仕事内容について質問すると、入職後のミスマッチを防げます。
処置の種類や看護業務以外の仕事内容の確認により、自身のキャリアプランと合致するかどうかも見極められるでしょう。
働き方
クリニックの面接では、応募者側から病院側に働き方に関する質問をするのも有効です。
クリニック側の要望が聞けると、本当に自分に合った職場かどうかを判断しやすくなります。
具体的に、残業や休日出勤の頻度、時短勤務や勤務日数の選択肢なども質問してみましょう。
クリニックの規模や特性によって働き方は異なるため、採用担当者の説明をよく聞き、必要に応じて具体的な事例を挙げてもらうのも有効です。
こうした質問を通じて、意欲や向上心をアピールしつつ、職場環境の理解を深められます。
院長の考え方
クリニックの面接では、公式Webサイトに載っている理念を踏まえたうえで、院長の考え方を聞いてみるのもおすすめです。
公式Webサイトでは書かれていない、クリニックの将来的なビジョンを知れる可能性があります。
院長の考え方を知るためには、以下のような質問をするとよいでしょう。
- クリニックの目指す方向性について
- 患者さまへの接し方で大切にしていることや医療サービスの特徴
- スタッフの育成方針や教育体制
面接は相互理解の場です。
院長の考え方を知れると、そのクリニックで働くイメージを具体的に描き、ミスマッチを防げます。
まとめ
クリニックの面接では、志望動機や前職の退職理由、業務経験やキャリアプランなどがよく質問されます。
自己アピールを積極的に行い、質問には明確に答え、給与以外の面にも関心を示す態度を心がけましょう。
今回の記事を参考にして効果的な面接対策を行い、転職活動に役立ててください。
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