看護師の履歴書の職歴が書ききれないときの対処法7つ!別紙のコツも紹介
「看護師の職歴が多くて、枠の中に書ききれない」
「職歴はパートやアルバイトでもすべて履歴書に書かないといけないの?」
このように悩んだり不安を感じたりしている看護師の方はいませんか。
日本看護協会の調べによると、看護師の方の50.5%は転職したことがあり、その平均回数は3回です。職歴をはっきりと書くことは、経歴詐称の予防になったり、、信用を得たりするために欠かせません。
この記事では、転職回数が多い看護師の方のために、職歴が枠に収まらないときの対処法をくわしく紹介しました。職務経歴書を活用すると、別紙にわけられるため臨床での経験や看護師以外の資格などを詳しく記載できます。
別紙の書き方や活用のコツもまとめたので、参考にして、スムーズな転職につながりますと幸いです。
看護師の履歴書の職歴が書ききれないときの7つの対処法
看護師の方の職歴は、志望動機や自己PRと同じように重要な項目です。
看護師の方で転職回数が多いと、履歴書の職歴欄に収まらないケースがあります。職歴欄が足りないときの7つの対処法は以下のとおりです。
- 職歴欄の多い履歴書用紙を使う
- パソコンで書いて空白を調整する
- 学歴を省略して職歴を書く
- 「現在に至る」と「以上」を1行にまとめる
- 1つの行で入社と退職を書く
- パートやアルバイトなど非常勤で働いたところをまとめて書く
- 職務経歴書でくわしく書く
くわしく解説するため、転職するときにそれぞれのポイントを抑えて履歴書を提出しましょう。
職歴欄の多い履歴書用紙を使う
職歴欄が多く用意された履歴書用紙を選ぶと、職歴欄が足りない可能性を減らせます。
履歴書は氏名や住所、職歴などある程度の記載項目は決まっていますが、基本的に自由に記載できます。
そのため、市販の履歴書は、形式や項目が少しずつ異なり、まったく同じものはありません。たとえば、以下のような履歴書がおすすめです。
- 転職用に特化している
- 趣味や特技の欄が少ない
- 学歴や職歴が同じ欄になっている
履歴書を選ぶときは、どのくらい職歴欄があるかを確認して、自分の職歴を書くときに困らないか考えて選んでみましょう。
パソコンで書いて空白を調整する
基本的に履歴書は手書きです。
ただし、項目の欄はパソコンで作成しても問題ありません。市販の履歴書を使用するより、パソコンで作成・編集をすれば、自分にぴったりのものを作成できます。
WordやExcelを使用したり、無料で使用できるアプリを選んだりすると、枠や余白を自由に調整できるため、転職の経験が多い看護師の方でもすべて記載できるでしょう。
ただし、自分で履歴書の作成・編集をする際は、空欄や枠線の位置がずれないように注意して、採用担当者が見やすいか意識することが大切です。
自作した履歴書を使うと自由度が高く、パソコンスキルのアピールにもなるため、採用担当者に好印象を与えられるでしょう。
学歴を省略して職歴を書く
学歴は、すべてを記載するのではなく、高等学校を卒業した以降を記載しても良いでしょう。
さらに、省略したい場合は、大学や専門学校などの最終学歴のみを記載すると対処できます。
ただし、大学名や専門学校名などの名称を省略すると、印象を悪くする場合があるため、正式名称で書きましょう。
採用担当者は、学歴の詳細よりも看護師の方にどのような経歴があるのか、どのようなスキルを持っているかなど資格の有無や専門性を重視する傾向があります。
というのも、専門看護師や認定看護師、診療看護師などスキルを証明できるものを記載した方が、実際に病院で働き始めてからの活躍や貢献度などを採用担当者がイメージしやすいからです。
そのため、学歴を省略して、アピールできるポイントを記載できると、希望する病院やクリニックなどに転職できるかもしれません。
「現在に至る」と「以上」を1行にまとめる
職歴の最後には「現在に至る」「以上」を以下のように2行にわけて書くのが基本です。
現在に至る |
以上 |
しかし、次のように書いても問題ありません。
現在に至る 以上 |
どちらで書いても大きな影響はないため、1~2行の職歴欄の調整であれば、このように書くことがおすすめです。
ただし、求人票に書き方の指定がある場合はその方法に従いましょう。
そのほかの記載方法は「Q2:看護師の履歴書の職歴欄に「以上」が入らない場合はどうしたらいい?」にまとめてあるので、参考にしてみてください。
1つの職場で入社と退職を書く
一般的に、入社と退職は2行にわけて記載します。
病院名やクリニック名など同じ内容を2行にわたって書くと、情報が重複してわかりにくい、読みにくい等があるかもしれません。
入社と退職を1行にまとめて書けば、見た目がすっきりするだけでなく、職歴欄の有効活用が可能です。たとえば、看護師の入社と退職は以下のように記載できます。
平成31年4月 医療法人○○病院入社 急性病棟に配属 |
令和4年3月 医療法人○○病院 一身上の都合で退職 |
いくつもの職歴を記載すると、すぐに職歴欄が埋まります。有効活用するために、1つの病院やクリニックでの職歴を1行に書く例を以下にご紹介します。
平成31年4月 医療法人○○病院入社 急性病棟に配属(令和4年3月一身上の都合で退職) |
このように記載すれば職歴欄を節約できるため、入社・退職を1行にまとめることも、ひとつの方法です。
パートやアルバイトなど非常勤で働いたところをまとめて書く
パートやアルバイトなどの非常勤で働いてきた経歴は、正社員とわけて職歴欄に記載します。その際に、同じ職種であれば、以下のようにまとめて記載すると、正社員の経歴を書くときに困らないでしょう。
平成28年~29年の間 准看護師のパートスタッフとしてクリニック2個所に勤務 |
職務経歴書で詳しく書く
看護師のなかには、さまざまな事情により転職する回数が多い方もいらっしゃるでしょう。
パートナーが転勤したりスキルアップを狙ったりするために転職することがあります。ほかにも、給料アップを希望したり、より良い待遇を求めるケースがありかもしれません。
看護師の転職回数が多い場合は、職務経歴書を別に用意して詳しく書くことも有効です。このときは、直近の職歴とあなたがアピールしたいところを簡単にまとめて書きます。
職歴を別で書くときのコツをくわしく紹介します。
看護師の履歴書の職歴を書ききれず別紙で書くときのコツ
履歴書の内容を別紙で書くときにはコツがあり、これを守ると職歴の情報を増やせるため採用担当者に好印象を与えられる可能性が高くなります。
- 履歴書別紙がある旨を記載する
- 履歴書と別紙に書き漏れがないか確認する
- 履歴書と別紙で関連性をもたせる
- 退職時期と理由を記載する
それぞれのコツを知って、採用担当者にアピールしましょう。
履歴職に別紙がある旨を記載する
別紙に職歴を記載した書類がある場合は「詳しくは別紙の職務経歴書をご参照ください」と書いて、採用担当者が分かりやすいようにしてください。
ひと目であなたのスキルや経験がわかるようにすると、採用担当者にあなたの魅力が伝わりやすいです。
履歴書と別紙に書き漏れがないか確認する
履歴書と別紙でおかしなところや書き洩らしているポイントがないか確認しましょう。
とくに、職歴を並べるときに間違いがあると採用担当者が混乱したり、あなたに悪い印象を持ったりします。
さらに、履歴書で書ききれなかった経験を職務経歴書で補えているか、繰り返しチェックしましょう。
家族や友人などに確認してもらったり、日時を変えて確認したりすると、間違いに気づきやすくなるためおすすめです。
履歴書と別紙で関連性をもたせる
職歴を記載する際は「キャリアアップのために転職したい」と採用担当者に感じさせることも大切です。
理由としては、履歴書で次の面接に進めるかどうか決まるからです。さらに、採用担当者は何枚もの履歴書に目を通すため、印象に残らないと採用につながらない恐れがあります。
履歴書と別紙を活用し、転職で得られたスキルやアピールポイントなどを整理して記載しましょう。以下のような転職の例が考えられます。
- 総合病院に就職し、循環器に興味を持つ
- 心臓カテーテルをおこなっている病院へ転職し、カテーテルの名医がいる病院を知る
- カテーテルの名医の元で働いてスキルアップしたい
上記はほんの一例ですが、一貫性を持った転職理由があると採用担当者に響き、転職が成功しやすくなるでしょう。
退職時期と理由を記載する
履歴書には、退職時期と理由を記載します。
退職時期をはっきり書けると採用するまでの予定が立てやすく、採用側にとってはメリットです。
退職時期が決まっていない場合は「○○月退職予定」と記載するだけでも十分です。退職可能な目安を記載しておくと良いでしょう。
また、退職理由には書きづらい内容もあるでしょう。たとえば、子育てや親の介護のほかにも、現職での人間関係や待遇などへの不満などが挙げられます。
そのような退職理由で転職するときには、以下の6つのパターンを記載すると簡潔でわかりやすいです。
- 一身上の都合のため退職
- 資格取得のため退職
- 病気治療のため退職
- 家族の事情で退職
- 病院縮小のため退職
- キャリアアップのため退職
さらに、退職理由を記載するのがデメリットになる場合は、書かなかったり、濁したりすることも応募するときに有効です。
退職理由は、必ずしも書かなければことではありません。
ですが、退職理由を書かないことで、面談の際に退職理由を聞かれる可能性が高くなるため、シミュレーションしておくことをおすすめします。
看護師の履歴書の職歴に関するQ&A
看護師の履歴書の職歴に関するQ&Aを以下に3つご紹介します。
- Q1:看護師の履歴書で職歴の枠が足りないときはどうしたらいいですか?
- Q2:看護師の履歴書の職歴欄に「以上」が入らない場合はどうしたらいい?
- Q3;看護師の履歴書に職歴を書かないとバレますか?
それぞれ解説します。
Q1:看護師の履歴書で職歴の枠が足りないときはどうしたらいいですか?
看護師の履歴書で職歴の枠が足りない場合は、履歴書の形式を変更せずに対応できるため、以下の4つの方法がおすすめです。
自分の職歴と記載するのに必要な職歴欄の量を考慮して記載方法を選んでください。それぞれの記載方法の詳細は前述していますので、ぜひ参考にしてください。
Q2:看護師の履歴書の職歴欄に「以上」が入らない場合はどうしたらいい?
看護師の履歴書の職歴欄に「以上」が入らない場合の記載方法を、以下に3パターンご紹介します。
- 「現在に至る」と「以上」を1行にまとめるパターン
- 「職歴」と「現在に至る」と「以上」と1行にまとめるパターン
- すでに退職しているので「現在に至る」が不要なパターン
前述したように「現在に至る」の欄と同じ欄に記入し、1行にまとめましょう。
現在に至る 以上 |
また、以下のように職歴の直後に収めても問題ありません。
平成31年4月 医療法人○○病院入社 急性期病棟に配属 現在に至る 以上 |
もし、すでに退職している場合は「現在に至る」の記載は不用なため以下のようになります。
令和4年3月 医療法人○○病院 一身上の都合で退職 |
以上 |
「以上」を書き洩らすと、採用担当の方に「チェックが甘い人」と捉えられるか、「一般常識があまりない人」と受け取られるかもしれません。「以上」は、履歴書のマナーでもあるため、きちんと記載しましょう。
Q3:看護師の履歴書に職歴を書かないとバレますか?
看護師の履歴書に職歴を書かないとバレる可能性が高いです。
職歴は、雇用保険や年金手帳、源泉徴収などからバレてしまうからです。前々職より以前の職歴であれば、バレる可能性は低くなるといわれています。
ただし、看護師業界や医療業界は意外と狭く、ふとしたきっかけでバレる可能性があります。
バレたときには噂になったり、信用を失ったりします。経歴詐称として疑われると、内定取り消しになる可能性もあり、デメリットが大きいといえます。
そのため、履歴書には正しく職歴を書きましょう。
まとめ
看護師の履歴書で職歴が書ききれない時は、職歴欄の多い履歴書用紙を使ったり、パソコンで書いて空白を調整したりすると対応できます。別紙として職務経歴書を活用することも有効です。
これらの方法を実施すれば、履歴書に書ききれなかった職歴もすべて記載できます。
履歴書を作成する際は、記入漏れや正式名称を使うところなど何気ないところから人間性や気遣いがわかります。ミスなく履歴書を作成して、転職を成功させましょう。
参考文献・サイト
「NsPace Career ナビ」は、訪問看護ステーションへの転職に特化した求人サイト「NsPace Career」が運営するメディアです。訪問看護業界へのキャリアを考えるうえで役立つ情報をお届けしています。