看護師から他職種への転職!看護師以外の仕事がしたいを実現する8つのポイント

公開日:2024/02/13 更新日:2025/07/07
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「看護師以外の仕事を経験してみたい」「他職種に転職したいけど、看護師の経験しかないから不安…」と悩みや疑問を持つ看護師の方もいるでしょう。

実際に、看護業界の事情や待遇面などの理由で、多くの看護師が他職種への転職を検討しています。ただし、看護師経験しかなく、転職に踏み込めないケースも少なくありません。

この記事では、看護師から転職する際におすすめの他職種や看護師の資格が使える珍しい求人も紹介します。他分野への転職を検討している看護師の方は、ぜひ参考にしてください。

看護師が他職種への転職を考える5つの理由

看護師の方はさまざまな理由で他職種への理由を検討しています。実際に、厚生労働省が公開している「看護職員就業状況等実態調査結果」によると、他職種への転職を考える上位の理由は以下の通りです。

  1. 他分野(看護以外)への興味
  2. 責任の重さや医療事故への不安
  3. 休暇がとれない・とりづらい
  4. 夜勤の負担が大きい
  5. 超過勤務が多い

それぞれの理由を詳しくみていきましょう。

1.他分野(看護以外)への興味

先述した資料によると、他職種への転職を考える理由で最も多いのが「他分野への興味」です。

というのも、看護師の方は病院やクリニック以外での働き方を知らず「一般企業での働き方を知らなくてもいいのか」「ビジネスマナーが足りないのではないか」といった不安や疑問を持っている方が多いためです。

ほかには「一度はランチでおしゃれなお店に行きたい」と一般企業で働くことに希望を持っている方もいます。

さらに、看護師の方は国家資格保持者であり「失敗してもいつでも看護師に戻れる」といった安心感も他職種への転職を検討しやすい理由といえるでしょう。

2.責任の重さや医療事故への不安

看護師の業務は、責任や医療事故への不安が常にあります。

ひとつのミスが患者さまの命にかかわる場面が多く、不安を感じながら仕事をしている看護師の方も少なくないはず。具体的には、患者さまの急変や薬剤の投与、術直後のケアなどの場面で不安を感じています。

日々の精神的なプレッシャーに疲れ、他職種への転職を検討する方もいるでしょう。

3.休暇がとれない・とりづらい

休暇がとれない・とりづらいことも他職種への転職を検討するきっかけになります。令和3年の看護師と全労働者の有給休暇の取得率は、以下のようになります。

  • 看護師:64.7%
  • 全労働者:56.6%

一見すると、ほかの職業と比較し看護師は有給休暇の取得率が高いです。

ただし、看護師の方は年末年始や盆休みなど関係なく働かなければなりません。休日に看護研究をまとめたり、委員会活動をしたりなどを求められる場合があります。

さらに、病床数が大きい病院ほど有給休暇の取得率が下がる傾向にあるため、休暇に不満を持っている看護師の方は多い現状です。

この不満が他職種への転職を検討する要因であるといえます。

4.夜勤の負担が大きい

患者さまの安全で快適な療養環境を維持するためには、看護師の夜勤が欠かせません。

一方で、看護師の業務の課題で夜勤の負担はよく取り上げられます。具体的には、夜勤の時間の長さや育児で夜勤ができない方が増え、夜勤をしている方に負担が増えていることがあります。

そのため、日本看護協会では、夜勤の時間を短くしたり、勤務間の時間に余裕を設けたりなど夜勤の業務改善に取り組んでいます。

現状は、まだ改善されたとはいえず、夜勤を理由に他職種への転職を検討したり、退職したりする看護師の方は少なくないでしょう。

5.超過勤務が多い

超過勤務の多さも他職種への転職を検討する原因のひとつです。

というのも、看護師の業務は急変の対応や救急患者の受け入れ、家族への対応など超過勤務が発生しやすいためです。ほかにも、新たしい医療機器や治療に対応するために自己研鑽を求められます。

超過勤務で申請している時間以上に働いていることもあります。超過勤務が多いと、休日は家でゆっくり寝て身体を休めることを優先するケースもあるでしょう。

プライベートな時間が充実せず仕事と自宅の往復となり、嫌気が差して、他職種への転職に踏み出す方もいます。

看護師の資格を活かしたおすすめの職業

訪問看護ステーション

訪問看護師は、これまでの経験を活かして地域医療に貢献できる職業です。病院とは異なり、利用者さまのご自宅で、一人ひとりとじっくり向き合ったケアを提供できます。在宅での療養を支えることにやりがいを感じられるでしょう。

具体的には、病状の観察や服薬管理、医療処置、ご家族への指導など幅広い看護業務をおこないます。

利用者さまやご家族と密にかかわることで、一人ひとりに合ったケアを実践したい看護師におすすめです。

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美容クリニックの看護師

美容クリニックの看護師は、美容に特化した知識と技術を磨ける職業です。

美容医療の知識や施術スキルを習得し、患者さまの「美」をサポートする役割を担うためです。美容に興味がある看護師には魅力的な選択肢です。

たとえば、レーザー脱毛や美容点滴の施術補助、カウンセリングなどをおこないます。患者さまの悩みを聞き、綺麗になるお手伝いをすることで、感謝される機会も多いでしょう。

保育園の看護師

保育園の看護師は、子どもの健康管理や衛生管理に携われる職業です。

園児たちの成長を間近で見守りながら、健康面をサポートできるため、子どもが好きな看護師に合う職場です。園児の体調不良時の対応やケガの手当て、健康診断の補助などをおこないます。子どもたちの健康を守ることで、保護者さまからも信頼される存在となれるでしょう。

介護施設

介護施設の看護師は、高齢者介護の現場で看護の専門性を発揮できる職業です。

利用者さまの日常生活を支えながら、健康管理をおこなうため、地域包括ケアの一端を担う重要な役割があります。

たとえば、利用者さまのバイタルチェックや服薬管理、緊急時の対応などをおこないます。利用者さまやご家族とのコミュニケーションを通じて、一人ひとりの人生に深くかかわれることが魅力です。

企業看護師

企業看護師は、企業の従業員の健康管理や安全衛生をサポートする職業です。

一般企業で働くため、規則正しい勤務時間や安定した雇用形態が期待でき、ワークライフバランスを重視する看護師に適しています。健康診断の企画・実施やストレスチェック、健康相談など、業務は多岐にわたります。従業員の健康を支えることで、企業の生産性向上にも貢献できるでしょう。

看護師からの転職でおすすめの職業

治験コーディネーター(CRC)

治験コーディネーター(CRC)は、新薬開発の治験をサポートする重要な役割を担う職業です。

治験に参加する患者さまのケアや、医師・製薬会社との調整をおこなうため、看護師のコミュニケーション能力や調整能力が活かせます。臨床経験を活かしつつ、研究開発に貢献したい看護師に最適です。新薬が世に出るまでのプロセスにかかわることで、社会貢献も実感できるでしょう。

臨床開発モニター (CRA)

臨床開発モニター(CRA)は、治験が適切におこなわれているかを確認・監督する職業です。

製薬会社と医療機関の間に入り、治験の品質管理をおこなうため、看護師の持つ医療知識や細やかな観察力が役立ちます。デスクワークが中心ですが、出張で医療機関を訪問することもあります。新しい医療の発展に貢献したい、よりグローバルな視点で働きたい看護師におすすめです。

看護師に資格を活かした病院以外での働き方については、下記の記事で詳しく解説しています。ぜひ、参考にしてください。

関連記事:看護師転職におすすめの転職先や看護師以外の職業を解説!コツを知って成功させよう

医療機器メーカーの営業

医療機器メーカーの営業は、医療現場で培った知識を活かして医療機器を販売する職業です。

医療現場で実際に機器を使用していた経験は、顧客である医師や看護師に製品の利便性や有効性を伝えるうえで有利だからです。製品の知識だけでなく、現場のニーズを理解できる点が強みになります。

医療の発展に寄与しながら、ビジネススキルも身につけたい看護師に良いでしょう。

介護製品の営業

介護製品の営業は、介護現場の知識を活かして介護用品を提案する職業です。

高齢化社会において需要が高まっている分野であり、看護師として介護の現場で得た経験や利用者さまの視点が、製品提案に役立つためです。

たとえば、車椅子や介護ベッド、おむつなどの介護用品を介護施設や個人宅に提案できるでしょう。

市区町村役場の保健師

市区町村役場の保健師は、地域住民の健康増進や疾病予防に貢献する職業です。

地域の特性に応じた保健活動をおこなうため、幅広い健康問題に対応する看護師の知識が活かせます。乳幼児健診や特定健診などをとおして、地域住民の健康を守ることにやりがいを感じられるでしょう。

関連記事:看護師から保健師に転職する流れとは?5つのメリットや後悔するポイント

自宅でできる看護師の資格を活かした仕事

看護師の資格を活かしたうえで、自宅で働ける仕事もあります。主に以下の2つです。

  • コールセンター
  • メディカルライター

2つの職業について詳しくみていきましょう。

コールセンター

コールセンターは、医療機関と連携している会社や製薬会社の問い合わせ窓口、保険会社などで働くスタッフのことです。「企業の窓口」を担い、主に以下の業務をおこないます。

  • 健康相談の対応
  • 薬に関する電話相談
  • 医療機器に関する問い合わせ
  • 医療機関の案内

「コールセンター=会社で勤務」のイメージを持っている方がいるかもしれません。ただし、コールセンターのなかには、一定期間の研修が終わると在宅で勤務できるところもあります。

医療機関や製薬会社のコールセンターで働くと、看護師の知識やスキルが活かしやすいでしょう。

メディカルライター

メディカルライターとは医療ライターのことで、健康や医療に関する情報を読者が理解しやすい文章で発信する仕事のことです。一般の読者向けと専門家向け、それぞれに向けた内容で発信するため、読者を想定して文章を書かなければなりません。

具体的には、本の制作やWEB上の記事の作成、パンフレットの制作などの文章を書きます。

製薬会社や医療系の広告代理店、医療系の出版社などに就職する場合もありますが、フリーランスとしても活動できます。フリーランスであれば基本、在宅勤務であり自由な時間で仕事ができるでしょう。

看護師の資格が使える珍しい求人

ここでは、看護師の資格が使える珍しい求人を紹介します。

  • 児童養護施設
  • ツアー
  • イベント会場
  • テーマパーク
  • ホテルの医務室

それぞれの場でどのように働くのか詳しくみていきましょう

児童養護施設

児童養護施設とは、親がいない子どもや虐待されている子どもが、自立するまでの期間を過ごす場です。

看護師は、児童の健康管理やケガや病気の際の処置に加え、医療機関の受診の付き添いや薬の管理をおこないます。求人を確認する、以下の応募条件が記載されていました。

  • 正看護師、准看護師の資格保有者
  • 2交代制で夜勤あり
  • 臨床工学技士との連携

ほかにも、施設を出たあと自立した生活を送れるようにメンタルヘルスに取り組んだり、社会生活の指導をしたりします。

子どもたちの成長を見守り、手助けしたいと考える方に向いている仕事です。

ツアー

一般企業の社員旅行や修学旅行、課外活動などのツアーに帯同し、ツアーナースと呼ばれる仕事です。

主な業務は、参加者の健康管理、病気やケガの際の処置をはじめ、医療機関の受診の付き添いや主催者との打ち合わせなどがあります。

具体的な求人を確認すると、以下のような応募条件となっていました。

  • 正看護師や准看護師の資格があれば経験は問わない
  • 宿泊に付き添える

条件が少ないのがツアーナースの魅力的です。基本的には単発派遣の仕事であり、看護師1名で対応する場合がほとんどです。

宿泊を伴うことが多いため、高い給与を期待できます。求人によっては、教職員や主催者との打ち合わせのときにも時給が発生するため安心して働けるでしょう。

イベント会場

花火大会やコンサート、お祭りなどのイベント会場で働き、イベントナースと呼ばれます。

イベント会場に設置される救護室に待機して、お客さんのケガや病気の際に応急処置をするのが主な仕事です。求人に掲載されていた応募条件は以下のとおりです。

  • 正看護師や准看護師の資格保有者
  • 疾患について幅広い知識がある
  • 適切な応急処置ができる
  • イベントでの救護経験は問わない

イベント時のみの仕事となるため、ほとんどが単発バイトでの募集です。病院とは異なる場所で仕事をしたい方におすすめです。

テーマパーク

テーマパークの救護室で、来場者やスタッフのケガや病気の際に応急処置をおこなう仕事です。

ツアーやイベントと異なり、テーマパークに所属する場合が多いです。例えば、ディズニーランドの求人を確認すると、以下のような応募条件となっていました。

  • 正看護師の資格保有者
  • 病院での勤務経験がある
  • 土日祝日を含めた週5日のシフト制で勤務
  • 実働7時間程度/日の勤務

これら4つの応募条件を満たす看護師の方は多いため、誰でも応募しやすい求人といえます。ただし、求人数には限りがあります。そのため、求人を見つけた際にはすぐに応募しましょう。テーマパークが好きな方におすすめです。

ホテルの医務室

ホテルの医務室や救護室で病人やケガ人などの応急処置や救急搬送時の付き添いをするのが主な仕事です。あるホテルの求人を確認すると、以下のような応募条件でした。

  • 正看護師の資格保有者
  • 病棟経験が5年以上ある
  • 土日祝休みの5日勤

ツアーナースやイベントナースと異なり、単発や期間限定といった仕事ではないため、長く働きたい方におすすめといえます。

看護師以外の仕事がしたい!他職種への転職が成功する8つのポイント

ここでは、他職種への転職が成功するポイントを8つ解説します。

  • 看護師の資格を活かす
  • 新たな資格の取得する
  • 未経験者を歓迎する職種を探す
  • これまでの経歴やスキルを整理する
  • 転職する目的を明確にする
  • 自分の魅力をアピールする
  • 複数の転職サイトを活用する
  • 看護師と共通しているところをアピールする

それぞれのポイントを把握し、他職種への転職を成功させましょう。

看護師の資格を活かす

看護師の資格を活かせる仕事であると、他職種への転職を成功させやすいです。

というのも、関連のない職種に就くよりもギャップが少ないためです。さらに、経験があると給与の大幅な減額を避けられるでしょう。

看護師以外でも、これまでに培った経験やスキルは活かせる仕事はあります。

新たな資格の取得する

他職種への転職を成功させるためには、新たな資格を取得することも一手です。

具体的には、ケアマネジャーや保健師、保育士の資格を取得すると仕事の幅が広がります。ただし、取得する資格によっては給料に反映されなかったり、資格が活かされなかったりします。

どのような分野で働きたいのか、どういった仕事をしたいのか明確にしたうえで、新たな資格の取得を目指してください。看護師から離れられると、これまで働いていた職場でのストレスや不規則な勤務から解放され、楽しく仕事ができるでしょう。

未経験者を歓迎する職種を探す

未経験を歓迎する職種を探すと、看護師の方は他職種でも活躍できるでしょう。

具体的には、募集要項に「未経験者歓迎」と記載があったり、求人サイトに「未経験でも活躍」とあったりするところを選んでください。

未経験者を歓迎しているところは十分に教育し、フォロー体制が充実しているところが多いです。未経験であると、最初のうちは気疲れしたり、慣れない業務に気を張ったりすることがあるかもしれません。

そのため、前向きな気持ちを持って新しい仕事にチャレンジしましょう。

これまでの経歴やスキルを整理する

他職種の求人を探す前に、これまでの経歴やスキルを整理してください。

すると、自身の得意、不得意な仕事や分野が見えます。得意なことを仕事に活かせると他職種でも活躍しやすいです。

自分に合った他職種の分野を見つけられると、現在の職場での人間関係や夜勤のつらさを解決できるでしょう。

転職する目的を明確にする

「看護師をしたくない!」という気持ちだけで、他職種に転職するのは控えてください。

転職する目的を明確にしたうえで、転職活動に取り組みましょう。明確でなければ、転職活動がうまく進みません。さらに、転職しても「こんなはずではなかった…」と転職を後悔したり、転職してすぐに退職したりする恐れがあります。

「なぜ転職したいのか?」「転職したあとどうしたいのか?」などを明らかにして転職活動を進めましょう。

自分の魅力をアピールする

応募書類を提出するときや採用面接の際には、自分の魅力を積極的にアピールしてください。

ほかの転職希望者にはない魅力をアピールできると、採用されやすくなります。ただし、希望する転職先が求めている人材に合わせて魅力を伝えましょう。

複数の転職サイトを活用する

複数の転職サイトを活用すると、より良い転職先を見つけられ転職を成功させやすいでしょう。

転職サイトにはそれぞれの特徴があります。複数の転職サイトを活用できると、より多くの求人を検索でき、転職サイトが実施しているサービスを利用できるため、転職活動を進めやすくなります。

看護師と共通しているところをアピールする

他職種に転職する際には、看護師との共通点をアピールできると、採用担当者へのアピールにつながります。具体的には以下の例があります。

転職先アピールポイント
医療機器メーカーの営業医療従事者とのコミュニケーションに慣れている
ホテルの医務室病院での接遇に取り組んでいた
コールセンター企業が対象としている疾患の病棟での勤務経験がある

こういったところをアピールできると、他職種への転職が成功しやすいでしょう。

看護師から他職種に転職するメリット

看護師から他職種に転職するメリットは以下の4つです。

  • 「患者さんの命にかかわる」の重圧がない
  • 規則正しい生活を送れる
  • 人間関係に悩まされにくい
  • 看護師として視野が広がる

それぞれのメリットを詳しくみていきましょう。

「患者さんの命にかかわる」の重圧がない

他職種に転職すると「患者さんの命にかかわる」といったプレッシャーがなくなります。

というのも、病院で働く看護師の方は、以下のようなプレッシャーを感じながら仕事をしているためです。

  • 「患者さんの状態を把握できないと状態が悪化するかもしれない」
  • 「薬を間違えたらアレルギー反応が出るかもしれない」
  • 「急変したときにうまく対応できないかもしれない」

病院で働く看護師の方は、常にプレッシャーにさらされ、精神的に追い込みます。そのため他職種に転職すると、このプレッシャーから解放されます。

ただし、病人やけが人の応急処置をする場合でも、責任がともなうことを忘れないでください。

命にかかわる仕事から離れたい方は、看護師以外の職種への転職を検討しましょう。

規則正しい生活を送れる

他職種に転職すると、規則正しい生活を送れます。

病院の看護師は夜勤の業務が欠かせないためです。夜勤は身体的にも精神的にもダメージを負いやすいです。生活のリズムが乱れ体調を崩す看護師の方もいるでしょう。

「年齢を重ねると夜勤がしんどくなってきた」「体調を崩す前に辞めたい」などと考えている方は、他職種へ転職するとこの悩みを解決できるでしょう。

人間関係に悩まされにくい

人間関係に悩まされにくいことも、他職種に転職するメリットのひとつです。

実際に、厚生労働省の調査によると看護師の退職理由で4番目に多いのが「人間関係がよくないから」です。ほかの退職理由の上位が他施設への興味、結婚や出産などのライフステージの変化であることを考えると、人間関係に悩まされている方が多いことがわかります。

他職種に転職すると、人間関係のストレスから悩まされにくくなるでしょう。

看護師として視野が広がる

看護師以外の仕事を経験すると、看護師としての視野が広がる可能性があります。

というのも、看護師の方の多くは病院やクリニックのみの経験であり一般企業での経験がないためです。ほかの職種を経験すると、ビジネスマナーや、接客の方法を学べます。

一度ほかの職種を経験できると看護師に戻った際に、その経験を活かせるでしょう。

看護師から他職種に転職するデメリット

看護師の方が他職種に転職するデメリットもあります。

  • 給与が下がりやすい
  • 経験を活かしにくい
  • 雇用が安定しにくい
  • 看護師に戻りにくい

他職種への転職はメリットばかりではありません。デメリットも踏まえて転職活動を進めると転職が失敗しにくいため、ぜひ参考にしてください。

給与が下がりやすい

看護師として他の職種へ転職する場合、給与が下がってしまう可能性があります。

厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、看護師の平均年収は519万7,000円です。これまでの看護師の経験が給与反映されにくかったり、さまざまな手当が見込めなかったりするためです。

転職する際には、募集要項や求人サイトに記載されている給与や条件をよく確認して応募しましょう。

経験を活かしにくい

これまでの看護師の経験をまったく活かせないことはありません。

接遇のスキルやコミュニケーション能力、パソコンのスキルなど活かせますが、これらのスキルは一部に過ぎません。経験を活かしにくいことが、他職種への転職でのデメリットです。

さらに、看護師以外の職種であれば一から仕事を覚えなければならず、ストレスを感じやすいでしょう。このストレスを避けたい方は、ほかの病院や施設への転職、もしくは看護師の経験が活かせる職業への転職を検討してください。

雇用が安定しにくい

看護師は国家資格も保持者でるため雇用が安定しています。採用されやすく、安心して長く働けることがメリットです。

他職種では、会社の業績や景気の動向に給与や待遇が影響されやすいです。他職種に転職したことで、安定した雇用を失うことも把握し転職を検討しましょう。

看護師に戻りにくい

医療の現場では、医療機器や術式などが日々変化します。そのため、一旦医療現場から離れ、再び戻る際には、多くの努力をもって最新の知識やスキルを確保しなければなりません。

厚生労働省の調査によると、ほかの産業の有効求人倍率は1.27倍であるのに対して、看護師は2.37倍であることから、看護業界は人手不足であるといえます。

求人が多いとはいえ、看護師に戻りづらくなることは、他職種への転職を検討している方にとって大きなデメリットでしょう。

転職した姿をよく考えて看護師から多職種を目指そう

看護師の方はさまざまな事情から他職種への転職を検討している場合が多いです。

ただし、自身に合った転職先を選ばなければ転職を後悔したり、転職後にすぐ退職したりする恐れがあります。

他職種と一言でいっても、看護師の経験やスキルが活かせる転職先や看護師の方が思いもよらない珍しい求人もあります。さらに、他職種に転職することで、夜勤のつらさや人間関係の悩みなどを解決できるかもしれません。

そのため、まずは転職の目的や転職したあとの将来像をよく考え、転職先を選ぶことが大切です。この記事を参考に、他職種への転職を成功させましょう。

参考文献・サイト

看護職員就業状況棟実態調査結果|厚生労働省

2021 年 看護職員実態調査|厚生労働省

年次有給休暇の現状について|厚生労働省

看護職の夜勤交代制の負担軽減に向けた日本看護協会の取り組み|公益社団法人日本看護協会労働政策部看護労働課

令和4年賃金構造基本統計調査|厚生労働省 

一般職業紹介状況(令和5年12月分及び令和5年分)について|厚生労働省

令和3年度賃金構造基本統計調査|厚生労働省 

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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