看護師の定年は何歳?定年後の看護師に適した働き方や再就職の注意点まとめ

公開日:2024/01/08 更新日:2024/01/25
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年金の受け取りが原則として65歳からになり、これまでのように60歳で定年することが難しくなりました。今後全ての業種の方が、定年後の働き方について考える必要があるのです。

今回の記事では、特に看護師の定年や定年後の働き方について説明します。

現在看護師をしながら、定年後の働き方に向けての準備をしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

看護師の定年は何歳か

看護師の定年は勤め先ごとに設定されています。現段階では大半の病院やクリニックでは正社員の定年を60歳に設定しています。

自分の人生設計を立てるためには、定年の年齢を勤め先に事前に確認しておいてください。

定年後も看護師資格はなくならないため働き続けることは可能

勤務先ごとに定年は設定されているものの、看護師資格に年齢制限はありません。そのため、看護師の方は病院やクリニックを、定年後も看護師資格を所持している限り看護師として働けるのです。

現在では年金受給可能年齢が2022年4月より60歳から65歳に変更された影響もあり、65歳以上の看護師の方に向けての求人の数も増えています。

定年後の働き方に不安を感じているのなら、求人サイトで60歳以上の看護師の求人を探してみると良いでしょう。

高年齢者雇用安定法の影響で65歳が定年に設定される病院も増えている

「高齢者等の雇用の安定等に関する法律(高齢者雇用安定法)」は2013年に制定され、労働者が65歳まで働き続けられる環境の構築を企業に義務付けています。

このような理由から、現在は多くの医療機関で定年の年齢を60歳から65歳に引き上げる動きが広まっています。

ただし、国公立病院で働く正社員の看護師は公務員であるため、引き続き60歳が定年になり60歳以降は嘱託社員として仕事を続けられることが多いです。

嘱託社員の看護師は通常の看護師よりも少ない給与が設定されているものの、体の負担を最小限に抑えられる配慮が期待できます。

定年後の看護師が再就職しやすい職場

定年退職後の看護師の方が再就職を目指すのであれば、次のような職場をおすすめします。以下に、自分が興味を持てる職場があるか考えてみてください。

訪問看護ステーションの看護師

訪問看護ステーションでは、看護師が利用者さまの自宅を訪れて必要なケアを行います。

病院やクリニックでの勤務と比較して自分の時間が確保しやすく、子育て中や介護中の看護師の方も多いという特徴があります。

パート勤務の場合は、自分が希望する日数・時間で仕事ができ残業も少ないことから、定年後の看護師の方の再就職先に最適です。

これまで蓄積したスキルや経験が活かせる仕事だと言えます。

クリニックの看護師

定年後の看護師の方がクリニックに再就職する時には、夜勤がないシフトでの採用が多く、体の負担を抑えて看護師の仕事が続けられます。

クリニックは病院と比較して、看護師の残業が少なく休みが多いという特徴があります。

ただし、美容外科など診療科目によって、若い世代の看護師が求められるクリニックも存在します。

保育園や幼稚園の看護師

保育園や幼稚園の看護師の方は、園が開いている間の業務になることから比較的体の負担を抑えて仕事を続けられます。

保育園や幼稚園の看護師の具体的な業務内容は、児童の怪我や体調不良時のケアのみでなく、健康管理に向けての取り組みも担う場合もあります。

小さな子どもとの接点が多いことから、子ども好きの方におすすめの再就職先です。

健診センターの看護師

健診センターは、健康診断により病気の早期発見や生活習慣の見直しを促す役割があります。

主な業務は問診や採血であり、勤務中の精神的な負担を最小限に抑えられます。大半の健診センターでは残業が少なく夜勤もありません。

また、大きな健診センターではセンターの健診車で自治体や企業を訪問して健診を実施します。

特別養護老人ホームの看護師

特別養護老人ホームは現在求人数が多い再就職先です。ホームでは介護職員が中心になって仕事を進め、看護師が担当する業務は一部に限られるため、身体的負担を最小限に抑えられます。

身体介助は介護職員が担うことから、定年後の看護師でも安心して働けます。

また、基本的には夜勤も介護職員の担当になり、規則正しい生活が送れるのです。

デイサービスの看護師

デイサービスも定年後の看護師が再就職しやすい職場です。日勤のみで看護師の業務を続けることが可能で、医療処置は少なく、バイタルサイン測定や服薬管理、健康管理が主な業務になります。一部介護職員と一緒にケアに当たる場面もあるでしょう。

利用者さまの医療依存度が低いものの、緊急対応が求められることはあります。事前に業務内容の範囲を確認しておいてください。

障害者施設の看護師

生活支援員が体に障害がある方の生活をサポートする障害者施設では、生活支援員が中心となってケアが進められるため、看護師の業務は限られています。夜勤はないものの、利用者さまのご家族へしっかりした対応が求められます。

ただし、利用者さまの特性によっては、力仕事や体力が必要になることもあるようです。

障害者施設への再就職を考えるのなら、看護師の業務範囲について事前に確認しておいてください。

ケアマネージャー

ケアマネージャー(介護支援専門員)とは、介護が必要な要介護者に適切な介護サービスを紹介・各機関との関わりを調整する専門職を指しています。

ケアマネージャーの資格を取得する必要がありますが、看護師としての経験を持つケアマネージャーは疾患を抱える利用者さまにも最適なアドバイスができます。

また、ケアマネージャーは直接利用者さまを看護・介護することはなく、身体的な負担を最小限に抑えられるため、長く仕事を続けられる可能性が高いです。

定年後も看護師として働き続けるためにできること

定年後も看護師として仕事を続けるためには、普段から以下の点を意識してみましょう。定年してから自分が何をしたいのか考えるのではなく、若いうちからの取り組みが定年後の自分を変えるのです。

さまざまな情報にアンテナを張っておく

看護師として長く同じ職場に勤めていると、新しい取り組みに対して消極的になってしまうものです。経験豊富な看護師になっても常にアンテナを張り、最新の情報を入手しながら働けるようにしていくと良いでしょう。

常に情報をアップデートできていれば、需要が高まっている資格や職業なども察知した上での判断ができるようになります。

人付き合いのネットワークを大切にする

人付き合いのネットワークが再就職を有利に進める場合があります。例えば、違う職場の方とのネットワークをもっていれば、定年後に再就職の相談ができるのです。

人付き合いを大切にしておくことで、自分の将来の選択肢が広がると言えます。

定年後の働き方を考えたキャリアチェンジや転職をしておく

定年後の自分の働き方を若いうちから考えていれば、自分のキャリアプランに沿って適切なタイミングでキャリアチェンジできます。結果的に、自分が思い描く定年後の働き方が実現しやすくなるのです。

また、正社員としての勤務を続けたいのであれば、事前に定年が60歳ではなく65歳の職場に転職しておくという手段もあります。

定年後に活躍できる資格を取得しておく

60歳以上でも特別なスキルを持つ看護師の方は、再就職が有利に進められます。看護師の方は忙しい毎日を送っている方が多いですが、空いている時間を使って定年後のための資格取得を進めておくと良いでしょう。

例えば定年後に、ケアマネージャーとして働きたいと考えているのなら、現在の仕事を続けながら資格取得に向けて学びを続けます。

健康な体を維持する

病院やクリニックでの看護師の仕事は、夜勤や変則的な勤務をしています。そのため、生活リズムが崩れて慢性的に疲れが取れない・体調が良くないという方も少なくありません。

自分に適した健康維持の方法を見つけ、必要であれば検査や治療を行い長く自分の健康を維持できるようにしてください。

若いうちからの心掛けが定年後の健康状態をより良くできるでしょう。

看護師が定年後の仕事を探す時の注意点

看護師の方が定年後に再就職する際には、次の注意点を意識してください。理想的な再就職先が見つかれば定年後も充実した日々が送れます。

勤務可能な期間

定年後の再就職では、契約期間が定められた有期雇用契約が結ばれる場合があります。有期雇用契約は、契約期間が最大で1年間かつ勤務可能な最長期間も定められています。

何度も再就職を繰り返す取り組みには多くの労力が必要になるため、再就職先で自分が働き続けたいと考えている期間の勤務が可能かを事前に確認するべきです。

無理のない働き方ができるか

再就職で身体的・精神的負担が大きな仕事を選ぶと、体調を崩して自分が働ける期間を短くしてしまう可能性があります。

現在自分の体力に自信があるという方でも、長く働くために無理のない働き方ができる職場を見つけてください。

年配の看護師に対して適切な配慮があるか

定年後の再就職で看護師の方が他にいない職場では、定年後の看護師がどのようなことに負担を感じるのかが分かっていない場合があります。

現段階で年配の看護師の方が就業しており、再就職に慣れている職場の方が適切な配慮を受けられる可能性が高いです。

再就職する看護師への待遇

正社員の看護師として勤めていた方でも、定年後の再雇用や再就職で雇用形態が異なれば得られる待遇も変わります。例えば福利厚生は常勤勤務と非常勤勤務で別の内容になることがあります。

福利厚生も含めた待遇の内容を確認し、希望通りの働き方ができるようにしましょう。

まとめ

看護師には勤務先により定年が設定されているものの、定年後も再就職で看護師の仕事を続けられます。

自分に適した再就職先が見つかれば、身体的・精神的負担を最小限にして充実した生活が送れるでしょう。

そのためには、定年後の働き方について早い段階で意識し、必要な資格取得やキャリアチェンジを進めておくことが大切です。

この機会に、まだ若い年齢の方も、自分の定年後の働き方を考えてみてください。

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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