看護師の転職に自己分析が有効な理由と具体的な手順7ステップ
看護師の転職には、自己分析が有効だとされています。とはいえ、なぜ有効なのか、どのように自己分析をすれば良いのか、よく分からない人も多いのではないでしょうか。
自己分析を行うと自分の強みやキャリアプランが明確になり、採用時のミスマッチのリスク軽減につながります。
この記事では、看護師の転職に自己分析が有効な理由や具体的な手順 、転職に活かすコツをご紹介します。自分の強みやキャリアプランを見つけ、転職を成功させたい方はぜひ参考にしてください。
なぜ看護師の転職に自己分析が有効なのか
看護師の転職に自己分析が有効だとされる理由は、主に以下の4つです。
- 自分の強みを見つけられる
- 自分が何を大事にしているかがわかる
- 自分のキャリアプランがはっきりする
- 採用時のミスマッチリスクを減らせる
それぞれ見ていきましょう。
自分の強みを見つけられる
自己分析をすることで、自分の長所や強みを見つけやすくなります。
日々の看護業務の中で、いつも先輩看護師に注意されることや、どうしても時間がかかってしまうような、苦手分野を持つ人は少なくないでしょう。時にはミスをして「自分は看護師に向いていない」と自信を失うことがあるかもしれません。
しかし、自己分析によって自分の得意なことが見つけられれば、看護師として自信が持てるだけでなく、転職活動でもアピールしやすくなります。
自分が何を大事にしているかがわかる
自己分析をすることによって、仕事をする上で自分が何を大事にしているのかが見えてきます。
例えば、看護師の専門性を高めたいのであれば、転職先の候補は「教育体制が整った職場」に絞りやすくなります。また、家庭や私生活との両立を大事にしたいのであれば「残業が少なめ、もしくは定時で帰れる職場」など、転職先の条件も変わってくるでしょう。
自分のキャリアプランがはっきりする
自己分析をすることで、自分が将来的にどうなりたいか、今後のキャリアプランがはっきりします。
自己分析で自分の強み・弱みを見つけ、何を大事にしているのかが分かれば、この先どのような経験を積んでいきたいのかが見つけやすくなります。
「持ち前のリーダーシップをさらに発揮し、管理職を目指したい」「専門性を高め、認定看護師を目指したい」「仕事も大事だが私生活や家族との時間も大切にしたい」など、具体的な方向性が定まりやすくなるでしょう。
採用時のミスマッチリスクを減らせる
採用時のミスマッチを減らすためにも、自己分析は有効だといえます。
自分の強みやキャリアプランがはっきりすると、どのような職場を選べば良いのか判断しやすくなります。
例えば管理職としてキャリアアップを目指しているのであれば、教育体制が整っている職場が向いているでしょう。一人の患者さまとじっくり関わりたいのであれば、慢性期病棟や訪問看護なども選択肢に挙がってきます。
明確な条件を絞りやすくなるため、自分の理想とする転職先が見つかる可能性が高まるでしょう。
看護師の自己分析の手順7ステップ
転職を考えている看護師が自己分析をする手順は、以下の7ステップです。
- 自分の歴史を振り返る
- 今までやってきた仕事を振り返る
- 仕事が楽しいと感じたの はどんなときだったか考える
- 仕事で辛いと感じたの はどんなときだったか考える
- 自分は将来どうなっていたいか考える
- 転職先に求める条件を明確にする
- 転職先に求める条件の中で優先順位をつける
それぞれ解説します。
1. 自分の歴史を振り返る
まずは、これまでの自分の歴史を振り返ってみましょう。
看護師として働き始める以前から、どういった長所や短所があったか、それは今でも変化していないかなど、思いつく限り紙に書き出してみます。
自分では見つけられない場合、家族や友人など身近な人に聞いてみるのも1つの方法です。自分では気付けなかった長所や強みを、客観的に伝えてもらえる可能性があります。
2. 今までやってきた仕事を振り返る
自分の棚卸しができたら、これまで関わってきた仕事を振り返ってみましょう。
看護師としての勤務年数、勤務先・配属された部署など、経歴をもとにスキルなどを書き出してみます。具体的に携わった業務や身につけたスキル、役割などを振り返ってみると、自分の強みも見えやすくなります。
3. 仕事が楽しいと感じたのはどんなときだったか考える
今までの経歴を振り返って「仕事が楽しい」と思えたのはどんな時だったか考えてみましょう。
例えば、患者さまと会話している時に楽しいと感じるのであれば、コミュニケーションを図るのが得意だとも考えられます。採血や点滴などの処置が楽しいと感じる場合「急変時でもルート確保などの対応が冷静にできる」といった長所や強みにつながるでしょう。
他にも、さまざまな知識や技術が身につけられることを楽しいと感じたり、リーダーとしてチームをまとめたりすることに楽しさを感じるケースも考えられます。
4. 仕事で辛いと感じたのはどんなときだったか考える
次に、仕事で辛いと感じたのはどのような時だったのか考えてみましょう。
辛いと感じる仕事を考えることで、自分の弱みや苦手な分野が見出しやすくなります。
例えば、学生や後輩指導が辛いと感じる場合「人のペースに合わせるのが苦手」「自分がやったほうが早い」「指導するために言語化するのが苦手」などの理由が考えられます。
その反面「仕事をテキパキこなせる」「段取りがスムーズに行える」などの長所があるともいえるでしょう。
自己分析で自分の弱みが見つかったとしても、プラスの言葉に言い換えることで転職に失敗するリスクを削減できます。
5. 自分は将来どうなっていたいか考える
自分の経歴を振り返り、強みや弱みなどを見出せたら、看護師として今後どうなっていたいかを考えてみましょう。
以下のように、具体的なキャリアプランを書き出してみるのもおすすめです。
- 急性期の対応力を高めるために救急外来やICUなどで働きたい
- 循環器内科の知識を深めるため、専門病院で働きたい
- 患者家族との関わりを深めるため、訪問看護に携わりたい
- 結婚や出産などにも対応できる病院で働き続けたい
- プライベートを優先させたいので土日に休める職場で働きたい
将来の看護師像は、経験や周囲の環境などによっても変化するものです。大切にしたい軸はブレないよう、5年後、10年後と中長期的な目標を立てると良いでしょう。
6. 転職先に求める条件を明確にする
看護師としての将来像を考えたら、実現するためにはどのような職場に転職すれば良いかを明確にしましょう。
転職先に求める条件は、1つに絞る必要はありません。とはいえ、すべての条件を満たす職場を見つけるのは困難なため、休日数や給与、勤務形態、福利厚生など、自分にとって「これだけは譲れない」「こうであれば望ましい」条件をいくつかピックアップしてみましょう。
7. 転職先に求める条件の中で優先順位をつける
転職先に求める条件をピックアップしたら、優先順位をつけましょう。
理想とする条件をすべて満たすのは難しいとはいえ「これだけは譲れない」条件に当てはまる職場でなければ、入職してすぐに不満を感じてしまう可能性が高くなります。
業務内容・給与・勤務形態・福利厚生・人間関係など、自分なりの優先順位をつけて考えることで、自身のライフスタイルやキャリアプランに適した転職先を選びやすくなります。
自己分析結果を転職に活かすコツ
自己分析によって、自分の強みや理想とする看護師像が見出せたとしても、転職活動に活かせなければ意味がありません。
つぎに、自己分析結果を転職に活かすコツをご紹介します。
履歴書の自己PR欄に記載する
自己分析の結果は、履歴書の自己PR欄に記載しましょう。
自分の長所・強みを把握していると、客観的に物事を判断できる人だと好印象を持ってもらいやすくなります。これまでの経験や実績も交えて記載してあれば、採用担当者は「入職後、どのように貢献してもらえるのか」判断しやすくなるでしょう。
面接時に話す内容に入れ込む
自己分析の結果は、履歴書に記載するだけでなく、実際に面接で話す内容に入れるのも有効です。
どのような状況で、これまでのスキルや長所をどう活かせるのかを伝えられれば、採用担当者にプラスのイメージを持ってもらえる可能性が高まります。自己分析で見出した自分の強みや長所を、職場の特徴と絡めて正直に説明することが大切です。
まとめ
今回は、看護師の転職に自己分析が有効な理由や具体的な分析の手順、転職に活かすコツをお伝えしました。
自己分析をすると、自分の強みやキャリアプランが明確になり、転職先の条件も見出しやすくなります。ただ自己分析をするだけでなく、履歴書や面接にも活かし、転職成功につなげましょう。
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