看護師の方の副業がバレた時の対応や、副業をバレないようにする方法とは?
看護師の仕事をしながら副業をしたい・副業をしている方は一定数存在します。しかし、副業を禁止しているクリニックや病院に勤めている場合に、副業が勤務先にバレた時には、何が起こってしまうのでしょうか?
今回の記事では、看護師の副業がバレた時の問題・対処法とともに、副業を勤め先にバレないようにする方法についてまとめました。
看護師として病院やクリニックに勤めているものの副業に興味がある方や、こっそりしていた副業が勤務先にバレてしまった方は、ぜひ参考にしてください。
看護師の副業について
民間の病院やクリニックに勤めており、就業規則で副業が禁止されていない看護師は自分の判断で副業を始められます。
ただし、以下の点には注意する必要があるでしょう。
副業は本業の支障が出ない範囲まで
就業規則で副業が禁止されていない勤務先では副業を行えますが、本業に支障が出ない範囲に抑えなければいけません。
具体的には、完全週休2日の企業で休みの1日を副業に活用する・単発の副業を選ぶなどの方法で、無理をしないようにしてください。
本来看護師の仕事は体力的・精神的に厳しい業務であり、疲れが取れないままの状態が続くことは避けるべきです。副業のせいで本業に身が入らなかったり、体調を崩してしまったりするような問題が起こると、自分のキャリアに悪い影響が出る可能性があるでしょう。看護師の方の副業は、自分のスケジュールや体調とのバランスをとりながら取り組む必要があるでしょう。
副業先は本業の競合他社を避ける
副業を禁止していない勤め先で副業をする場合でも、トラブルを防止するために副業について事前に上司に伝えておくと良いでしょう。ただし、副業先は本業の競合他社を選ぶべきではありません。
例えば、訪問看護ステーションで働いている看護師が、副業で他のステーションに勤めることは避けてください。
副業を許可する勤め先でも、競合他社での副業は禁止する事例が多いです。本業と副業の両方で気持ちよく働くために、一定の配慮やモラルが必要だと考えてください。
公務員の看護師の方は副業が禁止されている
看護師であっても国立病院・都立病院・市立病院・保健所に勤務している方は、公務員になります。公務員は国家公務員・地方公務員ともに、副業が認められません。公務員である事実を隠して副業をすると、免職になる恐れもあるでしょう。
公務員の副業禁止ルールは、病院やクリニックごとではなく公務員法にて定められています。元から副業を希望する方は、副業が許可されている民間の病院やクリニックに勤めるべきです。
看護師の副業については以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:看護師も副業できる?おすすめの副業5選と副業をする際の注意点を解説
看護師の副業がバレる原因とは?
看護師の方の副業には、単発の求人も多く給与も高く設定されています。そのため看護師の方が副業に魅力を感じるのは仕方がないことだと言えるでしょう。
看護師の方の副業がバレる原因には、次のようなものがあります。
自分で漏らしてしまった
看護師の方の副業がバレる理由として、意外と多いものが自分で情報を漏らす行為をすることです。
例えば、信頼している同僚に副業について打ち明けたものの秘密を守ってもらえなかった・SNSで副業について配信してしまったなどの行動により、副業の事実が職場に広まる可能性があるのです。SNSは本名を使用していなくても、特定されやすいツールだと知っておきましょう。
特に副業が禁止されている職場に勤めている場合には、しっかり秘密を厳守しなければいけません。
副業中の姿を人に見られた
看護師の方の副業には、クリニックでのバイト・イベント会場でのイベントナース・夜勤バイトなどさまざまなものがあります。どの副業も、人と会い患者のケアをする仕事であるため、知り合いに出会わない・目撃されないとは言い切れません。
自分では気が付かないところで、副業中の姿を確認されてしまったという事例も多いのです。副業を100%隠し通すことは非常に難しいと考えるべきです。
住民税の通知が勤め先に届く
通常、住民税は本業の給与から天引きされます。この住民税の徴収方法は「特別徴収」と呼ばれます。副業をしている方は、副業先の所得分の住民税も合算して本業に通知されるため、勤め先に副業をしていることがバレてしまうのです。
担当者が住民税の通知を見れば、一目で副業の事実が分かります。
副業がバレたら起こり得ること
副業をしている事実が勤め先にバレると、どのような問題が起こるのでしょうか?ここでは副業がバレた時に起こり得ることについてまとめました。
副業が禁止されていなければ問題ない
そもそも副業が禁止されていない職場に勤めていて副業がバレても、大きな問題にはなりません。本業に支障がないのであれば、特に職場から咎められることもないでしょう。
それでも、副業が本業に悪い影響を与えていると思われないように、細心の注意を払う必要があります。
また、本業のイメージを損なう副業をしている場合には話が変わってくるでしょう。副業の種類によっては職場から注意を受けることもあるのです。
本業で働きにくくなる
勤務先で副業が禁止されていなかったとしても、古い考えから副業を良く思わない方や副業で稼いでいることへ嫉妬する同僚もいる可能性があるでしょう。結果的に、事実ではなくても「本業を疎かにしている」などの噂が流れたり、不要な詮索をされたりする事例もあります。
副業をしている看護師の方が珍しい職場では、副業について可能な限り話をしない方が良いでしょう。
副業が禁止されている職場では何らの処分や注意を受ける
副業が禁止されている職場で副業がバレれた時には、何らかの処分や注意を受けます。注意のみで済めば良いですが、減給・休職・解雇を言い渡される可能性もあるのです。
これから副業を始めようと考えているのなら、勤め先の就業規則を確認し、副業をするリスクを事前に知っておきましょう。
副業がバレた時にとるべき行動とは
副業が禁止されている勤め先に副業がバレた看護師の方がとるべき行動には、次のようなものがあります。どの行動が正解とは言えませんが、問題を最小限に抑えるために努力してください。
上司に謝罪しに行く
副業が禁止されている勤務先で就業規則を破ってしまった時には、まず自分の行いを上司に謝罪するべきです。どんな理由があったとしても、本業を続けたいのであれば就業規則を破った事実を認めて謝らなければいけません。
また、申請をすれば副業が許可される職場で申請を怠った場合には、すぐに副業時に必要な申請の手続きを進めてください。
謝罪の上で収入が不足していることを素直に伝える
副業をする看護師の方の大半は、本業の給与が足りないと感じています。
しかし、副業がバレた時には本業の収入に不満を言うのではなく「ローンの支払いのために収入を増やす必要があった」「子どもの学費の支払いが困難だった」など、収入の不足により副業をしていた事実を説明してください。この際にも、就業規則を破ったことに対する謝罪は欠かせません。
本業の給与が非常に少ないとしても、副業を選ぶ行動が当然であるような態度にならないように注意しましょう。
副業を辞めることを伝え・繰り返さない約束をする
本業を続けたいと考えているのなら、まず勤務先に副業を辞める約束をしてすぐに実行してください。また、今後同じような行動を取らないことも大切です。
副業が禁止されている勤務先で再度副業をして就業規則を破る行為を繰り返せば、次回はより重い罰則が与えられるでしょう。
副業よりも本業の方が自分にとって大切な存在である事実を伝えてください。
看護師の方の副業がバレないようにする方法
副業が本業にバレないようにするためには、次のような取り組みをしてください。ただし、副業中に知り合いに会ってしまう可能性をゼロにすることは不可能であるため、副業が禁止されている勤務先に勤めながらの副業はおすすめできません。
住民税を自分で納付する
先ほどもお伝えしたように、本業の勤め先の給与から住民税を天引きする「特別徴収」では、副業の収入分の住民税についての通知が本業の勤め先に届いてしまいます。
このような問題を防ぐためには、住民税を給与からの天引きではなく自ら支払いをする「普通徴収」で納税しましょう。
普通徴収で住民税を支払う際には、毎年の確定申告または住民税申告が必要です。副業の収入が20万円を超えている時には確定申告、20万円を超えない時には住民税申告を選択してください。
ただし、多くの自治体では特別徴収を推進しており、必ずしも普通徴収ができるとは限りません。事前に副業時の住民税の支払いについて自治体に問い合わせておくと良いでしょう。「副業を本業に知られたくない」と説明すれば、適切な対応について担当者からアドバイスがもらえるでしょう。
副業について誰にも話をしない
自分が副業をしている事実を、口頭はもちろんSNSでも発信しないようにします。副業自体について記載がない場合でも、同じ職場に勤めているのに収入に余裕があるようなアピールをする行為は避けるべきでしょう。
信頼している人のみに話したつもりでも、どのように周囲に話が漏れるかは分かりません。
特に副業が禁止されている勤め先で副業をする際には、自分から秘密を漏らさないように十分注意してください。
副業の所得が20万円を超える時には確定申告をする
副業の収入が年間20万円を超える際には、確定申告をして所得税を支払わなければいけません。副業の収入を隠していると、脱税行為があった事実が本業の職場に通知される可能性があるでしょう。
また、住民税を普通徴収するためにも確定申告が必要です。副業を始める段階で税金の支払い方法を見直してください。以前まで確定申告には多くの労力がかかっていたものの、現在では税務署に行かなくてもオンラインで確定申告を済ませられます。
面倒だからと言って収入を申告しないようなことは避けてください。
まとめ
看護師の方で副業に興味があるのなら、まず勤め先の病院やクリニックの就業規則を確認してください。就業規則にて副業が禁止されている場合には、副業を始めるべきではないでしょう。万が一副業が勤め先にバレた時に、減給・休職・解雇されるリスクがあるからです。
また、すでに副業をしているという方は、副業がバレない方法を理解し、副業がバレてしまった時は適切な対応がとれるようにしてください。現在の仕事では収入が不足しているのに職場で副業が認められない看護師の方は、転職を検討するのもひとつの手段です。
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