看護師の履歴書における封筒と送付状のマナーを解説【見本あり】
「訪問看護ステーションで働きたいけど履歴書をどう送ったらいいの?」「送付状を書いたことがないから、マナーがわからない」などと、悩みや疑問がある方は多いかもしれません。
看護師が、訪問看護ステーションや病院に転職するときに必要な履歴書。履歴書を提出する方法は手渡し、もしくは郵送する方法があります。いずれの場合も封筒に入れるなどマナーを守られなければなりません。
郵送する場合は送付状が必要です。しかし、転職の経験がなく送付状を書いたことがない方もいるでしょう。
そこでこの記事では、看護師の履歴書における封筒と送付状のマナーを解説します。見本を示しながら解説するので、封筒の書き方や送付状のマナーがわからない方はぜひ参考にしてください。
履歴書の封筒の書き方【見本あり】
まずは、履歴書の封筒の書き方を解説します。以下の5つに注意してください。
- 宛名間違いに注意する
- 正式な住所を記入
- 「履歴書在中」と朱色で記入する
- のりで封をする
- 裏に住所・氏名を記入する
それぞれ見本と合わせながら、書き方を確認しましょう。
①宛名間違いに注意する
封筒の表面の中央に縦書きで宛名を記入します。
宛名は省略せず正式名称で記入しましょう。多くの場合は「人事課 採用ご担当様」と記入します。
正式名称は、ホームページやパンフレットに記載されているため、わからない場合は参考にしてください。それでも、担当者名がわからない場合は「〇〇部 〇〇様」と記入し、部署名がわからない場合は「〇〇部 御中」と記入しましょう。
ただし「様」と「御中」は併用できないため注意してください。
宛名は住所よりも大きめの文字で書くと、全体のバランスがよくなります。
②正式な住所を記入
正式な住所を記載しましょう。
住所は漢数字、算用数字どちらでも構いません。いずれかで統一することが大切です。長くなる場合は、2行にわけます。郵便番号は算用数字で記入します。
修正テープや二重線で修正すると「大切な書類のあつかい方がわかっていない」とマイナスな印象を持たれます。そのため、記入を間違えた場合は、一から書き直しましょう。
③「履歴書在中」と朱色で記入する
封筒の左下に「履歴書在中」と朱色で記入しましょう。
訪問看護ステーションや病院には、多くの郵便物や書類が届きます。そのため、重要な書類であると目立たせることがマナーのひとつです。
市販されている封筒には、すでに朱色で記載されている場合があるため、記載がない場合のみ記入してください。「応募書類在中」の文字が囲まれたスタンプを使用しても問題ありません。
④のりで封をする
セロハンテープは使用せずに、のりで封をします。セロハンテープは、はがれる恐れがあるためです。中身が合っているか、書類の間違いがないかなど、封をする前に最終的確認しましょう。
封をしたあと、中央に「〆」印を入れます。履歴書を持参する場合は、封をしないでください。
⑤裏に住所・氏名を記入する
裏面の中心より左側に、自分の郵便番号、住所、氏名を記入しましょう。
表面の住所などと同様に、省略せずに記入してください。
履歴書の封筒3つのマナー
次に、履歴書の封筒のマナーを解説します。
- 角形A4号の白い封筒を選ぶ
- 送付状を入れる
- 書類はクリアファイルにまとめる
3つのマナーに注意し、採用担当者にマイナスな印象を与えないようにしましょう。
角形A4号の白い封筒を選ぶ
履歴書の封筒は「角形A4号」のサイズを選んでください。
なぜなら、履歴書などの書類を二つ折りで入れられるサイズであるためです。
履歴書を入れる場合は、白い封筒を使用してください。白い封筒は、かしこまった場合に使用することが多く、一般的なマナーとして認知されています。茶色の封筒では不適切です。
送付状を入れる
履歴書と合わせて、送付状を入れましょう。
送付状があると、相手に送付書類の内容をわかりやすく伝えられます。社会人として「ビジネスマナーがある」とアピールできるでしょう。
ただし以下の場合、送付状は不要です。
- 履歴書を持参する
- メールで履歴書を送信する
- 指定のフォーマットで履歴書を提出する
送付状はマナーを守ったうえで書かなければマイナスな印象を与える恐れがあります。下記で、見本に沿いながら送付状の書き方を解説するため、書き方に不安がある方や書いた経験がない方は参考にしてください。
書類はクリアファイルにまとめる
書類はクリアファイルにまとめて郵送しましょう。
採用担当者が書類を整理しやすく、郵送する途中で履歴書が折れたり、雨でぬれたりするのを防げます。まとめる順は、送付状、履歴書、ほかの書類の順番です。
クリアファイルに書類の向きをそろえると、丁寧な印象を与えられます。
そもそも送付状とは|同封した書類をまとめて記載した書類
送付状とは、履歴書や契約書などの文章を送付するときに同封する書類のことです。
同封している書類の内容を伝えたり、挨拶をしたりすることが目的です。送付状は、ほかに添え状や送り状などと呼ばれ、同封することがビジネスマナーとして知られています。
看護師転職のときに、送付状を添える目的は以下の3つです。
- 同封する書類を明確にする
- 書類の不備を防ぐ
- 採用担当者にビジネスマナーをアピールする
採用担当者は多くの書類を扱います。そのため、送付状があればスムーズに把握できます。ビジネスマナーもアピールできるため、適切な書き方を押さえておきましょう。
送付状の書き方【見本あり】
ここでは、実際の送付状の書き方を解説します。
- 日付・宛先
- 氏名・連絡先
- タイトル・本文
- 同封した書類の内容
送付状は1枚にまとめ、挨拶、同封書類の内容と部数、補足の3点を記載できれば、書き方は決まっていません。しかし、上記4つのポイントに注意したうえで記入すると、ビジネスマナーをアピールできるでしょう。
①日付・宛先
まず「いつ送付した書類なのか」を明確にするために、右上に書類を送付する日付を記入します。送付した年月日は西暦、和暦どちらでも問題ありません。履歴書などと記入する方法を合わせましょう。
宛名は省略せず、正式な訪問看護ステーションや病院の名称を記入します。担当部署や採用担当者名がわかっている場合はそのまま記入し、わからない場合は「採用担当者様」と記入してください。
宛先が採用担当者であれば「様」、訪問看護ステーションや病院であれば「御中」と敬称を記入しましょう。
②氏名・連絡先
氏名や連絡先などの差出人の情報を記入します。
学生であれば、学校名を忘れないでください。学校名は、正式名称で記入しましょう。
③タイトル・本文
「何を送付しているのか」を明確にするために、タイトルを記入します。「選考応募書類の送付につきまして」など、わかりやすいタイトルをつけ、本文より大きめの文字にすると目につきやすいです。
本文では「前文」「主文」「末文」の3つの構成が基本的なマナーです。それぞれ記入する内容は以下のとおりです。
前文 | 本題の前置きとしてあいさつを記入 |
主文 | 送付内容を記入 |
末文 | 締めの言葉を記入 |
「拝啓」を使用した場合、対応する結語は「敬具」です。簡潔で読みやすい文章を心がけてください。
④同封した書類の内容
実際に同封した書類と数量を箇条書きで記入しましょう。
履歴書や職務経歴書のほかに、書類の提出を求められている場合はそのまま追記してください。
履歴書を郵送する際の注意点
履歴書を郵送する際の注意点は2つあります。
- 余裕がある期日で発送する
- 郵便料金を間違えない
それぞれの注意点を具体的にみていきましょう。
余裕がある期日で発送する
締め切りには余裕をもって配送しましょう。
「必着」もしくは「当日消印有効」で期日が異なるため注意していください。必着は、その期日までに応募先に届かなければなりません。
しかし、当日消印有効であれば期日までに郵便物が届かなくても、配達の受付の消印が期日内であれば有効です。勘違いして期日までに間に合わないケースがあるため、期日は十分に確認しましょう。
郵便料金を間違えない
郵便料金を間違えると、配送できずに戻ってきます。
応募書類が受理されないため、期日を過ぎてしまい転職できないケースがあります。そのため、郵便局で料金を調べたうえで配送してください。
履歴書を持参する際の注意点
最後に、履歴書を持参する際の注意点を3つ解説します。
- 封筒に宛名は書かない
- 採用担当者に渡すときは封筒から出して渡す
- 受付で渡すときは封筒のまま渡す
それぞれの注意点を具体的にみていきましょう。
封筒に宛名は書かない
履歴書を訪問看護ステーションや病院に持参する場合は、封筒の宛名は不要です。送付状もその場で内容を確認できるため必要ありません。
採用担当者に渡すときは封筒から出して渡す
採用担当者に渡すときは、封筒のまま渡すのではなく、封筒から出して渡しましょう。
クリアファイルに入れたまま封筒の上に重ね、採用担当者が見やすい向きで渡します。両手で持ち「こちらが履歴書です。本日はどうぞよろしくお願いいたします」とあいさつを添えると好印象を与えられるでしょう。
履歴書を渡すタイミングは、採用担当者の指示を待ってください。
受付で渡すときは封筒のまま渡す
受付で履歴書を渡すときは、封筒に入れたまま渡してください。受付のスタッフから書類を出すように指示されたら、その指示に従いましょう。
渡すときは受付のスタッフが見やすい向きで「よろしくお願いいたします」とあいさつを添えると、丁寧な印象になります。
看護師の履歴書で封筒と送付状のマナーを守り不備がないようにしよう
訪問看護ステーションや病院への転職に、履歴書の作成は欠かせません。
しかし、丁寧に履歴書を作成しても、封筒の書き方や送付状のマナーが守れなければ、マイナスな印象を与える恐れがあります。
看護師転職の面接の前に「社会人としてのマナーを守れない」との印象を持たれないように、封筒や送付状の適切な書き方を理解してください。
細かなところにも配慮し、訪問看護ステーションへの転職を成功させましょう。
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