看護師も副業できる?おすすめの副業5選と副業をする際の注意点を解説
国は2018年の1月に「モデル就業規則」を改定し「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと。」という記載を削除し、新たに副業や兼業に関する規定を策定しています。
国全体として副業を推進している中で、看護師の中にも副業に興味を持っている方はいるのではないでしょうか。
今回、看護師は副業ができるのか、またおすすめの副業や副業をする際の注意点を解説していきます。
参照:厚生労働省「副業・兼業」
参照:厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン|令和4年7月改定」
看護師も副業はできる?禁止の場合副業してもバレない?
看護師の副業の可否は、基本的には職場の就業規則に準ずるものと考えるべきでしょう。
職場の規定で副業禁止とされている場合はもちろんNGですが、国公立病院での勤務など公務員の場合にも副業はできません。
国家公務員法第103条「私企業からの分離」により、下記のように定められています。
“職員は、商業、工業又は金融業その他営利を目的とする私企業(以下営利企業という。)を営むことを目的とする会社その他の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、又は自ら営利企業を営んではならない。”
副業をしても、バレないから大丈夫と考えている人もいるかもしれません。しかし、もしバレた場合、懲戒事理といって減給や解雇となるなど、厳正な対応をされてしまいます。そのため副業NGな職場で勤務しているならば、副業はやめておきましょう。
ただし公務員であっても、不動産賃貸や投資信託などは可能であるというような例外はあるため、不安な場合は職場に確認するようにしましょう。
参照:内閣官房内閣人事局「平成31年3月(2019年)国家公務員の兼業について(概要)」
看護師の副業がバレるケースやその対処法については以下の記事を参考にしてみてください。
関連記事:看護師の方の副業がバレた時の対応や、副業をバレないようにする方法とは?
看護師が副業をするメリット
厚生労働省が2022年7月8日に改定した「副業・兼業の促進に関するガイドライン」では、副業をする側と企業側の双方のメリットが記載されています。
特に看護師に関しての記載はありませんが、看護師が副業をする中で得られるメリットもあります。下記がメリットとして考えられるでしょう。
- さまざまなスキルを取得できる
- 気分転換になる
- 収入を増やせる
それぞれ解説していきます。
参照:厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」(令和4年7月8日改定版)」
さまざまなスキルを取得できる
看護師として、今の職場で働き続けるだけでもさまざまな経験やスキルが得られるでしょう。しかし副業をすることで、さらにさまざまなスキルを得られるケースもあります。
例えば本業は病院での勤務で、副業として介護施設で働いている方であれば、病院で得られる医療に関する知識や看護技術のスキルだけではなく、介護施設で介護のスキルを取得したり磨いたりすることも可能です。
気分転換になる
看護師の副業は必ずしも医療系の職種である必要はないため、職種によっては副業がリフレッシュとなることもあるでしょう。
普段は患者さまの対応をしており人と関わる仕事をしているという看護師の方でも、副業は在宅ワークでのんびりと自分のペースで働くという場合もあります。
副業をする際は人と話すことなく家でゆっくり仕事ができるため、気分転換になるという方もいるでしょう。
一方、副業で訪問看護師として働くなど、本業と変わらず人と関わる仕事をしているという方もいます。
しかし訪問看護は病院勤務のようにずっと院内で働くわけではなく、利用者さまの居宅へ訪問するため、外に出ることが気分転換になるという方もいます。
本業とは違う環境の職場で副業をすることで、うまくリフレッシュでき、本業での仕事の効率も上がるかもしれません。
収入を増やせる
看護師が副業をする一番の理由は、収入アップが目的ではないでしょうか。
今のままでは満足のいく収入が得られていなかったり、隙間時間を活かしたいなど、理由はさまざまです。
いずれにせよ、収入を増やすために副業を始めるという人が多いと考えられるでしょう。
副業をしてさまざまな経験をしてスキルが身につきますが、最大のメリットは収入源が増えることといえるでしょう。
看護師におすすめの副業5選
職場が副業OKで副業をしようと検討している看護師に向けて、看護師におすすめの副業を5選紹介していきます。
1.介護施設や病院などの夜勤専従看護師
日勤帯ではなく夜勤の副業をしたいという看護師の方には、夜勤専従看護師としての勤務がおすすめです。
3交代の場合、夜勤明けの日に夜勤専従看護師として働き、翌日しっかり休むというように、本業の職場の夜勤明けの日程を利用する方もいます。
日中の時間は確保しておきたい、という方におすすめの夜勤の副業ですが、月間の夜勤の日数が増えることになるため、体調管理には気をつける必要があります。
副業の夜勤の回数が増えて体調不良になり、本業の仕事に迷惑をかけるということがないようにしましょう。
2.ツアーナースや健診センターなど単発の看護師業務
ツアーナースや健診センターなど、数日間や単発の看護師業務をする方もいます。
ツアーナースは、一泊二日や二泊三日のようなサマースクールや修学旅行に、看護師として同行する形の仕事で、日々の救急対応や小児看護などの経験を活かせる現場でもあります。
健診センターは、採血のスキルや心電図などの得意な医療行為があれば、そのスキルを活かすことも案件によっては可能です。
ただツアーナースや健診センターなどの仕事はいつも募集しているわけではありません。
そのためあくまでも、臨時収入的な手段ともいえるでしょう。
3.訪問看護やデイサービス、介護施設などの日中の看護師業務
病棟など医療機関での勤務だけでなく、休みの日に訪問看護やデイサービスなど日中の勤務を副業として行う方もいます。日中の休みがその分減るため、こちらも夜勤の副業と同様に体調管理には十分気をつける必要があるでしょう。
しかし、訪問看護やデイサービス、介護施設などでの看護師業務は、本業でのスキルを活かせる場でもあります。さらに新たなスキルを身に付けたりキャリアチェンジのきっかけになったりする場でもあるため、選択肢としておすすめです。
4.データ入力やブログ執筆、Webライターなど在宅でのPC業務
外に出る仕事は体力的に本業に影響を及ぼさないか心配、という方はデータ入力やブログ執筆、Webライターとして記事執筆など、在宅でのパソコンを使った仕事もおすすめです。
ただし、パソコンスキルがない人は一から学び直さなければなりませんし、資格などの取得のために自己投資をする必要がある方もいるでしょう。
またすぐに高いお金がもらえる仕事ではないケースが多く、成果主義のものがほとんどなため収入が不安定となるリスクもあります。
5.ポイ活やアンケートモニターなどの隙間時間を活用する副業
忙しさからなかなか決まった副業はできないという方でも、アプリなどを利用してポイントをためるポイ活や、アンケートモニターなどをやって、少しずつ隙間時間でお金を稼いでいるという方もいます。
ポイ活やアンケートモニターも大きな金額を稼げるものではありませんが、本業には影響を及ぼしたくないという方や、地道に継続するのが得意という方にはおすすめの副業です。
看護師が副業をする際の注意点
最後に、看護師が副業をする際の注意点を解説します。注意点は下記の3つです。
- シフトが重複しないように気をつける
- 体調管理に気をつかう
- 確定申告をする必要がある
それぞれ詳しくみていきましょう。
シフトが重複しないように気をつける
本業先も副業先も、休暇希望日や勤務希望日を出す必要があるケースがほとんどでしょう。
万が一、シフトが重なってしまいどちらかの勤務先に勤務変更をお願いするというような状況にならないためにも、シフトが重複しないように気をつける必要があります。
自分でスケジュール管理を徹底するようにしましょう。
体調管理に気をつかう
副業をするということは、副業をしていない看護師と比べて休みが少なくなるということです。
多忙な看護師という仕事の体調管理はただでさえ大変なものですが、いっそう体調管理に気をつかう必要があります。
自分は元気だから大丈夫、などと思い込まずに、自分自身が感染症の媒介となるリスクなども考え、体調管理に気をつかうようにしましょう。
確定申告をする必要がある
副業で20万円以上の収入を得た場合、必ず確定申告をしなければなりません。
「確定申告をすると副業がバレてしまう」と確定申告をしたくないと考えている看護師は、脱税となってしまうリスクがあります。
そのため必ず確定申告をする必要があることを知っておきましょう。
また副業の収入が20万円以下であっても、収入を得た分の住民税は納税しなければなりません。
納税について不安がある人は、該当の自治体の税務署に問い合わせてみてください。
看護師の副業は就業規則による!副業OKな場合でも本業に支障が出ないように
今回、看護師は副業ができるのかどうか、副業をするメリットやおすすめの副業、さらに副業をする際の注意点を解説しました。
看護師の副業の可否は就業規則や公務員かどうかによって決まります。心配な方は、まず副業を始める前に職場に確認してみると良いでしょう。
もし副業OKな職場であったとしても、体調を崩したり疲労によって集中力が欠けたりなど、本業に支障が出ないような副業選びをしましょう。
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