訪問看護で「自分らしく生きる」を支える~ベネケア訪問看護ステーション 足立さんにインタビュー~

2025年5月、兵庫県伊丹市に開設されたベネケア訪問看護ステーション。
大学病院やICUでの長年の臨床経験と師長としての管理経験を経て、代表の足立さんが選んだのは「地域で人と向き合う看護」でした。開設の背景や「自分らしく、より良く生きる」という理念、働く環境づくりへの想い、そして訪問看護に挑戦する看護師へのメッセージを伺いました。
【※本記事はNsPace Career が事業所向けに提供している「特集記事掲載サービス」によるものです。取材・撮影・編集はNsPace Career が担当しました。】
【兵庫県伊丹市・常勤】月給28〜30万円/残業ほぼなし・オンコール応相談/住宅手当・タブレット貸与あり◎訪問看護未経験歓迎
事業所名
雇用形態
給与
就業場所
病院看護のその先へ――開設に至るまでの歩み
― まずは、これまでのご経歴について教えてください。
「専門学校を卒業して、最初は国立循環器病センターに10年勤めました。小児科で2年、その後ICUで8年ですね。その後は兵庫医科大学病院に移って、17年間勤務しました。師長まで経験しました」
急性期医療の最前線で、小児から成人まで幅広い看護を経験してきた足立さん。
責任ある立場を任されながらも、心のどこかで変化を求める気持ちが芽生えていたと言います。
「そのまま定年まで病院で働く道もありましたし、他の病院から声をかけていただいたこともありました。でも、肩書きがある中での仕事だけでなく、肩書きを外した自分自身の力でどこまでできるのか、やってみたい気持ちがありました」
―訪問看護に関心を持たれたきっかけは何だったのでしょうか。
「2年ほど前に、この先のキャリアを考えたんです。まだ働ける年齢だし、自分自身の力でチャレンジしたいなと。起業という選択肢も含めて考えたときに、患者さんに直接ケアを届けられる訪問看護が思い浮かびました」
師長としてスタッフ教育や管理に携わる中で、「やりがい」は感じながらも、患者さんのケアを直接したいという想いが残っていたと話します。
「後輩たちに考えや価値観を伝えることも大事でしたが、やっぱり自分が現場で関わりたいという気持ちがありました」
そうした思いから、足立さんは“訪問看護ステーションを起業する“という選択を現実のものにするため、 少しずつ準備を進めていくことになります。準備期間は約1年。ただ、開設してすぐに利用者さんが増えたわけではありませんでした。
―訪問看護ステーションを開設した当時はどのような気持ちでしたか。
「最初の1〜2か月は、本当に利用者さんがほとんどいなかったですね。正直、先が見えない不安はありました」
地域に知ってもらうところからのスタート。
紹介もなく、実績もない中で、一つひとつ関係を築いていく日々が続きました。
「真夏の時期で、心身ともにきつかったですね。これまであまり体調を崩したことはなかったんですが、その夏は一度体調を崩しました」
それでも、少しずつ状況は変わっていきます。
「半年くらい経って、ようやく“あ、少しずつ地域に届いてきているかもしれない”と感じられるようになりました」
病院という肩書きがなくなったからこそ、試されるのは自分自身。
その経験が、今のベネケア訪問看護ステーションの土台になっているようでした。
「自分らしく、より良く生きる」を支えるということ
ステーション名「ベネケア」は、イタリア語の「benessere(幸せ・より良く生きる)」に由来しています。
そこに看護の根幹である「care」を掛け合わせ、「その人らしく、より良く生きる」ことを支えたいという想いが込められています。
―この言葉の大切さを、どんな場面で感じてこられましたか。
「“病院は嫌だ、最期は家で過ごしたい”、という方は意外と多いんです。亡くなることよりも、その過程での苦しみや痛みを取り除いてほしい、という声をよく聞いてきました」
在宅では、数値や治療の正しさだけでは語れない場面に多く出会います。
「治療としては正しくても、本人にとっては“食べたいものを食べたい”“今の生活を続けたい”という想いの方が大事なこともあります」
病院で身についた「問題解決型」の思考が、在宅では通用しない場面もあると言います。
「答えが一つじゃないことが多い。生活背景や人間関係、経済的なことも含めて考えないといけません。自分たちの価値観を押し付けてはいけない、と常に思っています。いろんなことを聴かせていただく中で、利用者さんと相談していく過程が楽しいですね。大変なことはありますが、何より訪問看護が楽しいです」

ベネケア訪問看護ステーションの特徴と強み
― ベネケア訪問看護ステーションならではの特徴を教えてください。
「比較的、医療依存度の高い方が多いですね。看取りのご依頼や、パーキンソン病の方などです」
病院からの退院支援をきっかけに、在宅につながるケースも増えています。
「ベネケア訪問看護ステーションのある伊丹市では、地域の病院再編も進んでいて、これから地域に戻る方はさらに増えると思います。訪問看護でどこまでできるのか、もっと知ってもらいたいですね。たとえば、病院内のカンファレンスに訪問看護師も参加させてもらって方向性を相談したり、検討したりとか。僕もそうですけど、病院内では訪問看護師が実際にどんなことをしてくれるのかってよくわからなかったりするんですよね。そういった壁を取り払って、お互いに理解できるようになりたいですね」
訪問手段は、自動車・電動自転車・バイクを使い分けているそうです。
「距離や訪問内容、その日の状況に合わせて無理のない方法を選んでいます」
リハビリについても、看護を中心に考える姿勢を大切にしています。
「訪問看護の中のリハビリ、という考え方を大事にしたいですね。看護の視点で生活全体を見ることを重視しています」
子育て世代も安心して働ける環境づくり
現在働くスタッフは現在4名ですが、全員が子育て世代です。
「僕自身も4人の子どもを育てている父親です。子育てを経験しているからこそ、生活を見る視点や社会性、接遇が自然と身についていると感じています」
利用者さんから「この人に来てほしい」と言われる場面も多く、日々の丁寧な関わりが信頼につながっています。
「急な体調不良やお休みが出たときは、今は僕がカバーしています。スタッフみんなでお互い様、という感覚は大事にしたいですね。いずれスタッフの人数が増えてきたら分担もしていきたいなと思っています」
短時間勤務や中抜けなど、勤務調整にも柔軟に対応しています。
「子どもの行事や急な呼び出しはどうしてもあります。臨機応変に対応できることが、結果的に良い看護につながると思っています。実際スタッフは訪問看護の場で、とても丁寧なケアを提供してくれるし、お互いに波長が合うようなそんな雰囲気がありますね」
訪問看護のやりがいと、これから挑戦する看護師へ
―訪問看護ならではのやりがいはどんなところでしょうか。
「訪問看護は、看護師としての集大成のような場だと思います。今まで培ってきたものを、そのまま利用者さんの生活に届けられる」
タスクに追われる日々から、自分で課題を見つけていく働き方へ変化していくのは看護師自身にとっても大きな転機になります。
「仕事の捉え方が変わりますし、人としても引き出しが増えていきます」
訪問看護未経験の方への不安については、こう語ります。
「最初は誰でも不安です。でも、まずは人と人との関わりを大切にすること。制度や知識は後からついてきます。病態生理は今まで院外講師としての活躍を活かして教えることはできますし、じっくり丁寧にマンツーマンで同行訪問を通して学んでいってもらえるといいなと思っています。病気の利用者さんを看るのではなく、生活からその人を看ると生きてきた背景や価値観が看えてくるんですよね。相手に不快に思われないように、快適だなと感じてもらえればゴールなんじゃないかな」
生活の場に直接入らせていただくのが訪問看護の現場。そこにある利用者さんや生活状況から“利用者さんの苦しみを知ることができる”とも話します。

インタビュアーより
足立さんのお話から一貫して伝わってきたのは、「人を中心に考える看護」でした。
正しさよりも、その人の生活や価値観に目を向ける姿勢。そして、働くスタッフ一人ひとりの人生にも目を向ける環境づくり。経験豊富な管理者の足立さんとともに、地域での看護の楽しさを実感できるのではないでしょうか。訪問看護に不安を感じている方にとって、ベネケア訪問看護ステーションは、「まず一歩踏み出してみたい」と思える場所です。
事業所概要
事業所名:ベネケア訪問看護ステーション
所在地:兵庫県伊丹市平松4丁目1番3号
事業所紹介ページ:https://ns-pace-career.com/facilities/19202
【兵庫県伊丹市・非常勤】時給1,800〜2,000円/週3日〜OK・時間調整可/オンコールなし・残業ほぼなし◎タブレット貸与&未経験歓迎
事業所名
雇用形態
給与
就業場所
【兵庫県伊丹市・常勤】月給28〜30万円/残業ほぼなし・オンコール応相談/住宅手当・タブレット貸与あり◎訪問看護未経験歓迎
事業所名
雇用形態
給与
就業場所
NsPace Careerナビ 編集部 「NsPace Career ナビ」は、訪問看護ステーションへの転職に特化した求人サイト「NsPace Career」が運営するメディアです。訪問看護業界へのキャリアを考えるうえで役立つ情報をお届けしています。
