訪問看護師の服装のポイントとは?雨の日・日焼け対策も忘れずに

公開日:2024/02/08 更新日:2024/03/19
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訪問看護師として働く際、どのような服装で働いているのか気になる方もいるでしょう。

ときどき街中で訪問看護師を見かけたことがあるという方もいるかもしれません。しかし、訪問看護ステーションによって服装はさまざまではあるものの、共通するポイントがあります。

今回は、訪問看護師の服装のポイントや定番の服装を紹介し、雨の日のような悪天候の際や、日差しが強い日の対策についても解説していきます。

訪問看護師の服装のポイント

訪問看護ステーションでは、会社規定の服装があったり、上下どちらも自由だったりと、服装は大きく異なります。ただし服装は異なっているものの、訪問看護師ならではの服装のポイントもあります。

訪問看護師の服装で重視されるのは下記の4つのポイントです。

  • 動きやすさ
  • 清潔感
  • 親しみやすさ
  • 手入れのしやすさ

それぞれ実際の業務内容などもふまえて、ポイントとされる理由をみていきましょう。

動きやすさ

訪問看護では、それぞれの利用者さまのご自宅へ移動したり、訪問先でもケアを実施するために柔軟に動き回る必要があります。

点滴や陰部洗浄、場合によっては浴室などをお借りしてシャワー浴などを実施する必要もあるため、移動やケアのためにも動きやすい服装である点は重要なポイントといえるでしょう。

清潔感

訪問看護では、利用者さまのご自宅へ訪問する際に、今後も継続して訪問に伺っても良いか確認をして受け入れてもらう必要があります。

断られる理由はさまざまですが、場合によっては最初の挨拶で拒否されることもあります。最初の挨拶の時点で好印象を与え、受け入れてもらうためにも、清潔感は重要なポイントです。

たとえば、ユニフォームの胸元のポケットに、ペンのシミがついているということだけでも清潔感を損なう場合もあります。

少しの汚れなら、と放置せずに毎日清潔感のある服装で訪問するように心がけなければなりません。

また、注意しておくべきこととして、穴あきの靴下を履いてしまうことです。訪問看護師は、移動やケアで沢山の動きをしているため、靴下に穴が空いてしまう場合もあるかもしれません。

穴の空いた靴下を履いていると不潔な印象を与えかねないため、替えの靴下を持ち歩くなど工夫して、清潔さを維持するようにしましょう。

親しみやすさ

利用者さまへ関わるのは、誰でも緊張するものです。だからと言って表情が硬いまま接したり、ぎこちない距離感を保っていたりすると、利用者さま側も関わりにくさを感じてしまうでしょう。

訪問看護師は緊張していても、親しみやすい穏やかな表情や柔和な姿勢を取るように心がけなければいけません。

その「親しみやすさ」という点は服装でも重要なポイントです。

ビビッドな色合いなどの服装だと、強気な印象を与えてしまったり、赤だと血を彷彿させてしまったり、服装の色やデザインによって与える印象は異なります。

一方でオレンジは親しみやすさを感じさせるものの、デザインによっては幼稚な印象を与える色です。    

オレンジの場合は明るいオレンジではなく落ち着いた色味のオレンジのものにすると良いでしょう。

色味については基本的に柔和な印象を与えるためにも、肌色や淡いピンク、淡い水色のような淡い色合いが良く、デザインもシンプルなものがフォーマルさを感じさせるためおすすめです。

自分の態度だけでなく、服装の色やデザインを考えて親しみやすさを積極的に与えていく必要があります。

手入れのしやすさ

清潔さを保つといった点でも、手入れのしやすさは服装において重要なポイントです。

毎日清潔な服装で訪問したいと考えていても、ケアの中で汚れはついてしまうものです。

そのため、毎日ユニフォームの洗濯は必要になるでしょう。とはいえ日々洗濯をする点から考えると、乾きにくい素材ではなかなか洗濯が間に合いません。また汚れが取れにくい素材でも手入れがしにくいといえるでしょう。

これらの点から、清潔な服装で日々利用者さまの元へ訪問するためには、汚れが落ちやすく乾きやすいなど、手入れがしやすい服装であるのも重要なポイントです。

訪問看護師の定番の服装

ここまでの訪問看護の服装のポイントを解説しました。

解説してきたポイントを踏まえて、訪問看護の定番の服装にはどのようなものがあるのか、それぞれメリットとデメリットも合わせて紹介していきます。

訪問看護師の服装
少し寒い日の服装

スクラブ

病院や手術室など、看護師のイメージとして根付いているのがスクラブです。

スクラブも種類が豊富で、素材や質感がものによって異なります。一般的にはシワがつきにくく、上下でデザインを揃えやすいものが多い点から、事業所で統一したものを購入して揃えているところもあります。

統一しやすい点から、看護師や事業所のスタッフもチーム意識を持ちやすいかもしれません。

ただし、素材やデザインによっては動きにくいため、ケアや移動の妨げにならないか確認しましょう。

ポロシャツ

ポロシャツは、介護施設などでは多く取り入れられており、親しみやすさもある服装です。

また、事業所指定のポロシャツがあるところも多く、胸元にロゴやステーションの名前が入っているデザインのポロシャツを支給される場合もあります。

ポロシャツは、襟がついているデザインで、フォーマルさも与えながら、素材によるカジュアルさあり、訪問看護ではよく用いられる服装でもあります。

しかし、胸元のボタンを閉め忘れたり、アイロンを忘れてシワが目立ったりしてしまうとだらしない印象を与えてしまうため着用の際には注意が必要です。

チノパン

上がポロシャツの場合、下はチノパンで揃えるという訪問看護ステーションも多いのではないでしょうか。

チノパンは安価で簡単に入手しやすく、動きやすさや親しみやすさもあるため人気が高い服装です。

膝をつくことも多い訪問看護の現場では、膝の色のスレが目立ちやすかったり、長く着用しているとそのぶん劣化が目立ったりする場合もあります。複数枚替えのものを購入しておくと良いでしょう。

ニットシャツ

訪問看護ステーションでユニフォームとして着用されるニットシャツとは、スクラブやポロシャツと似ているデザインですが、コットンなどの柔らかい素材でできており、動きやすさを重視しているものを指します。

素材の柔らかさから親しみやすさも高く、柔和な印象を与えられる点がメリットです。

また、ストレッチが効いており動きやすいものの、吸水性が高く乾きにくいものもあるため、雨の日や洗髪、洗体などのケアが控えている日は替えのものを用意しておく必要があります。また洗うと縮んでしまうものもあるため、手入れにも注意が必要です。

ジャージ

身軽で動きやすいユニフォームとして、ジャージを取り入れている事業所もあります。また上下ジャージではなく、ズボンのみジャージとしているところもあります。

動きやすく値段も手頃であるため、替えのものを用意しやすい点はメリットといえるでしょう。ただし、デザインや素材によってはカジュアルに見えすぎてしまったり、だらしなく見えてしうものもあるため、自分で用意する場合は慎重に選ばなければなりません。

訪問看護で履くのにおすすめの靴

おすすめの靴

訪問看護の現場ではどんな靴を履くと良いか悩んでいる方もいるでしょう。

病棟や施設とは異なり、訪問看護師が履く靴は、屋外がメインになります。

そのため、汚れの目立ちにくいブラックやネイビーがおすすめです。

利用者さまのご自宅の玄関で、スムーズに脱ぎ履きがしやすいスニーカーを選びましょう。

簡単に脱ぎ履き出来るから、との理由でサンダルを選ばれる方もいるかもしれません。

サンダルは、カジュアルすぎる印象を与えるため、避けたほうが無難でしょう。

スニーカーの場合、カラフルなデザインのものやビビッドのカラーのものは、華美な印象を与えてしまうため避けるようにしましょう。

他にも性能としては、雨の日を想定して撥水性があるものや、脱ぎやすいスリッポン型、軽量型もおすすめです。

訪問看護師の雨の日の服装

雨の日の服装

訪問看護では、雨の日の服装には気をつけなければなりません。自転車移動の場合だと、移動の最中に濡れてしまい、利用者さまのご自宅に着いたら全身ずぶ濡れ、というようなことになってしまう可能性もあるでしょう。濡れている状態で利用者さまのご自宅へ訪問すると、不潔な印象を与えてしまう上、利用者さまのご自宅を濡らしてしまう場合もあるでしょう。

雨の日や、雨が予想される日には、下記のようなものを着用したり持参したりするのがおすすめです。

  • レインウェア
  • レインブーツ
  • 自転車のカゴに被せるカバー
  • リュックカバーやバッグカバー
  • 傘(車訪問の場合)
  • タオルや替えの靴下 など

特に服には気をつけていても、靴下が濡れてしまうこともあります。

利用者さまの家の中を濡らしてしまうことがないように、すぐ乾くからと思わずに替えの靴下を複数備えておくと良いでしょう。

また、訪問日が雨の日で、レインウェアなどを着用して訪問に向かったとしても、ご自宅に入る際には脱ぐようにしてください。利用者さまのご自宅が濡れないように、玄関の外で脱いで軒下などに、風で飛ばされないように注意してまとめておくのが良いでしょう。

訪問看護師の日焼け対策

日焼け対策

訪問の日は外を出歩き続けるため、日差しの強い夏はもちろん、夏以外でも紫外線が気になるという方もいるのではないでしょうか。

訪問看護師のための日焼け対策として、下記のものもおすすめです。

  • サンバイザー
  • UVカットパーカー
  • 無香料の日焼け止めクリーム など

ただし日焼け予防の場合も雨天時と同様に、訪問した時にサンバイザーを被りっぱなしということがないように、利用者さまのご自宅に訪問する際は直前に脱いで片付けておくのがマナーです。

また日焼け止めクリームは、良い香りだからと思って、お花やせっけんの香りのものを使用したい方もいるかもしれません。しかし、良い香りと思うのはあくまでも看護師自身で、何らかの病気を抱えている利用者さまからは不快に感じるというケースもあります。

そのため、もし日焼け止めクリームを使用する場合は、無香料のものがおすすめです。

訪問看護師の服装はポイントをおさえて臨機応変に工夫しよう

ここまで、訪問看護師の服装についてポイントや実際の服装、また雨の日や日焼けの対策についても解説しました。

訪問看護師の服装はステーションによって異なり、上下どちらかのみユニフォームがあるステーションもあれば、どちらも指定がなく看護師自身で用意するという決まりのステーションもあります。

ただ、どちらにおいても共通する、重要な服装のポイントがあります。ここで紹介した服装のポイントを抑えた上で、季節に応じ、悪天候の際も工夫しながら、臨機応変に対応していくのが良いでしょう。

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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