新卒看護師の自己PRはどうすれば良い?例文付きで解説

公開日:2024/06/05 更新日:2024/06/17
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自己PRは、自分の強みを伝えられる場です。履歴書の書き方によって就職活動の結果を左右する可能性があるため、非常に重要になります。

新卒看護師の方は初めて記載する人も多く、どのように書けばよいか迷うことでしょう。

この記事では、新卒看護師が自己PRを書くときのポイントや避けたほうが良い内容、アピールポイントそれぞれについての例文を解説します。

自己PRを作成する際の参考になれば幸いです。

自己PRとは?

自己PRとは、自分の強みや人柄を応募先にアピールする方法のひとつです。

似た言葉に自己紹介がありますが、こちらは相手に自分を紹介するための挨拶にとどまります。

就職活動では自分の強みや人柄をうまくアピールできると、採用担当者が「どんな人なのか」を見て活躍できる人材かどうか判断する材料になります。

重要なのは、応募先の医療機関や施設に”必要な人材“だと評価されることです。

そのため、自己PRでは求められる能力に合わせた強みを伝えられると効果的でしょう。

文字数の指定がない自己PRは、一般的に300文字ほどが目安となります。

短すぎると意欲が低いと判断され、長すぎると内容にまとまりがなく伝わりづらくなる可能性があります。

新卒看護師が自己PRを書くときのポイント

新卒看護師が自己PRを書くときには、ポイントを押さえておくとスムーズに進められます。

基本的に、以下3つを盛り込みながら内容を考えましょう。

  • 何ができるか(強み)
  • 何をやってきたか(エピソードや学んだこと)
  • 入社後にどうしていきたいか

詳しいポイントを解説します。

自分の強みを洗い出す

自己PRを書き始める前に、まずは自分の強みを洗い出すことが大切です。

強みを明確にすることで、自己PRをスムーズに書き進めることができます。

新卒看護師の方は、学生時代を振り返り「何を学び、なぜ取り組んだのか」と自己分析しながら自分の強みを考えましょう。

複数のエピソードを掘り下げると、共通する考え方や行動パターンが見えてきます。これらが、自分の強みである可能性が高くなります。

学生時代の具体的なエピソードを盛り込む

自分の強みを洗い出す際に、振り返った学生時代の経験を具体的なエピソードとして自己PRに盛り込みましょう。

具体的でわかりやすいエピソードは、強みの根拠として効果的です。

重要なのは、結果よりもプロセスを重視して伝えることです。

成功した経験談だけではなく、失敗したことで学んだ経験談も活用できます。

採用担当者に伝わりやすいよう、エピソードは1つに絞るとよいでしょう。

応募先の職場に関連した話題にする

自己PRには「入社後にどうしていきたいか」を含めると効果的です。

なぜなら先述の通り、採用担当者は求職者の「将来性」もふまえて採用するか判断しています。

そのため、応募先の職場に関連した内容を作成しましょう。

作成前に、強みと関連付けられる内容がないか、応募先の情報収集を行うことが大切です。

応募先の特徴・ほかの病院や施設との違い・求められている人物像など、詳しく調べておくことで、より実態に合わせた自己PRができることでしょう。

言いたいことを簡潔にまとめる

自己PRは、約300文字の中に、強みやエピソード・入社後の意気込みを盛り込む必要があります。

そのため、言いたいことを簡潔にまとめることが大切です。

限られた文字数でわかりやすく、採用担当者に伝わる内容を書くことが、就職活動を有利に進めるポイントです。

もし、応募先から文字数の指定がある場合は、文字数がオーバーしないように注意しましょう。

箇条書きなどで一度要点を整理してまとめると、スムーズに書き進められるでしょう。

新卒看護師が自己PRで避けたほうが良い内容

新卒看護師が自己PRを作成する際、嘘や誇張した内容、ネガティブな内容は避けるべきです。

それぞれ解説します。

嘘や誇張した内容

新卒看護師の自己PRには、嘘や誇張した内容は書いてはいけません。

採用に有利になるために事実を大きく見せようとすると、面接時につじつまが合わなくなったり、入職後にミスマッチが生じたりする可能性があります。

最悪の場合、経歴詐称とみなされる可能性もあるため、正直に自分の経験やスキルなどを伝えましょう。

ネガティブな内容

新卒看護師が自己PRを作成するときには、ネガティブな内容は避けましょう。

ネガティブな表現は、採用担当者によい印象を与えません。

ただし、就職活動では短所を聞かれることもあります。

その場合、以下のように短所を長所に言い換える方法が効果的です。

  • 優柔不断→思慮深い
  • 心配性→慎重
  • 諦めが悪い→忍耐力がある

こうした表現は、ネガティブな内容をポジティブに転換し、自己PRの質を高めることができるでしょう。

新卒看護師の自己PR例文

新卒看護師が使える自己PRの例文を、アピールポイントごとに紹介します。

ご自身の特性に合わせ、活用してください。

真面目な性格をアピールする例文

【例文】 私の強みは、責任感と粘り強さです。   学生時代、ボランティア活動で介護施設を訪問していたとき、認知症のある入居者さまが食事を拒否するようになりました。 私は、なんとか食事を摂っていただきたい気持ちからスタッフと共に様々な方法を試し、結果的にご家族と一緒に食事をする機会を設けることで少しずつ食事を摂れるようになりました。   この経験を通して学んだことは、たとえ難しい課題で落ち込むことがあっても、最後までやり遂げることが大切だということです。 貴院に入職後もこの責任感と粘り強さを活かし、患者さまに寄り添った丁寧な看護を提供し、一人ひとりの命を支えていきたいと考えております。

コミュニケーション能力の高さをアピールする例文

【例文】 私は、コミュニケーション能力と共感力を活かし、患者様一人ひとりに寄り添った看護を提供することを心がけています。   学生時代の実習でなかなかリハビリが進まない患者さまがいたとき、話を聞いてみるとご家族との死別を経験し、深い悲しみに暮れていることがわかりました。   そこで私が行なったことは、毎日患者さまのお部屋を訪ねて話を聞いたり、一緒にリハビリがてら散歩をしたりしました。 信頼関係を築いていくなかで次第に患者さまは表情が明るくなり、少しずつリハビリに積極的な姿勢がみられるようになりました。   私はこの経験から、患者さまの言葉に耳を傾け共感を示すことの大切さを学びました。 貴院に入職後も患者さまの気持ちに寄り添った丁寧なコミュニケーションを心がけ、信頼関係を築いたうえで安心・安全な看護を提供していきたいと考えています。

向上心があることをアピールする例文

【例文】 私は、常に新しい知識や技術を学び、向上心をもって仕事に取り組むことができます。   学生時代は、看護学の専門知識だけでなく、コミュニケーション能力や倫理学についても積極的に学んできました。 実際にその知識を活かして、実習中に患者さまが私にしか言えない悩みを伝えてくださることもありました。   貴院に入職後も、最新の医療知識や技術を積極的に学び、スキルアップを図ることで、患者さまへ質の高い看護を提供していきたいです。   また、私は資格取得にも積極的に取り組んでおり、現在はTOEICのスコア向上を目指しています。 英会話にも力を入れており、外国人の患者さまともコミュニケーションが取れる看護師を目指しています。

前向きで明るいことをアピールする例文

【例文】 私は、常にポジティブでいることを心がけています。 前向きな感情は周りに影響しやすく、よい環境を作り出せると考えています。   実習中、精神的に不安定な患者さまがいたとき、私は想いを傾聴し患者さまにとって無理のない範囲でポジティブな声かけを行ないました。 その結果、患者さまの表情は日を追うごとに晴れやかになり、治療に対して前向きな発言が聞かれるようになりました。   貴院に入職後には、患者さまがよい環境のなかで治療に専念できるよう、患者さまを含め周りのスタッフにも前向きに接していくことを心がけていきたいと思っています。

協調性があることをアピールする例文

【例文】 私は、チームワークを大切にし、周囲と協力しながら仕事に取り組むことができます。   大学時代は学内のボランティアサークルで活動しており、あるイベントでメンバー間の意見が対立し、チームワークが乱れたことがありました。 そこで私は、積極的にメンバーの間に立ち、互いの意見に耳を傾けるように促しました。   その結果、メンバー間の理解が深まり、協力してイベントを成功させることにつながりました。   この経験を通して学んだことは、前向きなコミュニケーションと協調性の大切さです。 貴施設に入職後も積極的に周りとコミュニケーションを図り、チームメンバーと協力しながら質の高い看護を提供していきたいと考えています。

学生時代の印象的なエピソードを交えた例文

【例文】 私は責任感があり、最後までやり遂げる力を持っています。   学生時代には学生会の役員を務め、イベントの企画・運営を任された際には、チームメンバーと協力して最後まで成功させることができました。 その過程でやり抜くための責任感の大切さを学び、どんな困難にも立ち向かう強い意志を育むことができました。   貴院に入職後も、与えられた役割に責任をもち、困難なときには先輩の力をお借りしながら自分ができることをやり遂げたいと思っています。

応募先の病院に関連付けた例文

【例文】 私はこの街で生まれ育ったことから、地域に貢献したいと思っています。 そのため、これまで地域の方々と積極的にコミュニケーションを取ってきました。   大学時代には、貴院が主催する地域の高齢者の方に向けた健康体操教室のボランティア活動に参加した経験があります。 参加者の方一人ひとりに丁寧に声かけを行ない、体操だけでなく世間話や趣味の話も聞かせていただきました。   参加者の方々との信頼関係を築けた結果、多くの方が体操教室以外のイベントにも積極的に参加するようになりました。   地域密着型の病院である貴院では、患者さまやご家族と積極的にコミュニケーションを図り信頼関係を築くことで、寄り添う看護を提供していきたい所存です。

まとめ

自己PRとは、自分の強みや人柄を志望する就職先にアピールする重要な手段です。

まずは自分の強みを明確にし、それを裏付ける具体的なエピソードを盛り込みます。

そして、自分なりの強みを就職後にどう活かしていくか、病院の特徴に関連付けて考えましょう。

新卒看護師は、学生時代の経験を掘り下げることで、自分の強みをより明確にすることができます。

自己PRを書く際は、嘘や誇張、ネガティブな内容は避け、短所はポジティブに言い換える工夫をしながら作成するとよいでしょう。

採用担当者へ、誠意が伝わるように丁寧に作成することを心掛けましょう。

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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