在宅看護と訪問看護の違いとは?仕事内容やメリット・デメリット、向いている人

公開日:2026/09/11 更新日:2026/09/11
在宅看護と訪問看護の違いとは?仕事内容やメリット・デメリット、向いている人

「在宅看護と訪問看護って何が違うの?」「在宅看護にかかわる仕事にはどのような働き方があるの?」と疑問に思っていませんか。

在宅看護とは、病気や障がいなどがあっても、その人が生活する場で自分らしく暮らし続けられるよう支える看護活動を広く指す考え方です。訪問看護は、その目的を実現するための具体的なサービス・実践方法の一つです。

この記事では、在宅看護と訪問看護の違いや仕事内容、メリット・デメリットを解説します。違いを正しく理解でき、自分に合った働き方を選べるようになるでしょう。

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在宅看護と訪問看護の違い

在宅看護と訪問看護は、まったく別のものではありません。在宅看護は療養者の暮らしを支える看護全般を指す広い概念で、訪問看護はその目的を実現する具体的な方法・サービスの一つです。

項目在宅看護訪問看護
位置づけ療養者の暮らしを支える看護活動全般を指す広い概念在宅看護を実践する具体的なサービス・方法の一つ
主な場面訪問看護のほか、退院支援・外来など、暮らしを見据えたさまざまな場面利用者の自宅など生活の場を訪問して支援
対象生活の場で療養する本人と家族訪問看護を利用する本人と家族
制度との関係特定の単一サービス名ではない医療保険・介護保険などにもとづいて提供される
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在宅看護は在宅療養を支える広い概念

在宅看護とは、病気や障がいがあっても望む場所で生活できるように支える、広い考え方のことです。

日本看護協会などが公表した「2040年に向けた訪問看護のビジョン」によると、2020年から2040年にかけて、訪問診療とともに、75歳以上を中心に訪問看護の利用者数が増加すると見込まれています。こうした背景から、療養者の暮らしを支える在宅看護や、その実践方法の一つである訪問看護の役割は、今後さらに重要になると考えられます。

在宅看護は、療養者が生活する場を中心に、その人らしい生活を継続できるよう支える看護を指します。訪問看護は、その在宅看護を実践する代表的なサービスの一つです。病院で行う退院支援・退院指導なども、在宅療養を見据えた重要な支援です。

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訪問看護は在宅看護を実践する方法の一つ

訪問看護は、在宅看護の目的を達成するための具体的なサービスの1つです。

医師の指示書にもとづき、訪問看護師が利用者さまの自宅などを訪問し、健康状態の観察や点滴・褥瘡処置などの医療的ケア、服薬管理、療養生活の支援、ご家族への助言などをおこないます。

関連記事:訪問看護とは?対象者やサービス内容、保険の違いをわかりやすく解説

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在宅看護と訪問看護の仕事内容や役割の違い

在宅看護には、退院支援や外来、施設看護、訪問看護など、療養者の暮らしを支えるさまざまな実践があります。その中でも訪問看護は、利用者さまの生活の場を訪問して直接支援することが特徴です。それぞれの仕事内容や役割を詳しく見ていきましょう。

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在宅看護の仕事内容や役割

在宅看護では、療養者が自分らしい生活を続けられるよう、病状だけでなく生活背景やご家族の状況なども踏まえて支援します。実践の場は訪問看護だけでなく、病院の退院支援や外来、施設などさまざまです。

  • 退院後の生活を見据えた退院支援・調整
  • 利用者さま・ご家族への療養生活に関する相談・支援
  • 生活環境を踏まえた支援
  • 多職種・地域の関係機関との連携

病院の看護師でも退院後の生活を見据えたケアをおこなうことで、在宅看護の役割を担っていると言えます。

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訪問看護の仕事内容や役割

訪問看護では、看護師が利用者さまの自宅など生活の場を訪問し、医師の指示書にもとづく医療処置だけでなく、健康状態の観察や療養生活の支援、ご家族への相談・助言などをおこないます。

  • 健康状態の観察
  • 褥瘡の処置や薬の管理などの医療行為
  • 食事や排泄などの生活サポート
  • 利用者さま・ご家族への療養生活に関する相談・支援
  • 医師やケアマネジャーなど多職種との連絡や調整

ご家族の精神的なサポートや、ほかの職種と協力してケアの計画を立てる調整役も担います。

関連記事:訪問看護ステーションとは?役割やできること・できないことを解説

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在宅看護と訪問看護の働き方の違い

在宅看護にかかわる働き方にはさまざまな形があり、訪問看護はその一つです。

  • 在宅看護にかかわる主な職場:病院の退院支援部署、クリニック、地域包括支援センター、訪問看護ステーションなど
  • 訪問看護の職場:訪問看護ステーション、病院やクリニックの訪問看護部門など

在宅看護にかかわる働き方は多岐にわたります。病院で退院支援の看護師として働く場合、「退院調整室」「地域医療連携室」といった部署に配属されるケースがあります。勤務形態は職場によって異なりますが、日勤中心の配置もあります。

一方、訪問看護ステーションで働く場合、日勤中心の勤務形態が多い一方、夜間や休日の急変に備えてオンコールを担当することがあります。

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在宅看護と訪問看護のメリット・デメリット

在宅看護にかかわる場には、病院の外来や退院支援、施設、訪問看護などがあります。働く場所や役割によって特徴は異なりますが、療養者の暮らしを見据えて支援する点は共通しています。ここでは在宅看護にかかわる仕事に共通するメリット・デメリットを紹介します。

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メリット

在宅看護にかかわるメリットは、病気や治療だけでなく、療養者の暮らしまで見据えた看護ができることです。外来や退院支援、施設看護、訪問看護など関わる場は異なりますが、本人の価値観や生活背景を踏まえて支援するという点は共通しています。

  • 退院後や日常生活まで見据えた看護ができる
  • 利用者さまの価値観や生活背景を踏まえた支援ができる
  • 利用者さまだけでなく、ご家族も含めて支援できる
  • 医療だけでなく生活全体を捉える視点が身につく
  • 多職種・地域の関係機関と連携する経験を積める

実際に在宅看護にかかわった看護師からは、「看護師として長く続けられた」「仕事のやりがいが増した」という声もあります。療養者の暮らしまで見据えた看護に携わりたい方にとって、やりがいを感じられる分野の一つでしょう。

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デメリット

一方、在宅看護にかかわる仕事では、病状だけでなく生活環境やご家族の状況などを踏まえた判断、多職種との連携・調整が求められるため、次のようなデメリットもあります。

  • 病状だけでなく生活環境や家族状況など幅広い情報を踏まえた判断が必要
  • 利用者さま・ご家族の希望と医療上の必要性を調整する場面がある
  • 医療・介護・福祉など多職種との連携・調整が必要
  • 制度や地域の社会資源について幅広い知識が求められる

これらのデメリットを理解したうえで働き始めることで、入職後のギャップを最小限に抑えられます。事前に職場の体制やサポート内容を確認しておくことが大切です。

関連記事:訪問看護師として働くメリット・デメリットとは?|仕事の特徴も解説

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在宅看護と訪問看護に向いている人の特徴

在宅看護にかかわる仕事には、病院での退院支援や訪問看護など、さまざまな働き方があります。働く場所や役割によって求められる力も異なるため、自分の強みや希望する働き方と照らし合わせながら、どのような仕事が合っているか確認してみましょう。

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在宅看護に向いている人の特徴

在宅療養を見据えた看護にかかわる仕事では、次のような視点や姿勢が活かせます。

  • 患者さまの退院後の生活まで想像してケアを考えられる人
  • ご家族の悩みや不安に寄り添い、丁寧なサポートができる人
  • 病院内のさまざまな職種と協力して仕事を進めるのが得意な人

ある看護師は「退院支援を担当してから、退院後の生活をイメージしながら臨床の場でケアや指導ができるようになった」と話しています。病院の中にいながら地域とのつながりを意識したケアがしたい方、退院後の暮らしまで視野に入れたケアをしたい方に向いていると言えるでしょう。

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訪問看護に向いている人の特徴

現場での対応力が求められる訪問看護に向いているのは、次のような人です。

  • 利用者さまと生活の場で関わりたい人
  • 利用者さまの状態や生活状況を踏まえて、自分で考えながら行動できる人
  • 予想外の出来事が起きても、落ち着いて柔軟に対応できる人
  • 医師やケアマネジャーなど、外部の専門職とスムーズに連絡が取れる人

訪問看護に転職した看護師からは「訪問中に薬を飲み忘れているのを発見し、利用者さまの認知機能の低下にいち早く気づけた。訪問看護では生活の場で異変を察知できると実感した」という声があります。病院では把握しきれない食事・服薬・睡眠といった日常の実態を確認しながら、異変を早期に見つける看護がしたい方に、訪問看護は向いているでしょう。

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在宅看護と訪問看護の違いについてのよくある質問

在宅看護と訪問看護の違いについて、よくある質問に回答します。

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Q1:在宅看護の仕事ができる場所は訪問看護ステーション以外にありますか?

はい、あります。

在宅看護は広い考え方であるため、病院の退院支援部署や地域連携室で働く看護師も在宅看護にかかわっています。また、地域の高齢者を支える地域包括支援センターや、訪問診療など在宅療養を支援するクリニックで働く看護師も、在宅看護にかかわることがあります。

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Q2:在宅看護師の年収はいくらですか?

「在宅看護師」という名称の職種について、一律の平均年収を示すことはできません。在宅看護は特定の職種や勤務先を指す言葉ではなく、療養者の暮らしを支える看護を広く指すためです。

在宅看護にかかわる看護師の勤務先には、訪問看護ステーションのほか、病院の退院支援部門や外来などがあります。そのため、年収は勤務先や仕事内容、夜勤・オンコールの有無、各種手当などによって異なります。

厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」によると、看護師全体の平均年収は524万7,200円です。ただし、この金額は在宅看護にかかわる看護師だけを対象としたものではありません。

在宅看護にかかわる仕事への転職を検討する際は、「在宅看護師」という括りで年収を比較するのではなく、訪問看護師や退院支援に携わる看護師など、希望する職種・勤務先ごとに給与や手当を確認しましょう。

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Q3:在宅看護と訪問看護、地域看護の違いは何ですか?

在宅看護・訪問看護・地域看護は、対象だけでなく、それぞれの位置づけや活動の範囲が異なります。

  • 訪問看護:在宅看護を実践する具体的なサービスの一つで、看護師などが利用者さまの生活の場を訪問して療養生活を支援する
  • 在宅看護:療養者が自分らしく暮らし続けられるよう、利用者さまやご家族を支える看護活動を広く指す
  • 地域看護:地域で生活する個人・家族・集団・地域全体を対象に、健康の保持・増進や疾病予防などを支援する

このように、訪問看護は在宅看護を実践する方法の一つです。一方、地域看護は、地域で暮らす人々や地域全体の健康を支える、より広い視点をもつ看護です。いずれも、人々の健康と生活を支える看護という点では共通しています。

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Q4:在宅看護と訪問看護では病院経験はどれくらい必要ですか?

訪問看護師になるために「病院で○年以上の臨床経験が必要」という一律の要件はありません。

ただし、利用者さまの自宅で状態を観察・判断する場面があるため、採用時に臨床経験を重視する事業所もあります。一方、同行訪問や研修制度を整え、訪問看護未経験者や臨床経験の浅い看護師を採用している事業所もあります。

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在宅看護と訪問看護の違いを理解して後悔しないキャリアを選ぼう

在宅看護は療養者の暮らしを支える看護を広く指し、訪問看護はそれを実践する具体的なサービスの一つです。病院での退院支援や外来、施設、訪問看護など、在宅療養を支える看護にはさまざまな関わり方があります。

「利用者さまと生活の場で向き合いたい」「日勤メインで働きたい」と考えているなら、訪問看護という働き方が合っている可能性があります。訪問看護に興味がある方や自分に合った職場を探したい方は、訪問看護に特化した求人サイトナスキャリ(NsPace Career)をぜひチェックしてみてください。

<参考サイト・文献>

2040年に向けた訪問看護のビジョン~地域での暮らしを支えるために~|日本看護協会・日本訪問看護財団・全国訪問看護事業協会

令和7年賃金構造基本統計調査|厚生労働省

令和5年度介護事業経営実態調査結果|厚生労働省

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記事投稿者プロフィール画像 ナスキャリナビ 編集部

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