看護師の給料は今後上がる?平均年収と診療報酬改定の影響を解説

公開日:2026/02/18 更新日:2026/02/18
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「長年働いているのに給料が増えない」「物価は上がるのに手取りは変わらない」と不安を感じている看護師はいらっしゃいませんか。

看護師の給料は今後、急激に上がる可能性は低いものの、診療報酬改定の影響で微増は続く見込みです。ただし、その恩恵を受けられるかは、働く病院やキャリアの選び方によって差が出ます。

実際に、ここ5年の平均年収は上がっていますが、物価上昇を考慮すると実質的には増加幅が小さいと感じる看護師も少なくありません。

この記事では、看護師の給料推移や今後の見込み、給料を上げるための具体的な方法を解説します。「このまま今の職場で働き続けていいのか」を判断できるようになるはずです。

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看護師の給料は上がっている?平均年収と過去の推移

看護師の給料は、ここ数年でわずかに上昇しています。ここでは、最新の平均年収と過去5年間の推移をもとに実際にどの程度上がっているのかを具体的に見ていきます。

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看護師の平均年収

厚生労働省の調査によると、看護師の平均年収は519万7,000円です。全職種の平均年収478万円を上回っており、給料水準は高い職種といえます。

ただし、現場の看護師からは「思ったよりも給料が少ない」「夜勤をしないと生活が厳しい」といった声があるのも事実です。その理由は、看護師の給料には、夜勤手当や残業代などの手当が含まれているためです。

基本給が高いとは限らず、夜勤のないクリニックや日勤のみの働き方では、年収が平均を下回ることも少なくありません。「平均年収が高い=誰でもその水準をもらえる」わけではない点に注意が必要です。

関連記事:【2025年版】看護師の平均年収はいくら?ボーナスや給与の内訳を解説

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過去5年の給料推移

過去5年間の推移を見ると、看護師の給料は横ばい、もしくはわずかな上昇にとどまっています。具体的には、次の表のとおりです。

年度平均年収
2020年491万8,300円
2021年498万6,200円
2022年508万1,300円
2023年508万1,700円
2024年519万7,000円
参考:令和2年賃金構造基本統計調査|厚生労働省令和3年賃金構造基本統計調査|厚生労働省令和4年賃金構造基本統計調査|厚生労働省令和5年賃金構造基本統計調査|厚生労働省令和6年賃金構造基本統計調査|厚生労働省

5年間で約27万円増加していますが、近年の物価上昇率を考慮すると、実質的な生活水準はほぼ横ばいといえるでしょう。

2024年に診療報酬が改定され、賃上げ政策が実施されていますが、実際の増額は数千円にとどまるケースもあり、すべての医療機関や看護師に行き渡っているわけではありません。

今後も自動的に給料が上がり続けることは、期待しにくいと考えておく必要があります。

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看護師の給料は今後上がるのか?診療報酬改定の観点から解説

看護師の給料は今後も微増は見込まれるものの、大幅なベースアップは期待しにくい状況です。医療機関の収入が診療報酬制度に左右されているためです。診療報酬が引き上げられれば賃上げの原資は増えますが、引き上げ幅が小さければ給与の伸びも限定的になります。

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2026年の診療報酬改定のポイント

2026年の診療報酬改定のポイントは次の4つです。

  • 医療機関等を取りまく環境の変化への対応
  • 医療の確保と地域包括ケアシステムの推進
  • 安心・安全で質の高い医療の推進
  • 医療保険制度の安定性・持続可能性の向上

医療従事者の賃上げ継続が重点課題であるため、看護師の給料が上がる可能性があります。2024年の診療報酬改定でベースアップ評価料が新設されました。ただし、その効果は医療機関によって差があり、「増えた実感がない」と感じた看護師もいるのが現状です。

今後の改定でも賃上げの方向性は示されていますが、給与へ反映されるかは、病院の経営判断や方針次第です。制度の動向だけでなく、働く職場の方針にも目を向けましょう。

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今後の給料上昇の見込み

今後、看護師の給料は、全体として微増が続くものの、働く場所による格差が広がると考えられます。病院の経営方針や、専門性の高い看護師を評価する人事制度の導入の有無によって、昇給幅が変わります。

たとえば、ラダー制度と連動して給料が上がる病院と、年功序列でしか上がらない病院とでは、数年後の年収に大きな差が生まれるでしょう。一律のベースアップを待つだけでなく、評価制度が整った職場を選ぶという視点も、年収を左右するポイントになるでしょう。

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看護師の給料が上がらない理由

看護師の給料が上がりにくいのは、個人の努力不足ではなく、医療業界特有の構造的な問題があります。具体的な理由は次の5つです。

  • 診療報酬制度によって収入が限られている
  • 人件費が抑制されやすい
  • 給料体系が年功序列である
  • 基本給の上昇幅が小さく手当に依存している
  • 新たな資格を取得しても収入アップにつながりにくい

構造的な背景を知ることで、「自分の努力が足りないからだ」と必要以上に自分を責めずに済みます。そのうえで、どこを変えれば収入を伸ばせるのかを考えていきましょう。

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診療報酬制度によって収入が限られている

病院の収入は、国が決める診療報酬によって上限が定められており、売上を大幅に伸ばすことが困難です。一般企業のように新商品を開発して高値で売るといった手法は取れないのです。

実際に、患者さまを増やそうとしてもベッド数や配置基準の制限があり、稼げる金額は大きく変えられません。売上の限界が決まっている以上、看護師の給料に当てる原資を増やすことは難しいのが現実です。

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人件費が抑制されやすい

経営を安定させるため、人件費の調整が検討されやすい側面もあります。医療機器や薬剤費などの固定費は削減が難しく、経営を安定させるためには人件費を抑える判断になりがちです。

とくに、看護師は医師や薬剤師、リハビリスタッフと比べて職員数が多く、人件費の総額が膨らみやすいため、基本給を上げることに慎重になる病院があります。経営の安定とスタッフへの還元を両立させるハードルが高いことが、看護師の給料が上がりにくい要因となっています。

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給料体系が年功序列である

多くの病院では、成果や能力よりも経験年数を重視する年功序列型の給料体系を採用しているため、若いうちは給料が上がりにくい仕組みです。長く勤めれば昇給しますが、その上がり幅は緩やかで、個人の頑張りが直結しにくい制度です。

そのため、先輩よりも多くの業務をこなし、難しい処置を担当したり、緊急入院に多く対応したりしても、給料が変わらないことに不満を感じる看護師もいるでしょう。

関連記事:20代看護師の平均年収は?初任給の実態と年収を上げる方法を解説!

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基本給の上昇幅が小さく手当に依存している

看護師の給料は、基本給が低めに設定され、夜勤手当や残業手当で補っているケースも多くあります。

具体的には、定期昇給があっても数千円程度の増加にとどまるため、年齢を重ねて夜勤ができなくなると、手当分が減り、年収が下がることに悩むベテランは少なくありません。

手当頼みの給料構造が、安定的な収入アップを難しくしている要因といえるでしょう。

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新たな資格を取得しても収入アップにつながりにくい

専門看護師や認定看護師など、新たな資格を取得しても収入アップにはつながりにくい現実があります。
以下の表は、日本看護協会が実施した「2022 年度 専門看護師・認定看護師に対する評価・処遇に関する調査」において、資格取得が基本給の上昇や昇給・昇格・昇進といった評価処遇に結びついているかを示したものです。いずれの資格でも「特にない」と回答した割合が最も高い結果となっています。

項目専門看護師認定看護師
基本給が上がる7.7%10.0%
昇給する4.9%4.7%
昇進する4.0%5.1%
とくにない87.3%82.7%
参考:「2022 年度 専門看護師・認定看護師に対する評価・処遇に関する調査」報告書|日本看護協会

資格取得は、収入アップに直結するとは限りません。ただし、専門性を高めることで転職やキャリアの選択肢が広がる可能性もあります。自分の将来像と照らし合わせて検討することが大切です。

関連記事:資格取得で看護師の給料はアップする?高収入につなげる方法を解説

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看護師が給料を上げるためにできること

構造的に給料が上がりにくい環境でも、次のように看護師は行動次第で収入を増やすことが可能です。

  • 管理職へキャリアアップする
  • 夜勤手当や残業手当を活用する
  • 給料が高い職場に転職する

今の環境のまま努力を続けるのか、それとも評価される環境に身を置くのか、選択によって、数年後の年収は大きく変わります。

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管理職へキャリアアップする

看護主任や看護師長などの管理職を目指すことで、基本給が上がり、役職手当もつくようになるため、年収を上げられます。実際の管理職の年収は次のとおりです。

役職平均年収
スタッフ529万9,796円
看護主任・副看護師長631万4,987円
看護師長676万3,829円
副看護部長758万5,014円
看護部長・副院長818万594円
参考:2024年度「看護職員の賃金に関する実態調査」結果|日本看護協会

管理職は、スタッフのマネジメントや病棟運営にかかわるため、その責任に見合った対価が支払われます。病院によっては、役職に就くことで年収が数十万円から100万円単位で変わることもあります。ただし、責任や業務量が増えるため、「収入は上がったけれど負担も大きい」と感じる方もいます。

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夜勤手当や残業手当を活用する

今すぐ手取りを増やしたい場合、夜勤の回数を増やしたり、残業代を申請したりするのが確実な方法です。

たとえば、2交代制の夜勤手当は1回あたり1万1,815円であり、回数を増やすと収入が増えます。「夜勤専従」という働き方を選べば、効率よく高収入を得ることも可能です。

ただし、体力的な負担や生活リズムの乱れは避けられません。長期的に続ける方法としては難しいと感じる方も多いでしょう。

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給料が高い職場に転職する

管理職を目指すには時間がかかり、夜勤を増やす方法には体力的な限界があります。

その点、給料水準の高い職場へ転職することは、比較的短期間で年収アップを実現できる方法です。実際に、同じ経験年数でも、賞与が高い総合病院や基本給が高めである自由診療の美容クリニックなどを選ぶことで、年収が50万〜100万円以上差が出るケースもあります。

頑張り方を変えるのではなく、環境を変える視点を持つことで収入を伸ばせる可能性があります。

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看護師の給料が上がる病院や施設の特徴

給料が上がりやすい職場には、経営状態や人材に対する考え方に共通する特徴があります。

  • 人材確保のために給料を上げている
  • 診療報酬の高い加算を多く取得している
  • 福利厚生や手当が充実している

「今の職場にこの条件はそろっているか?」と一度立ち止まってみてください。当てはまらない場合、環境を見直すタイミングかもしれません。

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人材確保のために給料を上げている

人手不足の地域や専門性の高い人材を求めている病院は、給料を高めに設定している一方で、人材が十分に確保できている病院では、賃上げがおこなわれにくい場合もあります。

採用情報で「経験者優遇」や「福利厚生充実」を明記している場合、交渉次第で好条件を引き出せるかもしれません。人材への投資を惜しまない職場は、入職後も働きがいと収入の両面で満足度が高くなるでしょう。

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診療報酬の高い加算を多く取得している

7対1入院基本料や急性期一般入院料1など、ハードルの高い診療報酬加算を取得している病院は、給料水準も高い傾向にあります。

これらの加算を取ることで病院の収益性が高くなり、看護師へ還元する原資が確保されやすいからです。加算の取得状況によって病院の収益は大きく変わります。その差が、数年後の給与差につながることもあります。

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福利厚生や手当が充実している

基本給だけでなく、住宅手当や家族手当、退職金制度などが充実している職場は、実質的な給料が高くなります。

月々の給料に加え、賞与の支給額が多ければ、年収総額に差が生まれます。「基本給は平均的でも賞与がほかの病院よりも高いため、年収は高水準」というケースも少なくありません。

表面上の基本給だけで判断せず、年収や生涯年収で比較することが重要です。

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看護師の給料に関するよくある質問

看護師の給料について、多くの方が疑問に感じる点をQ&A形式でまとめました。将来の予測や資格の効果など気になるポイントを解消し、次の行動につなげましょう。

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Q1:今後5年で平均給料はどのくらい上がりますか?

今後5年で、平均給料が大幅に上がることは考えにくい状況です。

診療報酬改定による処遇改善は進められていますが、微増にとどまる可能性が高いからです。社会保険料の負担増や物価上昇を考慮すると、手取り額は横ばい、あるいは目減りする恐れもあるため、評価される環境を探す視点も大切になります。

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Q2:認定看護師や専門看護師などの専門資格を取るとどれくらい増えますか?

日本看護協会の調査によると、認定看護師や専門看護師の資格手当の相場は、次のとおりです。

  • 認定看護師:平均8,530円
  • 専門看護師:平均1万1,279円

一方で、認定看護師の58.8%、専門看護師の65.9%は資格手当が支給されないと回答しています。資格取得には費用や労力がかかりますが、資格を活かして管理職に昇進したり、条件の良い病院へ転職したりすることで、年収アップにつながります。

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Q3:夜勤なしでも給料アップはできますか?

夜勤なしでも給料アップは可能です。

たとえば、訪問看護ステーションや自由診療のクリニック、産業看護師など日勤のみでも高水準の給料を提示している職場があります。また、管理職としての経験があれば、夜勤がなくても役職手当によって高い年収を維持できます。夜勤に頼らなくても、職場の選び方次第で収入を伸ばすことは可能です。

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看護師の給料は横ばいで推移!収入を伸ばすためにできること

看護師の給料は、制度の影響を受けやすく、今後も大幅な上昇は見込みにくい状況です。今の職場で待っているだけでは、将来の不安が解消されないのが現実です。だからこそ、「どこで働くか」という視点が必要です。同じ経験年数であっても、職場によって年収や働きやすさは大きく異なります。

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<参考サイト・文献>

令和2年賃金構造基本統計調査|厚生労働省

令和3年賃金構造基本統計調査|厚生労働省

令和4年賃金構造基本統計調査|厚生労働省

令和5年賃金構造基本統計調査|厚生労働省

令和6年賃金構造基本統計調査|厚生労働省

令和6年分民間給与実態統計調査|国税庁

令和6年度診療報酬改定と賃上げについて~今考えていただきたいこと(病院・医科診療所の場合)~|厚生労働省

令和8年度診療報酬改定の基本方針の概要|厚生労働省

2024年度「看護職員の賃金に関する実態調査」結果|日本看護協会

「2022 年度 専門看護師・認定看護師に対する評価・処遇に関する調査」報告書|日本看護協会

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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