看護師のポケットの中身|必需品のアイテム7つと整理のコツを解説

「先輩看護師は何をポケットに入れているのか気になる」「ポケットの中がごちゃごちゃで、必要なものがすぐに見つからない」
このように感じている看護師も多いのではないでしょうか。
看護師はポケットに入れるアイテムを工夫することで、業務効率が上がります。
しかし、詰め込んでしまうとポケットがあふれてしまい、必要なものを取り出せずスムーズなケアの妨げになるかもしれません。
この記事では、看護師がポケットによく入れている必需品から、整理のコツ、ポケットに入れるべきではないものまでを解説します。ポケットの中身を見直し、快適に働ける環境を整えましょう。
看護師がポケットの中に入れている必需品アイテム7つ
まずは、看護師の業務に欠かせないアイテムを7つ紹介します。
- ボールペン・油性ペン
- ナースウォッチ・タイマー
- メモ帳(ポケットノート)
- ハサミ
- 電卓
- 印鑑
- 駆血帯
それぞれの役割や、現場で使いやすい選び方のポイントを見ていきましょう。
ボールペン・油性ペン
ボールペンは、記録や申し送りのメモ、患者さまへの説明時など1日に何度も使用します。黒・赤の2色ボールペンや、黒・赤・青の3色ボールペンが定番です。
時間指示は赤色、点滴指示は青色など、色を使いわけると情報を整理しやすくなります。
油性ペンは、ドレーンバッグや物品へのラベル記入などに使用します。キャップを紛失しないよう、ノック式を選ぶと便利です。
ナースウォッチ・タイマー
ナースウォッチは、脈拍や呼吸数を計測する際に必須です。
点滴の滴下調整時にさっと取り出せるよう、ポケットにつけている看護師もいます。夜勤がある場合は、暗闇でも見える蓄光機能付きのものを選ぶと便利です。
タイマーは、処置のタイミング確認や時間管理に役立ちます。電卓機能と一体になったタイプは、点滴の滴下数の計算と終了時間の管理を1台で行えます。
関連記事:看護師が腕時計を選ぶポイント5つとダメな理由!おすすめのナースウォッチも紹介
メモ帳(ポケットノート)
申し送りや指示内容をすぐメモできるよう、メモ帳やノートは常にポケットに入れておきましょう。
いくつもの業務を同時に行う看護師にとって、メモをする習慣は大切です。忘れてはいけないことや間違えてはいけないことは、その場でメモしましょう。
患者さまの情報や検査データを一時的に記録しておくことで、報告時にも役立ちます。
ポケットに入れるメモ帳やノートは、表紙を後ろに折り返せるタイプであると、片手で持ちやすく、立ったままでもメモしやすくなります。
ハサミ
看護師には、ハサミも必需品です。テープやガーゼを切るとき、普通のハサミだと粘着剤がついてすぐに切れにくくなってしまいます。
医療用ハサミは、刃先にテープがつきにくく加工されているものが多くあります。
刃先ガードや先が丸いタイプを選ぶと、点滴ルートや患者さまの肌の近くで使用する際も安全です。また、落下防止のため、伸びるストラップがついているものもおすすめです。
電卓
点滴の滴下数を合わせるときや、薬剤を作成する際に、電卓を使用します。夜勤では、ボタンを押す音が患者さまの睡眠を妨げる可能性があるため、消音機能付きの電卓を選ぶと安心です。
タイマーと一体型になった電卓の場合、点滴の計算と終了時間の管理を1台でまとめてできます。
印鑑
薬剤受け取りのチェックや書類の確認時は、印鑑があるとサインの手間を減らせます。1日に何度も使用するため、取り出しやすさを重視して選びましょう。
キャップを紛失する心配がないスライド式のシャチハタタイプがおすすめです。
ストラップをつけておけば、ポケットの底に埋もれず、引っ張り出してすぐに使えます。
駆血帯
採血や静脈ルート確保の際に、駆血帯を使用します。病院に備品はありますが、自分の手に馴染んだものの方が使いやすいため、専用のものを持ち歩く看護師も多いでしょう。
駆血帯には、ゴム式とワンタッチ式があります。
ゴム式は、クリップで留めるタイプが人気です。使い慣れると素早く装着でき、しっかりと駆血できます。一方、ワンタッチ式は、強弱の微調整がしやすいため、肌の弱い方に使いやすいという特徴があります。
看護師のポケットの中にあると便利なアイテム
必需品以外にも、用意しておくと便利なアイテムがあります。
- 蛍光ペン・マーカー
- 医療用テープ
- 定規
- ペンライト
- ポケットマニュアル・参考資料
職場の業務内容に合わせて取り入れると、より快適に働けます。
蛍光ペン・マーカー
メモや指示書の重要なところにマークする際に、蛍光ペンがあると便利です。
赤・黄・緑など色を使いわけることで、優先順位を視覚的に判断できます。たとえば、緊急度が高い申し送り事項は赤、確認済みの項目は緑など、自分なりのルールを決めておくとわかりやすいでしょう。
医療用テープ
急な処置や固定が必要になった際、医療用テープをポケットに入れておくとすぐに対応できます。
テープを持ち歩く場合は、ポケット用のテープホルダーがおすすめです。必要な長さをその場でカットでき、側面もベタベタしにくいため衛生的に使えます。
定規
褥瘡の大きさや傷の長さなど、創部のサイズ測定に定規を使用します。
ペンライトにメモリがあるタイプで代用することもできますが、専用の定規があるとより正確に測定できます。ポケットに収まる10cm程度のものを選ぶと持ち歩きやすいでしょう。
ペンライト
夜間の病室巡視で、患者さまを起こさずに状態を確認する際にペンライトが役立ちます。口腔内の観察や瞳孔反射の確認にも使用します。
ノック式は素早く点灯できて便利ですが、ポケットの中で誤って点灯してしまうこともあります。一方、回転式スイッチなら誤作動の心配がありません。
ポケットマニュアル・参考資料
ポケットに入れる持ち物は、ペンやハサミといった物品だけではありません。臨床現場で素早く参照できるポケットサイズの資料を活用している看護師もいます。
- 疾患別・アセスメント用のポケットマニュアル:夜勤中や緊急時に、意識レベルのスケールや褥瘡の分類、点滴の計算式などをすぐ確認できる
- 災害対応アクションカード:災害発生時に看護師の役割と業務を速やかに把握できる手段のひとつとして、ポケットに携帯する方法が推奨されている
看護師がポケットの中に持ち物を入れる理由
看護師はポケットに持ち物を入れると、すぐに取り出せることで業務効率が上がり、急変時や処置時に素早く対応できるなどのメリットがあります。それぞれを詳しく見ていきましょう。
すぐに取り出せることで業務効率が上がるため
必要なものがポケットに入っていると、ナースステーションに取りに行く時間を減らせます。
たとえば、点滴の滴下速度を確認する際、タイマーをポケットから取り出せば、すぐに計測できます。処置の際も、ハサミやテープがあればナースステーションに戻る必要がありません。
1日に何度も病室とナースステーションを往復する看護師にとって、こうした時短の積み重ねが効率化につながります。
急変時や処置時に素早く対応するため
必要な物品をポケットからすぐ出せるようにしておくと、患者さまの急変対応や、処置を素早く行えます。
たとえば、夜間に患者さまの呼吸状態が急に悪化したとき、ペンライトで口腔内や瞳孔を確認できれば、より素早く状況を把握しやすくなるでしょう。
緊急で点滴ルートを確保する際も、駆血帯がポケットにあれば、その場ですぐに処置を始められます。
看護師のポケットの中身が重くなる原因
ポケットが重くなる原因は、おもに4つあります。
- 使用頻度の低いものを入れている
- 「念のため」で入れっぱなしにしている
- 整理する習慣がない
- 不要なものを入れている
よくある原因を知り、自分に合わせたルールを設定することでポケットを快適に使えるようになります。
使用頻度の低いものを入れている
使用頻度の低いものを「いつか使うかもしれない」と入れたままにしていると、気づかないうちにポケットが重くなります。
1週間使わなかったアイテムは、実際にはほとんど必要ないこともあります。必要なものを出しにくくなるため、定期的に中身を確認し、使わないものは除きましょう。
「念のため」で入れっぱなしにしている
予備の電池や替え芯など、予備まで持ち歩いていると、荷物が増えて動きにくくなります。
予備を持つことは大切ですが、すべてをポケットに入れる必要はありません。ロッカーに保管し、必要になったときに補充するほうが、身軽に働けます。
整理する習慣がない
勤務終了後にポケットの中身を確認していないと、不要なものが溜まり続けます。
週に1回でも、ポケットの中身を見直す習慣を身につけ、日常的に使うものだけを残すと、すっきりとした状態を保てます。
不要なものを入れている
使用後のメモ用紙やゴミが残っていると、ポケットが圧迫されます。勤務中に出たゴミは、その都度処分しましょう。
また、忙しいと使用済みのマスクや手袋を一時的にポケットに入れてしまうこともあるかもしれませんが、これは衛生面で問題があります。
日本看護協会の資料によると、一度外したマスクは汚染されている可能性が高く、再使用やポケットへの収納は推奨されていません。
そのため、マスクを外した場合は、その都度廃棄しましょう。
看護師がポケットの中身を整理するコツ
ポケットをすっきり保つためのコツを紹介します。
- 使用頻度で「毎日使う」と「たまに使う」をわける
- ポケットポーチ・ポシェットを活用する
- 定期的に中身を見直す習慣をつける
- 軽量で小さいアイテムを選ぶ
- 職場の備品を活用する
- 診療科や業務内容に合わせて持ち物を調整する
6つのコツでポケットを整理できると、業務の効率化を進められるでしょう。
使用頻度で「毎日使う」と「たまに使う」をわける
毎日使うものだけをポケットに入れ、たまにしか使わないものはポーチやロッカーに保管しましょう。
たとえば、ボールペンやメモ帳、ハサミは毎日使うためポケットに入れます。一方、予備の替え芯や特定の処置でしか使わない道具は、ロッカーでの保管がおすすめです。迷ったときは「この1週間で何回使ったか」を基準に考えると、判断しやすくなります。
ポケットポーチ・ポシェットを活用する
ポケットポーチやポシェットを使うと、小物を整理して持ち歩けます。
ペンや印鑑、メモ帳など、ポケットの中で散らかりがちなアイテムをまとめて収納できるため便利です。
着替えや洗濯の際も、ポーチごと取り出せます。
ポケットに入れるコンパクトタイプのほかに、ウエストポーチタイプもあります。腰に装着するため両手が空き、動きやすくなります。
ただし、職場によっては使用が制限されていることもあるため、取り入れる前に確認しましょう。
定期的に中身を見直す習慣をつける
週に1回、ポケットを空にして中身を確認する習慣をつくりましょう。
「金曜日の勤務終了時にチェックする」「夜勤明けで確認して帰る」など、曜日を決めておくと忘れにくくなります。使わなかったものを出すだけで、ポケットが軽くなります。
軽量で小さいアイテムを選ぶ
同じ機能を持つアイテムでも、コンパクトなものを選ぶとポケットがすっきりします。
ハサミやタイマーを購入する際は、実際に手に取って重さやサイズを比較してみましょう。わずかな重さの違いでも、1日中持ち歩くと身体への負担が変わります。
職場の備品を活用する
病棟に共用の電卓やタイマー、定規などが常備されている場合、すべてのアイテムを個人で持ち歩く必要はありません。
日頃から、どこにどのような備品があるか把握しておくと良いでしょう。個人で持つものと共用で済むものをわけておくと、ポケットの中身を減らせます。
診療科や業務内容に合わせて持ち物を調整する
診療科や業務内容によって、必要なアイテムは異なります。外来なら蛍光ペンや付箋、病棟なら駆血帯やタイマーといったように、自分の働く環境で使用頻度の高いものを優先して持ち歩きましょう。
迷ったときは、先輩看護師のポケットの中身を参考にするのもおすすめです。
関連記事:訪問看護師の持ち物とは?バッグの中身にあると便利なものや収納術まで解説
看護師のポケットの中身についてよくある質問
看護師のポケットの中身について、よくある質問に回答します。
Q1:新人看護師は何を入れておくべきですか?
ボールペン、メモ帳、ハサミ、ナースウォッチといった基本アイテムから揃えましょう。
配属された診療科によって、使うものが変わる可能性があります。基本的なものだけ準備し、働きながら必要に応じて買い足していけば問題ありません。
Q2:ポケットに入れ過ぎで注意されることはありますか?
「動きにくい」「ポケットからものが落ちる」など、業務に支障が出るほど詰め込み過ぎている場合は、先輩や看護師長から指摘されることがあります。
また、使用済みマスクや手袋をポケットに入れることは、感染対策上良くありません。衛生面を意識し、本当に必要なものだけを持ち歩きましょう。
Q3:みんなが持っているものの、実際には使わないものはありますか?
ポケットに予備のペンを何本も入れている場合がありますが、実際に使うのは1〜2本程度です。
ほかにも、念のためと入れた参考書やメモ帳の予備など、結局使わないまま重くなっているものもあります。週に1回使わなかったものは、一度出してみると良いでしょう。
看護師のポケットの中身を選ぶときは使いやすさを優先しよう
看護師のポケットには、業務をスムーズに進めるための必需品が詰まっています。ボールペンやメモ帳、ハサミ、ナースウォッチといった基本アイテムは、毎日の業務に欠かせません。
一方で、多くのものを詰め込んでしまうと重くなり、必要なものを取り出しにくくなるため、使用頻度を考えて持ち物を厳選し、定期的に見直すことがスムーズに業務を進めるために大切です。
看護師として働く中で、夜勤の負担や業務の忙しさに悩んでいる方もいるでしょう。
「忙しさで余裕がない」「もっと落ち着いて看護をしたい」と感じている看護師には、訪問看護という選択肢もあります。
訪問看護では、1人の利用者さまにじっくり向き合いながら、自分のペースで働けます。興味がある方は、訪問看護専門の求人サイト「NsPace Career」をチェックしてみてください。
訪問看護の仕事内容や魅力についても紹介しているため、働き方を検討する際に役立ちます。
<参考サイト・文献>
NsPace Careerナビ 編集部 「NsPace Career ナビ」は、訪問看護ステーションへの転職に特化した求人サイト「NsPace Career」が運営するメディアです。訪問看護業界へのキャリアを考えるうえで役立つ情報をお届けしています。
