整形外科の看護師あるある15選|忙しさ・業務内容・大変さまでリアルに解説

公開日:2025/12/24 更新日:2025/12/24
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「整形外科の看護師ってどんな仕事が多いの?」「ほかの病棟と何が違うの?」

整形外科は、スポーツ外傷の若者から骨折の高齢者まで、幅広い年齢層の患者さまが訪れます。急性期の慌ただしさに加え、リハビリを通じて回復を実感できるやりがいもある診療科です。

この記事では、整形外科で働く看護師なら「それ、あるある!」と共感できる業務や、患者さま・スタッフについてのあるあるを解説します。整形外科で働く看護師、あるいは転職を考えている方の参考になれば幸いです。

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整形外科の看護師あるある【業務編】

整形外科の看護師は、患者さまの身体機能の回復をサポートするため、特殊なケアや処置、介助業務が多くなります。

  • ギプス・包帯・創外固定の処置が多い
  • 筋肉や骨格などの解剖生理に詳しくなる
  • 介助の業務が多く腰を痛めやすい
  • 術前検査とオペ出し準備が毎日ある
  • 緊急オペの対応で病棟の雰囲気が変わる
  • 介護保険の知識が身につきやすい

解剖学的な知識と体力が求められるのが整形外科の業務の特徴です。それぞれを詳しく見ていきましょう。

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ギプス・包帯・創外固定の処置が多い

骨折や靭帯損傷の患者さまが多いため、ギプスやシーネの観察、交換、巻き直しなどは毎日のようにあります。とくに、金属のピンで骨を固定する創外固定の患者さまの創部の消毒・ケアは、感染管理の観点から重要で、細やかな観察力が求められます。

また、コルセットやサポーター、シーネなど装具の種類が多く、装着部位によって大きさも変わることから、「手首のシーネってどこ?」と迷い、病棟内を探し回ることも少なくありません。

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筋肉や骨格などの解剖生理に詳しくなる

整形外科では、筋肉・骨格・関節といった運動器の解剖生理に詳しくなります。

損傷部位を正確に理解することで、より的確なケアや指導が可能になります。

たとえば、医師の回診やカンファレンスで、「外鼠径(がいそけい)ヘルニア」や「ギプスシーネ」といったほかの診療科ではあまり聞かれない専門用語が飛び交います。整形外科で解剖生理に強くなることは、今後のキャリアにおいて強みになります。

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介助の業務が多く腰を痛めやすい

整形外科では、骨折や術後の安静が必要な患者さまが多いため、看護師は体位変換や移乗、排泄介助といった身体介助の頻度が高くなります。

無理な体勢で介助を続けるうちに、看護師が腰痛を患うことは「あるある」の筆頭です。

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術前検査とオペ出し準備が毎日ある

整形外科では手術件数が多くなりやすいため、看護師は採血や心電図、レントゲンなどの術前検査の調整と、患者さまのオペ出し準備に追われがちです。

病棟のスケジュールは手術室の状況に左右され、「Aさまのオペが長引きそうだから、Bさまの清拭を先にやっておこう」と気にかけながら仕事を進めることも少なくありません。

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緊急オペの対応で病棟の雰囲気が変わる

予定オペが多い整形外科ですが、交通事故や転落などによる緊急のオペが入ることもあります。

緊急オペが入ると、予定していた業務や患者指導が中断され、術前検査の調整やオペ室への連絡、患者さまのオペ出し準備などで病棟が一気に慌ただしい雰囲気になりがちです。スタッフがピリッとしだし、準備に走り回ることもあります。

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介護保険の知識が身につきやすい

高齢の患者さまの骨折が多い整形外科では、退院調整をおこなうことで介護保険や地域サービスの知識が身につきます。

高齢の患者さまは、退院後にすぐに元の生活に戻ることが難しく、自宅のバリアフリー化やデイサービス、訪問介護といったサービスを導入しなければならないケースが多くあります。このような状況の患者さまをケアしていく中で、介護保険制度や地域包括ケアについての知識が身につき、退院支援スキルが向上するのです。

関連記事:整形外科の看護師の仕事内容とは?向いている人と求人を探すコツを紹介

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整形外科の看護師あるある【患者さま編】

整形外科の患者さまは、安静を強いられることによる不満や、身体的な不自由さから特有の訴えが多くなります。

  • ギプスのかゆみや不快感の訴えが多い
  • 転倒リスクが高くヒヤヒヤする
  • スポーツ選手の患者さまが珍しくて話題に上がる

患者さまは動けないことへの不安や焦燥感を抱えやすいため、看護師は身体的なケアに加え、精神的なサポートや安全管理への意識が求められます。

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ギプスのかゆみや不快感の訴えが多い

ギプス固定中の患者さまから「かゆくて眠れない」「ギプスの中が蒸れて気持ち悪い」といった訴えを聞かない日はありません。

かゆみ止めの軟膏を塗ったり、患部を冷やしたりなど医師の指示に従ってケアすることも看護師の重要な役割です。

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転倒リスクが高くヒヤヒヤする

整形外科の患者さまは、骨折や筋力低下、術後の安静制限により転倒リスクが高くなりやすいです。

とくに、夜間は患者さまがトイレに行こうとしてベッドから落ちたり、ふらついて転んだりしないか、ヒヤヒヤしながら見守り、注意喚起をすることもあります。

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スポーツ選手の患者さまが珍しくて話題に上がる

プロ・アマ問わずスポーツ選手が入院してくると、病棟のスタッフ間でちょっとした話題になります。ほかの科に比べて、若い人や子どもが多く、病棟が賑やかになることがあります。

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整形外科の看護師あるある【医師&スタッフ編】

整形外科の医療チームは、個性豊かな専門職で構成されており、密な連携が求められます。

  • 整形外科医はちょっと職人肌
  • オペ室スタッフとよく顔を合わせる
  • リハビリテーションのスタッフと密な連携が必須

患者さまが機能回復し退院するという共通目標があるため、医師や看護師、リハビリテーションのスタッフ間で活発な情報交換が不可欠です。そのため、チーム医療の重要性を感じられます。

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整形外科医はちょっと職人肌

整形外科では、職人気質な医師も多いと感じられる場面がありますが、現場では多様なタイプの医師が活躍しています。

手術に集中する時間も長いため、病棟ではあまり話さない先生もいれば、スタッフと熱心に議論を交わす先生もいます。

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オペ室スタッフとよく顔を合わせる

手術件数が多いため、整形外科病棟の看護師は、オペ室の看護師や麻酔科医とよく顔を合わせます。

術前準備やオペ出し、術後帰室時の情報共有がスムーズでないと業務に支障をきたし、患者さまのケアが十分に行き届かない恐れがあるため、連携を大切にしています。「あのオペ室の〇〇さん」で顔が浮かぶほど、オペ室との連携が深い診療科です。

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リハビリテーションのスタッフと密な連携が必須

整形外科では、リハビリテーションこそが治療の要です。そのため、理学療法士や作業療法士とは、「今日はどこまで歩けた?」「痛みはどう?」と、情報交換をしながらケアを進めます。

具体的には、患者さまがどの程度まで自分で動けるようになったか、訓練でどのような点に注意が必要かなど、申し送りのときに立ち話で情報交換をすることも頻繁にあります。

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整形外科の看護師あるある【日常・環境編】

病棟の日常や、外部とのかかわりにも整形外科ならではの特徴があります。

  • 装具メーカーさんと顔馴染みになる
  • 急変は少ないが日常がバタバタ
  • 冬場は骨折する患者さまが増える

それぞれのあるあるを詳しく見ていきましょう。

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装具メーカーさんと顔馴染みになる

骨折後の固定や、関節手術後の可動域制限のために使用する装具のメーカーの担当者と、病棟で会うことになります。

装具の補充や、装具の使い方の説明などで顔を合わせる機会があり、装具メーカーの担当者と顔馴染みになることはあるあるです。

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急変は少ないが日常がバタバタ

ほかの外科病棟と比較すると、心停止や呼吸不全などの緊急性の高い急変対応は比較的少ない傾向にあります。

しかし、身体介助やオペ出し、リハビリテーションの調整、退院指導などの業務や処置の件数が多いため、バタバタと忙しく、定時で終わらないこともあります。

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冬場は骨折する患者さまが増える

冬場は、骨折による緊急入院の患者さまが増加する傾向があります。

実際に、日本整形外科学会の調査によると、2022年度の骨折観血的手術(大腿)の件数は10万9,510件とされており、患者数が多くなるのは10~12月と1月といわれています。

冬場は室内でつまずいて転倒したり、滑り止めのない階段を靴下で降りて転げ落ちたりすることが多くなるようです。休憩室でも「そろそろ寒くなってきたから患者さま増えそうだね」とスタッフ間で会話が増えるのもこの時期ならではです。

関連記事:オペ看護師あるある15選!オペ看護師のメリットや向いている人の特徴

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整形外科で働くメリットとやりがい

整形外科は身体的な負担が大きいものの、患者さまの回復を間近で見られるという、ほかの診療科にはない魅力とやりがいがあります。

  • 回復していく姿が見えてやりがいがある
  • リハビリテーションを通して長期的にケアできる
  • 整形外科の専門スキルが身につく

これらのメリットは、患者さまをケアしているという達成感につながります。

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回復していく姿が見えてやりがいがある

整形外科は、骨折や術後で動けなかった患者さまが、リハビリテーションを経て回復し、歩けるようになる姿を見られる診療科です。

患者さまの回復過程を間近で見守り、「ありがとう」や笑顔に接する瞬間こそが、看護師のやりがいを感じる瞬間です。

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リハビリテーションを通して長期的にケアできる

整形外科では、手術後の急性期だけでなく、長期的に患者さまの回復をサポートします。

患者さまの機能回復を支えるために、段階に合わせたケアや指導をおこなうことで、その人の人生を支えるという点で充実感を味わえるでしょう。

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整形外科の専門スキルが身につく

ギプスや創外固定の特殊な処置、術後の痛みコントロール、リハビリテーションの知識など整形外科の専門的なスキルを習得できます。

これらのスキルは、高齢化が進む現代において需要が高く、キャリアアップに直結します。

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整形外科の大変なところ・デメリット

整形外科にはやりがいがありますが、ほかの病棟にはない特有の厳しさやデメリットがあるのも事実です。入職前に、体力的な負担や精神的なケアの難しさを理解しておくことが重要です。

  • 身体介助が多く腰痛になりやすい
  • オペ前後の動きが慌ただしくてきつい
  • 患者さまの不安や焦りが強くフォローが難しいときがある

これらの大変な側面を知っておくことで、入職後のギャップを防ぎ、腰痛予防やメンタルヘルスケアなどに取り組みながら長く働くための準備ができます。

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身体介助が多く腰痛になりやすい

整形外科は身体介助の頻度と負担が高いため、腰痛は職業病といえます。

患者さまの体重や体勢によっては腰に大きな負担がかかり、体力の消耗が激しい点がデメリットです。重たいギプスをつけている患者さまの介助や、動けない患者さまを少ない人数で移動させるときなど、腰に負荷がかかりやすい状況が日常的に発生します。

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オペ前後の動きが慌ただしくてきつい

手術件数が多いため、術前準備からオペ出し、術後のバイタルサイン観察と痛みコントロールまで、一連の流れが慌ただしく、心身ともにきついと感じることがあります。

とくに、緊急オペが入ると、病棟の緊張状態が長時間続くことも知っておく必要があります。

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患者さまの不安や焦りが強くフォローが難しいときがある

整形外科の患者さまは、「いつ歩けるようになるのか」「元の生活に戻れるのか」といった、機能回復に対する強い不安や焦りを抱えていることが多くあります。

身体的なケアだけでなく、こうした心理的なフォローが難しく、粘り強くかかわり続けるエネルギーが必要です。

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整形外科に向いている看護師の特徴

整形外科は、身体介助の多さやリハビリテーションの支援の重要性から、特定の資質がある看護師が活躍し、やりがいを感じやすい診療科です。

  • 体力に自信がある
  • 患者さまとコミュニケーションをとるのが好き
  • リハビリテーション・回復過程を見るのが好き
  • 業務の優先順位をつけるのが得意

自分の特性と照らし合わせ、適性を確認してみましょう。ただし、これらの特徴に該当しなくても、業務をこなしていくうちに必要な体力やスキルが身につき、適応できるケースも多くあります。

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体力に自信がある

身体介助が多く、緊急時の対応もある整形外科で働くには、体力に自信があることが必須条件となります。

腰痛予防には体幹の筋力が不可欠で、急なオペ出しにも対応できる体力が求められます。無理をすると、自身の健康リスクも高まるため注意が必要です。

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患者さまとコミュニケーションをとるのが好き

整形外科は、患者さまと長期的に信頼関係を築き、親身にコミュニケーションをとるのが得意な方に向いています。ギプスや術後の不快感、リハビリテーションへの不安など、患者さまの悩みが多いため、傾聴と適切な指導・励ましができるコミュニケーション能力が欠かせません。

これは診療科に限らず看護師に求められるスキルですが、整形外科では回復過程が長く、患者さまの不安や焦燥感に寄り添い続ける必要があります。そのため、患者さまの気持ちをくみ取り、リハビリテーションへのモチベーションを維持させるような精神的なサポートが重要になります。

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リハビリテーション・回復過程を見るのが好き

急性期のケアだけでなく、患者さまがリハビリテーションを通じて徐々に回復していく過程を観察し、サポートすることに喜びを感じる人に向いています。

患者さまの日常生活動作の改善に貢献したいという意欲が重要です。

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業務の優先順位をつけるのが得意

整形外科では、オペ前後の準備やギプス交換、痛みコントロール、退院調整など同時におこなわなければならない業務が多くあります。

そのため、緊急度や重要度に応じて優先順位をつけ、計画的に動ける能力が求められます。

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整形外科の看護師あるあるについてのよくある質問

ここでは、整形外科の看護師あるあるや、仕事のリアルな側面についての質問に回答します。

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Q1:整形外科のケアって難しいですか?

整形外科のケアは、創部の観察と機能回復のサポートという点で専門性が求められるため、簡単ではありません。

具体的には、装具の固定方法、創部の感染予防、術後の合併症の観察など、整形外科特有の知識が必要です。

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Q2:新人看護師が整形外科に配属されても大丈夫ですか?

新人看護師が整形外科に配属されても問題ないでしょう。

これは、ほかの病棟と同じように、先輩看護師からのマンツーマンの指導や研修で学んでいく中で、知識とスキルを得られるからです。また、整形外科は急変が比較的少なく、業務がパターン化されている部分も多いため、基礎的な知識と技術をじっくり習得するには適した環境です。

ただし、ギプスや創外固定、リハビリテーションについての知識など専門的な学習は、就職してからも継続して必要になります。

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Q3:整形外科のスキルはどのように勉強すれば身につきますか?

整形外科のスキルを身につけるためには、病棟でのOJTと自己学習が重要です。

また、医師やリハビリテーションのスタッフに積極的に質問したり、日本整形外科学会の研修やセミナーに参加したりすることで、専門的なスキルを身につけられます。

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整形外科の看護師あるあるは多く成長とやりがいを実感できる診療科!

整形外科の看護師は、身体介助やオペ対応があり、腰痛が職業病といった「あるある」が多くあります。

しかし、患者さまが自力で動けなかった状態から、歩けるようになる過程を間近で見守れるのは、整形外科ならではのやりがいです。

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<参考サイト・文献>

JOANR年次報告 2022年度版|日本整形外科学会

冬場に増える高齢者の骨折 男性も「骨粗鬆症」に気を付けたい|産経新聞

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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