看護師のピアスはOK?NG?おすすめのピアスとおしゃれを楽しむ工夫を紹介

「看護師でもピアスを開けても良いの?」「せっかく開けたピアスホールをふさぎたくない」
このように考えている看護師の方はいらっしゃいませんか。
看護師は清潔感や安全性が重視される職業のため、ピアスの着用には細かなルールがあります。
この記事では、看護師のピアスのルールや職場ごとの違い、ピアスホールを維持する工夫などを詳しく解説します。看護師でもピアスで自分らしくおしゃれを楽しむために、ぜひ参考にしてみてください。
看護師の業務中のピアス着用は基本NG
看護師が勤務中にピアスをつけることは基本的にNGです。なぜなら、ピアスはただのアクセサリーではなく、次のようなリスクがあるためです。
- 患者さまへのリスク
- 感染のリスク
- 清潔感や信頼性の低下
それぞれのリスクについて、詳しく解説します。
患者さまへのリスク
看護師がピアスを装着していると、患者さまに思わぬケガをさせる危険があります。
- 点滴やチューブに引っかかる
- 清拭や体位変換の際に皮膚を傷つける
- 患者さまが不意に引っ張る
こうした事故は患者さまだけでなく、看護師にとっても危険です。そのため、安全第一が求められる医療現場では、勤務中のピアスは避けるべきとされています。
感染のリスク
ピアスホールは皮膚に穴が開いた状態であり、とくにホールを開けて間もない時期は、炎症や感染のリスクが高まります。
手やユニフォームのように頻繁に洗ったり交換したりできないため、ピアスは衛生管理が行き届きにくい部分です。看護師が感染源になってしまう可能性も否定できないため、勤務中のピアスは禁止とされる職場が多い傾向にあります。
清潔感や信頼性の低下
看護師は、患者さまやご家族に信頼してもらうことが大切です。日本看護協会の「看護職の倫理綱領」でも、看護師は清潔感を保ち、社会からの信頼に応える責務があると記載されています。
ピアスが目立つと「清潔感に欠ける」「軽い印象」と受け取られやすく、信頼を失う原因になりかねません。とくに高齢の患者さま世代では、医療従事者に対して「落ち着いた見た目」を求める声が寄せられることもあります。
勤務中にピアスの着用を避けるのは、看護師の信頼性を守るためでもあるのです。
看護師のピアス着用がOKかどうかは職場のルール次第
勤務中のピアスがNGとされやすい一方で、実際には職場の方針によって対応はわかれます。
- 総合病院や大学病院
- 個人経営のクリニック
- 訪問看護ステーション
- 介護施設
ここからは、勤務先ごとにピアスの扱いがどのように異なるのか見ていきましょう。
総合病院や大学病院
さまざまな患者さまやご家族と接する総合病院や大学病院では、基本的にピアス着用はNGとされています。患者さまの安全を守るための規則が整えられており、同様に身だしなみについてもルールがあるでしょう。
とくに新人看護師の場合は、規則を守る姿勢が評価の対象になることもあります。ピアスを着けたまま勤務するのは避けるのが無難です。
個人経営のクリニック
個人経営のクリニックの場合は、院長の考え方によってルールに差があります。美意識を尊重する美容クリニックでは、小ぶりで上品なピアスであれば認められることもあります。
一方で、内科や小児科などのクリニックでは、感染リスクや事故防止、信頼性の保持といった理由で、原則禁止とされることが多い傾向です。就職する前に、院長やスタッフに確認しておくと安心でしょう。
訪問看護ステーション
訪問看護ステーションでのピアス着用は、管理者の判断により異なります。
利用者さまのご自宅にうかがう訪問看護では、訪問看護師の印象がそのまま事業所の評価につながります。そのため、ピアスについては保守的なルールを設けているところが多い印象です。
ただし、透明ピアスや小ぶりで目立たないものなら許可される場合もあります。入職時に採用担当者や管理者に尋ねてみましょう。
介護施設
介護施設では、衣服の着脱や移乗の介助など、利用者さまと密着したケアをおこなう場面が多いため、ピアスが禁止されているところが大半です。
ただし、施設によっては、小ぶりのタイプなら許可されている場合もあります。就職や転職を考える際には事前にルールを確認しておくのが望ましいです。
職場で許可されやすい看護師におすすめのピアス
すべての職場で認められるわけではありませんが、比較的許可されやすいピアスもあります。
- 透明のピアス
- 小ぶりなデザインのピアス
- 華美でないデザインのピアス
それぞれ詳しく見ていきましょう。
透明のピアス
樹脂やシリコンで作られた透明ピアスは、装着していてもほとんど目立ちません。勤務中でも手軽に取り入れやすいため、透明ピアスを使用している看護師も少なくないでしょう。
ただし、規則で完全に禁止されている職場ではNGとなるため、事前に確認しておくと安心です。
小ぶりなデザインのピアス
後ろに留め具が付いているスタッドタイプのような小ぶりなピアスは、引っかかりにくく清潔感を保ちやすいのが特徴です。
存在感が控えめであるため、規則がゆるやかなクリニックや訪問看護ステーションなどであれば許されるケースがあります。
華美でないデザインのピアス
医療現場では、派手なデザインや大きなサイズのものは敬遠されがちですが、シンプルで落ち着いたデザインなら受け入れられやすいです。
ゴールドやシルバーでも小さめなら印象が和らぎます。あくまで「清潔感を損なわないこと」が重要です。
看護師が業務中にピアスホールをバレずに維持する方法
勤務中にピアスをつけられない職場であっても、ピアスホールを維持する工夫は可能です。次のような方法を試してみてはいかがでしょうか。
- 透明ピアスをつける
- ファンデーションやテープでピアスホールを隠す
- 髪型やヘアアレンジで目立たなくする
それぞれ具体的に紹介します。
透明ピアスをつける
目立たずにピアスホールを保てる透明ピアスは、看護師にとって取り入れやすい方法のひとつです。とくに、シリコンや医療用樹脂で作られたものを選ぶと肌への負担も少なく、長時間装着できます。
ただし、ある大学病院でおこなわれた調査では、ピアスホールを持つ看護師の約2割から黄色ブドウ球菌が検出されました。その頻度は、孔非保有者に比べ高いことが明らかとなり、耳ピアス孔の細菌が手指を介し、ピアスホールが院内感染の要因になり得ることが示されたのです。
こうした研究結果を踏まえると、透明ピアスであっても勤務中の装着を禁止している職場がある理由が理解できます。したがって、実際に着用を考える場合は、職場の就業規定を確認することが欠かせません。
ファンデーションやテープでピアスホールを隠す
透明ピアスを装着したうえで、さらに上から肌色の医療用テープやコンシーラー、ファンデーションなどでカバーする方法です。面接や新人研修など、人の目が厳しい場面で役立ちます。
ただし、テープを長時間貼り続けると皮膚がかぶれるリスクがあります。使用するテープは低刺激性のものを選び、勤務後ははずして肌を休めることが大切です。一時的な対策として取り入れるのが良いでしょう。
髪型やヘアアレンジで目立たなくする
耳が自然に隠れる髪型にするのも、ピアスホールを目立たせない工夫のひとつです。たとえば、前髪やサイドの髪を少し長めに残して耳にかけると自然に隠すことができます。
ただし、医療現場では清潔感や機能性が優先されます。ほかの方法と組み合わせながら、場面に応じて使いわけるのがおすすめです。
看護師がピアスでおしゃれを楽しむための工夫
勤務中は制限が多い看護師ですが、工夫次第でピアスのおしゃれを楽しむことができます。
勤務中は就業規則に従う
看護師がおしゃれを楽しみたいと思っても、勤務先のルールを守ることが大前提です。また、派手で大ぶりなアクセサリーは、患者さまに「不衛生」「信頼できない」と思われてしまうこともあります。
勤務中はピアスを控えたり、小ぶりなものにしたりするなど、ルールに従うことが、安全性と信頼性を守る第一歩です。
患者さまと接する機会が少ない部署を選ぶ
健診センターや研究部門、企業看護師など患者さまのケアをおこなう機会が少ない部署では、ピアスについて柔軟な対応がされるケースがあります。
やりがいと自己表現の両立を考えながら、職場を選んでみるのも良いでしょう。
オンとオフを切り替えてピアスを楽しむ
勤務中は規則に従ってピアスは控え、プライベートでおしゃれを楽しむことを大切にするのもひとつの方法です。
休日にお気に入りのピアスをつけたり、友人との食事や旅行で華やかなアクセサリーを選んだりすることで、気分が高まりリフレッシュ効果も得られます。オンとオフを切り替えることで、看護師としての責任と自分らしいおしゃれを両立できるでしょう。
面接のときにピアスの許可について確認する
就職や転職を考える際には、ピアスについて職場のルールをあらかじめ確認しておくと安心です。
ただ、面接の場で直接聞くのは、TPOをわきまえていない印象を与える恐れもあるため、まずは募集要項や就業規則を確認しましょう。それでも不明な場合は、内定後に担当者へ相談するのが無難です。
勤務先の方針を理解しておけば、安心して働き始められます。
看護師がピアスホールを開けるおすすめのタイミング
ピアスホールは安定するまでに数か月かかるため、開けるタイミングを工夫することが大切です。看護師が無理なくホールを維持できる時期を紹介します。
有給休暇や連休を利用できる時期
まとまった有給休暇や大型連休を利用してピアスを開けると、周囲の目を気にせずピアスホールのケアに専念できます。また、ピアスホールが安定するまでの期間を確保することも可能です。
ピアスホールを開けた直後の炎症がおさまり、安定してから出勤できると、職場でのトラブルも避けやすいでしょう。勤務に影響を与えないよう、計画的にタイミングを検討してみてください。
転職が決まり職場のルールを確認した後
転職活動中はピアスを控え、内定後に勤務先の規則を確認してから開けるのが安心です。
病院や施設によっては「小ぶりであれば可」「勤務中は透明ピアスのみ可」といった柔軟なルールが設けられている場合もあります。事前に確認しておけば、不安なくピアスホールを維持でき、新しい職場で気持ち良くスタートを切れるでしょう。
看護師のピアスについてのよくある質問
ここからは、看護師のピアスについてよくある質問と回答をまとめました。
Q1:新人看護師はピアスを開けない方が良いですか?
新人のうちは「基本を守る姿勢」が評価されやすいため、勤務中の着用は避けましょう。
ピアスホール自体は問題になりにくいため、職場の規則を守りつつ、ピアスを開ける時期を選ぶのがおすすめです。
Q2:看護師がピアスをたくさん開けていたら患者さまや職場の採用担当者にどう思われますか?
複数のピアスは「派手」「不真面目」と受け取られることがあります。とくに、患者さまの世代によってはネガティブに感じられる場合もあるので注意が必要です。
面接時に採用担当者の印象を損なう可能性もあるため、ピアスははずしておきましょう。
Q3:看護師の勤務中に透明ピアスは認められますか?
透明ピアスで目立たなくても、すべての職場で許されているわけではありません。
美容クリニックや個人経営のクリニックなどでは認められるケースもあるため、職場ごとのルールに従いましょう。
看護師のピアスはTPOを意識して楽しもう
看護師の勤務中のピアスは基本的にNGとされていますが、職場によっては目立たない形で楽しめます。大切なのは「安全性」「清潔感」「信頼感」を損なわないことです。
職場のルールを守ったり、オンとオフを切り替えてプライベートで楽しんだりすることが、自分らしく働き続ける秘訣です。TPOを意識して、看護師でもおしゃれを前向きに楽しみましょう。
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〈参考サイト〉
NsPace Careerナビ 編集部 「NsPace Career ナビ」は、訪問看護ステーションへの転職に特化した求人サイト「NsPace Career」が運営するメディアです。訪問看護業界へのキャリアを考えるうえで役立つ情報をお届けしています。
