看護師のモチベーションが上がらないときの対処法!やる気を取り戻すヒント

公開日:2025/11/14 更新日:2025/11/14
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「最近、看護師の仕事にやる気が出ない」「患者さまのために頑張りたいのに、何をすべきかうまく考えられない」

看護師の仕事は、患者さまの命に直結する責任のあるものです。だからこそ、モチベーションが高く保たれていることが望まれます。
ですが、実際には過酷な労働環境や人間関係のストレスなどの影響で、モチベーションが低下してしまうことも少なくありません。

この記事では、看護師のモチベーションが下がる原因や、やる気の取り戻し方、モチベーションを維持している看護師の共通点を解説します。仕事のやりがいを見つけ、無理せず自分らしく働き続けるためのヒントを見つけましょう。

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看護師のモチベーションが上がらない原因

看護師のモチベーションが上がらない原因は、「自分自身の問題」だけではありません。

以下のような職場環境や業務内容の影響も大きいです。

  • 職場の人間関係や雰囲気
  • 過重労働や夜勤による疲労
  • スキルアップやキャリアの停滞感

これらの問題は、どの病院や施設でも起こるため、モチベーションの低下を自己責任だと決めつけ、自分を責めすぎるのはやめましょう。うまく対処するためには、まず原因を知ることが大切です。

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職場の人間関係や雰囲気

多くの場合、モチベーション低下には「職場の人間関係」や「雰囲気の悪さ」が深く関係しています。

医療現場は日常的に緊張感があり、多忙ゆえに十分な指導や相談ができない場面が出てきます。その結果、看護師が「助けを求められない」「孤立してしまう」と感じることも少なくありません。

たとえば、先輩からの感情的な叱責やミスへの厳しい追求が続くと、誰にも相談できず、仕事への意欲を失ってしまいます。このような精神的なストレスは業務への意欲を奪い、離職の原因にもなりかねない深刻な問題です。

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過重労働や夜勤による疲労

慢性的な過重労働や不規則な勤務は、モチベーションを下げがちです。心身の疲労が蓄積し、集中力や判断力が低下することで、仕事に前向きになれないからです。

夜勤の負担や記録業務の残業などは職場ごとの勤務体制によって異なりますが、慢性的な疲労がモチベーションに影響するケースもあります。勤務状況に課題を感じたら、まずは上司に相談し、業務調整や体制改善の余地を話し合うことが大切です。

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スキルアップやキャリアの停滞感

経験を積んだ中堅看護師ほど、スキルアップやキャリアの停滞感がモチベーションを下げる原因となります。日々の業務に追われ新しい知識や技術を学ぶ機会がなくなり、自己成長が止まったように感じて将来への不安を感じるからです。

たとえば、長年同じ外科病棟で働いている看護師の中には、「仕事には慣れたけど、このままでいいのだろうか」と不安を感じる方もいます。業務がパターン化し、成長の実感が得られないと、やりがいや目標を見失いやすくなります。

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看護師がモチベーションを上げる方法

モチベーションが下がったと感じたら、まずはセルフケアで乗り越えるための方法を試してみましょう。

  1. 「なぜ看護師になったのか」を思い出す
  2. 患者さまからの感謝を振り返る
  3. 短期目標を設定する
  4. オンとオフを切り替える
  5. 信頼できる同僚や先輩に相談する
  6. キャリアチェンジや部署異動を検討する
  7. 転職して新しい環境でリスタートする

自分に合った方法を選び、取り組むことがモチベーションの回復につながります。

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1.「なぜ看護師になったのか」を思い出す

看護師がモチベーションを上げる方法のひとつは、「看護師を目指した原点を思い出す」ことです。

誰かの役に立ちたいという使命感から看護師を志した人もいれば、「資格があれば就職に困らない」「安定した収入を得たい」といった現実的な理由でこの職業を選んだ人もいるでしょう。動機は人それぞれですが、自分の原点に立ち返ることで、仕事の意義や意味を再確認できるようになります。

具体的には、看護学生時代の講義のノートを見返したり、実習中の印象的なエピソードを振り返ったりするのもおすすめです。「ケアをして患者さまに笑顔になってもらえた」「初めての点滴がうまくいった」といった体験を書き出してみることで、自分がなぜこの仕事を選び、どう成長してきたかを思い出すきっかけになります。

過去を振り返ることで、再び前向きな気持ちを取り戻せるかもしれません。

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2.患者さまからの感謝を振り返る

患者さまやご家族からの感謝の言葉やエピソードを振り返ってみると、忙しい業務で見失いがちな仕事の成果を再認識できます。

もし患者さまの回復に関わった経験があれば、それを思い出すことで、自分の仕事が誰かの役に立っている実感が得られるかもしれません。とはいえ、感謝される経験が少ないと感じる方も、気に病まず、自分なりの達成感を見つけていきましょう。

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3.短期目標を設定する

達成しやすい短期目標を設定し、小さな成功体験を積み重ねましょう。モチベーションの低下は「自分にはできない」「どこも成長していない」という無力感から生じるため、目標を達成して自信を取り戻すことが重要だからです。

「今週中に静脈注射ができるようになる」「今月の残業を10時間以内に減らす」などの目標をクリアするたびに、自分はできるという感覚を取り戻すことで、次の行動への意欲が湧きます。

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4.オンとオフを切り替える

仕事から完全に離れ、心身をリフレッシュさせる時間を作ることも、モチベーションの向上には欠かせません。

たとえば、有給休暇を使って旅行やスポーツに没頭したり、友人との食事や映画鑑賞を楽しんだりなど、仕事とプライベートを明確に区別しましょう。心身をしっかりと休ませることで、長期的に仕事への活力を維持できます。

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5.信頼できる同僚や先輩に相談する

信頼できる仲間や先輩に、正直な気持ちを話すことが精神的な負担を軽くします。自分の悩みを言葉にするだけでも気持ちが整理されます。また、同じ経験をしてきた先輩からのアドバイスは、解決へのヒントを与えてくれるでしょう。

休憩時間や退勤後に、同僚や先輩に悩みやストレスを相談したり、他部署の先輩や病院外の看護師に話を聞いてもらったりするのも効果的です。

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6.キャリアチェンジや部署異動を検討する

職場の人間関係や業務内容が原因である場合は、環境を変えることを検討すべきです。配置換えによってスキルが活きる環境に移ることで、仕事への意欲を回復できる可能性があるからです。

救急外来から慢性期病棟、あるいは手術室や夜勤がない透析室への配置転換を申し出たりしましょう。自分の適性に合った環境に移ることで、ストレスが減り、仕事のやりがいを取り戻せます。

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7.転職して新しい環境でリスタートする

部署異動でも問題が解決しない、または病院に問題があると考えられる場合は、転職も1つの有効な解決策です。環境が合わない職場で無理を続けると、心身の健康を損なうかもしれません。

人間関係や労働条件が変わることで、看護師として長く活躍できることにつながります。

たとえば、休日が取りやすいクリニックや、体力的な負担が少ない訪問看護ステーション、ほかにも教育体制が充実した病院に転職するといった方法など、自分の優先順位に合う職場を選びましょう。

環境を一新することで心身の健康を守りながら、新しい目標を持って仕事に取り組めるようになります。

関連記事:看護師の転職は何年目がおすすめ?経験年数別に転職のメリットとデメリットを比較

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モチベーションを維持している看護師の特徴

モチベーションが安定している看護師には、ストレス耐性と柔軟性など共通した特徴があります。

  • 自分の感情を客観的に整理できる
  • 学びや成長を楽しめる
  • チームワークを大切にできる
  • 「完璧を目指さない」柔軟さがある

これらの特徴がある看護師は、予期せぬトラブルや人間関係のストレスを冷静に対処する能力に長けています。また、新しい知識やスキルを吸収して成長を続けることで、精神的な負担を減らし、やりがいを感じながら働き続けられるのです。

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どうしてもモチベーションが上がらずつらいときの対処法

「何を試してもやる気が出ない」「朝、起き上がれないほどつらい」と感じたら、それは心身からの限界のサインかもしれません。

日本医療労働組合連合会が実施した「2022年看護職員の労働実態調査」によると、看護師の40.6%が「職場にメンタル障がいで休む・治療を受けている職員がいる」と回答しています。このことからも、多くの看護師が精神的な不調に悩み、サポートを必要としていることがわかります。そのため、不調を感じた場合は次のように行動しましょう。

  • 職場の産業医に相談する
  • 看護師長に相談して休暇制度を利用する
  • 心療内科や精神科を受診して診断を受ける

看護師は患者さまの命を預かる責任ある仕事だからこそ、自身の健康を守ることが最優先です。不調を感じたときは一人で抱え込まず、産業医や上司、医療機関などの専門家のサポートを活用し、まずは心身の回復を第一に考えましょう。

無理せず立ち止まることは、看護師として長く働き続けるための大切な選択です。今はつらくても、回復後に新たな目標を見つけることもきっとできます。

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モチベーション低下を乗り越えた看護師の事例

実際にモチベーション低下を乗り越えた看護師の事例を、年代別に紹介します。

  • 新卒看護師の事例
  • 中堅看護師の事例
  • ベテラン看護師の例

経験年数や立場によって、モチベーションが下がる原因は異なります。自分の状況と照らし合わせ、適切な対処法を見つけるための参考にしてください。

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新卒看護師の事例

Aさんは、新卒で就職した病院で、理想と現実のギャップに苦しんでいました。先輩からミスを厳しく指摘される日々に自信を喪失し、「自分には向いていない」と感じて出勤がつらくなってしまいました。 看護部長との面談を経て部署異動が決定。新しい部署では環境が変わり、精神的な負担が軽減されたことで、少しずつ笑顔を取り戻し、患者さまと向き合えるようになりました。

新卒看護師は、理想と現実のギャップを感じやすく、ミスでモチベーションを失いがちです。部署異動することで人間関係や職場の雰囲気などが変わり、仕事に前向きに取り組めるようになる場合もあります。

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中堅看護師の事例

経験7年目のBさんは、仕事がマンネリ化し、成長実感が持てずモチベーションを失っていました。さらに昇給や評価にも不満を抱くようになり、他院への転職を決意。訪問看護へキャリアチェンジしたことで、自分の判断で動ける場面が増え、「看護師として頼られている」という実感がモチベーションの回復につながりました。

このように中堅看護師は、評価やキャリアの行き詰まりを感じやすい時期です。そんなときは、部署異動や資格取得、新たなフィールドへのチャレンジなど、自分の成長を実感できる選択肢を持つことで、モチベーション回復につながることがあります。

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ベテラン看護師の例

経験15年目のCさんは、長年の夜勤やリーダー業務による慢性的な疲労から、突然「燃え尽き症候群」になりました。患者さまへの共感力が低下し、仕事が作業のように感じられるようになってしまいました。心療内科での受診を経て長期休職。復帰後は病棟ではなく教育担当室へ異動し、若手の育成に携わることで、新しいやりがいを見出しました。

ベテラン看護師が燃え尽きる原因は疲労の蓄積です。現場から離れて休息して、復帰後は指導やマネジメントなど部署や役割を変えることでモチベーションアップが期待できます。

関連記事:看護師10年目で「仕事ができない」と悩む7つの理由!解決策も紹介 

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看護師のモチベーションについてのよくある質問

ここでは、看護師のモチベーションについてのよくある質問に回答します。

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Q1:燃え尽き症候群かもしれません。どう対処すれば良いですか?

燃え尽き症候群は心身の限界を示すサインです。まずは、心身の回復を優先し、専門家のサポートを受けてください。燃え尽き症候群は、活力を失い、心身の不調をきたすことがあり、うつ病と診断されるケースもあるとされています(※診断は医師が行います)。自力での回復が難しいと感じた場合は、専門医のサポートを受けることが重要です。

看護師長に自分の状況を伝え業務量の調整や配置転換、休職について相談しましょう。また、心療内科を受診し、医師の指示に従い治療を開始することも大切です。

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Q2:看護師の仕事にやる気が出ないのは甘えですか?

看護師の仕事にやる気が出ないのは甘えではありません。

やる気が出ないのは、これまで責任感が強く、頑張りすぎた証拠です。命を預かる仕事のストレスやプレッシャーは計り知れません。自分を責めず、「心身が休息を求めている」と捉え、ゆっくり休みましょう。それでも症状が改善しない場合は、看護師長に相談したうえで産業医や職場の担当窓口を活用する方法もあります。

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Q3:患者さまに興味がなくモチベーションが上がらないときはどうすれば良いですか?

仕事に疲れているときや業務に追われているとき、患者さまに興味を持ち続けることは難しいでしょう。

患者さまに興味を持てないときは、「この処置をミスなく終える」「この病気の知識を深める」など自分のスキルアップに目を向けることで、結果的により良いケアにつながる場合があります。

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看護師でモチベーションが下がるのは頑張っている証拠!無理せず働ける職場を見つけよう

看護師として頑張っているからこそ、モチベーションが下がる時期もあるのは自然なことです。大切なのは、自分を責めず、必要なときに立ち止まり、環境や働き方を見直すこと。

どうしてもつらいときは、キャリア相談の活用や、複数の転職サービスを比較して、自分に合った職場を見つけていきましょう。

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<参考サイト・文献>

2022年看護職員の労働実態調査|日本医療労働組合連合会

燃え尽き症候群|厚生労働省 

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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