看護師免許の住所変更は必要?必要書類と申請方法をわかりやすく解説

「引っ越ししたけれど、看護師免許の住所変更は必要なのかな?」「本籍地が変わったらどう手続きすれば良いの?」
このように看護師免許の手続きについて悩んでいませんか。看護師免許の手続きは、資格保持者の基本情報を証明するために大切な届出です。手続きが必要な場合、手続きをせずに放置すると、転職したときに内容を確認できず、入職の手続きをスムーズに進められません。
この記事では、看護師免許の住所変更の手続きは必要なのか、また、手続きの方法やよくある質問などを紹介します。不安を解消して、適切に手続きをスムーズに進めましょう。
看護師免許の住所変更は基本的に手続き不要
看護師免許は住所が変わるだけなら、手続きは基本的に不要です。ただし、実際には引っ越しに伴い本籍地を転籍・移動する方も多いため、“本籍地が変更になったかどうか”を市区町村役場で必ず確認してください。ここでは、手続きが不要な人と必要な人、それぞれを詳しく紹介します。
手続きが不要な人|住所変更のみ
現住所のみが変わった人は、看護師免許の手続きは不要です。
たとえば、同じ都道府県内で引っ越した場合や、県外に引っ越しても本籍地(都道府県名)が変わらない場合などは、看護師免許の記載内容を変更する必要はありません。
手続きが必要な人|本籍地の変更
住所変更に伴い、本籍地も変わった看護師は「籍(名簿)訂正・免許証書換え交付申請」の手続きが必要です。具体的には、次のようなケースで手続きをおこないます。
- 実家暮らしから1人暮らしに変わって本籍地を変更した
- 結婚するときに本籍地をパートナーと合わせた
- 離婚して本籍地を地元に戻した
本籍地の変更があった日から、原則30日以内に手続きをおこなうように定められています。
また、結婚や離婚などで姓が変わった場合も、看護師免許の手続きをおこなわなければなりません。
看護師免許の本籍地変更の流れと必要書類
本籍地が変わった際の「籍(名簿)訂正・免許証書換え交付申請」の手続きについて、流れと必要書類を解説します。手続きは30日以内と期限が定められているため、早めに準備を始めましょう。
- 必要書類を準備する
- 申請書を記入する
- 保健所に提出する
- 新しい看護師免許を受け取る
これらの4つのステップを理解しておけば、手続きをスムーズに進められます。必要書類の取得に時間がかかる場合があるため、期限に間に合うように逆算して準備することが大切です。
1.必要書類を準備する
本籍地(都道府県)が変わった場合に、必要となる書類は次のとおりです。
| 必要書類 | ポイント |
| 籍(名簿)訂正・免許証書換え交付申請書 | ・厚生労働省のホームページでダウンロードして記入 ・保健所で受け取り記入 |
| 戸籍抄本または謄本 | ・発行から6ヶ月以内のもの ・コピー不可 |
| 看護師免許の原本 | 表面が外側になるように中央で折って「看護師免許証」とある面を上にして添付 |
| 収入印紙 | 1,000円分を収入印紙欄に貼付(郵便局や県庁で購入可) |
これらの書類は、申請者が本人であることを証明し、本籍地の変更を確認するために使用されます。戸籍抄本(謄本)を本人が請求する場合、市役所の窓口のほかに、市役所の出張所窓口やコンビニ、郵便局などで取得できます。
2.申請書を記入する
「籍(名簿)訂正・免許証書換え交付申請書」には、氏名や本籍地だけでなく、看護師免許の登録番号や登録年月日などの情報の記入が必要です。
申請書を記入したら、上から「籍(名簿)訂正・免許証書換え交付申請書」「戸籍抄本(謄本)」「看護師免許の原本」の順にそろえて、ホチキスで留めて提出します。
間違えて記入すると手続きが遅れてしまう可能性があるため、看護師免許証を手元に用意して書き進めましょう。
3.保健所に提出する
申請書類の提出先は、就業の有無により異なります。
- 看護師として働いている:勤務地を管轄する保健所
- 看護師として働いていない:住民票がある住所の都道府県の保健所
提出先は、原則として保健所ですが、一部県庁となることもあります。そのため、住民票のある都道府県のホームページで確認して提出しましょう。
4.新しい看護師免許を受け取る
新しい看護師免許が保健所に届くと、自宅に「免許証交付のお知らせ通知」が郵送されます。
通知が届いたら、申請した保健所の窓口に「通知」「顔写真つきの身分証明書」「印鑑」を持参して受け取りに行きましょう。
看護師免許の本籍地変更にかかる費用と期間
看護師免許の本籍地変更にかかる費用と期間は次のとおりです。
| 費用(手数料) | 収入印紙1,000円 |
| 免許証の交付期間 | おおよそ2ヶ月~4ヶ月 |
費用は申請時に収入印紙で支払うのが一般的です。ただし、保健所によって手数料が異なる場合があるため、保健所に確認しておくと安心です。
看護師免許の手続きを進めるのは保健所ではなく厚生労働省であり、その場ですぐに新しい免許証を作ってもらえるわけではありません。
手続きを急いでいる方は、通常の切手に加えて速達の切手を貼付し「速達」と朱書きすると、郵送にかかる日数分は早く手続きできる可能性があります。また、転職先で「登録済証明書」を求められることもあるため、必要の有無を確認しておきましょう。登録済証明書の申請方法については、下記の記事で詳しく解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。
関連記事:【2025年度最新版】看護師免許の申請方法!必要書類・記入例・注意点まで完全ガイド
看護師免許の住所変更についてのよくある質問
看護師免許の住所変更について、看護師が抱きやすい疑問にお答えします。
Q1:引っ越しして県外に出た場合も住所変更は必要ですか?
現住所の変更だけであれば、県外への引っ越しであっても看護師免許の申請手続きは不要です。ただし、引っ越しを機に本籍地を移す場合は、手続きが必要になります。
Q2:新卒看護師が引っ越しした場合も住所変更をしなければなりませんか?
新卒看護師の場合も、現住所が変わるだけであれば看護師免許の申請手続きは不要です。
ただし、実家を出て1人暮らしを始めた際に、本籍地も変更した場合は手続きをしなければなりません。
Q3:看護師免許の住所変更を忘れてしまい2週間過ぎたらどうなりますか?
看護師免許は住所変更のみなら手続きは不要であるため、2週間を過ぎてもとくに問題はありません。
ただし、本籍地の変更を忘れてしまい、期限の30日を過ぎた場合は、申請時に「遅延理由書」の提出が必要です。遅延理由書は、保健所の窓口、もしくは厚生労働省のホームページから取得できます。
Q4:県内に引っ越しして本籍地が変わったら手続きが必要ですか?
県内への引っ越しであっても、本籍地が変更になった場合は手続きが必要です。
看護師として働いている方は就業先を管轄する保健所、働いていない方は居住地の保健所で手続きをしましょう。
Q5:結婚して姓が変わった場合の手続きは何かありますか?
結婚により姓が変わった場合は、本籍地が変わらなくても「籍(名簿)訂正・免許証書換え交付申請」の手続きが必要です。
氏名の変更は変更があった日から30日以内に申請しなければならないと定められているため、速やかに手続きを進めるのがおすすめです。下記の記事でも、看護師免許の申請手続きについて詳しく解説しているため、ぜひ確認してみてください。
関連記事:看護師免許の更新は必要?どこで更新すべきか、働いていない場合の対応も解説
看護師免許の住所変更は基本的に手続き不要!本籍地や姓が変わったときは早めに手続きを進めよう
看護師免許は、現住所が変わるだけなら手続きは不要です。
しかし、本籍地や姓が変わった場合は、変更があった日から30日以内に籍(名簿)訂正の手続きをおこなう必要があります。必要な手続きを忘れずに、早めに申請を進めましょう。
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<参考サイト・文献>
NsPace Careerナビ 編集部 「NsPace Career ナビ」は、訪問看護ステーションへの転職に特化した求人サイト「NsPace Career」が運営するメディアです。訪問看護業界へのキャリアを考えるうえで役立つ情報をお届けしています。
