看護師の結婚事情!結婚率や結婚できないといわれる3つの理由を解説

公開日:2025/10/01 更新日:2025/10/01
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「周りの友達はみんな結婚しているのに、自分だけ取り残されている」「看護師って結婚できないって本当?」

このような不安を感じている看護師は少なくありません。夜勤や不規則勤務による時間の制約で、恋愛や婚活に十分な時間を割けずに悩んでいる看護師もいるでしょう。

この記事では、看護師の結婚率やその背景、理想の結婚相手の特徴、結婚後の働き方について紹介します。看護師の結婚に対する疑問や不安が解消し、前向きに理想の結婚を考えられるようになります。

看護師と一般女性の結婚率

厚生労働省が公表する「年齢別未婚率・有配偶者率」によると、すべての年代において看護職の有配偶率は一般女性を下回っています。

年齢看護職一般女性
20~24歳4.2%10.4%
25~29歳24.3%38.2%
30~34歳46.9%62.7%
35~39歳56.5%72.4%
40~44歳68.8%77.5%
45~49歳74.5%80.5%
50~54歳78.9%80.9%
55~59歳78.3%79.2%
参考:年齢別未婚率・有配偶者率|厚生労働省

一般女性の場合、40歳ごろまでに7割以上が結婚していますが、看護職では40代前半でも有配偶者率は68.8%にとどまっています。50代以降になると両者の差は縮まり、最終的には同程度の有配偶率に落ち着きます。これらのデータから、看護職は一般女性と比べて結婚が遅いといえるでしょう。

看護師は結婚が遅い・できないといわれる3つの理由

看護師の結婚が遅い背景には、職業特有の事情が含まれます。

  • 不規則勤務で出会いの機会が少ない
  • 夜勤で人に会う時間が限られる
  • 仕事の責任が重く恋愛や結婚に時間を割きにくい傾向がある

上記の理由について見ていきましょう。

不規則勤務で出会いの機会が少ない

看護師の多くは、平日が休みになったり土日に働いたりと、不規則なスケジュールで働いています。このため、ほかの職業の人と接点を持つ機会が限られがちです。

合コンや婚活イベントは、平日の夜や土日祝日に開催されることが一般的であり、シフト勤務の看護師にとっては参加しにくいのが現実です。

このような勤務形態の特徴が、出会いのチャンスを狭めている要因のひとつといえるでしょう。

夜勤で人に会う時間が限られる

夜勤をする看護師にとって、恋愛や婚活に使える時間は限られます。

飲み会や食事会などに参加する機会が減り、人との出会いや気になる相手との仲を深める時間の確保が難しくなります。

交際相手がいる場合も、生活リズムの違いから連絡のタイミングが合わなかったり、デートの予定調整が難しかったりして、関係が発展しにくいこともあるでしょう。

仕事の責任が重く恋愛や結婚に時間を割きにくい傾向がある

看護師は患者さまの命にかかわる責任の重い仕事です。そのため、仕事へのプレッシャーやストレスが大きく、恋愛や結婚よりも仕事に集中するケースが見られます。

「スキルアップしたい」「専門資格を取得したい」と考える看護師も多く、勉強や研修に時間を費やし、恋愛や結婚のタイミングを逃してしまうこともあります。

看護師と相性の良い結婚相手の特徴

ここからは、看護師と相性の良い結婚相手の特徴を紹介します。

  • 看護師の仕事に理解を示してくれる人
  • 家事や育児を積極的に分担してくれる人
  • 精神的に自立している人
  • コミュニケーションを大切にする人
  • 柔軟性があり状況に応じて対応できる人

これらは一般的な傾向であり、すべての看護師に当てはまるわけではありません。大切なのは、お互いを理解し尊重し合える関係性を築けるかどうかです。結婚相手選びの参考として、自分に合った相手を探すヒントにしてみてください。

看護師の仕事に理解を示してくれる人

夜勤や不規則な勤務時間、急な残業や呼び出しなど看護師の仕事の特徴を理解し、やりがいを尊重してくれる人であれば、仕事も家庭も充実させやすくなるでしょう。

お互いのキャリアを大切にしながら支え合うことで、温かい家庭を築いていくことにつながります。

家事や育児を積極的に分担してくれる人

料理や掃除、洗濯など「一緒にやろう」という気持ちで取り組んでくれる相手と過ごすと、看護師が家事の負担を1人で抱え込まずに済みます。

もし将来的に、子どもをもった場合、さらにパートナーのサポートが重要です。夜勤明けで疲れているときに子どもの世話や保育園への送り迎えをパートナーがする場合、看護師の仕事を続けやすくなります。

精神的に自立している人

お互いが精神的に自立しており、1人の時間も大切にできるような関係性であれば、良い関係を長く保ちやすくなります。

看護師の仕事が忙しくて会えない時期があっても、1人の時間を楽しめる人や、自分なりの趣味を持っている人であれば、お互いに負担を感じにくくなるでしょう。

コミュニケーションを大切にする人

忙しくても「今度の休みはどうする?」「最近疲れてない?」といった日常的な会話を大切にしてくれる人だと、すれ違いを防ぎやすくなります。

また「いつもお疲れさま」「ありがとう」といった感謝の言葉をきちんと伝えてくれる人なら、限られた時間でもお互いの気持ちを確認し合えるでしょう。

柔軟性があり状況に応じて対応できる人

看護師には残業や急な呼び出しがつきものです。楽しみにしていたデートを急にキャンセルしたり、将来、家族での外出予定を変更しなければならなくなったりすることもあるかもしれません。

そのようなときも「仕方ないよね、またの機会にしよう」と理解を示してくれる人であれば、申し訳ない気持ちを抱えすぎず、前向きに考えられるようになります。

看護師の結婚後に直面しやすい課題

看護師が結婚したあとには、職業特有の課題に直面することがあります。

  • 夜勤と家庭の両立が難しい
  • 子育て・仕事の両立のハードルが高い
  • 夫婦のコミュニケーション不足が起こりやすい
  • 家事・育児の分担がかたよる
  • キャリア形成が停滞しやすい
  • 忙しさやすれ違いから価値観のずれが起こる

事前にこれらを知っておくことで、課題を乗り越えやすくなります。

夜勤と家庭の両立が難しい

看護師が夜勤をしていると、夫婦が同じ時間に起きているのは短くなり、会話の時間が減りがちです。

たとえば、看護師が準夜勤の日は、配偶者が仕事から帰る夜7時ごろにはすでに出勤しています。夜勤明けの翌朝は疲労で休息が必要なため、お互いの起きている時間が合わないことが多くなります。

このような状況でも、メッセージアプリでのやり取りを心がける、休日にじっくり話す時間を作るなど、お互いの状況を理解し合いながら工夫していくことが大切です。

子育て・仕事の両立のハードルが高い

子どもを持つようになると、看護師の仕事と子育ての両立が難しくなります。

とくに調整が必要なのが、子どもの夏休みや春休みなどの長期休暇です。実家に預けたり学童保育を利用したりと、事前の準備と計画が大切になります。

また、子どもの急な発熱で保育園から「お迎えをお願いします」と連絡が来ることもあります。その日が夜勤のシフトだった場合は、家族の協力や職場との調整が必要です。

関連記事:看護師は子育て中でも夜勤をするの?両立する方法4つと免除制度を解説

夫婦のコミュニケーション不足が起こりやすい

看護師が土日勤務で配偶者が土日休みの場合、一緒に過ごす休日のタイミングがなかなか合わないケースもあります。レジャーや旅行の計画も、スケジュール調整が難しくなります。

また、夫婦の生活リズムが合わず、じっくり会話をする時間が取れないこともあるでしょう。すれ違いを減らすためには「今日はお疲れさま」「ありがとう」といった短い言葉のやり取りや、メッセージアプリでの連絡など、お互いにコミュニケーションを大切にする意識が大切です。

家事・育児の分担がかたよる

不規則勤務のため、家事や育児の役割分担には工夫が必要になることがあります。たとえば、看護師が夜勤続きで家族との時間がずれると「今日は家事が手につかない」「子どもの宿題を見る時間が取れない」という状況になることもあります。

一方で、看護師の勤務に合わせて配偶者が家事や育児の多くを担当することになり「いつもサポートしてもらって申し訳ない」と感じるケースもあるでしょう。お互いの状況を理解し、サポートし合うことが大切です。

キャリア形成が停滞しやすい

結婚後、とくに妊娠・出産を機に看護師のキャリアに変化が生じることがあります。厚生労働省のデータでも、看護職員の退職理由として「結婚」「妊娠・出産」「子育て」が上位を占めています。

退職理由割合
結婚11.6%
子育て10.5%
転居9.1%
妊娠・出産8.8%
自分の健康(おもに身体的理由)7.4%
参考:看護師等(看護職員)の確保を巡る状況|厚生労働省

妊娠中はつわりや体調不良で夜勤の調整が必要になり、出産後も「子どもが小さいうちは夜勤以外の働き方を選択したい」と考える人もいるでしょう。夜勤を避けて働きたい場合、職場によっては正職員からパートタイムへの変更が必要になることもあります。

忙しさやすれ違いから価値観のずれが起こる

忙しい毎日とすれ違いが続くと、なかなか相談する時間が取れなくなります。

マイホームの購入や転職、親の介護といった人生の大きな決断についても、忙しい時期は話し合いを後回しにしがちです。いざ決断が必要になったときに「もう少し早めに相談しておけばよかった」と感じることもあるでしょう。

看護師が結婚で後悔しないためのポイント

ここからは、看護師が結婚で後悔しないためのポイントを紹介します。

  • ライフプラン(結婚・出産・仕事)について整理する
  • 職場やパートナーと結婚後の働き方について話し合う
  • 信頼できる情報源や相談先を持つ

それぞれ見ていきましょう。

ライフプラン(結婚・出産・仕事)について整理する

自分がどのような人生を歩みたいのかを考えておきましょう。「何歳ごろに結婚できたら良いな」「子どもは何人くらいほしい」といった、漠然としたイメージで構いません。

経済面についても「結婚式にはいくらくらいかけたいか」「老後のためにどのくらい貯金したいか」など、自分の考えを持っておくことが大切です。仕事については「看護師としてどういった分野で経験を積みたいか」「管理職を目指したいか」などを考えてみてください。

自分の気持ちを整理しておくことで、パートナーとの話し合いもスムーズになります。

職場やパートナーと結婚後の働き方について話し合う

パートナーとの結婚を考えるようになったら、結婚後の生活や子育てについての職場の制度を調べておくことが大切です。「時短勤務制度の特徴は?」「家庭との両立で困ったことはありましたか?」など、先に結婚している看護師に聞いてみるのもおすすめです。

パートナーとも「子どもができたあとも夜勤を続けるかどうか」「結婚後の家事はどのように分担するか」といった具体的なことを、結婚前に相談しておくと良いでしょう。

信頼できる情報源や相談先を持つ

結婚後に困ったときに相談できる人がいると心強いものです。結婚・子育て経験のある先輩看護師や、同期の看護師とのつながりを作っておきましょう。

また、地域自治体の相談窓口についても事前に調べておくと、必要なときに活用できます。すぐには使わない情報でも、備えとして把握しておくと心の余裕につながります。

看護師が結婚と仕事を両立しやすい職場の選び方

結婚後も看護師として働き続けたい場合、職場選びは重要なポイントのひとつです。結婚生活と両立しやすい職場の特徴を紹介します。

  • 夜勤のない職場
  • 育児支援制度が充実している職場
  • 子育て中の看護師の多い職場

上記を意識して職場を選べば、仕事も家庭も充実させやすくなります。

夜勤のない職場

結婚後に「夜勤がない働き方をしたい」と考える看護師もいます。クリニックや検診センター、訪問看護ステーション、企業の産業保健室などは基本的に日中勤務のため、パートナーとの時間を合わせやすくなります。

家庭との両立を重視したい場合は、夜勤のない職場を選択肢として検討してみると良いでしょう。

育児支援制度が充実している職場

将来的に子育てをしながら働くことを考えている場合は、育児支援制度が整っているかを確認しておきましょう。

院内に保育所がある場合は、利用できる年齢や時間帯、料金などを確認するのがおすすめです。また、育児休暇の取得率や育児休暇後の復職率を把握しておくことも大切です。

時短勤務制度について「実際に利用している人はどのくらいいるのか」「利用しやすい雰囲気があるのか」を病院のホームページを見たり、採用面接で質問したりして把握できると安心です。

関連記事:看護師は育休を取れない?給料とボーナス、復帰後の不安を減らすコツ3つ

子育て中の看護師の多い職場

子育てをしながら働いている看護師が多い職場では、お互いの状況を理解し合いやすい環境である可能性があります。子どもの急な発熱で早退が必要になったり、学校の参観日で休みを取ったりするときも「お互いさま」という雰囲気で協力し合えることが多いでしょう。

職場見学やインターンシップの際に「子育て中の看護師はどのくらいいますか?」と質問してみると、職場の雰囲気を感じ取れます。

看護師の結婚に関するよくある質問

看護師の結婚について、よくある質問に回答します。

Q1:看護師は何年目で結婚するのが良いですか?

看護師の場合、新人時期は仕事を覚えることに集中する方が多く、ある程度経験を積んだのちに、結婚について考え始める傾向があるようです。

大切なのは、相手との関係性や自身の気持ち、経済的な準備ができているかどうかです。仕事に慣れて心に余裕ができたときや、信頼できるパートナーと出会えたときが、その方にとってのタイミングといえるでしょう。

Q2:看護師同士で結婚するメリットはありますか?

看護師同士の結婚の良い面として、お互いの仕事の忙しさや大変さを理解し合いやすいことが挙げられます。「夜勤が続いて疲れた」「患者さまのことで悩んでいる」といった話にも、同じ職業だからこそ共感してもらえることが多いでしょう。

一方で、家庭でも仕事の話題が中心になりがちだったり、お互いの職場の状況を比較してしまったりすることもあります。

職業によらず、お互いの人柄や価値観が合うかどうかが一番大切だといえます。

Q3:看護師は結婚後に退職するのは不利ですか?

看護師が結婚後に退職することについては、個人の状況や価値観によって判断がわかれるところです。

看護師は国家資格を持つ専門職であり、退職後も復職しやすい環境にあります。ただし、退職により勤務年数がリセットされるため、再就職時の給与水準が下がる可能性があります。

看護師でも理想の結婚生活は実現できる

仕事と家庭を両立するのは大変な場面もありますが、多くの看護師が結婚後も充実した家庭生活を送っています。結婚を考える際は、パートナーと「将来どのような暮らしをしたいか」を十分に話し合っておくことが大切です。

看護師には、病院以外にもさまざまな働き方があります。たとえば、訪問看護なら、平日の日中に利用者さまのお宅を訪問してケアをおこなうため、家庭の時間を大切にしながら働けます。訪問看護について詳しく知りたい方は、訪問看護専門の求人サイト「NsPaceCareer」で情報を確認してみてください。

<参考文献・サイト>

年齢別未婚率・有配偶者率|厚生労働省

看護師等(看護職員)の確保を巡る状況|厚生労働省

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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