看護師が腕時計を選ぶポイント5つとダメな理由!おすすめのナースウォッチも紹介

「腕時計はどのようなものを選んだら良いの?」「病院で腕時計はつけても大丈夫?」
多くの看護師がこのような疑問を持っています。腕時計は日常の業務で時間管理やバイタル測定などに便利なアイテムですが、病院・施設の規則や安全・衛生面の制約により、使用が制限されている場合があります。
この記事では、看護師が腕時計を選ぶ際の5つのポイントと、「なぜ看護師によっては腕時計の着用が制限・禁止されているのか」の理由を整理し、自分にぴったりのナースウォッチを見つけるためのヒントをお伝えします。
看護師が腕時計を選ぶときのポイント5つ
看護師が腕時計を選ぶ際には、機能性や安全性のほかに、職場のルールを踏まえる必要があります。ここでは、5つのポイントをお伝えします。
- アナログで秒針があること
- 防水・耐久性があること
- シンプルで視認性が高いこと
- 衛生的に使えること
- 職場のルールに合っていること
これらのポイントを押さえることで、業務をスムーズに進められるだけでなく、患者さまの安全を守り、快適に働ける腕時計を選べます。
1. アナログで秒針があること
看護師にとって、秒針付きのアナログ時計は、多くの場合で役立ちます。
脈拍や呼吸数を測るとき、あるいは手動で滴下速度を調整する必要がある輸液管理などで、1分を秒単位で把握する場面があるからです。
ただし、輸液ポンプを使っている施設や部署では秒針が必須ではないこともあるため、「自分の職場・業務スタイル」に照らして判断してください。
2. 防水・耐久性があること
看護師が腕時計を選ぶときは、防水性や耐久性の機能を確認しましょう。看護師は次のような場面で、時計を濡らしたり本体に衝撃を与えたりする可能性があります。
- 手洗いやアルコール消毒をする
- 患者さまの身体を支える
- ベッドやストレッチャーを移動させる
防水機能と耐久性を兼ね備えた腕時計なら、安心して業務を続けられます。
3. シンプルで視認性が高いこと
文字盤が大きく、数字や針が見やすいデザインの時計を選びましょう。
文字盤が複雑だと、急いで時間を知りたいときに手間取ってしまいます。数字や目盛りがはっきりと表示されており、針が太く見やすいものを選ぶと良いでしょう。
シンプルで見やすいデザインであれば、時間を素早く確認し、次の行動に移ることができます。
4. 衛生的に使えること
看護師は、感染対策のために衛生的に使える腕時計を選びましょう。
バンド部分が布製や革製だと、汗や汚れを吸収しやすく、清潔を保ちにくい場合があります。一方で、シリコンやステンレスなどの素材は、水やアルコールで拭き取りやすい素材のため、比較的清潔を保ちやすい素材です。
清潔を保ちやすい素材を選ぶことは、患者さまを感染から守ることにもつながるのです。
5. 職場のルールに合っていること
看護師は、職場のルールに合った腕時計を選ぶことが重要です。
一部の病院や部署(ICU・手術室など)では、感染対策のために腕時計着用が制限されています。入職前に就業規則を確認したり、採用担当者に質問したりしてルールを把握してから腕時計を選んでください。
看護師が腕時計をしてはダメな理由
看護師が腕時計をしてはいけないとされているのには、いくつかの理由があります。
- 不潔になる可能性があるため
- 患者さまを傷つける恐れがあるため
- 職場のルールで禁止されている場合があるため
医療現場で安全かつ衛生的なケアを提供するために、腕時計をしてはいけない理由を理解することは重要です。
不潔になる可能性があるため
腕時計のバンドや文字盤には細菌が付着しやすく、不潔になる恐れがあるため、腕時計を使用不可としている場合があります。とくに、採血や吸引といった医療行為では、患者さまの血液や痰などが腕時計に付着しやすいでしょう。
WHOが公表している「手指衛生のためのガイドライン(WHO Guidelines on Hand Hygiene in Health Care)」では、医療現場における手指衛生の重要性とともに、手首までの十分な洗浄・消毒が求められるとされています。
特に、装飾品(腕時計・指輪など)は手洗いやアルコール消毒を妨げる可能性があるとされており、多くの医療機関ではこのガイドラインを踏まえて、業務中の腕時計の着用を制限または禁止している場合があります。
そのため、腕時計の着用可否については、所属施設の感染対策マニュアルや就業規則を事前に確認することが大切です。
患者さまを傷つける恐れがあるため
看護師は、患者さまを抱えたり、身体を支えたり、ベッドを動かしたりなど患者さまに触れる機会が多くあります。
腕時計の金具や突起部分が、患者さまの皮膚に当たって傷つけてしまうかもしれません。皮ふが弱い高齢の患者さまにとっては、大きなリスクとなりがちです。
職場のルールで禁止されている場合があるため
厚生労働省「院内感染対策について」でも、医療機関における感染対策の重要性が繰り返し指摘されており、病院によっては腕時計の着用を禁止しています。
とくに、手術室やICUなど清潔さが求められる部署では、外部から持ち込む物品を最小限にするため、腕時計の着用が厳しく制限されています。事前に職場のルールを確認して、適切に対応することが大切です。
看護師におすすめの時計のタイプ
看護師の業務は特殊なため、一般の腕時計では使いにくさを感じるでしょう。ここでは、看護師の業務に適した時計のタイプを紹介します。
- ナースウォッチ
- 一般の腕時計
- スマートウォッチ
それぞれの特徴を理解して、自分に合ったものを見つけてください。
ナースウォッチ
ナースウォッチは、看護師のために作られた時計で、クリップやピンでユニホームに取りつけられるため、清潔を保ちやすいです。
また、文字盤が上下逆さになっているタイプも多く、ユニホームにつけたまま時間を確認できます。患者さまに触れることがないため、安全面でも優れているといえるでしょう。
一般の腕時計
一般の腕時計でもシンプルなデザインで、秒針がついているものを選ぶと、看護師の業務に使えるものがあります。
ただし、患者さまに触れる際に外す必要があるため、やや不便さを感じるかもしれません。
スマートウォッチ
スマートウォッチには、多くの機能が搭載されており、便利な面があります。
しかし、精密機器のため、アルコール消毒ができず、病院によっては使用を制限している場合があるので、使用前にルールを確認しましょう。
看護師におすすめのナースウォッチ
腕時計の着用を禁止している職場もあるため、看護師にはナースウォッチが向いています。ここでは、ナースウォッチの特徴を紹介します。
- ユニホームのポケットに取りつけできる
- 患者さまに当たらないため安全性が高い
- 秒針つきで脈拍や呼吸数の測定ができる
これらのナースウォッチを選べば、日々の業務がより快適になります。ぜひ参考にしてください。
ユニホームのポケットに取りつけできる
ユニホームのポケットに取りつけできるタイプのナースウォッチがおすすめです。
患者さまに直接触れることがないため、安全に業務がおこなえるためです。また、腕に装着しないため、手洗いや消毒の際に外す必要がなく、手間がかかりません。ポケットに挟むだけのシンプルな構造なので、腕時計の着脱も簡単です。
患者さまに当たらないため安全性が高い
腕時計と違い、患者さまに当たらないため、ナースウォッチは安心して使用できます。
また、ナースウォッチはポケットに装着するため、患者さまの目に留まりにくく、好奇心で触られたり、引っ張られたりするリスクも減らせるのです。行動が予測できない患者さまへのケアでも安心して使用できます。
秒針つきで脈拍や呼吸数の測定ができる
秒針つきのナースウォッチを選ぶと、患者さまの脈拍や呼吸数を正確に測定できます。
また、ナースウォッチのなかには、脈拍計測に役立つパルスメータが表示されていたり、夜勤でも安心できる蛍光の文字盤の機能があったりします。自分の働き方や必要な機能に合ったナースウォッチを選ぶことが大切です。
看護師がよく使うアイテムについては、下記の記事でも詳しく紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
関連記事:看護師がよく使う持ち物とは?必須アイテムやあると便利な物まで
看護師の腕時計についてのよくある質問
看護師が腕時計を選ぶ際の質問をまとめました。これらの質問と回答を参考に、自分に合った腕時計を見つけるヒントにしてください。
Q1:看護師に時計は必ず必要ですか?
多くの場面で時計は役立ちますが、職場によっては不要な場合もあります。
点滴の滴下速度を合わせる、患者さまの脈拍や呼吸数を測るなど、時間を正確に把握しなければならない場面が多いからです。スマートフォンでも時間は確認できますが、業務中にすぐに取り出せない場合があるため、時計を持っておくと便利です。
ただし、時計の所持については、職場でルールが決められている場合があるため、就業規則を確認してください。
Q2:新人看護師におすすめの時計は何ですか?
新人看護師には、ナースウォッチがおすすめです。ナースウォッチは安価なものが多いため、万が一壊してしまっても、費用的な負担が少なく済むでしょう。
Q3:スマートウォッチは病院で使えますか?
スマートウォッチの使用については、病院によって事情が異なります。精密機器でありアルコール消毒ができない場合や情報漏洩のリスクから使用を制限している病院もあります。
Q4:夜勤でも使いやすい腕時計はどのようなタイプですか?
夜勤では、次のタイプの腕時計が使いやすいでしょう。
- 文字盤が光るタイプ
- バックライト機能があるタイプ
- 振動で時間を知らせるアラーム機能つきのタイプ
夜間の病室は暗く、ライトをつけられない場合が多いため、このような機能があると時間をすぐに確認できます。また、仮眠室では、音が出るアラームだとほかの看護師や患者さまに迷惑がかかるかもしれません。そのため、仮眠から目覚めるときは、振動で時間を知らせるタイプがおすすめです。
看護師が腕時計をすることを病院で禁止しているケースも!自分に合ったものを選ぼう
看護師が腕時計を選ぶ際には、患者さまの安全や感染対策、そして自分の働きやすさを考慮することが大切です。
腕時計の使用を制限している病院もあるため、入職前に職場のルールを確認し、自分に合った腕時計を選びましょう。
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<参考サイト・文献>

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