日勤のみの看護師は本当に楽?きついと感じる5つの理由とおすすめの職場!

「夜勤がなくなって楽になると思ったのに、なぜか日勤の方がつらい」「日勤がしんどいのは自分だけ?」
日勤のみの勤務は、夜勤がない分、体力的な負担は少ないと感じられがちです。しかし、実際に日勤のみで働く看護師のなかには、きついと感じる方も少なくありません。
この記事では、日勤のみで働く看護師がきついと感じる具体的な理由と、その対策、おすすめの職場をわかりやすく解説します。あなたが抱えるきつさの原因がわかり、もっと自分らしく働ける道が見つかるはずです。
看護師が日勤のみで働くのが「きつい」と感じる5つの理由
日勤のみで働く看護師がきついと感じるのには、さまざまな理由があります。ここでは、多くの看護師がきついと感じる具体的な5つの理由を深掘りして解説します。
- 業務量が多く休むヒマがない
- 5日勤が想像以上にきつい
- 人間関係が濃くて逃げ場がない
- 定時に帰れず残業が多い
- 夜勤手当がなく給料が安いことに不安がある
日勤特有の業務内容や職場の環境が、知らないうちに負担となっている可能性があります。なぜきついと感じるのか、その原因を明らかにしていきましょう。
業務量が多く休むヒマがない
日勤のみの看護師がきついと感じる理由の1つに、業務量の多さが挙げられます。日勤は患者さまの入退院の対応や検査、処置、ケアなど多岐にわたる業務が集中しやすいです。
具体的には、患者さまの清潔ケアに加えて、術後の患者さまの受け入れや定期検査の対応、リハビリテーション室への搬送などで、休憩時間も十分に取れないことがあります。
業務が次々と発生するため、休むヒマがないと感じることもあるでしょう。
5日勤が想像以上にきつい
5日勤は、想像以上に体力と精神力を消耗します。一般的な会社員と同じように週末は休めますが、平日は強い緊張感が続きます。
そのため「平日の昼間は検査が多いから夜勤の方が楽」「日勤は3日連続までが限界」といった声があるのも事実です。
人間関係が濃くて逃げ場がない
日勤のみの職場では、限られたメンバーと毎日顔を合わせることになるため、この人間関係の濃さがストレスとなる場合があります。
たとえば、少人数のクリニックや健診センターなどでは、看護師同士の距離が近く、意見が合わないと解決が難しいと感じるでしょう。一度、人間関係の悩みを抱えると、逃げ場がないと感じてしまい、精神的な負担が大きくなりがちです。
定時に帰れず残業が多い
日勤のみの職場でも、定時に帰ることができず、残業が多くなる場合があります。
具体的には、緊急の処置や救急搬送された患者さまの対応のほかに、病棟会議や委員会活動などで気づけば定時を過ぎている、といった状況も珍しくありません。残業が続くとプライベートの時間が確保できず、心身の疲労が蓄積してしまいます。

夜勤手当がなく給料が安いことに不安がある
日勤のみで働く看護師は、夜勤手当がない分、給料が安く、経済的な不安を感じることがあります。具体的な夜勤手当の額を次の表にまとめました。
勤務 | 1回あたりの平均手当額 |
2交代制の夜勤 | 1万1,368円 |
3交代制の準夜勤 | 4,234円 |
3交代制の深夜勤 | 5,199円 |
1か月あたり4回夜勤(2交代制)がある場合、日勤だけの勤務と比べて、約5万円の差が生まれます。生活水準の維持や将来への貯蓄などを考えると、給料が安いことに不安を感じ、働き続けるモチベーションを保つのが難しいと感じるかもしれません。
看護師が日勤のみで働く場合の給料について、下記の記事で詳しく解説しているため、給料事情が気になる方はぜひ参考にしてみてください。
関連記事:看護師が日勤のみで働く給料は約25万円!手取りやきつい理由5つを解説
日勤のみできついと感じる看護師の体験談
実際に、日勤のみで働く看護師の声を聞くと共感したり、新たな気づきが得られたりします。ここでは、日勤のみの働き方できついと感じた看護師の体験談を紹介します。
体験談1:5日勤だと平日に自由な時間がない
日勤のみなら身体も楽だろうと思っていたのですが、実際は5日勤が本当にきついです。平日に自由な時間が取れません。仕事が終わって家に帰ると、疲れて何もする気が起きず、ご飯を食べて寝るだけ。買い物に行く時間もなく、週末にまとめて済ませる感じです。自分の時間が欲しいと思うと、正直しんどいと感じます。 |
週5日勤務では平日の体力的・時間的な余裕が少なくなりがちです。プライベートの時間が確保しにくいと感じる方は多いようです。
体験談2:平日の日勤だと処置やケアが多くて大変
夜勤がない分、日勤は処置やケアが集中して大変だと感じます。患者さまの入れ替わりも激しくバタバタしています。点滴の準備や交換、体位変換、清拭など一つひとつの業務に時間がかかりますし、緊急の対応も入ってきます。休憩時間も短くなりがちで、落ち着いて仕事に取り組むのが難しいと感じています。 |
処置やケアが日中に集中しやすく、業務量が多い傾向です。休憩も取りづらく、忙しさを感じる要因になります。
このように、日勤のみの働き方でも平日の余裕のなさに悩む声が多く、働き方の見直しが必要とされていることがわかります。
看護師が日勤のみのきつさを軽減する対策
日勤のみで働く看護師が「きつい」と感じる理由はさまざまです。しかし、工夫次第で、日々の業務をよりスムーズに進め、ストレスを軽減できる可能性があります。
- 業務の優先順位のつけ方を工夫する
- 先輩看護師や上司を頼る
- タイムマネジメントで残業を減らす
- ストレス解消法とメンタルケアに取り組む
- 改善が難しいなら転職や異動で環境を変える選択肢も持っておく
これらの方法を実践することで、日勤のみの働き方を長く続けていけるようになるでしょう。
業務の優先順位のつけ方を工夫する
業務の優先順位を工夫することは、限られた時間のなかで効率的に進められるため、日勤のみのきつさを軽減するために有効です。たとえば、次のように業務を整理してみましょう。
- 今すぐ対応が必要な業務:急変の対応、緊急入院の受け入れ、ナースコール対応
- 今日中に確実におこなうべき業務:退院指導、看護サマリの作成、申し送りの準備
- 手が空いたときに進める業務:物品の補充、翌日の準備
ただし、これらの業務は病棟の状況や方針により優先度が変わるため、自分の職場に合った方法で区別してみてください。これにより、業務に追われる感覚が減り、計画的に仕事を進められるようになります。
先輩看護師や上司を頼る
きついと感じたときは、1人で抱え込まず、先輩看護師や上司に相談してみましょう。周りのサポートにより、業務の負担や精神的なストレスを軽減できるからです。
業務で困ったことがあれば先輩看護師に報告したり、休憩が取れない状況であればリーダーに声をかけたりしてみましょう。職場の同僚は、あなたの悩みを理解し、助けてくれる存在です。
タイムマネジメントで残業を減らす
タイムマネジメントを意識することで、残業を減らせる可能性があります。
一例として、業務開始前にToDoリストを作成し、それぞれの業務にかかる時間を予測してみましょう。また、集中力を高めるために短時間の休憩を挟んだり、無駄な作業を省いたりすることも有効です。
ストレス解消法とメンタルケアに取り組む
ストレス解消法やメンタルケアに取り組むことは、日勤のみのきつさを乗り越えるためには重要です。
趣味の時間を楽しんだり、適度に運動したり、良質な睡眠を取ったりすることが効果的です。また、ストレスに深く悩む場合は、カウンセリングといった専門家のサポートを受けることも1つの方法です。
改善が難しいなら転職や異動で環境を変える選択肢も持っておく
もし現在の職場で改善が難しいと感じるなら、転職や異動で環境を変える選択肢を持つ必要があります。我慢し続けることで、心身の健康を損なう可能性があるからです。
自分の希望に合った職場を見つけるために、情報収集を始めたり、転職エージェントに相談したりしてみましょう。
自分に合った職場を見つけることが、無理なく長く働き続けるためには大切です。
きついだけではない!看護師が日勤のみで働くメリット
日勤のみの働き方は、きついと感じる側面があるかもしれません。しかし、日勤のみだからこそのメリットもあります。
- 生活リズムが乱れない
- 土日休みでプライベートに時間が充実する
- 身体的・精神的な負担がかかりにくい
それぞれのメリットを見ていきましょう。
生活リズムが乱れない
日勤のみで働くメリットは、生活リズムが乱れないことです。夜勤がないため、毎日決まった時間に就寝・起床できます。
夜勤のある交代勤務と異なり、日中の活動時間と夜間の睡眠時間を一定に保てます。これにより、身体への負担が少なく、健康的な生活を送れるでしょう。
関連記事:看護師の日勤時間は?二交代制と三交代制の時間やスケジュールを紹介
土日休みでプライベートに時間が充実する
土日休みでプライベートが充実するのも、日勤のみで働く魅力です。友人や家族とも予定を合わせやすく、自分の時間を有効活用できます。
土日に旅行に出かけたり、趣味に没頭したり、ゆっくりと休んだりできます。プライベートが充実することで、仕事へのモチベーションも高まり、心身のリフレッシュにもつながるはずです。
身体的・精神的な負担がかかりにくい
日勤のみの働き方は、夜勤による不規則な生活や、それに伴う体調不良のリスクがあまりないため、身体的・精神的な負担がかかりにくいことがメリットです。
実際に、夜勤明けの疲労感や、睡眠不足に悩まされる看護師は少なくありません。規則正しい生活は、精神的な安定にもつながりやすいでしょう。
日勤のみで働きたい看護師におすすめの職場
日勤のみの働き方を実現できる職場は、病院以外にもさまざまな選択肢があります。
- 訪問看護ステーション
- クリニック
- 企業
- 健診センター
それぞれの特徴を理解し、自分のライフスタイルやキャリアプランに合った職場を選びましょう。
訪問看護ステーション
訪問看護ステーションは、日勤のみで働きたい看護師におすすめの職場です。
オンコールの待機は求められるものの、基本的に夜勤がないため、生活リズムを整えやすいのがメリットです。
クリニック
クリニックも、日勤のみで働ける職場です。外来診療が中心で、診療時間に合わせて勤務します。内科や小児科、皮膚科などクリニックでは、診療科目に特化したスキルを学べることも魅力の1つです。
企業
企業で働く看護師は、一般的に日勤のみの勤務となります。企業の保健室や健康管理室に配属となり、健康診断や健康相談、ストレスチェックなどをおこない、従業員の健康をサポートします。
土日祝日が休みの企業も多く、ワークライフバランスを重視したい看護師には魅力的な選択肢です。
健診センター
健診センターも、日勤のみで働ける職場として人気があります。健康診断や人間ドックの業務が中心のため、夜勤が発生することはありません。
問診や身体計測、採血、心電図検査の介助などをおこない、健康状態のチェックをサポートします。規則的な勤務で、健康管理に特化した知識を深めたい方にも向いています。
看護師で日勤のみがきついと感じている方からよくある質問
日勤のみで働く看護師、あるいはこれから日勤のみの働き方を考えている方からのよくある質問に回答します。不安を和らげられるように、わかりやすく解説します。
Q1:日勤のみの看護師の平均年収はどのくらいですか?
日勤のみの看護師の平均年収は、一般的な看護師の平均年収を下回ることが多い現状です。厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、看護師の平均年収はボーナスを含めて519万7,000円で、夜勤手当がない分、この額よりも低くなる傾向があります。
ただし、職場によっては平均年収が500万円を超える可能性もあるため、ホームページや求人情報を事前にチェックしてみてください。
Q2:日勤のみの看護師は必ず土日休みですか?
日勤のみの看護師が必ず土日休みとは限りません。なかには、土日に診療をおこなったり、シフト制で稼働したりする職場もあるからです。
病院の外来や訪問看護ステーション、クリニックでは、土日に勤務が必要な場合もあります。土日休みを希望する方は、求人情報をよく確認したり、事前に問い合わせたりすることが大切です。
Q3:日勤の看護師は何人くらい受け持ちますか?
日勤の看護師が受け持つ患者さまの人数は、勤務する部署や病棟の状況によって異なります。一般病棟であれば5〜10人程度の患者さまを受け持つことが多く、緊急度の高い部署ではさらに少なくなる傾向があります。
外来やクリニックでは、その日の患者さまの来院数によって変動するでしょう。
看護師が日勤のみできついと感じるときは職場を変えてみよう!
日勤のみで働いているにもかかわらず、きついと感じている看護師は少なくありません。業務量の多さ、人間関係の悩み、残業の多さ、給料への不安など理由はさまざまです。
きついと感じたまま働き続けることは、心身の健康を損なう可能性があります。もし、今の職場で改善が難しいと感じるなら、環境を変えることを検討してみましょう。
あなたの状況に合った職場を見つけることで、きついと感じていた働き方が、自分らしく輝ける働き方へと変わるかもしれません。訪問看護の分野で働きたい方は、訪問看護に特化した求人サイトである「NsPaceCareer」をぜひ活用してみてください。あなたの希望や条件に合った職場で、理想の働き方を実現できるでしょう。
<参考サイト・文献>

「NsPace Career ナビ」は、訪問看護ステーションへの転職に特化した求人サイト「NsPace Career」が運営するメディアです。訪問看護業界へのキャリアを考えるうえで役立つ情報をお届けしています。