看護師の面接でやらかしたらもうダメ?8つの失敗例とすぐできる対処法

看護師の面接で「やってしまった…」と落ち込んでいませんか。緊張や準備不足でうっかりミスをしてしまうことは誰にでもあります。
実は、厚生労働省「看護師等(看護職員)の確保を巡る状況」によると、看護師の有効求人倍率は2.20倍であり、全職業(1.19倍)と比べると転職しやすい状況です。だからこそ「一度の失敗で終わり」と諦めてしまうのはもったいないです。
この記事では、看護師の面接でよくある8つのやらかし例と、それをどう挽回すれば良いのか、すぐにできる対処法をわかりやすく紹介します。失敗をチャンスに変えるヒントが満載であるため、ぜひ最後までご覧ください。
看護師の面接でのやらかしは不合格につながらない可能性がある
看護師の面接では、失敗したからといって必ず不合格になるわけではありません。その理由は、次のとおりです。
- 小さなミスは問題にならないことが多い
- ミスした後の対応で評価される
- やらかしても受かった実例もある
- 人柄と姿勢が合否をわける
それぞれを詳しく見ていきましょう。
小さなミスは問題にならないことが多い
軽いミスであれば、大きな問題にはなりません。
言い間違いや少しの緊張はよくあることで、冷静に修正すれば問題視されないケースが多いです。大事なのは、落ち着いて対応する姿勢です。
ミスした後の対応で評価される
ミスした後の対応で誠実さがあらわれるため、ミスの内容よりも、どう対応したかが評価されます。
たとえば、質問の意図を確認したり、謝罪して正しい情報を伝えたりすることで、信頼感が高まります。失敗した後の冷静な対応力は、看護師としての重要な資質です。
やらかしても受かった実例もある
失敗があっても採用された例は多くあります。というのも、採用担当者は、完璧さよりも応募者の潜在能力や成長意欲を見ていることが多いからです。
「緊張して答えられなかったけれど、最後に熱意を伝えて合格した」という声もあります。
採用担当者は、応募者の熱意や誠実さから、入職後の活躍を想像しています。ミスを引きずらず、最後まで前向きな姿勢を見せることが重要です。
人柄と姿勢が合否をわける
採用担当者は、採用後も安心して働ける相手かどうかを見ているため、合否を左右するのは、知識やスキル以上に人柄と姿勢です。明るく素直な態度、学ぶ意欲を見せることで、好印象を残せます。
たとえば、専門知識の質問に詰まってしまっても「すぐに勉強して知識を深めます」と前向きな姿勢を示し、その後の質疑応答に誠実に答えたことで内定につながった例があります。
やらかしをしても、前向きな姿勢で取り組むことが大切です。
看護師の面接でやらかした失敗例と対処法【準備不足編】
面接準備が不十分だと、当日のミスにつながりやすくなります。十分な準備をすることで、さまざまなトラブルを防げます。
- 面接に遅刻してしまった
- 重要な書類や持ち物を忘れた
- 服装や髪型など身だしなみをミスした
これらの準備不足による失敗は、応募者の第一印象を悪くする可能性があります。しっかり対策して、自信を持って臨みましょう。
面接に遅刻してしまった
<失敗例> 面接時間を1時間間違えてしまい、慌てて向かったものの、結局30分遅刻してしまいました。採用担当者には何度も謝りましたが、焦ってしまい、まともに話せませんでした。 |
遅刻は信頼を損なうため、面接には必ず余裕を持って到着しましょう。
交通機関の遅れで到着が遅れた場合でも、30分以上の余裕をもって出発していれば防げる可能性があります。地図アプリで経路を確認し、前日までにシミュレーションしておくと安心です。
重要な書類や持ち物を忘れた
<失敗例> 履歴書は持ってきたのに、看護師免許のコピーを忘れてしまい「後日郵送してください」といわれてしまいました。準備不足を痛感し、選考結果に響かないか不安です。 |
忘れ物は信用を落とす原因になるため、持ち物の確認は前日までに済ませておきましょう。
看護師免許のコピーや履歴書など必要な書類はすべてファイルにまとめ、バッグに入れてください。ミスを防ぐには、チェックリストを作って確認するのも効果的です。
服装や髪型など身だしなみをミスした
<失敗例> 面接会場で、スーツのシワに気づいてしまいました。また、前髪が目にかかってしまい、清潔感が足りなかったと後悔しています。 |
第一印象を良くするには、清潔感のある身だしなみが大切です。派手なネイルやアクセサリーは避け、ナチュラルな髪型や清潔感のあるメイクなど、職場にふさわしい装いを心がけましょう。
看護師の面接で印象がアップする服装は下記の記事で解説しているため、ぜひ参考にしてください。
関連記事:看護師転職の面接の服装はスーツ?適切な服装を解説【年代別】
看護師の面接でやらかした失敗例と対処法【本番のミス編】
本番での失敗は誰にでも起こりますが、事前に練習しておくことで防げるものもあります。
- 緊張でうまく話せなかった
- 病院や施設名を間違えた
- 前の職場のネガティブな話をしすぎた
- 志望動機や自己PRでアピールできなかった
- 質問の意図とズレた回答をしてしまった
それぞれの失敗例を参考にして、次の面接では気をつけていきましょう。
緊張でうまく話せなかった
<失敗例> 質問に対し、頭が真っ白になってしまい、用意していた自己紹介も途中でいえなくなりました。結局何を伝えたかったのか自分でもわかりませんでした。 |
焦ると話したい内容が伝わらなくなるため、緊張を自覚したら深呼吸して気持ちを整える必要があります。面接前に声に出して練習しておくと、自信を持って話せるでしょう。
病院や施設名を間違えた
<失敗例> 話している途中で、応募先の「〇〇病院」を以前勤めていた「△△病院」と間違えてしまいました。すぐに訂正しましたが、採用担当者の顔が少し曇ったように感じました。 |
名前の間違いは失礼になるため、印象を悪くする可能性があります。病院のホームページやパンフレットを読み込み、正式名称を覚えておくことが大切です。間違えた場合でも、すぐに訂正して丁寧に言い直せば問題にはなりません。
前の職場のネガティブな話をしすぎた
<失敗例> 前の職場での人間関係のトラブルや残業の多さについて、感情的になって長々と話してしまいました。「前向きな理由が見えにくい」と指摘され反省しました。 |
悪口や不満は信頼を失うため、転職理由はポジティブな表現にしてください。「人間関係が悪かった」ではなく「成長できる環境を探している」というように変換すると印象が良くなります。これまでの経験から学び、次にどう生かしたいかを語ることが大切です。
志望動機や自己PRでアピールできなかった
<失敗例> 自己PRで自分の長所を漠然と「真面目です」と伝えただけで、具体的なエピソードを話せませんでした。「具体的にどう真面目なのか教えてください」と聞かれ、言葉に詰まってしまいました。 |
「患者さまに寄り添える看護をしたい」という抽象的な話では相手に伝わりません。「急性期病棟で不安を抱える患者さまに毎日を声かけ、わずかな変化も気づけるように工夫した」と、エピソードを添えると説得力が増します。面接前にエピソードをまとめておくと、安心して話せます。
質問の意図とズレた回答をしてしまった
<失敗例> 「当院でどのような看護がしたいですか?」という質問に、業務のことばかり話してしまい、患者さまへのかかわり方や理想の看護について触れませんでした。「具体的なビジョンを聞かせてください」といわれて、質問の意図を履き違えていたことに気づきました。 |
質問の意図が掴めない場合は、確認してから回答することが重要です。「〇〇という質問でよろしいでしょうか?」と聞き返すことで、意図を正確に理解しようとする姿勢が伝わります。焦らず、落ち着いて対応しましょう。
関連記事:看護師が面接に落ちるフラグはある?面接に落ちる理由10選と対策を紹介
看護師の面接でやらかしたこと【実際のエピソード】
面接は誰にとっても緊張するものです。どれだけ準備しても、予期せぬミスは起こり得ます。実際にあった看護師の面接失敗エピソードを3つご紹介します。
- エピソード1:面接時間を勘違いして1時間遅刻した
- エピソード2:看護師免許のコピーを忘れてしまった
- エピソード3:逆質問にしどろもどろして回答できなかった
それぞれのエピソードを読むことで、「自分だけが失敗しているわけじゃない」と安心し、前向きな気持ちで次の面接に臨めるはずです。
エピソード1:面接時間を勘違いして1時間遅刻した
面接の時間が午後1時だと思い込んでいたら、実は午前11時でした。気づいたのが面接開始30分前で、慌てて電話して謝罪しました。結局、到着したときには1時間も遅刻。面接はしてもらえましたが、焦りすぎて頭が真っ白になり、まともな回答ができませんでした。結果は不採用で、自分の確認不足が招いたことなので、猛省しました。 |
時間厳守は社会人の基本であり、面接ではとくに重要です。交通状況や経路の確認だけでなく、面接時間の確認を怠らないようにしましょう。もし遅刻してしまったら、すぐに連絡し、誠意をもって謝罪することが大切です。
エピソード2:看護師免許のコピーを忘れてしまった
面接当日、持参物リストをチェックしたのに、看護師免許のコピーを忘れてしまいました。「申し訳ございません、本日持参し忘れてしまいました。後日すぐに郵送いたします」と謝罪しましたが、この忘れ物で不採用になるかもしれないと、面接中も不安でした。結局、無事に内定をいただけましたが、今でも冷や汗ものです。 |
必要な書類や持ち物は、前日までにバッグにまとめる習慣をつけましょう。重要な書類の確認は入念におこない、当日に慌てないよう準備万端にしておくことが重要です。
エピソード3:逆質問にしどろもどろして回答できなかった
面接の最後に「何か質問はありますか?」と聞かれたとき、準備していた逆質問が頭から飛び「ありません」と焦って答えてしまいました。「そうですか」と少し残念そうな表情をされていて、自分の準備不足を痛感しました。もっと具体的な質問をしていれば、入職への意欲を伝えられたのにと後悔しています。 |
逆質問は、入職意欲や企業への関心を示す大切な機会です。質問することで、職場について真剣に考えていることをアピールできます。質問をいくつか用意し、落ち着いて質問しましょう。逆質問への対策は下記の記事で詳しく解説しているため、チェックしてみてください。
関連記事:看護師の面接の逆質問と最後に一言への対策!例文10選を紹介
看護師の面接でやらかしたときの対処法【面接中】
面接中にミスをしてしまった場合でも、その場で適切に対処することで、悪い印象を和らげることができます。
- 言い間違えたら落ち着いて言い直す
- 素直に「緊張しています」と伝える
- 「◯◯という質問でよろしいでしょうか?」と確認する
- 最後の一言で熱意を伝えて挽回する
たとえ失敗しても慌てず対応すれば、誠実さや冷静さをアピールできます。それぞれの対処法を知っておきましょう。
言い間違えたら落ち着いて言い直す
言葉を言い間違えてしまった場合は「失礼いたしました、〇〇と申したかったのですが」と落ち着いて訂正しましょう。
冷静に対応することで、動揺している様子を最小限に抑えられます。
素直に「緊張しています」と伝える
過度な緊張でうまく話せない場合は、正直に「大変緊張しており、うまくお伝えできておりません。申し訳ございません」と伝えるのも1つの方法です。
採用担当者も応募者の緊張を理解し、温かい目で見てくれることもあります。
「◯◯という質問でよろしいでしょうか?」と確認する
質問の意図が不明確な場合や、自信がない場合は「〇〇というご質問でよろしいでしょうか?」と確認することで、的外れな回答を防げます。
確認する姿勢は、丁寧なコミュニケーションを心がけている証拠にもなります。
最後の一言で熱意を伝えて挽回する
もし面接中に大きなミスをしてしまったと感じても、面接の最後に改めて入職への熱意を伝えることで挽回できる可能性があります。
「本日は緊張で至らない点もあったかと存じますが、貴院への入職を強く希望しております」といったメッセージは、応募者の真剣な気持ちを伝えるのに役立ちます。
関連記事:面接で看護師に必要なこと7つ!面接前に準備しておくことも紹介
看護師の面接でやらかしたときの対処法【面接後】
面接後にミスに気づいた場合でも、対応次第で印象を回復できます。早めの行動と前向きな姿勢が大切です。
- お礼メールで印象アップを狙う
- やらかしたことを反省して次に活かす
- 縁がなかったと切り替える
それぞれの対処法を実践することで、小さな失敗があっても、誠実さや成長意欲を示せます。次のチャンスへ前向きに進むためにも、落ち着いて行動しましょう。
お礼メールで印象アップを狙う
感謝の気持ちを伝えることで印象が良くなるため、面接後はお礼メールを送りましょう。
「本日はお忙しいところ、貴重なお時間をいただきありがとうございました」と丁寧に伝えるだけで、社会人としてのマナーや誠意が伝わります。
メールの文面には、面接中のやらかしを謝罪し、前向きな気持ちを添えると印象アップが期待できます。
やらかしたことを反省して次に活かす
失敗をそのままにせず、今後に活かす姿勢が大切です。
話し方のミスなら、同僚や友人に協力してもらい、模擬面接で練習を重ねましょう。反省を行動に変えていけば、自信を持って本番に臨めるようになります。
縁がなかったと切り替える
応募者と病院の相性が合わない場合もあるため、面接結果にとらわれすぎず、前向きに切り替えましょう。
どれだけ対策をしても、相性やタイミングによって不採用になることもあります。「今回はご縁がなかった」と受け止めることで、心の負担を軽くできます。
もう繰り返さない!看護師の面接でやらかさないようにするための対策
ミスを防ぐには、事前準備と練習が何より大切です。
- 志望動機や自己PRは声に出して練習する
- 家族や知人と模擬面接をしておく
- 病院のホームページや求人情報を読み込む
- 前日に持ち物や服装をチェックする
- 時間に余裕を持って行動する
こうした対策を徹底すれば、緊張していても落ち着いて対応できるはずです。しっかり準備して、自分の魅力をしっかり伝えましょう。
志望動機や自己PRは声に出して練習する
面接でうまく伝えるには、話す練習が欠かせません。実際に声に出してみることで、言い回しの違和感や話しにくい部分に気づけます。
何度も繰り返すことで内容が自然と頭に入り、本番でも落ち着いて話せるようになります。録音して聞き返すと、自分の話し方や間の取り方を客観的に確認でき、より伝わる表現にブラッシュアップできるでしょう。
家族や知人と模擬面接をしておく
本番に近い練習をするには、家族や知人との模擬面接が効果的です。第三者に見てもらうことで、自分では気づけない弱点を知ることができます。
「話が長い」「視線が泳いでいる」などのクセや、「この答えはもっと具体的に」などのアドバイスは、1人での練習では得られません。想定質問をもとに練習を重ねることで、答えにくい質問にも自然に対応できるようになります。
病院のホームページや求人情報を読み込む
応募先への理解が浅いと、質問への回答があいまいになりがちです。事前にホームページや求人情報から次の項目をしっかり読み込んでおくと、志望動機や逆質問に具体性が出ます。
- 病院が力を入れている医療分野や地域連携の取り組み
- 看護部の理念や看護方式
- 求人情報に記載された求める人物像や応募条件
たとえば「地域連携に力を入れている点に共感し、訪問看護の経験を活かして貢献したいです」と伝えられます。また「高齢者看護に注力されているとのことですが、具体的な研修制度について教えていただけますか?」といった踏み込んだ質問も可能になります。
情報を丁寧に集めることで、志望度や意欲を強調できるでしょう。
前日に持ち物や服装をチェックする
当日の慌ただしさでミスをしないように、持ち物や服装は前日に確認しましょう。必要な書類や筆記用具、清潔感のある服装を準備しておくことで、落ち着いて当日を迎えられます。
- 履歴書や看護師免許のコピー
- 黒のボールペンやメモ帳などの文房具
- シワのないスーツやナチュラルなメイク
余裕を持って準備することで、不安や緊張を軽減できます。
時間に余裕を持って行動する
遅刻は印象ダウンにつながるため、面接当日は早めに家を出ましょう。
電車の遅延や道に迷うなどのトラブルを想定し、30分前には到着できるようにしてください。早く到着したときは、近くのカフェで気持ちを整える時間を持つのも効果的です。
看護師の面接でやらかしても大丈夫!積極的な姿勢を見せよう
面接での失敗は、看護師として成長するチャンスです。大切なのは、失敗を恐れず、学びに変えることです。
うまく話せなかったことや、思いが伝わらなかった場面があっても、自分の意欲や誠実さは採用担当者に届いています。
やらかしを乗り越えて前向きに行動することで、次のチャンスにつながります。
もし今回の面接がうまくいかなかったと感じても、落ち込む必要はありません。その経験を次に活かし、あなたにぴったりの新しい職場を探してみませんか。訪問看護の分野に興味がある方は、ぜひ「NsPaceCareer」を覗いてみてください。あなたの再スタートを応援する求人情報がきっと見つかります。
<参考サイト・文献>

「NsPace Career ナビ」は、訪問看護ステーションへの転職に特化した求人サイト「NsPace Career」が運営するメディアです。訪問看護業界へのキャリアを考えるうえで役立つ情報をお届けしています。