看護師が夜勤で肌荒れする原因と7つの対策!夜勤明けでも美肌を保つコツ

公開日:2025/07/21 更新日:2025/07/21
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「夜勤をするようになってから肌荒れがひどくなった」「夜勤明けの肌のくすみが気になる」

このような悩みを抱える看護師は多いのではないでしょうか。

夜勤をしていると、生活リズムや栄養のバランスの崩れなどがあり、肌が荒れがちです。しかし、適切に対策することで、夜勤による肌への影響を最小限に抑えられます。

この記事では、夜勤で肌荒れが起こる原因や、忙しい勤務中でも実践できる対策、症状がひどい場合の対処法について解説します。夜勤による肌荒れに悩んでいる看護師は、ぜひ参考にしてみてください。

看護師が夜勤で肌荒れする5つの原因

夜勤による肌荒れには、いくつかの原因があります。

  • 睡眠リズムの乱れ
  • 不規則な食事
  • 水分不足による乾燥
  • マスクによる蒸れと摩擦
  • ストレス・疲労の蓄積

まずは、夜勤で肌の調子が悪くなる理由を見ていきましょう。

睡眠リズムの乱れ

夜勤による睡眠不足は、肌のターンオーバー(肌の生まれ変わり)に影響を与えます。その結果、古い角質が蓄積しやすくなります。

また、夜勤前後の仮眠では質のよい睡眠が取れず、肌の回復に必要な成長ホルモンが十分に働けません。

日本香粧品学会の研究でも、睡眠の質と肌状態には密接な関連があることが報告されています。睡眠リズムの乱れは、夜勤による肌荒れの大きな要因といえるでしょう。

不規則な食事

夜勤中は、つい手軽なお菓子やインスタント食品に頼ったり、忙しさのあまり糖分の多い飲み物で空腹をごまかしたりすることも少なくありません。

このような食習慣の乱れは、血糖値の急激な変動を引き起こし、皮脂の分泌量に影響を与えます。また、たんぱく質やビタミン・ミネラルが不足すると、肌の健康を維持する機能が低下し、トラブルを起こしやすい状態になります。

不規則な食事のタイミングと栄養の偏りが、夜勤による肌荒れを悪化させる要因となるのです。

水分不足による乾燥

病院内は空調により湿度が低く保たれていることが多い傾向です。そのため、長時間の夜勤では、肌の水分が失われやすくなります。勤務前にしっかりとスキンケアをおこなった場合も、乾燥した環境に長くいると保湿効果を維持しづらくなります。

乾燥により肌のバリア機能が弱くなると、赤みやかゆみなどのトラブルが起こりがちです。また、皮脂の分泌が過剰になり、テカリやニキビの原因となることもあります。

夜勤の特殊な環境が、肌荒れを引き起こしやすくしているといえるでしょう。

マスクによる蒸れと摩擦

夜勤中は長時間にわたってマスクを着用し続けることになります。マスク内部は呼気により湿度が高くなり、雑菌が繁殖しやすい環境となってしまうのです。

さらに、マスクの着脱や会話時の動きにより、肌とマスクの間に摩擦が生じます。この摩擦が肌の角質層を傷つけ、バリア機能の低下や炎症を引き起こすことがあります。

口周りやあご、頬の部分にニキビや湿疹ができやすくなる場合は、マスクによる蒸れと摩擦が原因のひとつであると考えられるでしょう。

ストレス・疲労の蓄積

看護師の夜勤は過酷で、心身にかかる負担は相当なものです。

疲労やストレスが蓄積すると、自律神経のバランスが崩れやすくなります。自律神経の乱れはホルモンバランスに影響を与え、皮脂の分泌量や肌の新陳代謝に変化をもたらすのです。

また、身体はストレスを感じると、ストレスホルモンとも呼ばれる「コルチゾール」の分泌量を増加させます。コルチゾールの分泌量が増えた状態が続くと、肌の炎症が起こりやすくなったり、既存の肌トラブルが悪化したりすることがあります。

夜勤による肌荒れを防ぐ!看護師ができる7つの対策

忙しい夜勤の中でも、小さな工夫で肌をいたわることは可能です。ここからは、看護師が美肌を保つための7つの対策を紹介します。

  1. 夜勤前・明けのスキンケアルーティンを決める
  2. 最低限のメイクで肌への負担を減らす
  3. 水分をこまめに補給する
  4. ビタミン・たんぱく質を意識する
  5. 休憩時間に保湿する
  6. サプリやドリンクで内側からケアする
  7. 肌の調子に合わせて「肌休日」を作る

それぞれの対策を踏まえて、無理のない範囲で続けることが、美肌を保つポイントです。日々の積み重ねが肌を守ります。

1. 夜勤前・明けのスキンケアルーティンを決める

夜勤中は、スキンケアをじっくりおこなう時間はありません。だからこそ、夜勤前と夜勤明けに丁寧なケアを心がけることが大切です。

「夜勤前には化粧水と乳液で肌をしっかりと保湿する」「夜勤明けにはクレンジングと洗顔を丁寧におこなう」といったルーティンを決めると、疲れていてもお手入れを継続できます。

「夜勤前は保湿重視」「夜勤明けはリセット重視」といったシンプルなルールを作ることから始めてみましょう。

2. 最低限のメイクで肌への負担を減らす

長時間にわたる夜勤では、肌への負担を軽減するため、メイクを控えめにすることも大切です。

夜勤中はマスクを着用するため、ファンデーションは薄く塗り、アイメイク中心にすると良いでしょう。アイブロウとマスカラだけでも、きちんとした印象を保てます。

「メイクをしないと気分が上がらない」という看護師は、肌に優しい成分でできた化粧品を活用すると、肌への負担を減らせます。

3. 水分をこまめに補給する

体の内側から水分を補給することも、肌荒れ対策には欠かせません。水分不足は肌の乾燥を進行させるだけでなく、くすみやむくみなどの肌トラブルにもつながります。

夜勤中は業務に追われ、水分補給を忘れがちです。水筒やペットボトルをナースステーションに用意して、意識的に水分をとるようにしましょう。

また、カフェインの摂り過ぎは、利尿作用により脱水を促進するため注意が必要です。コーヒーや緑茶だけでなく、水や麦茶なども取り入れることで、効率的な水分補給ができます。

4. ビタミン・たんぱく質を意識する

肌の健康を維持するためには、体の内側からのケアも重要です。タンパク質やビタミン類には、肌の健康に役立つものが数多くあります。

栄養素働き
タンパク質肌の再生を促す
ビタミンB2ターンオーバーをサポートする
ビタミンB6皮脂のコントロールを助ける
ビタミンCコラーゲンの生成に役立つ
ビタミンE老化の原因となる活性酸素の生成を抑える

「忙しくて栄養バランスまで考えられない」という看護師も、コンビニやスーパーで購入できる食品をうまく活用すれば、栄養バランスを整えられます。

たとえば、パックのサラダにサラダチキンをプラスすれば、ビタミンとたんぱく質を摂取できます。ヨーグルトやナッツ類も、手軽に栄養補給できる食品です。

完璧を目指さず、できる範囲で栄養バランスを意識することから始めてみてください。

5. 休憩時間に保湿する

夜勤は一般的に、日勤よりも長時間勤務です。日本看護協会の「2024年病院看護実態調査」によると、病院の半数以上は16時間以上の夜勤であり、その平均時間は16.2時間となっています。

長時間にわたる夜勤では、勤務前におこなったスキンケアの効果だけで保湿を維持することは難しいでしょう。

休憩時間には、保湿スプレーやスティックタイプの美容液を使って、簡単な保湿ケアをおこなう習慣を作りましょう。メイクの上からでも使える保湿アイテムを選べば、化粧直しの手間も省けます。

6. サプリやドリンクで内側からケアする

食事だけで十分な栄養を摂取できない場合には、サプリメントやドリンクで内側から肌をケアする方法もあります。

食生活で不足しがちなビタミンB群、ビタミンC、コラーゲンなどを含むサプリメントは、忙しい看護師の味方です。また、美容ドリンクであれば、水分補給と栄養補給を同時におこなえます。

なお、サプリメントはあくまでも食事のサポートとして活用し、基本となる食事の栄養バランスも意識するようにしましょう。

7. 肌の調子に合わせて「肌休日」を作る

肌が疲れているときや荒れがひどいときは、意識的に肌を休ませる日を作ることも大切です。

休日には「メイクを控え、保湿と日焼け止めのみで過ごす」「普段より軽めのメイクにとどめる」といった対策で、肌への負担を減らしましょう。また、いつもより念入りにスキンケアをおこなったり、フェイスパックで集中ケアをしたりすることも効果的です。

「肌休日」の過ごし方に決まりはありません。肌の状態を観察し、自分に合った方法を見つけることが、美肌への近道です。

夜勤による肌荒れがひどい看護師のための対処法

セルフケアを続けても肌荒れが改善されない場合や、症状がひどいときには、対策が必要です。ここでは、肌荒れがひどいときに検討すべき3つの対処法を紹介します。

  • 皮膚科で専門的な治療を受ける
  • オンライン診療で医師に相談する
  • スキンケア用品を見直す

それぞれの方法を試してみて、自分に合った対処法を見つけることが大切です。無理せず肌をいたわりましょう。

皮膚科で専門的な治療を受ける

肌荒れが改善されず悩む場合は、皮膚科で専門的な治療を受けることも選択肢のひとつです。皮膚科では、内服薬や外用薬が処方され、症状に直接働きかける治療がおこなわれます。

また皮膚科医は、肌の専門家として、肌荒れ対策について詳しい知識を持っています。「夜勤が続くと肌荒れする」と相談すれば、生活リズムに合わせた対策やスキンケア方法のアドバイスを受けられるでしょう。

オンライン診療で医師に相談する

忙しくて皮膚科に通う時間がない場合は、オンライン診療が便利です。オンライン診療は、スマートフォンやパソコンを使って自宅から医師の診察を受けられるシステムです。皮膚科クリニックが自宅から遠い場所にある場合や、待合室で過ごす時間が苦手な方にも向いています。

オンライン診療では、肌の状態を画面越しに診察し、症状に応じて薬が処方されます。処方された薬は自宅に配送してもらえるケースが多いため、薬局まで足を運ぶ手間もかかりません。

なお、オンライン診療では画面越しの診察となるため、対面診療ほど詳しく診ることができない場合があります。症状が重い場合や、詳しい検査を受けたいケースでは、対面での受診がよいでしょう。

スキンケア用品を見直す

肌荒れが治らない場合、使用中のスキンケア用品が肌にあっていない可能性があります。その場合には、敏感肌用や低刺激処方のスキンケア用品への切り替えが効果的です。

新しい商品を試すときは、一度にすべて変えるのではなく「化粧水のみ」「乳液のみ」のように、ひとつずつ変更していきましょう。万が一肌に合わなかった場合に、原因となる商品を特定しやすくなります。

また、いつものスキンケアをシンプルにして、使用するアイテム数を減らすことも、荒れた肌への刺激を軽減する効果があります。肌の状態が安定してから、徐々に普段のスキンケアに戻していくと良いでしょう。

夜勤による肌荒れがつらい看護師は働き方を見直そう

肌荒れ対策を試しても改善されないときや、夜勤による身体への負担が大き過ぎると感じる場合は、働き方そのものを見直すことも選択肢です。

  • 夜勤回数を減らせないか上司に相談する
  • 夜勤の少ない部署に異動を希望する
  • 夜勤のない職場に転職する

ここでは、現在の職場での調整から転職まで、段階的な方法を紹介します。

夜勤回数を減らせないか上司に相談する

夜勤による肌荒れや体調不良がつらくなった場合、まずは職場の看護師長に相談してみてください。

「夜勤が体に合わず、肌荒れがひどくなっている」「体調管理が難しく、このままでは患者さまにも迷惑をかけてしまう」といった具体的な状況を伝えると理解してもらいやすいでしょう。病棟の人員配置や業務状況にもよりますが、夜勤回数の調整が可能な場合もあります。

看護師長は、看護師の健康管理が業務の質に直結することを理解しています。1人で悩みを抱え込まず、職場に現状を伝えることが大切です。

夜勤の少ない部署に異動を希望する

勤務部署での夜勤調整が難しい場合は、院内の別の部署への異動を検討してみましょう。夜勤の負担を軽減できる部署として、以下のような選択肢があります。

  • 手術室
  • 外来
  • 透析室
  • 検診センター

異動を希望する際は、人事担当者や看護師長に「キャリアアップのため」「新しい分野に挑戦したい」といった前向きな理由とあわせて相談すると効果的です。

夜勤のない職場に転職する

院内での夜勤回数の調整や異動がむずかしい場合は、夜勤のない職場への転職も選択肢となるでしょう。美容クリニックやデイサービス、訪問看護ステーション、一般企業など夜勤なしで働ける職場は数多くあります。

なかでも訪問看護は、病棟勤務で培った看護技術を活かして深く患者さまとかかわる、やりがいのある職場です。

訪問看護ステーションに転職を検討する際は、転職サイトを活用することで、自分の希望に合った職場を効率的に見つけられます。

NsPaceCareerでは、訪問看護ステーションの求人案内に加え、訪問看護について知っておきたい情報も豊富に掲載しています。ぜひ覗いてみてください。

まとめ:夜勤に負けない!看護師の肌荒れ対策で美肌を取り戻そう

夜勤による肌荒れは、睡眠リズムの乱れや水分不足、ストレスなど複数の要因が重なって起こります。

スキンケアの見直しや水分補給、栄養バランスの改善など、できるところから対策してみましょう。

セルフケアで改善されない場合は、働き方の見直しをすることも選択肢です。訪問看護のように、夜勤がなく規則正しい生活を送れる職場なら、肌荒れの根本的な解決が期待できます。

<参考サイト・文献>

主観的睡眠状態と肌状態との関連 日本香粧品学会誌

2024年 病院看護実態調査報告書 日本看護協会

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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