看護師の2交代制夜勤の時間帯とは?スケジュールやシフト例を紹介

公開日:2025/07/08 更新日:2025/07/08
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「看護師の2交代制夜勤って何時から何時まで?」「2交代制夜勤は生活にどう影響するのかな?」

夜勤シフトに不安を抱える看護師の声は少なくありません。とくに2交代制は、1回の勤務が長く、生活への影響も大きくなりがちです。

この記事では、2交代制夜勤の時間帯やシフト例、リアルなメリット・デメリットを徹底解説。自分のライフスタイルに合った働き方を見つけたいあなたのために、具体的なヒントをお届けします。

看護師の2交代制夜勤の時間帯は16:00から翌朝9:00

多くの病院や施設で、勤務時間は16:00から翌朝9:00までとなっています。看護師の夜勤形態の割合は、次の表のとおりです。

勤務形態割合
2交代制(1回あたり16時間以上)65.5%
2交代制(1回あたり16時間未満)13.8%
3交代制(変則含む)17.4%
そのほか0.3%
無回答・不明3.1%
参考:2024年病院看護実態調査報告書|日本看護協会

多くの看護師が、16時間を超える夜勤をしています。生活リズムが変わることは珍しくないため、夜勤が自分の生活にどのように影響するかを考え、働き方を選ぶことが大切です。

看護師の2交代制夜勤のスケジュール例

2交代制夜勤は、長時間にわたり患者さまのケアにあたる勤務形態です。

たとえば、ある病院の2交代制夜勤では、夕食の準備から始まり、夜間の見守りや病棟の巡視、そして朝食の準備へと続きます。

このように具体的なスケジュールを知ることで、夜勤の流れをより明確にイメージでき、夜勤に対する不安を減らせるでしょう。夜勤のスケジュールについては、下記の記事で詳しく解説しているため、ぜひチェックしてみてください。

関連記事:看護師の夜勤時間はどれくらい?夜勤のスケジュールやメリット・デメリット

看護師の2交代制夜勤のシフト例

2交代制夜勤は、日勤と夜勤を組み合わせたシフトが一般的です。

たとえば、次の表のように数日の日勤後に夜勤があり、その後明け休みが続くパターンがあります。

曜日日曜日月曜日火曜日水曜日木曜日金曜日土曜日
勤務日勤日勤夜勤明け休み休み日勤

このようなシフトパターンを知っておくと、夜勤をしても自分の生活リズムを調整できるか把握しやすくなるため、自分に合った職場選びの判断材料となるでしょう。

ただし、シフトは2交代制と3交代制によって異なり、同じ2交代制でも勤務先によっても変わります。連勤の後に休みをはさんだり、休みが連続しなかったりする場合もあるため、転職先を決める前に病院のホームページや募集要項で実際のシフトを確認しておきましょう。

関連記事:看護師の勤務時間は?平均の勤務時間や2交代制・3交代制のシフト例 

看護師の2交代制夜勤のメリット

2交代制夜勤には、いくつかの良い点があります。

  • 出勤回数が少なく休みが多く感じられる
  • シフト調整がしやすく、希望休も取りやすい
  • 深夜の時間帯での勤務であるため静かな環境で仕事ができる
  • 給与面で夜勤手当が高め
  • 夜勤専従やパート勤務として柔軟な働き方がしやすい

それぞれのメリットを確認して、転職先を選ぶ際の参考にしてください。

出勤回数が少なく休みが多く感じられる

2交代制は、1回の勤務時間が長い分、1ヶ月あたりの出勤回数が少なくなるため、休みが多いと感じやすいです。

たとえば、夜勤明けの後に休みが続く場合、家族旅行やお出かけなどの予定も立てやすいでしょう。

自分の時間を大切にしたい看護師にとって、出勤回数の少なさはメリットといえます。

シフト調整がしやすく、希望休も取りやすい

2交代制は、シフトのパターンが比較的シンプルでスタッフの配置を変更しやすいため、ほかの勤務体制と比較して、シフト調整が柔軟におこなえる傾向があります。

長期の連休を希望する際も、夜勤明けと休みを組み合わせることで、休みが取りやすくなる場合があります。また、子どもの学校行事や家族のイベントなど、特定の日に休みが欲しいときでも、調整が利きやすいでしょう。

自分の予定に合わせて休みを取りたい看護師にとって、2交代制は選びやすい勤務形態です。

深夜の時間帯での勤務であるため静かな環境で仕事ができる

夜間の病院内は、患者さまは休息されているため、日中と比べてナースコールの回数が少なくなります。また、ご家族の面会の対応をする必要もないため、静かな環境で業務に集中しやすいです。

具体的には、集中して記録業務をおこなったり、患者さまの状態の観察に時間をかけたりできます。

落ち着いた環境で仕事に集中したい看護師には、この点はメリットといえるでしょう。

給与面で夜勤手当が高め

深夜の時間帯の勤務には、夜勤手当が支給されるのが一般的です。2交代制の場合は、1回の夜勤時間が長いため、3交代制に比べて、1回あたりの夜勤手当が高くなる傾向があります。

夜勤手当の詳細な金額については、次の表をチェックしてみてください。

1回あたりの夜勤手当平均の支給額
2交代制1万1,368円
3交代制(準夜勤)4,234円
3交代制(深夜勤)5,199円
参考:2023年病院看護実態調査報告書|日本看護協会

収入を重視する看護師にとって、2交代制夜勤の手当の高さは魅力的です。

夜勤専従やパート勤務として柔軟な働き方がしやすい

2交代制では、夜勤のみを担当する夜勤専従という働き方や、夜勤帯のみのパート勤務といった柔軟な働き方が可能です。

たとえば、日中は別の仕事をしている方が、夜間だけ看護師として働くといった選択もできます。多様な働き方を希望する看護師にとって、柔軟性の高さはメリットです。

関連記事:夜勤専従看護師とは?メリットや求人を探す4つのポイントを紹介

看護師の2交代制夜勤のデメリット

2交代制夜勤のメリットがある一方で、注意すべき点もあります。

  • 1回の勤務時間が長くて体力的に負担が大きい
  • 生活リズムが崩れやすく、体調管理が難しい
  • 子育てや家事との両立が難しい場合がある
  • 仮眠環境が整っていない施設では夜勤の負担がさらに増す
  • ミスやヒューマンエラーのリスクが増す

それぞれを踏まえて、自分に合った働き方であるか慎重に検討しましょう。

1回の勤務時間が長くて体力的に負担が大きい

2交代制は、1回の勤務時間が16時間前後と長く、体力的な負担が大きくなりがちです。

立ち仕事が続いたり、急変対応があったりすると、心身ともに疲弊しやすくなります。体力に自信がない看護師にとっては、勤務時間の長さはデメリットとなります。

生活リズムが崩れやすく、体調管理が難しい

夜勤と日勤を繰り返す勤務体制は、睡眠時間の不足や不規則な食事など生活リズムを狂わせやすく体調管理が難しくなります。

実際に、夜勤明けにしっかりと眠れなかったり、食欲不振になったりする看護師もいるようです。生活リズムを一定に保ちたい方にとっては、この点はデメリットとなるでしょう。

子育てや家事との両立が難しい場合がある

夜間の長時間勤務により、家族との時間や自分の時間を確保しにくくなるため、小さなお子さんを持つ方や、家事との両立を考えている方にとっては、時間的な制約が大きくなる場合があります。

たとえば、夜勤前後は保育園のお迎え時間に間に合わない、夕食の準備や片付けが難しいといった問題が生じがちです。また、パートナーがいても、夜間勤務が続くと家事の分担が難しくなり、家庭内の負担が増えるケースもあるでしょう。

家庭とのバランスを重視する看護師にとって、仕事との両立の難しさはデメリットのひとつです。

仮眠環境が整っていない施設では夜勤の負担がさらに増す

夜勤中の仮眠は、疲労回復や仕事の質を保つうえで重要です。しかし、騒がしい場所や狭いスペースしか確保できない施設では、十分に休めず心身の負担が増してしまいます。

厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド 2023」でも、夜勤中の20~50分の仮眠が眠気や疲労の軽減に効果的と報告されています。

仮眠環境が整っていない場合、2交代制夜勤の負担はさらに大きくなり、業務の質にも影響を及ぼしかねません。

ミスやヒューマンエラーのリスクが増す

長時間勤務による疲労は、集中力の低下につながり、医療ミスやヒューマンエラーのリスクを高める可能性があります。疲れている状態では、注意力が散漫になりやすく、判断力も低下するからです。

日本看護協会の調査によると、十分な休憩時間を確保できている看護師は少ないのが現状です。

病棟機能夜勤の休憩時間が「きちんと取れた」と回答した割合
急性期病棟18.7%
地域包括・ 回復期リハビリテーション病棟24.5%
回復期リハビリテーション病棟30.6%
地域包括ケア病棟10.0%
参考:安全、健康、生活を念頭においた看護師の1ヶ月72時間夜勤規制に関する研究報告書|日本看護協会

実際に、夜勤中に重大なインシデントやヒヤリハットを経験する看護師も少なくありません。十分な休憩が取れない状況は、このようなリスクを高める可能性があるため、注意が必要です。

もし2交代制の夜勤での負担が大きいと感じているなら、訪問看護という選択肢も検討してみませんか。訪問看護では、オンコール対応が求められることもありますが、夜勤がないため身体的な負担を大幅に軽減できます。登録無料で現役の訪問看護師に相談できる「NsPaceCareer」を、ぜひ一度活用してみてください。

看護師の2交代制夜勤と3交代制夜勤はどっちがきつい?

2交代制夜勤と3交代制夜勤、どちらの勤務体制がきついかは、個人の価値観や体力によって異なります。それぞれの特徴を比較検討することで、自分に合った働き方が見つかる手がかりになるでしょう

  • シフト数と1回あたりの勤務時間
  • 仮眠の取り方
  • 夜勤明けの時間の使い方
  • 初任者への導入のしやすさ

それぞれの違いを見て、自分に合った働き方を見つけましょう。

シフト数と1回あたりの勤務時間

2交代制では、1回の勤務時間が長く設定されているため、月あたりのシフト回数は比較的少なくなります。一方、3交代制は、1回の勤務時間は短いものの、その分シフトの回数は多くなります。

長時間勤務が苦手な方は3交代制、勤務回数を減らしたい方は2交代制が合うかもしれません。どちらの働き方が自分に合っているか、1回あたりの勤務時間とシフト回数のバランスで考えてみましょう。

仮眠の取り方

夜勤中の仮眠の取り方も、2交代制と3交代制で違いがあります。

2交代制では、1時間~3時間のまとまった仮眠が取れることが多く、この時間でしっかり休息を取ることが、長時間の勤務を乗り切るうえで重要です。

3交代制では、夜間の勤務であるものの、勤務時間が8時間と短いため、休憩時間のみで仮眠時間は設けられていないのが一般的です。そのため、短い休憩時間でいかに効率良くリフレッシュするかがカギとなります。

関連記事:看護師の夜勤の休憩時間は?過ごし方と十分に休める職場の4つの特徴

夜勤明けの時間の使い方

2交代制では、夜勤が朝9時に終わるため、その後の時間を自由に使えるのが大きな利点です。趣味に打ち込んだり、ゆっくり休養したりと、プライベートを充実させることが可能です。

3交代制では、深夜勤務や準夜勤務など短いシフトが交互に入るため、生活リズムが乱れやすく、まとまった休養や自由時間の確保が難しいと感じる人もいます。

どちらの働き方が自分に合っているか、深夜勤務終わりの時間をどう使いたいかを考えてみましょう。

初任者への導入のしやすさ

一般的に、新卒看護師や異動してきたばかりでその病棟に慣れていない看護師にとっては、1回の勤務時間が短い3交代制の方が夜勤に入りやすいといわれています。

これは、勤務時間が短いことで緊張感が持続しやすく、業務内容も段階的に覚えやすいためです。

新しく夜勤に入る看護師が無理なく業務に慣れ、自信をつけていくために、まずは3交代制から夜勤に挑戦するのも一つの方法です。

看護師の2交代制夜勤の明けにおける過ごし方の注意点

2交代制の夜勤明けは、心身ともに疲労している状態です。身体を労わる時間として使えるように、いくつかの点に注意して過ごすことが大切です。

  • 夜勤明けで寝すぎない
  • 夜勤明けに予定を詰め込みすぎない
  • カフェインの摂取は夜勤の前半くらいまでに抑える
  • ストレッチや散歩で身体を動かす

それぞれのポイントを見ていきましょう。

夜勤明けで寝すぎない

夜勤明けは「長時間、仕事を頑張ったから、たくさん寝たい」と思う看護師は多いようです。

ただし、夜勤明けに長時間寝てしまうと、体内時計が狂い、夜の睡眠に影響して、かえって生活リズムが乱れる原因になります。

夜勤明けは、数時間程度の仮眠にとどめ、夜になっていつもどおりに寝るのがおすすめです。

夜勤明けに予定を詰め込みすぎない

夜勤明けは身体の疲れを癒す大切な時間です。必ずしもじっとしていなければいけないわけではありませんが、無理をすると翌日の体調に影響が出ることもあるため、自分の体調や疲れ具合と相談しながら、ゆったり過ごす時間もぜひ確保してみてください。

例えば、体力をあまり使わずリラックスできるこんな過ごし方もおすすめです。

  • 家で映画を観る
  • ゆっくりお風呂に入る
  • 近所のカフェで本を読む

夜勤明けは休息の日とし、無理のない範囲で過ごしてください。

カフェインの摂取は夜勤の前半くらいまでに抑える

夜勤中に眠気を覚ますためにカフェインを摂取するのは有効な手段です、

ですが、夜勤の後半に摂りすぎると、明け方の睡眠を妨げる可能性があります。仮眠前にも避けるようにしてください。

カフェインには覚醒作用があり、寝る前に摂取すると寝つきが悪くなります。そのため、夜勤明けにスムーズに眠れるように、カフェインの摂取は夜勤の前半までにとどめましょう。

ストレッチや散歩で身体を動かす

軽いストレッチや散歩など、適度に身体を動かすことは血行を良くし、心身のリフレッシュや体内時計の調整に役立ちます。

たとえば、夜勤明けに自宅でストレッチをしたり、天気の良い日に近所を30分ほど散歩したりするだけでも、気分転換になり、質の良い睡眠が期待できます。

看護師の2交代制夜勤についてのよくある質問

ここでは、2交代制夜勤について、よく寄せられる質問とその回答をまとめました。これらの疑問を解消することで、2交代制夜勤に対する理解が深まり、安心して勤務に臨めるでしょう。

Q1:看護師の2交代制の仮眠時間はどのくらいですか?

施設の規定や人員配置の状況によって異なりますが、一般的には1時間から3時間くらいの仮眠時間が設けられていることが多い現状です。

これは、看護師が心身を休ませ、安全に業務を遂行するために必要な時間と考えられています。

ただし、患者さまの状態の悪化や緊急入院の受け入れなどがあると、仮眠中でも対応が求められるため、ゆっくり休息できるとは限りません。

Q2:看護師の夜勤回数は2交代制だとどのくらいですか?

日本看護協会「2024年病院看護実態調査報告書」による、1ヶ月あたりの2交代、3交代それぞれの夜勤回数は次のとおりです。

  • 2交代制:4.8回
  • 3交代制:7.4回

2交代制は1回の勤務時間が長いため、3交代制に比べて夜勤の回数は少なくなる傾向があります。ただし、これはあくまで平均的な回数であり、医療機関や病棟によって異なる場合があります。

まとめ:看護師の2交代制夜勤の時間帯は16:00~翌朝9:00!自分に合った働き方を選択しよう

2交代制の夜勤は、一般的に16:00から翌朝9:00までと長時間勤務である分、休日が多くなる特徴があります。

しかし、体力的な負担や生活リズムの乱れといった側面も理解しておく必要があります。

最終的には、自分のライフスタイルやキャリアプランに合わせて、最適な働き方を選ぶことが重要です。この記事が、その判断の一助となれば幸いです。

<参考サイト・文献>

2024年病院看護実態調査報告書|日本看護協会

2023年病院看護実態調査報告書|日本看護協会

健康づくりのための睡眠ガイド 2023|厚生労働省

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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