夜勤看護師の食事における4つのポイント!おすすめのメニューや注意点

夜勤明けの「もうクタクタ…」そんな悩み、ありませんか?
夜勤看護師の体調管理で実は一番大切なのが、食事の工夫です。
消化器系の負担、血糖値コントロール、眠気対策、疲労回復…たった4つのポイントを意識するだけで、夜勤がグッとラクになります。
この記事では現役看護師の視点から「明日から実践できる食事術」を徹底解説します!
夜勤看護師の食事における4つのポイント
夜勤中の食事は、日中の食事とは異なる視点での注意が必要です。ここでは、夜勤中の食事において、看護師が意識しておきたいポイントを掘り下げて解説します。
- 夜間の消化器系への負担を軽減するため消化に良いものを選ぶ
- 眠気知らずで働くために!血糖値コントロールのコツ
- 疲労回復や健康維持のため必要な栄養素をバランス良く摂る
- 体内時計への影響を最小限にするため適切なタイミングで摂る
これらのポイントを理解し、日々の食事に取り入れることで、夜勤を乗り切る手助けになるでしょう。
夜間の消化器系への負担を軽減するため消化に良いものを選ぶ
夜間は、身体は休息モードへと移行し始め、消化器官の活動も日中に比べて緩やかになります。そのため、夜勤中に摂取する食事は、できるだけ消化に優しいものを選ぶことが大切です。
消化に時間がかかる脂っこい料理や、食物繊維を多く含む食材は、胃腸に負担をかけ、不快感を引き起こす可能性があります。
代わりに、おかゆやうどん、温野菜のスープなど柔らかく消化の良い食事を選ぶことで、夜間の胃もたれを防ぎ、集中力を維持しながら業務に取り組めるでしょう。
眠気やだるさを防ぐため血糖値の急激な上昇を避ける
夜勤中に襲ってくる眠気やだるさの原因のひとつに、血糖値の急激な変動があげられます。
厚生労働省「交代制勤務者の食生活に関する留意点」によると、夜間遅い時間での食事は血糖値の増加を引き起こしやすく、肥満や糖尿病の発症のリスクを高めるとされています。
とくに、ご飯や菓子パン、麺類といった主食のみの食事は血糖値の上昇につながりやすく、その後の急降下によって眠気や集中力の低下を招きやすいです。
したがって、夜勤中の食事では、血糖値の上がりやすい食品は控えめにすることで、患者さまに安全なケアを提供できるでしょう。
疲労回復や健康維持のため必要な栄養素をバランス良く摂る
夜勤は、昼夜逆転の生活によるリズムの乱れに加え、体力も必要となるため、疲労が蓄積しやすい働き方です。
そのため、主菜(魚や肉などたんぱく質がおもな料理)と副菜(野菜がおもな料理)を組み合わせて、バランスの良い食事にしましょう。
また、お菓子やおやつを摂りすぎずに、乳製品や果物などのバランスも考えることが大切です。
体内時計への影響を最小限にするため適切なタイミングで摂る
夜勤中の食事のタイミングは、体内時計に影響を与える可能性があります。
深夜に重い食事を摂ると、消化に時間がかかり、睡眠の質の低下を招いたり、身体のリズムを狂わせたりする原因になりがちです。また、現場の状況から休憩時間を十分に取れず、慌てて食事を済ませることがあるかもしれません。
できるだけ規則正しく、夜勤のない日と同じような食生活のパターンにすることが重要です。1日2食に減るケースもあるようですが、可能な限り1日3食を心がけて、夜勤による影響を最小限にしましょう。
夜勤看護師の食事の注意点とおすすめのメニュー【タイミング別】
夜勤中の食事は、いつ、何を食べるかによって、その効果は大きく変わってきます。勤務前はエネルギーを蓄え、勤務中は眠気を防ぎ、勤務明けは疲労回復を促すような食事を心がけることが大切です。
- 夜勤前の食事の注意点とおすすめのメニュー
- 夜勤中の食事の注意点とおすすめのメニュー
- 夜勤明けの食事の注意点とおすすめのメニュー
夜勤の各時間帯における食事の注意点と、それぞれのタイミングにおすすめのメニューを紹介します。ただし、夜勤形態や看護師の身体の状況はさまざまであり、特定のメニューの提示は難しいといえます。
ここで紹介するメニューはあくまでも一例として、あなたの体質や勤務状況に合わせて無理なく実践してみましょう。
夜勤前の食事の注意点とおすすめのメニュー
夜勤前の食事は、これから始まる長時間の勤務に備えて、エネルギーをしっかりと蓄えておくために大切です。
しかし、満腹になりすぎると勤務中に眠気を感じやすくなるため、腹八分目を意識しましょう。さまざまな食品をバランス良く摂ることが理想的です。
注意点 | おすすめのメニュー |
・脂っこい料理は消化に時間がかかるため避ける ・食べ過ぎは眠気の原因になるため控える | ・消化が良くエネルギーになりやすいうどんやそば ・高タンパク質でヘルシーな、鶏むね肉のソテーと野菜 |
夜勤中の食事の注意点とおすすめのメニュー
夜勤中は、どうしても眠気を感じやすいため、血糖値を急激に上げない食事を心がけることがコツです。
また、夜間に重い食事を摂ると、消化不良を起こしやすく、体調不良の原因になったり、仮眠をする際に眠れなくなったりすることもあります。少量で効率よく栄養を摂取できるようなメニューを選ぶと良いかもしれません。
注意点 | おすすめのメニュー |
・血糖値を急激に上げる甘いものや炭水化物に偏らない ・胃腸に負担をかけないよう、少量で済ませる | ・高タンパク質で満腹感が持続するサラダチキンやゆで卵 ・消化が良くビタミン豊富なヨーグルトやフルーツ |
夜勤明けの食事の注意点とおすすめのメニュー
夜勤を終えた身体は、疲労が蓄積しています。そのため、夜勤明けの朝ご飯は、疲労回復を促し、睡眠の準備を整えることを意識してください。
しかし、すぐに眠りたいという方もいるため、手軽に食べられるものも選択肢に入れると良いでしょう。
注意点 | おすすめのメニュー |
・消化に時間がかかる脂っこいものは避ける ・睡眠を妨げる可能性があるカフェインの摂りすぎに注意する | ・消化が良く水分補給もできる、温かいスープや味噌汁 ・良質なタンパク質を手軽に摂れる、卵料理 |
夜勤看護師が避けたい食事や食品
夜勤中に摂取すると、体調不良を引き起こしたり、眠気を増強させたりする原因になる食事や食品があります。これらの食品をできるだけ避けることで、夜勤中のパフォーマンスの維持に期待できます。
- 脂っこいもの
- 甘いもの
- カフェインが含まれているもの
それぞれの注意点をみていきましょう。
脂っこいもの
揚げ物や、バラ肉のような脂身の多い肉料理は、消化に時間がかかります。
夜間は消化器官の働きが鈍くなるため、これらの食品を摂取すると、胃もたれや消化不良を引き起こし、不快感によって業務に集中できなくなるリスクがあります。
夜勤中は、できるだけあっさりとした、消化の良い食事を選ぶように心がけましょう。
甘いもの
ケーキやチョコレート、清涼飲料水などの甘い食品は、摂取すると血糖値が急激に上昇します。
その後、血糖値は急降下するため、強い眠気や倦怠感を引き起こしやすく、夜勤中の集中力を低下させる原因となります。
疲れていると夜食に甘いものが欲しくなったり、休憩時間にお手軽に取れるスナック菓子が好まれたりするかもしれませんが、できるだけ控えましょう。
カフェインが含まれているもの
厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」によると、コーヒーや紅茶、エナジードリンクなどに含まれるカフェインには、一時的に眠気を軽減するが、過剰摂取やタイミングによっては睡眠の質に悪影響があるとされています。
カフェインを過剰に摂取することで、健康に悪影響をおよぼすリスクがあるため、夜勤中に眠気を感じた場合は、カフェインに頼るのではなく、短い仮眠を取るといったほかの方法を試してみましょう。
夜勤看護師の疲労回復におすすめの栄養素と食材
夜勤による疲労や、不規則な生活による健康への影響を軽減するためには、さまざまな栄養素を意識して食事に取り入れることが効果的です。
- ビタミンB群
- α-リポ酸
- クエン酸
- コエンザイムQ10
これらの栄養素を摂取することで、疲労回復を促進し、夜勤を乗り切れるでしょう。
ビタミンB群
ビタミンB群は、エネルギー代謝に不可欠な栄養素であり、疲労回復に役割を果たします。
- 豚肉
- さけ
- ほうれん草
これらの食材を積極的に食事に取り入れることで、夜勤中のエネルギー不足を補助し、疲労感を軽減する効果が期待できます。
α-リポ酸
α-リポ酸は、体内でエネルギーを作り出すのを助ける働きがあり、疲労回復に役立つといわれています。また、病気や老化の原因にもなる酸化を防ぐ効果も期待できます。
- レバー
- ブロッコリー
- トマト
これらの食材を意識して食事に取り入れることで、夜勤による疲労感の軽減をサポートできる可能性があります。
クエン酸
クエン酸は、エネルギーを作り出すサイクルにかかわる成分で、疲労の原因となる乳酸の分解を助ける働きがあるといわれています。酸味があり、さっぱりとした味わいが特徴です。
- レモン
- 梅干し
- お酢
これらの食材を食事や飲み物に取り入れることで、疲労回復を助ける効果が期待できます。レモン水や梅干しを使った料理などがおすすめです。
コエンザイムQ10
コエンザイムQ10は、細胞内でエネルギーを作り出すのを助ける働きがあり、疲労回復に役立つと考えられています。また、身体の老化を防ぐ効果も期待されています。
- イワシ
- 牛肉
- 大豆
これらの食材を日々の食事に取り入れることで、夜勤による疲労感の軽減をサポートできるかもしれません。
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夜勤看護師の食事に関するQ&A
夜勤中の食事に関して、看護師からよく寄せられる疑問点について、具体的に答えていきます。
Q1:太らないようにしたいのですが食事で気をつけることはありますか?
看護師のなかには、夜勤中の食事が太る原因になるのではないかという悩みを抱えている方もいるでしょう。
夜間遅い時間での食事は血糖値の増加を起こし、肥満や糖尿病の発症のリスクを高める可能性があるとされています。
そのため、高カロリーな食品や、脂質の多い食事は控え、野菜やタンパク質を中心としたバランスの取れた食事を心がけましょう
また、夜勤の勤務状況によっては日勤よりも活動量が落ちる恐れがあるため、摂取カロリーが消費カロリーを上回らないように意識することが大切です。
Q2:夜勤明けはコンビニエンスストアで済ませますがおすすめの食品はありますか?
夜勤明けは、手軽に食事を済ませたいという看護師も多いでしょう。
コンビニエンスストアでも、栄養バランスを考慮した食品を選べます。たとえば、サラダチキンや焼き魚、野菜スープなどがおすすめです。
揚げ物や菓子パンなど、糖分や油分の多い食品はなるべく避けてください。
Q3:夜勤中は食事を取るタイミングがありますか?
夜勤中は看護師も食事を取るタイミングがあります。
ですが、夜勤中の食事のタイミングは、勤務先の病院や施設のルール、その日の業務状況など病院の事情によって異なります。
一般的には、患者さまの食事が落ち着いた時間帯に看護師も食事の休憩に入ることが多いようです。
関連記事:看護師の夜勤時間はどれくらい?夜勤のスケジュールやメリット・デメリット
まとめ:夜勤看護師はタイミングによって食事メニューを見直して体調を整えよう
夜勤で働く看護師にとって、食事は体調を整え、日々の業務をより安全に、健康的におこなうために重要です。
夜勤という不規則な勤務体系だからこそ、食事の内容やタイミングを意識的に見直すことで、身体の負担を軽減し、より良いコンディションで業務に取り組めるでしょう。
ぜひ、今回の記事で得た知識を活かして、明日からの夜勤の食事を工夫してみてください。
<参考サイト・文献>

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