50代看護師で20年ブランクがある際の復職への悩み!働きやすい職場を紹介

公開日:2025/06/11 更新日:2025/06/11
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「50代看護師で20年ブランクがあっても復帰できるのかな?」「歳を重ねても復帰しやすい職場を知りたい」

長年のブランクを経て、看護師として再び現場に戻る――そんなとき、誰しもが感じるのが不安や戸惑いかもしれません。仕事の内容や医療の進化への追いつき、体力面や家庭との両立、そして新しい職場の人間関係……。

でも、安心してください。復職を成功させた看護師は実際に多く、その多くが「もっと早く動けばよかった」と口にします。

この記事では、同じような悩みを抱える50代看護師が、自信を持って復職できるような働き方や職場選びのヒントをお届けします。これまでの経験を活かせる場所で、自分らしく働く未来を描いてみませんか?

50代看護師で20年ブランクがある際の復職への悩み5つと対処法

50代で20年のブランクを経て復職を考える際、さまざまな不安を感じがちです。

  • 仕事が覚えられない
  • 新しい医療知識やスキルについていけない
  • 家庭と仕事を両立できない
  • 体力が続かない
  • 職場にうまく馴染めない

これらの悩みを具体的に見ていき、解決の糸口を探っていきましょう。

仕事が覚えられない

長年のブランクで業務内容や看護技術を忘れてしまっていないか、不安に思う方も多いです。しかし、看護師としての土台はしっかり残っていることがほとんど。最初は戸惑いがあっても、復職支援制度や研修に参加すれば、少しずつ感覚を取り戻せます。

新しい医療知識やスキルについていけない

ブランクのある看護師にとって、医療の進歩に追いつくのは容易ではありません

とくに、20年という長いブランクがあると、これらの新しい知識やスキルを改めて習得することに、不安を感じるのは当然といえるでしょう。

医療現場では、新しい治療法や薬剤、ICTツールの導入が進んでいます。復職にあたっては、最新情報にキャッチアップする努力が求められますが、オンライン講座やブランク対応セミナーなどの学習手段も豊富にあります。大切なのは「学び直す意欲」です。

家庭と仕事を両立できない

50代の看護師は、家庭と仕事の両立に不安を感じやすい傾向にあります。

子育てが一段落したとしても、今度は親の介護といった新たな家庭での役割を担う方も少なくありません。厚生労働省「令和5年雇用動向調査結果の概況」の調査によると、個人的な理由で離職した人のうち「介護・看護」をきっかけに退職した人の割合は次のとおりです。

区分男性女性
50~54歳1.2%4.9%
55~59歳1.6%3.4%
全年齢の平均0.4%1.3%

参考:令和5年雇用動向調査結果の概況|厚生労働省(離職理由の個人的理由「介護・看護」を一部抜粋して作成)

全年齢の平均と比較すると、男女ともに「介護・看護」で退職する割合は高くなっていますが、とくに女性が高くなっていることがわかります。

そこで、勤務時間や働き方の柔軟性が鍵となります。

時短勤務や日勤のみの職場など、自分の生活スタイルに合う勤務先を選ぶことで無理なく両立できます。

体力が続かない

20年というブランクのある50代の看護師の方にとって、体力が続くかどうかは気がかりでしょう。

夜勤のある職場や常に動き回る必要がある忙しい部署では、体力的な負担がより一層懸念されます。夜勤や立ち仕事の多さに不安を感じるのは自然なことです。ですが、外来やデイサービス、健診センターなど、体力負担が比較的少ない働き方も選べます。面接時には業務量や休憩体制についても確認しましょう。

関連記事:看護師が50代で転職するのは難しい?転職しやすい職場や注意点の解説

職場にうまく馴染めない

久しぶりの職場復帰では、新しい環境に馴染めるかどうか、誰しもが不安に感じるものです。

とくに、職場の人間関係や雰囲気に溶け込めるか、気の合う仲間はできるのか、というのは大きな悩みになりがちです。

年齢の違いやブランクへの引け目を感じる方もいますが、「ブランク歓迎」「50代以上活躍中」などの職場では、年齢に配慮したサポート体制が整っています。見学や面談で職場の雰囲気を感じることも大切です。

50代看護師で20年ブランクがある際の復職に向けた準備

20年のブランクを経て復職するには、事前の準備が大切です。

  • 講習会やセミナーに参加する
  • 書籍やアプリで知識をアップデートする
  • 家族と相談し、復職に対する理解を得る

これらの準備を丁寧におこなうことが重要です。

厚生労働省「令和5年雇用動向調査」では、介護や看護を理由に退職する割合は、全年齢平均より50代女性で顕著に高い傾向が示されました(50~54歳女性4.9%)。

一方で、医療・福祉業界の離職率は14.6%と全産業平均(15.4%)をやや下回っており、安定した就業が可能な分野でもあります。介護職の離職率も過去10年間で改善傾向にあり、働きやすい職場づくりが進んでいます。

あなたの経験は、看護の現場で必ず求められています。 まずは一歩、できることから始めてみましょう。

関連記事:看護師のブランクは何年まで良いの?不安解消の方法6つと復職のポイント

50代看護師で20年ブランクがあっても働きやすい職場

50代で20年のブランクがある看護師が職場復帰を考える際、体力的な負担や新しい医療知識への不安を感じることは自然なことです。

しかし、これまでの経験を活かし、自分に合った働き方を見つけることは可能です。ここでは、50代のブランクのある看護師の方にとって働きやすいと考えられる職場をいくつか紹介します。

  • 訪問看護ステーション
  • クリニック
  • 病院の外来
  • 健診センター
  • デイサービス
  • 献血センター

それぞれの職場の特徴を理解し、あなたの希望やライフスタイルに合った職場を見つけるための参考にしてください。

訪問看護ステーション

在宅で療養されている方を計画的に訪問し、ケアを提供する訪問看護ステーションは、利用者さま一人ひとりとじっくり向き合いたい方におすすめです。

移動時間やスケジュール調整など病院勤務とは異なる側面もありますが、利用者さまの生活を支えるやりがいを感じられるでしょう。

体力的な負担についても、相談しやすい傾向です。訪問看護師として、自分のペースで地域医療に貢献できる働き方を見つけたい方は「NsPaceCareer」を活用してみてください。訪問看護に特化した求人サイトであり、あなたの希望や条件に合った職場を見つけられるでしょう。

クリニック

おもに外来診療をおこなうクリニックは、夜勤がないため、体力的な負担を軽減したいと考える方にとって働きやすい選択肢のひとつです。

内科や外科、皮膚科など専門分野も多岐にわたるため、これまでの経験や興味に合わせて職場を選べます。経験豊富な50代看護師の方にとって、クリニックは魅力的な職場となるでしょう。

関連記事:クリニック看護師の仕事内容4つ!診療科別の仕事内容とメリットを紹介

病院の外来

病院の外来は、基本的に日勤帯の勤務ばかりとなるため、生活リズムを整えやすい点が特徴です。

外来患者さまの対応や検査の説明、処置の補助など病院内での多様な看護業務を経験できます。

大規模な病院の午前中は多くの患者さまが来院するため、対応が煩雑になりがちですが、急変対応が少ない傾向であるため、ブランクがある看護師に向いています。

健診センター

健康診断や人間ドックなどをおこなう健診センターでは、受診者さまの健康状態の確認や問診、採血などの看護業務が中心となります。

土日祝日が休みの施設も多く、ワークライフバランスを重視しやすいため、家庭との両立をしたい50代看護師の方にとって魅力的な職場です。

ナースコール対応や検査室への搬送などの業務は少ないため、落ち着いた環境で患者さまに向き合ってケアができるでしょう。

デイサービス

高齢者が日中に通うデイサービスでは、看護師は次のような業務をおこないます。

  • バイタルサインのチェック
  • 服薬管理
  • レクリエーションのサポート

利用者さまの健康管理と日常生活の支援がおもな業務です。体力的な負担がある50代看護師の方にとっても、ブランク明けで働きやすい職場といえるでしょう。

関連記事:デイサービスの看護師はどんな仕事?給料や働くメリットデメリットを紹介

献血センター

献血に来られた方の健康状態を確認するための問診やバイタルサインのチェック、そして採血業務がおもな業務です。

特別な医療処置は少ないため、ブランクのある50代看護師の方でも比較的スムーズに業務に慣れることができるでしょう。

日勤が中心で、規則的な勤務体系であるため、安定した働き方を希望する看護師におすすめです。

50代看護師ならではの強み

50代の看護師の方は、長年にわたる臨床経験を通じて、確かな知識や熟練した技術だけでなく、豊かな人間性も磨き上げてきました。これらの積み重ねは、医療現場において役立つでしょう。

  • 臨床経験が豊富である
  • 管理業務やリーダー業務に対応できる
  • 患者さまから安心感を抱かれやすい
  • 若手看護師を教育できる

再就職や転職の際には、これらの強みを積極的にアピールすることで、あなたの魅力を伝えられるため採用率アップが期待できます。50代だからこそ発揮できる強みに焦点を当てていきましょう。

臨床経験が豊富である

長年にわたり多様な症例や多くの患者さまに対応してきた経験は、現場で活用できる知識と判断力につながります。

緊急時や予期せぬ状況においても、培ってきた経験にもとづいて適切に対応できるため、現場において強みとなります。この豊富な経験は、周囲の医療従事者にとっても頼りになる存在となるでしょう。

管理業務やリーダー業務に対応できる

これまでのキャリアのなかで、チームをまとめて後輩の指導育成に携わってきた経験がある50代看護師の方もいるでしょう。

50代の看護師の方は、その経験から、メンバーの能力を引き出し、チーム運営をスムーズにおこなうための管理能力やリーダーシップを発揮できます。

職場においては、チームを引っ張り、質の高い医療サービスの提供に貢献できるため、中核的な存在として重宝されます。

患者さまから安心感を抱かれやすい

50代の看護師の方の落ち着いた態度や丁寧な言葉遣いは、患者さまに安心感と信頼感を与えます。

人生経験の豊富さから、患者さまの不安な気持ちや痛みに寄り添い、共感することで、精神的なサポートもおこなえるでしょう。

患者さまとの良好なコミュニケーションを築けることは、大きな強みです。

若手看護師を教育できる

豊富な臨床経験や知識を、次世代を担う若手看護師に伝えることは、50代の看護師の方の大切な役割のひとつです。

実践的な指導を通して、若手看護師の成長をサポートし、医療の質向上につなげられます。

教育者としての経験は、自身の知識や技術の再確認にもつながり、更なる成長の機会となるでしょう。50代看護師の方ならではの指導力は、職場の未来を育むうえで欠かせません。

50代看護師で20年ブランクがある際に求人を探すコツ

20年のブランクを経て復職を目指す50代の看護師の方にとって、求人選びは重要です。これまでの経験を活かし、安心して働ける職場を見つけるためには、ポイントを押さえておく必要があります。

  • これまでの経験を活かすことができる職場を探す
  • 「50代・60代看護師が活躍中」の職場を探す
  • 「ブランクOK」の職場を探す
  • 施設見学・病院見学ができる職場を探す

希望やスキルに合った職場を見つけるための具体的なヒントを紹介します。効率的に求人を探し、スムーズに復職しましょう。

これまでの経験を活かすことができる職場を探す

復職を円滑に進めるためには、これまでに培ってきた専門知識や看護スキルを活かせる職場を選ぶことが賢明です。

たとえば、特定の診療科での経験が長ければ、その経験が活かせるクリニックや病院を探してみましょう。

また、高齢者看護の経験があれば、訪問看護ステーションや有料老人ホームを検討するなど、自身の強みを活かせる職場を選ぶことで、自信を持って業務に取り組めます。

「50代・60代看護師が活躍中」の職場を探す

50代看護師の方が働きやすい職場を見つけるためには、同じ年代の看護師が多く活躍している病院や施設を選ぶことが重要です。

このような職場は、年齢に対する理解や配慮があり、50代看護師も安心して働ける環境であるからです。

また、ブランクのある看護師へのサポートも期待できます。求人情報や職場の雰囲気を事前に確認し、同年代の仲間がいる職場で新たなキャリアをスタートさせましょう。

「ブランクOK」の職場を探す

求人情報のなかには「ブランクOK」と明記されているものがあります。

ブランクがある看護師の復職を歓迎し、サポート体制を整えている可能性があります。

このような職場を選ぶことで、復職に対する不安を軽減し、安心して新しいスタートを切れるでしょう。求人を探す際には、これらのキーワードに注目してみることをおすすめします。

施設見学・病院見学ができる職場を探す

入職後のミスマッチを防ぐためには、職場の雰囲気や実際の業務内容を自分の目で確認することが有効です。

施設見学や病院見学の機会を積極的に利用してください。実際に職場の環境を確認することで、働くイメージが湧きやすくなり、自分に合った職場かどうかを判断できます。

また、見学の際には、気になる点を質問する機会もあるため、うまく活用すると不安なく復職できるでしょう。

50代看護師で20年ブランクがある際のよくある質問

50代で20年のブランクがある看護師の方が復職を考える際、多くの方が抱く疑問についてお答えします。不安を解消し、前向きな気持ちで復職への一歩を踏み出しましょう。

Q1:50代看護師で20年ブランクがあると「仕事ができない」「使えない」と言われますか?

決してそのようなことはありません。あなたのこれまでの経験は、無駄ではありません。新しい知識や技術を学ぶ意欲があれば、復職後も活躍できるでしょう。

Q2:ブランクが30年あっても復職できますか?

30年のブランクがあっても復職は可能です。大切なのは、看護師として再び働きたいという気持ちと、新しいことを学ぶ意欲です。

まとめ:50代看護師で20年ブランクがあっても復職できる!復職しやすい職場を選んで理想の働き方を手に入れよう

50代で20年のブランクがあっても、看護師として活躍することは可能です。

あなたのこれまでの経験と強みを活かし、働きやすい職場を選ぶことで、充実した看護師生活を送れるでしょう。

この記事が、あなたの復職への一歩を踏み出す勇気となることを願っています。

<参考サイト・文献>

令和5年雇用動向調査結果の概況|厚生労働省

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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