看護師10年目で「仕事ができない」と悩む7つの理由!解決策も紹介

公開日:2025/04/14 更新日:2025/04/14
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「看護師として10年目を迎えるのに仕事ができない…」「10年目で仕事ができないときの解決方法ってあるの?」

このように悩んでいる方はいませんか。

10年目の看護師は、看護業務だけでなく新人への教育やリーダー業務などさまざまな役割を任される機会が増えます。責任ある立場となることも増え、心身への負担が大きくなる時期でもあるでしょう。

この記事では、看護師10年目を迎えた方が「仕事ができない」と悩む理由と、乗り越える方法をご紹介します。看護師10年目の不安を解消し、自信を取り戻しましょう。

10年目看護師が「仕事ができない」と感じる理由

看護師10年目を迎え、仕事に自信がついてくる時期に「仕事ができない」と感じると、将来への不安にもつながるでしょう。

ただし「仕事ができない」と感じるのは単なる能力不足ではなく、次のようにさまざまな要因が重なっていることがあります。

  • 業務の役割や負担が増える
  • 周囲からの期待値と現実との間にギャップがある
  • 上司や後輩とのコミュニケーションが複雑になる
  • 変化への対応力が必要とされる
  • 仕事に対するモチベーションが低下する
  • 働き方や環境が変化する
  • ライフイベントとの両立が難しい

それぞれの理由を詳しく見ていきましょう。

業務の役割や負担が増える

10年目の看護師に求められる役割には、次のようなものがあります。

役割ポイント
リーダーシップチームの運営や若手の教育にかかわる役割
管理能力スケジュールや運営の管理、人材教育など幅広い管理業務の役割
委員会・広報活動院内だけでなく看護協会などの院外に関する活動への参加

このように、看護業務以外にもさまざまな役割を任されることがあり、その負担やストレスから「仕事ができない」と感じる可能性があります。

周囲からの期待値と現実との間にギャップがある

10年目の看護師は、経験が豊富でベテランの域に達するというイメージがあるかもしれません。

ただし、周囲からの期待値が上がる一方で、10年目でも自分のスキルや知識が追いついていないと感じている方もいるでしょう。

周囲の期待を背負いながら働くなかで、うまくいかないことがあると「仕事ができない」と感じることがあります。

上司や後輩とのコミュニケーションが複雑になる

10年目の看護師は、上司と後輩の間を取り持つ場面が増えがちです。その際に、両者の板挟みに合い、コミュニケーションの難しさに直面することがあります。

コミュニケーションがうまくとれず、ときには業務に支障が出て、ミスにつながる恐れもあります。このようなことが重なると「仕事ができない」と思うかもしれません。

変化への対応力が必要とされる

医療技術や知識は年々変化するため、看護師にはその変化に対応する能力が求められます。たとえば、新しいシステムの導入により、機器の使い方に慣れない間は業務がスムーズに進まないことがあるでしょう。また、看護技術においても、新人が看護学校で学んできたことと、10年目の看護師が学んできた知識が異なることがあります。

このような医療や看護の知識・技術の変化についていけず「仕事ができない」と悩む方がいるかもしれません。

仕事に対するモチベーションが低下する

10年という長年の業務による疲労やマンネリから「自分はこのままで良いのだろうか」「今後、何を目標に頑張れば良いのだろうか」などと目標を見失ってしまうケースがあります。

2021年のナースセンターの調査によると、キャリア10年前後を迎える30代の看護師の退職したい理由に「看護職の他の職場への興味」と「看護職以外の他の職場への興味」が上位に挙がっています。

キャリアの停滞感から仕事に対するモチベーションが低下し、仕事に身が入らずミスを招くかもしれません。ミスが続くと「仕事ができない」と感じる理由につながります。

働き方や環境が変化する

10年目の看護師であっても、配属部署や担当業務が変わったり、中途採用で転職したりすると、新しい知識や技術が必要です。環境の変化により「仕事ができない」と感じる方もいるでしょう。

また、長時間の労働や人員不足による業務への負担、人間関係の悪さなども仕事へのパフォーマンスの低下につながります。

このように、周囲の環境の変化も「仕事ができない」と感じる要因になることがあります。

ライフイベントとの両立が難しい

看護師10年目にあたる30代は、女性では結婚や出産、子育てなどライフステージの変化を迎えることが多い傾向です。

仕事と家庭との両立が難しい場面に遭遇すると「仕事ができない」と感じることがあるでしょう。

「仕事ができない」と言われる看護師の特徴

ここでは、周囲から「仕事ができない」と思われる看護師の特徴をご紹介します。

特徴ポイント
知識や技術が未熟である・基礎的な医学知識や看護技術の理解が曖昧な状態である
・緊急時の判断力や対応力が不足している
・患者さんの状態観察が不十分で、異常の早期発見が遅れる
業務における姿勢が好ましくない・仕事の優先順位がつけられず、効率が悪い
・報告、連絡、相談が不足している
・ミスが多い、同じミスを繰り返す
周囲とのコミュニケーションが不足している・患者さんや家族への説明が分かりにくく、一方的である
・医師や他のスタッフとの連携がうまくできない
・言葉遣いや態度が患者さんや同僚に不快感を与える
スタッフとしての意識が不足している・責任感を持てず、自分のミスを認めない
・受け身で、指示待ちの姿勢が強い
・周囲の意見を聞き入れない

このような特徴を知っておくと、自身をふり返るポイントにもなります。参考にしてみてください。

10年目看護師の「仕事ができない」を乗り越えるための方法

10年目の看護師の「仕事ができない」という悩みを乗り越えるためには、次のような方法があります。

  • 自分の現状を見つめ直す
  • 具体的な目標を設定する
  • スキルや知識をアップデートする
  • 周囲に相談する
  • 働き方を見直す
  • 自分のキャリアを考える

それぞれ詳しく見ていきましょう。

自分の現状を見つめ直す

自分の強みや弱みを客観的に見つめ直すために、以下のことを書き出してみましょう。

  • 業務における自身の得意なこと
  • 業務における自身の苦手なこと
  • 「仕事ができない」と感じた場面

「仕事ができない」と感じた場面では、原因を分析するために「以前はできていたのか」「何ができなかったのか」と詳しく書き出してみてください。業務日誌をつけるのもおすすめです。

そして、書き出した結果をさらに深めましょう。たとえば「またできるようにするためには、何が必要なのか」「できなかったことをできるようになるために、どのような努力やサポートが必要なのか」などです。

「仕事ができない」を克服するために必要な行動を具体的に挙げると、次のステップに進みやすくなります。

具体的な目標を設定する

自分の現状を把握し、課題を明確にしたら、具体的な目標を設定してみましょう。

たとえば「〇〇の手順をスムーズにできるようになる」「指示受け時には指差し確認し、ミスを減らす」など、スモールステップの目標の設定が大切です。ひとつずつクリアすると、成功体験が積み重ねられ、モチベーションの向上にもつながります。

目標を設定したら、定期的に業務をふり返り「できたこと」「できなかったこと」「改善点」「目標達成度」などを記録してみてください。少しずつでも、続けてみるのがポイントです。

記録した経過を見返すと「以前と比べてこれだけできるようになった」と成果を、目で見て確認できます。日々の積み重ねが、結果的に大きな成長につながり「仕事ができない」という悩みを克服するきっかけになるでしょう。 

スキルや知識をアップデートする

スキルや知識のアップデートは、看護師として働くうえで欠かせないものです。

医療や看護に関する最新のスキルや知識を得るために、マニュアルやガイドラインで学ぶ機会を作ってみましょう。また、参考書を読んだり、セミナーや研修に参加したり、医師や先輩看護師に質問して学んだりする方法もあります。

これらは、コミュニケーションをとるきっかけにもなりおすすめです。

周囲に相談する

「仕事ができない」とひとりで思い悩むとストレスになるため、周囲への相談も大切です。家族や友人、同僚など、信頼できる人に話してみてください。ほかにも、SNSやオンラインコミュニティでは、自分と同じように悩む仲間と出会えたり、相談したりできるため、心が軽くなるかもしれません。

また、看護協会やキャリアセンターに相談する方法もあります。自分のキャリアについて、専門的な立場からアドバイスを受けられるでしょう。

働き方を見直す

家庭やプライベートの影響で業務に支障があり「仕事ができない」と感じるケースでは、働き方を見直すのもひとつの方法です。

現在、正社員で働いている場合には、次のような選択肢があります。

  • 日勤のみの勤務
  • 夜勤専従
  • パートタイム労働

また、育児中では「育児短時間勤務制度」を設けている職場もあります。さまざまな選択肢から、自分に合った働き方を考えてみましょう。

自分のキャリアを考える

同じ病院や部署において10年経験したうえで「仕事ができない」と感じる場合、自身に適した仕事内容ではない可能性があります。

この機会に自身の興味や得意分野を見つめ直したり、専門性を高めるために職場を変えたりすることも選択肢のひとつです。看護師の資格を活かせる仕事には、病院やクリニックのほかに、次のような場所があります。

  • 訪問看護ステーション
  • 健診センター
  • 高齢者施設
  • 保育園
  • 治験コーディネーター

病院やクリニックなどの医療機関で長年の経験を積み、その経験を活かして在宅医療における訪問看護ステーションに転職し活躍している人もいます。今後、看護師として「どのような場所で」「どんな看護がしたいのか」考えてみましょう。

看護師10年目で「仕事ができない」と落ち込んだときに気をつけたいこと

自分で「仕事ができない」と感じているのは、仕事に対して真面目に向き合っている証拠でもあります。ひとりで抱え込むと精神面への不調につながる可能性があるため、休暇を取得して身体を休め、リフレッシュすることも大切です。

また、自分を過小評価しているケースもあるため、現実を客観的な視点からみてアドバイスをもらうのもおすすめです。とくに、看護師10年の経験があると、病院だけでなく訪問看護ステーションでの活躍も期待できます。

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自信をもって働くために自分のキャリアを見つめなおそう

看護師10年目を迎え「仕事ができない」と感じる理由には、自身の課題だけでなく、職場の環境や業務内容などの要因が関係しているかもしれません。

自分に合った環境や業務でなければ、強みや得意なことが発揮できず、ストレスになる可能性があります。

「仕事ができない」と悩んだときには環境や仕事内容、自分のキャリアを見つめ直したり、周囲の人や専門機関に相談したりしましょう。自信をもって前に進むために、一歩踏み出してみてください。

<参考サイト・文献>

ナースセンター登録データに基づく看護職の求職・求人・就職に関する分析報告書2021年(令和3)年度|ナースセンター

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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