【看護師向け】プラスの資格30選|スキルアップにおすすめの資格を紹介

公開日:2024/11/16 更新日:2024/11/19
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看護師として「さらにキャリアアップを目指したい」「収入を上げたい」「専門性を高めたい」と、プラスの資格取得を検討する方もいるでしょう。

この記事では、看護師が取得できるプラスの資格を30個紹介します。

幅広い分野で役立つものから専門性を高められる資格まで網羅しているので、今後のキャリアプランに役立ててください。

看護師にプラスの資格取得がおすすめの理由

看護師がプラスの資格を取得すると、キャリアアップやスキルアップが期待できるほか、収入アップの可能性も広がります。

資格取得は、キャリアをより充実させるための有効な手段となるでしょう。

ここでは、看護師にプラスの資格取得がおすすめの理由を詳しく解説します。

キャリアアップにつながる

プラスの資格取得は、専門性の向上や職務範囲の拡大によって、キャリアアップにつながります。

たとえば、認定看護師や専門看護師の資格は、特定の分野における高度な知識とスキルを身に付けることが可能です。

より質の高い看護ケアを提供できるようになり、やりがいにもつながります。

また、保健師や助産師の資格を取得すれば、看護師に加えて、それぞれの専門分野で活躍できるようになります。

キャリアの選択肢が広がり、自身の興味や適性に合わせた職場で働けるチャンスも増えるでしょう。

プラスの資格は転職や再就職の際の強みにもなるため、ほかの候補者との差別化が図れ、希望する職場への転職がスムーズになる可能性が高まります。

収入アップが見込める

看護師がプラスの資格を取得すると、収入アップにつながる可能性があります。

専門的な資格をもつ看護師に対して「資格手当」という形で給与に上乗せする医療機関もあります。

たとえば、日本看護協会の「2022 年度 専門看護師・認定看護師に対する評価・処遇に関する調査報告書」によると、専門看護師や認定看護師資格により給料が上がった人の平均額は、以下のとおりでした。

資格給与アップ分の平均額
専門看護師14,471 円
認定看護師11,191 円

参照:日本看護協会|2022 年度 専門看護師・認定看護師に対する評価・処遇に関する調査報告書 p.31

ただし、手当支給の対象や金額は医療機関によっても異なるため、資格取得による収入の変化について、就業規則を確認しておくとよいでしょう。

自分の知見が広がる

プラスの資格取得は、看護師としての専門性を高められるだけでなく、さまざまな領域の知識を得る機会にもなります。

資格取得を通じて得た知識や技術は、患者さまのケアに活かせるだけでなく、看護師自身の成長にもつながります。

新たな視点や考え方を身に付けられると、看護師としての視野が広がり、より質の高い看護を提供できるでしょう。

病院に勤務する看護師におすすめのプラスの資格

病院勤務の看護師におすすめのプラスの資格は、以下2つです。

  • 認定看護師
  • 専門看護師

それぞれの概要や受験資格などを解説します。

1.認定看護師(CN)

認定看護師とは、特定の看護分野において熟練した技術と知識をもつ看護師です。

患者さまへの高度なケアはもちろん、ほかの看護師への指導や相談、多職種連携における調整役も担います。

以下の19分野が、現行の認定看護分野です。

  • クリティカルケア
  • 緩和ケア
  • がん薬物療法看護
  • 在宅ケア
  • 生殖看護
  • 腎不全看護
  • 摂食嚥下障害看護
  • 小児プライマリケア
  • 脳卒中看護
  • 呼吸器疾患看護
  • 心不全看護
  • 皮膚・排泄ケア
  • 感染管理
  • 糖尿病看護
  • 新生児集中ケア
  • 手術看護
  • 乳がん看護
  • 認知症看護
  • がん放射線療法看護

受験資格、受験費用、合格率は以下のとおりです。

受験資格 ・国内における看護師免許の保有
・通算5年以上の実務経験(うち3年以上は認定看護分野の実務研修)
・認定看護師教育機関の入学・修了
受験費用(税込) 51,700円
合格率 90%以上

取得する流れは、以下のとおりです。

  1. 認定看護師教育機関で学ぶ
  2. 認定審査を受け、合格する
  3. 認定証が交付され、名簿に登録される
  4. 5年ごとに更新の書類審査を受ける

資格は5年ごとの更新制で、通過するためには看護実践や自己研鑽の実績を積む必要があります。

参照元:日本看護協会|認定看護師

2.専門看護師(CNS)

専門看護師は、特定の専門看護分野において、卓越した看護実践能力を有すると認められた看護師です。

看護の実践や相談のほか、保健医療福祉の発展に貢献し、他看護師への教育、実践の場における研究活動を行うことで、看護学の向上を図ることも役割としています。

専門看護分野は、以下の14分野です。

  • がん看護
  • 精神看護
  • 地域看護
  • 老人看護
  • 小児看護
  • 母性看護
  • 慢性疾患看護
  • 急性・重症患者看護
  • 感染症看護
  • 家族支援
  • 在宅看護
  • 遺伝看護
  • 災害看護
  • 放射線看護

受験資格、受験費用、合格率は以下のとおりです。

受験資格 ・国内における看護師免許の保有
・通算5年以上の実務経験(うち3年以上は専門看護分野の実務研修)
・看護系大学院修士課程修了者、日本看護系大学協議会が定める専門看護師教育課程基準の所定の単位(総計26単位または38単位)を取得
受験費用(税込) 51,700円
合格率 不明

資格取得の流れは、以下のとおりです。

  1. 看護系大学大学院修士課程、もしくは関連領域の大学院修士課程を修了する
  2. 認定審査を受け、合格する
  3. 認定証が交付され、名簿に登録される
  4. 5年ごとに更新の書類審査を受ける

取得後には、更新に向けて看護実績や研究業績、研修業績を積む必要があります。

参照元:日本看護協会|専門看護師

福祉・介護施設等に勤務する看護師におすすめのプラスの資格

福祉・介護施設で勤務している看護師には、以下10個の資格がおすすめです。

  • 保健師
  • 社会福祉士
  • 介護福祉士
  • ケアマネージャー
  • 福祉住環境コーディネーター
  • 精神保健福祉士
  • 認知症ケア専門誌
  • 認知症介助士
  • シニアピアカウンセラー
  • 音楽健康指導士

それぞれ解説します。

3.保健師

保健師は健康増進や疾病予防、リハビリテーションなど、包括的な支援を行う資格です。

病気の有無に関わらず、乳幼児から高齢者まで、幅広い年齢層の人々をサポートします。

主な職場は市区町村の保健所や企業、学校などであり、資格取得により活躍の場を広げられます。

受験資格、受験費用、合格率は以下のとおりです。

受験資格 ・看護師免許を保有
・保健師養成課程のある大学院または養成所を修了
受験費用(税込) 5,400円
合格率 95.7%(第110回)

保健師資格を取得するには、以下のうちいずれかに入学・修了したあと、保健師国家試験を受験し、合格する必要があります。

  • 看護系大学院(2年)
  • 看護大学専攻科・別科(1年)
  • 看護短期大学専攻科(1年)
  • 保健師養成所(1年)

保健師資格をもつ看護師は、公務員として活躍している人も多くいます。

参照元:厚生労働省|保健師国家試験の施行第110回保健師国家試験、第107回助産師国家試験及び第113回看護師国家試験の合格発表

4.社会福祉士

社会福祉士は、福祉の相談援助に関する高度な専門知識・技術をもちます。

看護師が社会福祉士の資格を取得すると、医療と福祉の両面から患者さまへの支援が可能となり、より質の高いケアを提供できます。

社会福祉士の資格取得に関する情報は、以下のとおりです。

受験資格 以下のうちいずれか。
・4年制大学で指定科目を修了
・2年制(または3年制)の短期大学などで指定科目を修了し、指定施設において2年以上(または1年以上)相談援助の業務に従事
・社会福祉士短期養成施設(6カ月以上)を修了
・社会福祉士一般養成施設(1年以上)を修了
受験費用(税込) 19,370円
合格率 58.1%(第36回)

大卒の看護師が社会福祉士を取得するためには、一般養成施設等で1年以上の課程を修了する必要があります。

大卒でない場合には、相談援助の実務を1年以上経験したあと、一般養成施設に1年以上通学します。

看護師の場合、相談援助の実務経験と認められる施設は、以下の2つのみです。

  • 精神障害者アウトリーチ推進事業を行う施設
  • アウトリーチ事業、アウトリーチ支援を行う施設

アウトリーチとは、積極的に患者さまのところに出向いて支援することです。

アウトリーチ事業は、保健所や精神保健福祉センター、相談支援事業所などに設置されています。

社会福祉士の資格は一度取得すれば有効期限がなく、更新も不要です。

看護師資格と同様に、生涯にわたって活用できるプラスの資格です。

参照元:全国社会福祉協議会|社会福祉士公益財団法人 社会福祉振興・試験センター|社会福祉士国家試験受験資格(資格取得ルート図)相談援助業務(実務経験)厚生労働省|第36回社会福祉士国家試験合格発表アウトリーチ支援について

5.介護福祉士

介護福祉士は、日常生活を送ることが困難な高齢者や障害者の方々に対して、身体介護や生活援助などのケアを提供する専門家です。

福祉の視点で身体的なケアや生活のサポートを行いつつ、要介護者やご家族からの相談に乗り、適切なアドバイスを提供する役割をもちます。

介護福祉士の受験資格や受験費用、合格率は、以下のとおりです。

受験資格 以下のうちいずれか。
・指定養成施設を卒業
・3年以上介護業務に従事し、実務者研修を修了
・福祉系高校を修了
受験費用(税込) 18,380円
合格率 82.8%(第36回)

看護師が介護福祉士の資格取得を目指す場合、「実務経験3年+実務者研修の受講」が現実的な方法です。

受験資格を得たあと、国家試験に合格する必要があります。

参照元:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター|介護福祉士国家試験実務経験+実務者研修厚生労働省|第36回介護福祉士国家試験合格発表全国社会福祉協議会|介護福祉士

6.ケアマネージャー

ケアマネージャーは、介護が必要な方に、状況や希望に沿った介護サービス計画(ケアプラン)を作成し、さまざまなサービス事業者との連絡調整を行います。

「これまでの知識・経験を活かし、患者さまの在宅生活を支えたい」という看護師におすすめのプラスの資格です。

受験資格や受験費用、合格率は以下のとおりです。

受験資格 ・勤務地か住所地が受験地県内
・国家資格にかかわる業務期間が、原則5年間以上かつ900日以上
受験費用(税込) 12,548円(参考:東京都福祉局
合格率 21%(第26回)

ケアマネージャーは、以下の流れで取得できます。

  1. 保健医療福祉分野で5年以上の実務経験を積む
  2. 介護支援専門員実務研修受講試験に合格する
  3. 介護支援専門員実務研修の課程を修了する
  4. 介護支援専門員証の交付を受ける

看護師がケアマネージャーの資格を取得すると、医療と介護双方の視点から患者さまをサポートできるようになり、ケアマネジメントの知識を活かした退院支援や在宅看護に役立てられます。

参照元:厚生労働省|介護支援専門員(ケアマネジャー)第26回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について千葉県|介護支援専門員(ケアマネジャー)になるための試験は誰でも受験できますか。

7.福祉住環境コーディネーター

福祉住環境コーディネーターは、高齢者や障がいのある方が、住み慣れた自宅で安心して自立した生活を送れるよう、住環境を整備するためのアドバイスを行う専門家です。

1級から3級まであり、資格取得により、手すりの設置や段差解消といった住宅改修に関する専門的な知識を身に付けられます。

受験資格 なし
受験費用(税込) ・1級:9,900円
・2級:7,700円
・3級:5,500円 ※CBT方式の場合、+2,200円
合格率 ・2級:41.8%
・3級:40.8% (第52回)

取得までの流れは、以下のとおりです。

  1. Webサイトから申し込む
  2. 試験プラットフォーム(Excert)でアカウントを作成する
  3. 希望の受験日時(CBTの場合は試験会場)を選択し、支払いする
  4. (IBTの場合)当日、試験プラットフォームにログインし、Web上でテストを受ける
  5. (CBTの場合)当日、試験会場のPCで試験プラットフォームにログインし、Web上でテストを受ける
  6. 終了画面で試験結果を確認する
  7. 合格したら「デジタル合格証」のURLがメールに届く

福祉住環境コーディネーターには、実務経験などの必要な受験資格がありません。

「在宅看護に活かしたい」「退院を見据えたサポートを行いたい」といった看護師におすすめのプラスの資格です。

参照元:東京商工会議所|福祉住環境コーディネーター検定試験データ

8.精神保健福祉士

精神保健福祉士は、精神障害者やメンタルヘルスの課題を抱える人々に対して相談援助や生活支援、社会復帰支援などを行う専門家です。

受験資格や受験費用、合格率は、以下のとおりです。

受験資格 以下のうちいずれか。
・4年制大学で指定科目を修了
・2年制(または3年制)短期大学などで指定科目を修了し、指定施設において2年以上(または1年以上)相談援助の業務に従事
・精神保健福祉士短期養成施設を修了
・精神保健福祉士一般養成施設(1年以上)を修了
受験費用(税込) 24,140円
合格率 70.4%(第26回)

大卒の看護師が精神保健福祉士を目指す場合、一般養成施設と呼ばれる専門学校や大学で1年間以上学ぶ必要があります。

専門学校や短大卒の看護師は、実務経験を1年積んだのち、同じく一般養成施設で1年学びます。

カリキュラム修了後、精神保健福祉士試験への合格が必要です。

参照元:厚生労働省|精神保健福祉士について第26回精神保健福祉士国家試験合格結果を公表します公益財団法人 社会福祉振興・試験センター|精神保健福祉士国家試験受験資格(資格取得ルート図)

9.認知症ケア専門士

認知症ケア専門士は、認知症介護従事者の自己研鑚および生涯学習の機会提供を目的に設けられた資格です。

資格取得により、専門的な知識に基づいた認知症ケアを提供できるようになります。

受験に関わる情報は、以下のとおりです。

受験資格 認知症ケアに関連する施設、団体、機関等において試験実施年の3月31日よりさかのぼり、過去10年間において3年以上の認知症ケアの実務経験を有する
受験費用(税込) ・受験の手引き:1,000円
・1次試験:12,000円
・2次試験:8,000円
合格率 51.4%(第19回)

認知症ケア専門士になるための流れは、以下のとおりです。

  1. 「受験の手引き」を購入する
  2. 受験申請をして1次試験(Web試験)に合格する
  3. 受験申請をして2次試験(論述試験)に合格する
  4. 登録申請し、倫理研修を受ける
  5. 資格取得
  6. 5年ごとに更新が必要

認知症ケア専門士は更新制で、特定の講座に参加して、5年間で30単位以上取得する必要があります。

参照元:一般社団法人日本認知症ケア学会|認知症ケア専門士認定試験Q&A試験概要:第1次試験試験概要:第2次試験認知症ケア専門士情報

10.認知症介助士

認知症介助士は、認知症の方に寄り添うコミュニケーションや接遇(接客)・応対、環境作りを身に付けるための資格です。

資格取得により、認知症の患者さまへのケアやご家族への支援を適切に行えるようになります。

受験資格や受験費用、合格率は以下のとおりです。

受験資格 なし
受験費用(税込) ・セミナー受講料:16,500円
・テキスト料:3,300円
合格率 約80%

検定試験に合格すると、認知症介助士と認定されます。

受験のみも可能ですが、認知症介助セミナーも用意されています。

受講する場合は、検定試験対策問題集2,200円(税込)の購入が必須です。

参照元:公益財団法人 日本ケアフィット共育機構|認知症介助士認知症介助士検定試験

11.シニアピアカウンセラー

シニアピアカウンセラーは、高齢者へのカウンセリング能力とコミュニケーション能力を備えていることを証明する資格です。

適切な受容や傾聴、共感の知識や基本技法、傾聴技法実践に関する知識などを身に付けられます。

受験に関する内容は、以下のとおりです。

受験資格 協会指定の認定教育機関等が行う教育訓練で全カリキュラムを修了
受験費用(税込) 5,600円
合格率 不明 ※正答率70%で合格

看護師がシニアピアカウンセラーの資格を取得する流れは、以下のとおりです。

  1. 認定教育機関でカリキュラムを修了する
  2. 検定試験申し込みと受験料の振込みを行う
  3. 約2週間程度で検定試験の問題が発送される
  4. 答案受付後、約1カ月で合否結果が届く

受験資格を得るためには、認定講座の受講が必要です。

講座はテキストと映像講義からなり、約3カ月で修了できます。

講座にかかる費用は、Webからの申し込みで68,800円(税込)です。

参照元:一般財団法人 日本能力開発推進協会|シニアピアカウンセラー資格資格のキャリカレ|シニアピアカウンセラー資格講座

12.音楽健康指導士

音楽健康指導士は、音楽の力を活用し、対象者の状態や目的に合わせ、楽しみながら身体機能や脳機能の維持・向上を行うプログラムを提供する資格です。

近年の研究では、音楽のもつ力が身体と心の健康につながると明らかになっており、デイサービスや高齢者施設などで音楽プログラムが活用されています。

音楽健康指導士には、準2級と2級があります。

  • 準2級:付属の教材を参考にした音楽レクリエーションを理解する
  • 2級:オリジナルプログラムを作成し組み合わせ、参加者の目的に合ったプログラムを計画・実践指導できる

受験資格や受験費用は、以下のとおりです。

受験資格 指定講座を受講
受講費用(税込) ・準2級:34,000円
・2級:(準2級を保有している場合)69,400円、(保有していない場合)103,400円 ※2級は認定登録料11,000円が発生
合格率 不明 ※正答率70%で合格

看護師が現場で活かしたい場合には、2級の資格取得がおすすめです。

2級は準2級をもっていなくても直接受講・受験できます。

その場合は、3日間の集合講座を受講したあと認定試験に合格すると、資格が取得できます。

受講期間は、教材の到着から最大1年ほどです。

なお、音楽健康指導士の資格は3年ごとに更新が必要です。

参照元:一般社団法人 日本音楽健康協会|音楽健康指導士養成講座のご案内生涯学習のユーキャン|ユーキャンの音楽健康指導士資格取得 試験ガイド

救急領域に勤務する看護師におすすめのプラスの資格

救急領域に携わる看護師におすすめのプラスの資格は、以下の3つです。

  • BLSプロバイダー
  • ACLSプロバイダー
  • PALSプロバイダー

それぞれ解説します。

13.BLSプロバイダー

BLSプロバイダーは、心停止後における救命の基礎であるBLSを習得する資格です。

すべての年齢層に対する救命スキルを身に付けられます。

資格取得のための条件や費用は、以下のとおりです。

受験資格 なし
合格基準 ・全コースプログラムへ参加
・実技評価の基準を満たす
・筆記試験の正解率が84%以上
受験費用(税込) 18,480円
合格率 不明

資格を取得するための講座は、1日間、6時間程度です。

受講日は、以下の流れで進みます。

  1. アメリカ心臓協会(AHA)の作成したビデオを見つつ、インストラクターの指導を受ける
  2. 試験を受ける
  3. 試験結果発表、修了式

合格者には、有効期限2年間の、AHAの国際ライセンスカードが与えられます。

なお、筆記試験結果が84%未満の場合は、当日1回のみ再試験が可能です。

参照元:NPO法人日本ACLS協会|BLSプロバイダーコース

14.ACLSプロバイダー

ACLSプロバイダーは、心停止や心拍再開直後、徐脈・頻拍、脳卒中、急性冠症候群の認識・治療における技術を向上させられる資格です。

BLSプロバイダーは一般の人も受講可能な資格ですが、ACLSプロバイダーは医療関係者のみ取得できます。

受験資格や合格基準などは、以下のとおりです。

受験資格 以下のうちいずれか。
・AHA BLSプロバイダー/インストラクター資格保有者(有効期限内)
・AHA ACLSプロバイダー/インストラクター資格保有者(期限不問)
合格基準 ・全コースプログラムへの参加
・実技評価の基準を満たすこと
・筆記試験の正解率が84%以上
受験費用(税込) 38,980円
合格率 不明

ACLSコースを受講する前には、受講前自己評価を完了し、正答率70%以上になる必要があります。

受付時には、その評価の結果を印刷して、提出しなければなりません。

資格取得に必要な受講時間は2日間、16時間程度です。

BLSプロバイダーと同様に、インストラクターの指導後に試験を受け、その日のうちに合否結果がわかります。

筆記試験結果が84%未満の場合は、当日1回のみ再試験が可能です。

国際ライセンスカードの有効期限は、2年間です。

参照元:NPO法人日本ACLS協会|ACLSプロバイダーコース

15.PALSプロバイダー

PALSプロバイダーは、小児の患者さまに対し、呼吸器系緊急事態やショック状態、心肺停止を認識し、介入する能力を身に付けられる資格です。

小児救急やNICUなどで勤務する看護師におすすめのプラスの資格です。

受験資格や合格基準は、以下になります。

受験資格 以下のうちいずれか。
・AHA BLSプロバイダー/インストラクター資格保有者(有効期限内)
・AHA PEARSプロバイダー/インストラクター資格保有者(有効期限内)
・AHA PALSプロバイダー/インストラクター資格保有者(期限不問)
合格基準 ・全コースプログラムへの参加
・実技評価の基準を満たすこと
・筆記試験の正答率が84%以上
受験費用(税込) 42,980円
合格率 不明

PALSコースを受講する前には、ACLSコースと同様に受講前自己評価を完了し、正答率70%以上を達成しなければなりません。

評価の結果は、受付時に提出が必要です。

PALSコースの受講期間は、2日間、18時間程度です。

こちらもインストラクターの指導後に試験を受け、当日に合否発表が行われます。

筆記試験結果が84%未満の場合は、当日1回のみ再試験できます。

国際ライセンスカードの有効期限は、2年間です。

参照元:NPO法人日本ACLS協会|PALSプロバイダーコース

産婦人科に勤務する看護師におすすめのプラスの資格

婦人科に勤務する看護師におすすめのプラスの資格は、以下の3つです。

  • 助産師
  • 体外受精コーディネーター
  • 認定遺伝カウンセラー

それぞれ解説します。

16.助産師

助産師は、助産・妊婦・褥婦・新生児に対して、保健指導を行える資格であり、安心して分娩できるようサポートする役割をもちます。

資格取得により、産科や助産院などへの転職も可能になります。

受験資格や受験費用、合格率は以下のとおりです。

受験資格 以下のうちいずれか。
・文部科学大臣の指定した学校で1年以上助産に関する学科を修了
・助産師養成所を卒業
・外国で助産師免許に相当する免許を受け、厚生労働大臣が上記2点と同等以上の知識および技能を有すると認められた人
受験費用(税込) 5,400円
合格率 98.8%(第107回)

国内の看護師が助産師を目指す場合、文部科学省指定の助産師養成所で1年以上の専門課程を修了すれば、助産師国家試験の受験資格が得られます。

看護師国家試験と同様、毎年2月頃に助産師国家試験が行われ、3月頃に合否が発表されます。

参照元:厚生労働省|助産師国家試験の施行第110回保健師国家試験、第107回助産師国家試験及び第113回看護師国家試験の合格発表公益財団法人 日本助産師会|助産師とは 法律と定義

17.体外受精コーディネーター

体外受精コーディネーターは、不妊治療のなかでも、体外受精や顕微授精など高度生殖医療(ART:Assistted Reproductive technology)を受けるカップルに対し、適切な情報提供や不妊カウンセリング・ケアの実践、研究活動を行う役割をもつ資格です。

厚生労働省によると、2021年には約12人に1人の赤ちゃんが、不妊治療で誕生しています。

晩婚化の影響もあり、体外受精コーディネーターの需要は今後も増えていくことが予想されます。

受験に関する情報は、以下のとおりです。

受験資格 ・認定規定にある到達目標に到達
・体外受精コーディネーター養成講座を3回以上受講
・NPO法人日本不妊カウンセリング学会の会員
・不妊に関する職業、実践活動、研究に1年以上従事している専門職、および過去に不妊治療を1年以上経験しピア・サポートを志す
・初回受講より5年以内に認定を受けている ※2027年度受験より「日本不妊カウンセリング学会学術集会に1回以上参加(現地参加)」が追加予定
受験費用(税込) 15,000円
合格率 不明

体外受精コーディネーターは、受験資格を得たあと、筆記試験と面接試験を行います。

資格取得後は、5年ごとに更新が必要です。

参照元:厚生労働省|不妊治療と仕事との両立サポートハンドブック p.2特定非営利活動法人 日本不妊カウンセリング学会|不妊カウンセラー・体外受精コーディネーター

18.認定遺伝カウンセラー

認定遺伝カウンセラーは、染色体や先天性疾患などの遺伝に関して悩む患者さまやご家族へ、遺伝情報や社会支援等の情報提供をし、心理的・社会的サポートを通して自律的な意思決定支援をする保健医療・専門職です。

日本認定遺伝カウンセリング学会と日本人類遺伝学会により認定され、認定された大学院で養成専門課程が開設されています。

受験資格や取得にかかる費用は、以下のとおりです。

受験資格 ・遺伝カウンセリング認定養成課程を設置した大学院を修了すること
・受験申請時に、日本遺伝カウンセリング学会もしくは日本人類遺伝学会の会員歴が2年以上継続していること
受験費用(税込) 30,000円
合格率 非公表

試験は、筆記試験と面接試験が行われ、筆記試験は、臨床遺伝専門医試験と共通の必須問題と、遺伝カウンセリングに関する専門分野の選択問題からなります。

資格取得後は、5年ごとに更新が必要です。

産婦人科で勤務する看護師の方にとって、患者さまやご家族からの遺伝にかかわる悩みに触れることも多くなるため、資格を取得すると支援の幅が広がるでしょう。

参照元:認定遺伝カウンセラー制度委員会日本認定遺伝カウンセラー協会|認定遺伝カウンセラーの認定や資格の更新について

がん医療に携わる看護師におすすめのプラスの資格

がん医療に携わる看護師におすすめのプラスの資格は、リンパ浮腫セラピストです。

詳しく解説します。

19.リンパ浮腫セラピスト

リンパ浮腫セラピストは、医師の指示に基づき、リンパ浮腫の患者さまに対して、複合的治療を行う施術者です。

施術には、以下のような内容が含まれます。

  • 国際リンパ学会において標準治療と認められたリンパドレナージ
  • 弾性包帯・弾性着衣を用いた圧迫療法
  • 圧迫下での運動療法
  • スキンケアや日常生活の指導など

資格取得により、リンパ浮腫で悩む患者さまに適切なケアを提供できるようになります。

受験資格や受験費用は、以下のとおりです。

受験資格 看護師免許の保有
受験費用(税込) ・受験料:16,500円
・認定登録料:22,000円 ※リンパ浮腫療法士認定機構の場合
合格率 不明

現在、国内でリンパ浮腫治療に関わる医療者を養成・認定している機関は、以下の2つです。

  • 一般財団法人 日本ライフ・プランニング・センター(LCP)
  • リンパ浮腫療法士認定機構

いずれも国際リンパ学会が推奨している座学45時間以上、実技90時間以上のカリキュラムが設定されています。

カリキュラム修了後、試験に合格すると資格が取得できます。

参照元:一般社団法人 THAC医療従事者研究会|リンパドレナージの資格・認定制度についてリンパ浮腫セラピスト育成講座

カウンセリングスキルを身に付けたい看護師におすすめのプラスの資格

カウンセリングスキルを身に付けたい看護師におすすめの資格は、以下の3つです。

  • 臨床心理士
  • チャイルドカウンセラー
  • 産業カウンセラー

それぞれ解説します。

20.臨床心理士

臨床心理士は、臨床心理学に基づく知識や技術を用いて、人間のこころの問題にアプローチする専門家です。

資格取得により、専門行為として以下ができるようになります。

  • 臨床心理査定
  • 臨床心理面接
  • 臨床心理的地域援助
  • 上記に関する調査・研究

医療だけでなく、教育や司法、福祉、産業など、さまざまな分野で活躍できるようになるでしょう。

受験に関する情報は、以下のとおりです。

受験資格 ・指定大学院(1種・2種)を修了し、所定の条件を満たす
・臨床心理士養成に関する専門職大学院を修了
・諸外国で指定大学院と同等以上の教育歴があり、修了後の日本国内における心理臨床経験2年以上を有する など
受験費用(税込) 申請書類:1部1,500円
合格率 66.5%(2023年度)

臨床心理士の資格を取得するためには、受験資格を得たあとに以下の手順を踏む必要があります。

  1. 試験申請する
  2. 一次試験(筆記)、二次試験(面接)を受ける
  3. 合格通知を受け取り、資格認定証書の交付手続きを行う
  4. 協会から資格認定証書と資格登録証明書(IDカード)が発行される

合格後、交付手続きを行って初めて、臨床心理士の資格が取得できます。

取得後は、5年ごとの更新が必要です。

参照元:公益財団法人 日本臨床心理士資格認定協会|臨床心理士とは臨床心理士になるには「臨床心理士」資格取得者の推移

21.チャイルドカウンセラー

チャイルドカウンセラーは、医療・福祉・教育現場で活躍する児童心理のスペシャリストです。

資格取得により、不登校や校内暴力、学内でのさまざまな問題行動などに対して求められる、専門的な心理学知識や心理援助技術を身に付けられます。

受験資格や資格取得で発生する費用は、以下のとおりです。

受験資格チャイルドカウンセラー資格取得講座で全カリキュラムを修了
受験費用(税込)5,600円
合格率不明 ※正答率70%以上

チャイルドカウンセラーを取得するためには、専用の講座を受講しなければなりません。

受講費用は、Webからの申し込みで73,800円(税込)です。

カリキュラムはテキストと映像講義がメインで、1日30分学ぶと約4カ月で取得を目指せます。

カリキュラムには実習も含まれます。

修了後に受験資格を得られたら、以下の流れで資格取得を目指しましょう。

  1. 検定試験を申し込む
  2. 検定試験問題が自宅に届く
  3. 在宅で受験し、答案を送付
  4. 答案受付後、約1カ月で合否判定が出る

チャイルドカウンセラーは小児科での勤務以外に、学校や発達障害支援など様々な場面で活用できます。

参照元:一般財団法人 日本能力開発推進協会| JADP認定チャイルドカウンセラー®資格のキャリカレ|チャイルドカウンセラー資格取得講座

22.産業カウンセラー

産業カウンセラーは、働く人々が自ら問題解決できるように援助する役割をもち、以下3つの領域で活動できるようになる資格です。

  • メンタルヘルス対策
  • キャリア形成
  • 職場内の人間関係開発・職場環境改善

資格取得により、適切な傾聴の態度・技法を習得でき、働く人と組織を精神的に支えられるようになります。

受験に必要な資格や費用は、以下のとおりです。

受験資格 以下のうちいずれか。
・産業カウンセラー養成講座を修了
・4年制大学において、心理学、人間科学、人間関係学の名称を冠する学部または専攻の卒業者で、所定の科目の単位を取得し、かつ産業カウンセラー養成講座を修了
・大学院において、心理学、人間科学、人間関係学の名称を冠するは専攻(課程)の修了者で、所定の科目の単位を取得
受験費用(税込) 36,857円
合格率 60.8%(2023年度)

看護師が産業カウンセラーになるには、養成講座を修了したのち、試験に合格しなければなりません。

養成講座の内容は、面接の体験学習やホームワーク、eラーニングです。

約6~10カ月で修了できます。

講座にかかる費用は協会の支部により異なり、東京支部で352,000円(税込)です。

参照元:一般社団法人 日本産業カウンセラー協会 東京支部|産業カウンセラーについて産業カウンセラー試験について合否結果について経済産業省|法人プロフィール

専門性を高めたい看護師におすすめのプラスの資格

専門性を高めたい看護師におすすめのプラスの資格は、以下の8つです。

  • 慢性腎不全療養指導看護師
  • 循環器専門ナース
  • 臓器移植コーディネーター
  • 消化器内視鏡技師
  • 3学会合同呼吸療法認定士
  • 終末期ケア専門士
  • 栄養サポートチーム専門療法士(NST)
  • 禁煙支援士

それぞれ解説します。

23.慢性腎臓病療養指導看護師(CKDLN)

慢性腎臓病療養指導看護師とは、慢性腎臓病看護現場において、熟練した看護技術と知識を用いて水準の高い看護実践ができる看護師です。

以下6学会、合同の認定資格になります。

  • 日本透析医学会
  • 日本腎臓学会
  • 日本移植学会
  • 日本泌尿器科学会
  • 日本腹膜透析医学会

慢性腎臓病療養指導看護師は、多職種と連携しながら患者さまの療養生活を支援し、他看護師への教育活動も行います。

受験資格や受験費用は、以下のとおりです。

受験資格 ・国内における看護師免許の保有(准看護師は不可)
・日本腎不全看護学会正会員歴が通算して3年以上ある
・慢性腎臓病看護領域実務経験が、年度末(8月31日)の時点で通算3年以上ある 看護実務経験が、年度末(8月31日)の時点で通算5年以上(慢性腎臓病看護領域実務経験3年以上を含む)ある
・慢性腎臓病領域の看護実践に関する事例報告を1事例提出
・認定ポイントを30ポイント以上取得
受験費用(税込) ・受験料:30,000円 ・認定登録料:10,000円
合格率 不明

資格取得の流れは、以下になります。

  1. 申し込み
  2. 筆記試験の受験資格審査が行われる(申請書類および事例報告の審査)
  3. 受験資格の審査結果が通知される
  4. 受験資格を得たら、CBTテストセンター会場を予約する
  5. 会場で筆記試験を受ける
  6. 1カ月以内に合否発表される

なお、受験資格の審査結果によっては、事例報告の再提出を求められる場合もあります。

参照元:一般社団法人 日本腎不全看護学会|CKDLNとは第 22 回慢性腎臓病療養指導看護師 (CKDLN)認定審査要項 p.1、p.5

24.循環器専門ナース

循環器専門ナースは、心臓の解剖生理や最新の循環器疾患治療の動向など、循環器に関する知識を幅広く身に付けられる資格です。

資格を取得すると、公益社団法人 臨床心臓病学教育研究会(JECCS:ジェックス)の会員になり、臨床心臓病研修会や講演会に参加できるようになります。

受験に関する情報は、以下のとおりです。

受験資格 循環器専門ナース研修の修了
受験費用(税込) ・ジェックス会員(無料会員を除く):170,000円
・非会員:180,000 円
合格率 不明

循環器専門ナースの資格は、以下の流れで取得できます。

  1. 循環器専門ナース研修に申し込む
  2. Web講義もしくは対面講義6日間を受講する
  3. 認定Web試験を受験する
  4. 合格後、対面研修2日間を修了する
  5. 5年ごとに更新する

研修の定員は夏期、冬期それぞれ約40人です。

研修の選考方法は抽選で、最近の倍率は約3倍です。

参照元:公益社団法人 臨床心臓病学教育研究会|循環器専門ナース研修認定試験・認定更新試験について主な活動2024 年度 循環器専門ナース研修 冬季コース p.3、p.4・よくある質問

25.臓器移植コーディネーター

臓器移植コーディネーターは、提供臓器が、移植を希望する患者さまに適切に渡るよう調整し、あっせん手続きを行います。

臓器を提供する方とそのご家族に関わる「ドナーコーディネーター」と、臓器の移植を受ける患者さまに関わる「レシピエントコーディネーター」の2種類があります。

資格を取得できるのは、レシピエントコーディネーターです。

以下が、受験資格や受験費用です。

受験資格 ・国内の看護師免許を保有し、5年以上の臨床経験をもつ
・臓器移植に関連する学会ならびに研究会の会員として学術活動に参加している
・別に定める実績要件を満たす
・日本移植学会および関連する学会
・研究会の学術集会に3回以上、日本移植学会学術集会に1回以上参加
・日本看護協会か日本移植コーディネーター協議会の主催する研修を受講(計3日間以上)
・合同委員会が認定する別に定めるセミナーや講習会を1回以上受講
受験費用(税込) 10,000円
合格率 不明

レシピエントコーディネーターの資格を取得する流れは、以下のとおりです。

  1. 申し込み
  2. 受験資格審査が行われる
  3. 受験資格の審査結果と、合格者には試験の期日および場所が通知される
  4. 筆記試験と面接試験を受ける
  5. 合格すると認定証が交付される
  6. 5年ごとに更新する

更新には、継続して臓器移植に関連する学会や研究会の会員として学術活動に参加したり、実績と業績を積んだりする必要があります。

また、レシピエントコーディネーターとして、専従もしくは専任でなければなりません。

参照元:公益社団法人 日本臓器移植ネットワーク|臓器移植コーディネーター学会支援機構|レシピエント移植コーディネーター認定制度規則一般社団法人 日本移植学会|認定コーディネーターについて

26.消化器内視鏡技師

消化器内視鏡技師の資格は、消化器内視鏡業務に関わる前処置や洗浄・消毒、機器管理、検査・治療の介助などの知識・スキルを身に付けられます。

内視鏡診療に携わる看護師におすすめのプラスの資格です。

受験資格や受験費用は、以下のとおりです。

受験資格 ・看護師免許を保有
・過去5年以内に、消化器内視鏡学会認定の専門医(非常勤含む)が従事する施設で、内視鏡に従事した勤務年数が満2年以上
・技師会・技師会各支部主催の消化器内視鏡技師学会または消化器内視鏡技師研究会に2回以上出席
・技師会が承認する機器取扱い講習会(基礎編)を1回以上受講(eラーニング可)
・所定の受講方法で消化器内視鏡に関する基礎講義を合計20時間以上受講
・上部消化管、下部消化管、胆膵における申請者本人の消化器内視鏡介助症例数の合計が年間100件以上、かつ本学会認定専門医より証明と推薦あり
受験費用(税込) ・受験料:10,000円
・認定登録料:10,000円
合格率 不明

資格取得には、必要な実務経験を経て認定試験へ合格する必要があります。

病院の内視鏡室での勤務のほか、消化器クリニックなどへの転職時にも強みとなるでしょう。

参照元:一般社団法人 日本消化器内視鏡学会|2025年度(第44回:2025年3月2日)消化器内視鏡技師認定試験実施のご案内内視鏡検査はだれがやっているの? 技師? 看護師? 医師?

27.3学会合同呼吸療法認定士

3学会合同呼吸療法認定士は、看護師資格で規定されている業務の範囲内で、呼吸療法の実施や機器の管理ができるようになる資格です。

3学会は、以下からなります。

  • 一般社団法人 日本胸部外科学会
  • 一般社団法人 日本呼吸器学会
  • 公益社団法人 日本麻酔科学会

資格取得により、呼吸療法の目的や理論、治療の実際などについて、高度な専門知識を得られるでしょう。

受験資格や受験費用は、以下のとおりです。

受講資格 ・看護師2年以上、もしくは准看護師3年以上の実務経験
・申請書類提出日から過去5年以内に、認定委員会が認める学会や講習会などに出席し、12.5点以上を取得
受験資格 以下のうちいずれか。
・認定講習会を受講
・認定講習会受講免除者(過去3年以内に受講した人)
受験費用(税込) 認定講習会
・eラーニングのみ:20,000 円
・会場+eラーニング:30,000 円
受験料:10,000円
認定登録料:3,000円
合格率 66.1%(第28回)

看護師は2年以上、准看護師は3年以上の実務経験が必要です。

3学会からなる委員会が実施する認定講習会の課程を履修したのち、認定試験で合格すると資格を取得できます。

資格は、5年ごとの更新制です。

参照元:公益財団法人 医療機器センター|医療従事者向け講習会・試験 3学会合同呼吸療法認定士第 29 回(2024 年)3 学会合同呼吸療法認定士認定講習会および認定試験

28.終末期ケア専門士

終末期ケア専門士は、エビデンスに基づいた終末期ケアを学び、全人的ケアの担い手として、臨床での活躍が期待される資格です。

終末期に関わる機会の多い看護師が、プラスで取得しておくのにおすすめといえます。

受験に関わる情報は、以下のとおりです。

受験資格実務経験2年以上
受験費用(税込)・受験料:11,000円 ・認定登録料:11,000円
合格率61.1%(第4回)

資格は、以下の流れで取得できます。

  1. 申し込み
  2. 1カ月以内に受験資格該当審査の結果通知が届く
  3. 試験会場を予約する
  4. 試験当日、会場に行き、PCで受験する
  5. 試験終了後、約1カ月後に合否発表
  6. 認定登録完了後、認定証と認定バッジが郵送で届く

取得後は5年ごとに更新が必要ですが、更新料はかかりません。

なお、日本終末期ケア協会の認定資格は、ステップアップ方式です。

終末期ケア専門士を取得後には、チームマネジメント・教育・組織運営についても学び、管理的、社会的な視点も兼ね備えた「終末期ケア上級専門士」や、地域に根差した専門アドバイザーとしての役割を担う「JTCAアドバンスインストラクター」を目指すことも可能です。

参照元:日本終末期ケア協会|終末期ケア専門士とは受験資格・概要について

29.栄養サポートチーム専門療法士(NST)

栄養サポートチーム専門療法士(NST)は、主に静脈栄養・経腸栄養を用いた臨床栄養学に関する優れた知識と技能を有すると認められる資格です。

CV(中心静脈カテーテル)や胃ろうなどのケアを行うことの多い看護師は、取得によりスキルアップを図れます。

受験資格や受験費用は、以下のとおりです。

受験資格 ・JSPEN会員
・3年以上の実務経験
・栄養サポート業務の従事経験
・JSPEN学術集会に1回(10単位)以上参加
・NST専門療法士受験必須セミナーを1回(10単位)以上受講
・必須を含む合計30単位取得
・JSPEN認定教育施設における40時間の実地修練修了
受験費用(税込) ・受験料:10,000円
・認定登録料:20,000円
合格率 不明

受験資格を得たあとの流れは、以下のとおりです。

  1. 試験申請する
  2. 認定試験の約1カ月前に、書類審査の結果が通知される​
  3. 10月頃に認定試験を受験する
  4. 合格したら、翌年2~3月頃に認定証が発行される

認定期間は5年間です。

試験結果が不合格だった場合、次年度以降5年間に限り、書類審査合格者として書類審査が免除になります。

参照元:一般社団法人 日本栄養治療学会事務局|NST専門療法士認定資格制度 申請方法

30.禁煙支援士

禁煙支援士は、質の高い禁煙支援を実施するための資格です。

禁煙支援スキルのステップに合わせた段階的な認定取得制度になっており、初級・中級・上級の3コースがあります。

受験資格や受験費用は、以下のとおりです。

  初級禁煙支援士 中級禁煙支援士 上級禁煙支援士
受験資格 認定講習会等で参加点2点を取得 ・日本禁煙科学会会員
・初級禁煙支援士認定者
・過去5年間で認定講習会等、参加点5点を取得
※以下、認定条件クリアで取得。
・中級禁煙支援士取得者で、年会費が支払済
・過去5年間で講習会等、参加点12点以上を取得
・教育研究点30ポイント以上を取得
受験費用(税込) 5,000円 5,000円 30,000円
合格率 不明 不明 不明

初級禁煙支援士と中級禁煙支援士には、認定試験が実施されます。

上級禁煙支援士は、認定条件をクリアすれば、申請により資格を取得可能です。

資格が取得できると、すべての階級で、申請時の都道府県名・氏名・勤務先が、日本禁煙科学会Webサイト上に公開されます。

参照元:日本禁煙学会|日本禁煙科学会 禁煙支援士認定禁煙支援士認定の概要

まとめ

看護師には、スキルアップに役立つさまざまな資格があります。

「専門性を高めたい」「カウンセリングスキルを身に付けたい」「福祉の知識を深め、将来は在宅支援も視野に入れたい」など、プラスの資格をとる目的は人それぞれです。

効率的に知識やスキルを養うために、まずは自分のキャリアプランを明確にし、目標に合わせた資格取得を目指しましょう。

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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