看護師におすすめの髪型や髪色とは?どこまでNG?
看護師として患者さまとの信頼関係を築くには、外見も重要な要素です。「おしゃれはしたいけれど、どのような髪型や髪色なら適切なのだろうか?」と悩むこともあるでしょう。
この記事では、看護師におすすめの髪型や髪色を紹介します。また、避けた方がよいヘアスタイルについても、その理由とともに解説していきます。あなたらしさを表現しつつ、専門職として信頼されやすい印象を与える方法を探してみましょう。
看護師が髪型や髪色に気をつけなければならない理由
看護師は、日々患者さまと直接関わる仕事です。人と接する機会が多いため、身だしなみには常に気を配る必要があります。とくに髪型や髪色は、なぜ気をつけなければならないのでしょうか。
まずは、その理由を3つの視点から解説します。
患者さまに不快な印象を与えないため
看護師の清潔感のある外見は、患者さまに安心感を与え、信頼関係を築くために重要な要素です。髪色や髪型が奇抜であったり、乱れていたりすると、患者さまに不信感を抱かせる可能性があります。
そのため看護師は、髪型や髪の色に気を配る必要があります。次のポイントを押さえると、清潔感のあるナチュラルな印象を与えられるでしょう。
- 派手すぎない髪色を選ぶ
- 清潔感のある髪型を心がける
- 髪の毛が顔にかからないようにする
これらの点に配慮することで、相手に不快な印象を与えることなく、患者さまに寄り添う看護師としての姿勢を示すことができます。
衛生上の問題
看護師は仕事柄、とくに衛生面には配慮が必要です。清潔を維持するという意味でも、髪型を整える必要があるのです。
たとえば長い髪の毛を束ねずに仕事をしていると、髪の毛が患者さまや医療器具に触れ、細菌やウイルス感染を媒介してしまう可能性があります。また、髪の毛が顔にかかると整えたくなりますが、仕事中に髪の毛に触ることは衛生的ではありません。
「短い髪型にする」「ゴムやピンを使用して、しっかりと髪の毛を束ねる」など、髪の毛が気にならないような工夫を行いましょう。
職場によって規則が異なるため
看護師の髪型や髪の色に関する規則は、職場により異なります。病院やクリニックには、次のようなそれぞれ独自のルールが設けられていることもあります。
- 髪の毛が患者さまに触れないよう髪をまとめる
- 髪を染める場合は、明るすぎない色に限定する など
美容クリニックでは、看護師に「おしゃれさ」を求められることもあり、髪の色や髪型の自由度が比較的高い場合があります。ただし、清潔感や身だしなみを徹底することの重要性は、美容クリニックも病院も変わりません。看護師は自身の職場の規則をよく理解し、それに従うことが大切です。
看護師におすすめの髪型のまとめ方
看護師におすすめの髪型や特徴を、髪の長さごとに紹介します。
- ショートヘア
- ショートボブヘア
- ミディアムヘア
- ロングヘア
また、前髪や、男性の場合の髪型についても見ていきます。ルールの範囲内でさまざまな髪型を楽しみたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
ショートヘア
ショートヘアは、看護師にとって非常に実用的でおすすめの髪型です。ゴムでまとめなくても患者さまや物品に髪が触れる危険性が少なく、清潔感を保ちやすかったり、スタイリングに時間がかからなかったりするためです。
ただし、ショートヘアを美しく維持するためにはこまめなカットが必要です。肩にかかる程度まで伸びてくると、まとめなければならないケースが多いでしょう。
ショートボブヘア
ショートボブヘアは、ショートヘアよりも少し長く、肩にはつかない程度の長さのある髪型です。元気な印象を与えるショートヘアに比べると、柔らかな女性らしさを演出できます。ある程度の長さがあるため、ハーフアップやヘアピンアレンジなど、異なる髪型を楽しみやすいこともメリットでしょう。
ショートボブヘアでは、肩についていなければ髪をまとめる必要はありませんが、前屈みになったときに顔に髪が落ちてくることもあるため、ピンで止めたりスプレーを使用したりと工夫が必要です。
ミディアムヘア
ミディアムヘアは、肩につく程度の長さの髪型です。ヘアバンドやヘアゴムなどの小物を工夫すればさまざまなアレンジができるため、ルールの範囲内でおしゃれをしたい方に向いています。
なお、職場によってはヘアアレンジに使うヘアゴムやシュシュ、ヘアピンの色が「黒と茶色のみ」など指定されている場合もあります。それぞれのルールを確認しておきましょう。
ロングヘア
ロングヘアの場合、清潔感を維持するためにもまとめることが必須です。しかし、ポニーテールでは髪が広がって邪魔になったり、患者さまに触れたりする場合があります。お団子ヘアや夜会巻きなどのアップスタイルが推奨されるでしょう。
ヘアクリップやシュシュを使ったり、シニョンにしてみたりと、アレンジの幅が最も広がるのもロングヘアの魅力です。長時間働いても髪型が崩れないよう、ヘアピンやスプレーを使用して、おくれ毛やサイドの毛もしっかりとまとめておきましょう。
前髪
前髪は、顔の印象を大きく左右する要素です。自身に合った前髪のスタイルにすることで、患者さまからの親しみやすさが増すこともあるでしょう。
ただし、前髪が目にかかると少し暗い印象を抱かせてしまう場合があります。次の例のように、顔がしっかりと見える前髪のスタイルを選ぶと明るい印象になります。
- サイドに流した前髪
- 短めのぱっつん前髪
- 前髪なしスタイル
男性の場合
男性看護師の髪型も、清潔感が重要です。
短めの髪型が一般的ですが、長い髪を保ちたいという方もいることでしょう。髪の長さに関わらず、顔にかかることや患者さまへ触れないことに注意し、身だしなみの行き届いた清潔感を重視することが大切です。
看護師におすすめの髪色
看護師の髪色は、患者さまに与える印象に大きく影響します。清潔感があり、落ち着いた印象を与える髪色を選ぶことが大切です。
ヘアカラーの基準として、日本ヘアカラー協会が基準を設けている「トーン」と呼ばれるスケールが使用されることがあります。トーンは4〜15の数字で表され、明るくなればなるほど、数値は大きくなります。
日本人の平均的な黒髪の場合は4〜5トーン、少し茶色がかった髪色は6トーン、染めていると判断できる明るさは7トーン以上です。トーンを使用して髪色を指定している病院やクリニックでは、「6〜7」程度であれば問題なしとしているところが多いようです。
参照元:レベルスケールについて|【JHCA】NPO法人 日本ヘアカラー協会
看護師はパーマをかけても大丈夫?
看護師がパーマをかけることは、NGではありません。勤務中は髪を結んでまとめておけば、問題になることはほとんどないでしょう。
ただし、清潔感を重視し、業務に支障のない範囲で行うことが大切です。髪の毛が顔にかかったり、過度にクセの強いパーマはさけたり、自然なスタイルを選ぶようにしましょう。
また、職場によってはパーマが禁止されていることもあるので、それぞれの職場の規定を確認しておくことが大切です。
看護師が気をつけたい髪型
病院やクリニックのルールに関わらず、一般的に看護師にふさわしくないとされている髪型や髪色があります。次のようなものが挙げられます。
- 奇抜な髪型
- 清潔感の無い髪型
- 顔が髪の毛に隠れる髪型
- 業務の迷惑になる髪型
それぞれ解説します。
奇抜な髪型
看護師として勤務中の時間帯は、奇抜な髪型を避けましょう。派手すぎる髪型は、患者さまに不安や不信感を与える可能性があるためです。
おしゃれの好みや感性は、人により異なります。受け取り方は人ぞれぞれではありますが、明らかに目立つような髪型は避けた方が無難です。仕事の日はできる限りナチュラルにとどめ、休日におしゃれを楽しむようにしましょう。
清潔感の無い髪型
患者さまから見たときに、清潔感がないと思われるような髪型は避けなければなりません。清潔感のなさは看護師ひとりだけでなく、病院自体の印象に影響する場合もあります。
きちんと毎日髪を洗っていたとしても、髪の毛が乱れていたり、整髪料によりベタついていたりすると、清潔でない印象を持たれる可能性があるのです。
また、ショートヘアやショートボブヘアの場合、寝癖がつきやすいため、癖が気になる方は、結んでまとめられる程度の長さにしていくことをおすすめします。
顔が髪の毛に隠れる髪型
看護師の業務では、患者さまとコミュニケーションをとることが必須です。
髪の毛が顔にかかり、目が隠れていると視線が合わず、患者さまに表情がうまく伝わりません。暗いイメージや、話しかけにくい印象を与えてしまうこともあるでしょう。
患者さまに安心感を与えられるよう、髪の毛が顔にかからないような髪型を心がけることが大切です。
業務の邪魔になる髪型
看護師は、患者さまの移動や身の回りの介助、医療処置や検査の補助など、多くの業務に対応します。効率よく仕事を進めていくためにも、業務の妨げになるような次のような髪型は避けた方が無難です。
- 動くたびに髪が顔にかかるスタイル
- 患者さまや物に髪が触れる長さ
- まとまりにくいパーマやボリューム感のある髪型
髪が顔にかかっていると無意識のうちに髪に触れる機会も増え、業務に支障が出ることもあるでしょう。業務の効率を上げるためにも、機能性を重視した髪型を意識するとよいでしょう。
看護師が気をつけたい髪色
看護師は、髪の色にも気を配る必要があります。患者さまに与える印象や職場の規則を意識し、適切な髪色を選びましょう。
看護師が避けるべき髪の色は以下のとおりです。
- 明るすぎる髪色
- 派手すぎる髪色
それぞれ解説していきます。
明るすぎる髪色
病院により求められる基準はさまざまですが、明るすぎる髪色は避けましょう。患者さまに違和感や不安を与える可能性があるためとされています。
また、明るい髪色は、髪が伸びてきたときに地毛との差が目立ち、手入れが行き届いていない印象を与えてしまうことがあります。
どうしても明るい髪色を楽しみたい場合には、まとめて結ぶと見えなくなるような場所にインナーカラーを入れ、仕事中と普段のヘアスタイルを使い分けてみることをおすすめします。
派手すぎる髪色
ピンクやブルーなど、派手すぎる髪色も避けましょう。病院やクリニックに勤務している場合、カラーリングしたとしてもダークブラウンが無難です。
自然な髪色を選ぶことで、患者さまに落ち着いた印象を与えられます。
まとめ
この記事では、看護師におすすめの髪型や髪色、避けるべきヘアスタイルについて解説しました。
看護師の髪型は、患者さまとの関係性の構築や業務効率、衛生面に影響します。髪型や髪色を変えたいと思っている方は、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 清潔感と実用性を重視する
- 患者さまに不快感を与えない
- 職場の規則を守る
看護師として患者さまとの信頼関係を築くには、もちろん態度や人柄が重要ですが、見た目で判断されてしまう場合があることも事実です。
仕事中にふさわしいヘアスタイルをしっかりと把握し、職場の規則の範囲内でおしゃれを楽しみましょう。
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