採用したくない看護師の特徴とは?面接に落ちないためのポイント
病院や施設などが採用したくないと感じる看護師には、転職回数が多い・経験が浅い・ブランク期間が長い場合などの特徴があります。
この記事では、採用担当者に不安を与えてしまう看護師の特徴と、面接に落ちないための具体的な対策方法を解説します。
これらを知識として知っておくことで、転職での対策がスムーズに行えるでしょう。
採用したくない看護師の特徴とは
病院や施設などは応募者の中から最適な人材を探し出そうとしているため、転職回数や経験など、採用したくない看護師の基準を独自に設けている場合があります。
以下に、その特徴と対策を紹介します。
転職回数が多い
転職回数が多い看護師は、採用担当者に「またすぐに辞めてしまうのではないか」と懸念されがちです。
転職回数が多いことが必ずしも不利になるわけではありませんが、面接で転職理由を明確に説明し、自己成長をアピールすることが重要です。
これまでの経験をどのように転職先で活かせるのかを伝え、長期的に働きたい意欲を示しましょう。
経験が浅い
経験が浅い看護師の採用には、教育にかかる時間や費用、早期離職のリスクなどに対する懸念があります。
ただし、介護業務が中心の就業先では、経験が浅くても採用されやすい傾向があります。
デイサービスや訪問入浴、有料老人ホームなどでは、医療行為よりも生活支援である介護業務が多くなります。ただし、これらの求人先では、看護師の配置人数は少ないため相談したいときに先輩看護師が不在の場合もあり注意が必要です。
休職期間が長く、納得いく理由がない
休職期間が長い割に、納得いく理由がないと、採用担当者は「また休職してしまうのではないか」「本当に働く意欲があるのか」と不安になります。
家庭の事情や健康上の理由など、やむを得なかった事情を説明し、病院や施設などが納得できるようにしましょう。
応募先について十分に調べていない
応募先について十分に調べず面接に臨むと、
熱意が伝わらず採用担当者に悪い印象を与えてしまうでしょう。
たとえば病院の場合、理念やビジョン・診療科目・特徴を事前に調べておくと、面接で具体的な熱意をアピールできます。
基本的なマナーを守ることができない
基本的なマナーを守れない行動は、採用担当者に悪い印象を与えやすくなります。
看護師は患者さまと接する機会が多く、病院や施設の顔として見られることも少なくありません。
そのため、面接で医療従事者としてふさわしくない行動や言動が見られると、採用担当者に悪印象を与え、選考結果に響く可能性があります。
たとえば、面接の場に遅刻したり、挨拶がきちんとできなかったりすることは、絶対に避けるべきです。
また、面接では態度や言葉遣いが重視されます。丁寧な言葉遣いや明るくハキハキとした受け答えを心がけ、面接に臨みましょう。
質問に対する答えが適切でない、または回答がずれている
面接での質問に対する答えが適切でない場合、理解力不足やコミュニケーション能力の欠如と捉えられてしまうかもしれません。
採用担当者は、応募者のスキルや経験が、求める人物像とマッチするかを見極めようとしています。
そのため、具体的なエピソードなどを交え、わかりやすく伝えるように心がけましょう。
職場に対する条件や要望が多すぎる
自分の希望ばかり主張する看護師は、病院側が求める人物像と合致しないと判断し、採用を見送る可能性があります。
採用担当者は、業務での貢献を期待して応募者に面接を行っています。
転職活動では、希望条件をすべて満たすより、病院や施設などに対し自身のスキルや経験をどのように活かせるのかをアピールすることが重要です。
前職をネガティブな理由で退職している
転職理由にネガティブな感情が見え隠れすると、「また同じ理由で退職するのではないか」「うちの職場でも不満ばかり言うのではないか」と不安を抱かせます。
前職のネガティブな側面を強調せず、以下のように前向きな言葉に置き換えて伝え、採用担当者へ好印象を与えましょう。
ネガティブな表現 | ポジティブな表現 |
人間関係に疲れた | チームワークを活かせる環境で働きたい |
給与が安かった | スキルに見合った待遇を求めている |
仕事がつまらなかった | 挑戦できる環境で成長したい |
志望動機が曖昧で一貫性がない
志望動機が曖昧だと、採用担当者は「本当にうちで働きたいのか」と疑ってしまいます。
「なぜ転職するのか」「なぜその病院や施設を選んだのか」を明確に説明し、熱意を伝えましょう。
たとえば、待遇面だけを理由に転職する場合、前職のネガティブな側面を強調するのではなく、そこで得た経験をどのように活かしたいのか、どのような看護師を目指しているのかを具体的に説明するのがおすすめです。
求める人物像に合っていない
応募した看護師が求める人物像に合っていないと、採用を見送られる可能性が高くなります。
病院や施設などは、理念に共感し、共に成長していける人材を求めています。
理念に共感し、患者さま・利用者さまのために貢献したい熱意がある人材が有利となるでしょう。
人気のある病院や施設ばかりに応募している
“人気”というだけで応募している看護師は、浅はかな志望動機になりがちです。
なぜその病院や施設を選んだのか、具体的な魅力を伝え、将来のキャリアプランと結びつけて説明できると、より熱意が伝わるでしょう。
看護師が面接に落ちないためのポイント
看護師が面接に落ちないためには、マナーや見だしなみを整え、応募先をしっかり調べたり、履歴書を丁寧に仕上げたりすることが大切です。
面接の際にはマナーをしっかり守る
基本的なマナーを守ることは、面接において重要です。
面接は受付から始まっているため、面接開始の10分前を目安に会場に到着するよう心がけましょう。
受付では「約束の時間、来社理由、自分の名前、担当者の名前」をはっきりと伝え、控え室で待機する場合は、姿勢を正して静かに待ちます。
入室時と退室時の基本的なマナーは、以下のとおりです。
入室時 | 1.名前を呼ばれたあと、ドアをゆっくりと3回ノック。応答があったら「失礼いたします」と声をかけ、ドアを開けて入室。 2.入室したらドアのほうに向き直して静かに閉める。 3.椅子の横に立ち、担当者に向かって「本日はお時間をいただき、ありがとうございます。○○と申します。よろしくお願いいたします。」と挨拶をしてから一礼。 4.着席を促されてから座る。 |
退室時 | 1.面接が終了したら「本日はお時間をいただき、ありがとうございました」と、椅子に座った状態でお礼を伝え、お辞儀をする。 2.お辞儀のあとに立ち上がり、椅子の横で再度一礼。 3.ドア手前で担当者に向き直し「失礼します」と言い、更に一礼。大きな音が出ないようドアを静かに閉めて退室。 |
清潔感のある身だしなみを心がける
第一印象は最初の20秒で決まるとされ、身だしなみは面接で重要なポイントです。
清潔で明るい印象を与えるために、服装や髪型、持ち物に気を配りましょう。
具体的には、以下のような点に注意が必要です。
- シャツやスーツにシワや汚れがないか
- 髪型に清潔感があるか、髪が目にかかっていないか
- 髪色は明るすぎないか
- 化粧は濃すぎないか
- 服装は派手でないか
- 靴は綺麗か
- アクセサリーなどは派手でないか
- 香水をつけすぎていないか
面接中は、背筋を伸ばして腰かけ、腕組みをしたり、椅子に肘をついたりしないようにしましょう。
あらかじめ身だしなみをチェックして、姿勢も気を付けておくと、採用担当者に良い印象を与えやすくなります。以下の記事を参考にしてみてください。
参考記事:看護師転職の面接の服装はスーツ?適切な服装を解説【年代別】
応募先について十分に調査する
看護師が面接で落ちないためには、病院や施設の事業内容や理念への理解が重要です。
応募先の求める人物像や仕事内容を深く理解できると、面接で具体的な質問ができたり、自分のスキルや経験を効果的にアピールできたりするようになります。
公式ホームページや求人情報誌などを活用し、事前にしっかりと情報収集を行いましょう。
履歴書を完璧に仕上げる
看護師の面接は履歴書をもとに行われるため、丁寧に作成しておくと採用担当者が内容を捉えやすくなり、スムーズに進められます。
履歴書は面接の基盤となるため、誤字脱字や情報の誤りがないよう、十分に確認し、丁寧に作成しましょう。
履歴書に貼る写真はスーツ姿で清潔感を意識しておくと、良い印象を残しやすくなります。
志望動機では、なぜその病院や施設で働きたいのか、具体的なエピソードなどを交えて熱意を伝えましょう。
長期的に貢献する意欲を示す
病院や施設などは、長期的な活躍を期待して看護師の採用を決めるため、面接で長く勤務したい意欲を具体的に伝えられると、より採用が有利になるでしょう。
たとえば、応募先で身に付けたいスキルや将来像を具体的に伝えます。
また、これまでの経験やスキルをどのように活かして貢献できるのかを具体的に伝え、応募先への入職意欲や仕事に対する熱意を言葉で表現しましょう。
よくある質問への答えを準備する
よくある質問への答えをあらかじめ準備しておくと、面接を有利に進められます。
質問に対する答えを事前に準備しておけば急な質問に慌てずに済み、経験や強みをうまくアピールしながら落ち着いて答えられるでしょう。
まとめ
看護師の採用においては、スキルや経験だけでなく、人間性や仕事への姿勢も重視されます。
転職回数が多い、志望動機が曖昧など、採用担当者が懸念を抱く点は多岐に渡ります。
面接を成功させるには、応募先について徹底的に調べておき、基本的なマナーを守りつつ、長く貢献したいという意欲を示すことが重要です。
事前準備をしっかり行い、自信をもって面接に臨めるようにしておきましょう。
「NsPace Career ナビ」は、訪問看護ステーションへの転職に特化した求人サイト「NsPace Career」が運営するメディアです。訪問看護業界へのキャリアを考えるうえで役立つ情報をお届けしています。