看護師の自己PRで傾聴力をアピールするときのポイント3つ!傾聴力を効果的に伝える例文
「看護師の自己PRで傾聴力をアピールするときの注意点は?」「傾聴力を効果的に伝える履歴書を書きたい」
看護師の方が転職する際に必要な自己PR。自己PRは、履歴書や面接でよく聞かれる質問のひとつです。
ただし、自己PRで傾聴力をアピールしたいものの、伝え方が分からず悩んでいる看護師の方もいるでしょう。
この記事では、自己PRで傾聴力を使うときのポイントや注意点を解説します。採用担当者に、傾聴力があることを伝える自己PRが分からない方の疑問を解消できれば幸いです。
看護師の自己PRで傾聴力をアピールするときのポイント
まずは、自己PRで傾聴力をアピールするときのポイントを紹介します。
- なぜ傾聴力が身についたのか説明する
- 傾聴力を発揮したエピソードを加える
- 傾聴力が業務でどのように活かせるのかを提示する
それぞれのポイントを確認して、採用担当者にあなたの魅力が伝わる自己PRを用意しましょう。
なぜ傾聴力が身についたのか説明する
自己PRで傾聴力の高さを示すときは、その能力が身についた理由を具体的に伝えることが重要です。
「今後どのように成長していくのか」「どのように病院に貢献してくれるのか」を採用担当者は見たいと考えているからです。
たとえば、傾聴力が身についた患者さまや医療スタッフとのコミュニケーションの場面を挙げると良いでしょう。
この傾聴力がついたエピソードが具体的であると、応募者の性格や人間性、仕事への取り組み方などを採用担当者はイメージできます。
また、自然と傾聴力が身についたとするのではなく、自ら行動し傾聴力を高めるように努めたことを強調できると「成長したい」というあなたの意欲も伝わるはずです。
傾聴力を発揮したエピソードを加える
傾聴力を発揮した具体的なエピソードを加えることは、自己PRを強調するうえで大切です。
たとえば、心療内科で患者さまの話を傾聴していると、少しずつ自己開示され「気持ちが楽になった」「治療に前向きなれた」などと言われたエピソードを自己PRしましょう。
さらに、こうした経験から学んだことを踏まえ、今後も患者さま一人ひとりに寄り添いながら、質の高い看護を提供する意欲を伝えると良いです。
看護師の業務を通して、傾聴力を発揮できたエピソードを振り返ってみてくださいね。
傾聴力が業務でどのように活かせるのかを提示する
傾聴力は看護師の業務において、さまざまな場面で重要な役割を果たします。
患者さまとの信頼関係を築くうえで、傾聴力は欠かせません。傾聴力を活かすことで、患者さまのニーズを正しく捉えられます。結果として、患者さまに必要なケアを提供できるからです。
また、傾聴力はチーム医療においても重要です。同僚の看護師や多職種とのコミュニケーションが円滑になることで、スムーズに協働できるでしょう。
看護師の自己PRで傾聴力をアピールするときの注意点
ここでは、看護師の自己PRで傾聴力をアピールポイントとして打ち出すときの注意点を紹介します。
- ほかの転職希望者とかぶらないようにする
- 面接のときの振る舞いに注意する
- 協力性との違いを明らかにする
- 新卒以外では使いにくいことを知っておく
それぞれの注意点を踏まえて、採用担当者にあなたの魅力を伝えましょう。
ほかの転職希望者とかぶらないようにする
傾聴力は、看護師が持つべき重要なスキルであるため、多くの応募者がこのスキルを自己PRに取り入れます。
その結果、自己PRがほかの応募者と似てしまい、採用担当者の印象に残りにくくなるかもしれません。
この問題を避けるためには、具体的なエピソードを交えることが有効です。例えば、患者さまへの対応や傾聴力を発揮した場面を詳細に説明することで、あなたの傾聴力の高さを強調できます。
さらに、病院の求人情報やホームページから、どのような看護師が求められているか把握したうえで、その病院に合ったエピソードを加えると効果的です。
面接のときの振る舞いに注意する
面接で傾聴力があることを知ってもらうためには、立ち振る舞いが重要です。
まず、採用担当者の質問や話にしっかり耳を傾けましょう。具体的には、アイコンタクトを取り、適切な相槌や表情で反応して、最後まで話を聞く姿勢を保つことが求められます。
面接の場で傾聴力を示すことで、そのスキルを持っていることを証明できます。
たとえば、採用担当者の質問を一度聞き返すことで理解を深め、質問の意図を確認することも有効です。
こうした行動は、あなたが話を真摯に受け止め、正しく理解しようとしている姿勢を示せるでしょう。
協調性との違いを明らかにする
傾聴力と協調性はどちらも看護師にとって重要なスキルです。
ただし、それぞれの違いをはっきりとさせなければなりません。
- 傾聴力:相手の話を注意深く聞き、理解したうえで共感する能力
- 協調性:チームメンバーと連携し、共同で目標を達成する能力
傾聴力を活かすことで、患者さまのニーズや心情を深く理解したうえで対応できます。一方で協調性は、医師やほかの看護師、介護スタッフなどの多職種と円滑にコミュニケーションを取り、患者さまに最良のケアを提供するために不可欠です。
このように、傾聴力と協力性は似通っているスキルですが、それぞれの役割や重要性を理解し区別することで、看護師としての自己PRがより効果的になるでしょう。
新卒以外では使いにくいことを知っておく
傾聴力を自己PRとして強調するのは新卒のときには有効です。
ただし、キャリアを積んだ看護師が転職するときには使いにくいことがあります。
新卒の方の場合は、スキルが身についていないためコミュニケーション能力や傾聴力といったスキルが評価されます。一方で、キャリアを積んだ看護師の方の場合は、専門的なスキルやリーダーシップの実績など職場での具体的な経験が求められることが多いからです。
そのため、経験豊富な看護師として傾聴力を強調する場合は、傾聴力がどのように看護師の業務やリーダーシップに結びついているかを示すことが重要です。
看護師の自己PRで傾聴力をアピールする例文
ここでは、看護師の方の自己PRで傾聴力をアピールする例文を紹介します。
- 患者さまへのケアで傾聴力が活きた場面
- 新人看護師の教育で傾聴力を発揮した場面
- 多職種とのコミュニケーションで傾聴力を発揮した場面
履歴書の志望動機や職務経歴書の自己PRで傾聴力の高さを知ってもらうための書き方や、面接で発言するときに役立ててくださいね。
例文1:患者さまへのケアで傾聴力が活きた場面
私が看護師として傾聴力を発揮した場面は、急性期病棟での勤務のときです。ある高齢の患者さまが、入院中に強い不安を抱えており、夜間も眠れない状況が続いていました。私はその患者さまのベッドサイドに座り、じっくりと話を聞く時間を持ちました。患者さまの話を遮らずに耳を傾けることで、患者さまが抱える不安や心配事を理解し、その根本的な原因を把握することができました。この結果、患者さまは次第にリラックスし、睡眠の質も改善しました。さらに、治療への前向きな姿勢を持つようになったのです。傾聴力を活かして患者さまの心理状態を安定させることができました。この経験から、傾聴力が患者さまの信頼を得るために重要であり、それが患者さまのケアにどれだけ貢献するかを深く実感しました。今後もこの傾聴力を活かして、患者さま一人ひとりに寄り添った看護を提供していきたいと思います |
例文2:新人看護師の教育で傾聴力を発揮した場面
私が看護師として傾聴力を発揮した場面は、新人看護師と初めて夜勤をしたときのことです。業務に入る前に、ペアである私とケアの方向性や業務の進め方などを打ち合わせするのですが、新人看護師は不安が強いためかうまく説明できませんでした。まず私は、その新人看護師に寄り添いました。そのうえで、どのような思いがあるのか、具体的にどのような悩みがあるのかを傾聴しました。改めて、言葉にすることで新人看護師は夜勤中の業務と役割を明確に認識できるようになり、不安を抱えながらも夜勤をやり遂げることができました。患者さまからのケアの反応も良く、新人看護師は自信を持つことができたようです。さらに「◯◯さんが話を聞いてくれたので不安なく取り組めました」と新人看護師に言われました。貴院でもこの傾聴力を活かして、患者さまのケアだけではなく、新人看護師への教育にも力を入れていきたいと思います。 |
例文3:多職種とのコミュニケーションで傾聴力を発揮した場面
看護師としての私の傾聴力は、多職種とのコミュニケーションで特に活かされました。例えば、救急センターでの勤務中、患者さまの症状を詳細に伝えるために医師や救急隊員と密に連携する機会がありました。このような経験を通じて、私は職種を超えたチームワークの中で傾聴力がどれほど重要かを痛感しました。傾聴力は、患者さまや医療チームとの信頼関係を築くためには欠かせません。私の長所は相手の声に耳を傾け、そのニーズや感情に敏感に反応することで、患者さまのケアに最善を尽くすことができることです。この経験を通じて培った傾聴力は、私が看護師として持つ大きな強みであり、貴院でもチーム医療に貢献していきたいと思います。 |
まとめ
看護師の方が転職するときには、自己PRで傾聴力の高さをアピールすることが欠かせません。
医療の現場では患者さまのほかに、医師や看護師、理学療法士など多職種のスタッフとも連携を深めていかなければならないからです。
傾聴力があることを採用担当者に伝えられると「患者さまにより良いケアを実施できる」ことをイメージできます。
今回紹介した例文をもとに、履歴書や面接で傾聴力の高さを強調できると、転職が成功できるでしょう。
参考サイト・文献
「NsPace Career ナビ」は、訪問看護ステーションへの転職に特化した求人サイト「NsPace Career」が運営するメディアです。訪問看護業界へのキャリアを考えるうえで役立つ情報をお届けしています。