救急看護師に向いている人の9つの特徴!年収やきついと言われる理由

公開日:2024/07/25 更新日:2024/07/25
記事サムネイル画像

「救急看護師に向いている人はどのような特徴があるの?」「救急看護師に憧れはあるけど、自分にできるかわからない」

このように不安を感じている方は多いのではないでしょうか。

この記事では、救急看護師に向いている人の特徴やきついと言われる理由などを詳しく解説します。救急看護師に転職したいものの悩んでいるあなたの助けになれれば幸いです。

救急看護師の主な業務内容

救急看護師の方の主な業務内容は「初期治療」「診療の補助」「家族の対応」の主に3つです。

病院の救急外来では、搬送された患者さまに医師の指示のもとで、救急処置や採血、点滴などの初期治療をおこないます。同時に、医師の診療がスムーズにできるように補助しなければなりません。病院や施設によっては、トリアージの役割を求められることもあります。

また、突然の病気やケガに気持ちの整理が追いつかず涙を流す家族へのケアも救急看護師の役割のひとつです。

さらに、救急看護師の方が働く場所はさまざまです。

  • 病院の救急外来や救命救急センター
  • ドクターヘリに同乗するフライトナース
  • 災害時に現場で救急活動をおこなう看護師
  • 海外の災害現場に派遣される看護師

働く場所によって、救急看護師の方に求められる業務内容や役割は異なります。そのため、救急看護師にはその場に合わせて働く適応能力が求められると言えます。

救急看護師に向いている人の特徴9つ

次に、救急看護師に向いている人の特徴を9つ紹介します。

  1. 体力がある
  2. 向上心がある
  3. 平常心を保てる
  4. 柔軟に対応できる
  5. 気持ちの切り替えがうまい
  6. 行動がスピーディーである
  7. チームワークを大切にできる
  8. 救急の領域に興味や関心がある
  9. コミュニケーションスキルがある

それぞれの特徴を詳しくみていきましょう。

1.体力がある

救急看護師の方にとって体力は重要です。

急患対応や重症患者のケアには、長時間にわたる体力的な負担がともなうからです。

夜勤やシフト勤務が多く、身体的にも精神的にも消耗しやすい環境で働くため、救急看護師は日頃から体力を維持しておかなければなりません。

とくに、心肺停止の状態のときには迅速かつ的確な対応が必要であり、持久力が必要な場面もあるため体力に自信がある方は救急看護師に向いているでしょう。

2.向上心がある

救急看護師の方にとって向上心は重要な要素です。

救急の現場は、日々進歩しており新しい治療法や薬が導入されるため、向上心を持って知識やスキルをアップデートしなければならないからです。

たとえば、向上心がある救急看護師の方は、進んで研修やセミナーに参加して救急医療のケアや技術について学んでいます。新たな資格の取得を目指す方もいるでしょう。

これにより、高度なケアを提供できるようになり、患者さまの信頼を得られます。さらに、向上心の高さは多職種とのチームワーク強化にもつながるため、職場全体のレベルアップにも貢献できます。

3.平常心を保てる

救急看護師の方にとって、平常心を保つことは大事です。

救急の現場では、一瞬の判断が患者さまの生死を左右することが多く、冷静さを失わずに対応する力が求められるからです。とくに、患者さまの生死がかかわっているときは、雰囲気がピリつくこともあるでしょう。

救急看護師の方が平常心を保つことは、同僚のスタッフだけではなく患者さまやその家族にも安心感を与えられます。

日頃から自分のストレス管理やメンタルケアをおこない、感情をコントロールできるようにしましょう。

4.柔軟に対応できる

救急看護師の方は、予測できない状況や患者さまの多様なニーズに対応しなければならないため、柔軟な対応力が求められます。

一般病棟の場合は、疾患名や症状、検査の結果などあらゆる情報がわかった状況で対応します。

一方で、救急看護師の場合はどのような状況か電話連絡で伝えられるのみで、疾患名や検査の結果などわからない場合が多いです。その場で考えて、柔軟に対応しなければなりません。

柔軟性があると効果的に患者さまのケアをおこなえ、チームを円滑に進められるため、救急看護師に向いていると言えるでしょう。

5.気持ちの切り替えがうまい

救急看護師の方には、気持ちの切り替えのうまさが欠かせません。

緊急時では、感情が高ぶったり動揺したりすることもあるでしょう。

ただし、患者さまに適切に対応するためには、感情をリセットすることが大事です。すぐに次の業務に集中できることが、質の高いケアを提供するために不可欠です。

また、日頃のストレスを休日に発散するといった、オンオフの切り替えがうまい方も救急の看護師に向いています。

6.行動がスピーディーである

救急看護師の方にとって、スピーディーな行動は重要です。

迅速かつ正確な対応が患者さまの命を救うカギとなるからです。

救急の現場では、少しの遅れが大きな影響を与えるため、常に迅速に行動できる能力が求められます。

7.チームワークを大切にできる

救急看護師の方にとって、チームワークを大切にすることは不可欠です。

救急の現場では、以下のようなスタッフと連携しなければならないからです。

  • 医師
  • 救急看護師
  • 薬剤師
  • 臨床工学技士
  • 放射線技師

他のスタッフとの信頼関係を築くことで、スムーズに連携できます。患者さまの情報をチームで共有し、互いの役割を知ったうえで協力することで、より良いケアを提供できるでしょう。

8.救急の領域に興味や関心がある

救急看護師として働くためには、救急の領域に強い興味や関心があることが大切です。

この分野に対する興味があると、日々の業務に情熱を持って取り組めます。さらに、興味があることでつらい状況であっても前向きになりやすいでしょう。

9.コミュニケーションスキルがある

救急看護師は、緊急の状況で患者さまやその家族としっかりとコミュニケーションを取る能力が重要です。

コミュニケーションスキルがあると、症状や状況を正しく把握でき患者さまの不安を和らげられます。

さらに、救急外来では、患者さまの病状によりさまざまな診療科のスタッフがかかわることがあります。

そのため、コミュニケーションスキルがある方は救急看護師に向いていると言えるでしょう。

救急看護師はきついと言われる理由

救急看護師は「きつい」と言われることがあります。その理由は、次のとおりです。

  • 体力的にきつい
  • 精神的な負担が大きい
  • 現場に緊張感がある
  • プライベートとの両立が難しい

それぞれの理由を知って、救急看護師に転職したときに後悔しないようにしてくださいね。

体力的にきつい

救急看護師は、夜勤や長時間の勤務で働くケースもあるため、体力的に大きな負担がかかります。

とくに、心肺蘇生法(CPR)やその他の救命処置を行う場面では、胸骨圧迫を続けたり、さまざまな処置に対応するために駆け回ったりします。

さらに、救急外来はいつ患者さまが来るのか、どのような状況の患者さまが来るのかなど予測できない状況が続くため、休憩を取る時間が限られることもあるかもしれません。

一般の病棟とは異なる環境のもとで働かなければならないため、救急看護師の方はきついと言われます。

精神的な負担が大きい

救急看護師の方は、精神的な負担が大きく緊張感やプレッシャーが常にあるため、ストレスが溜まりやすいです。

さらに、救急の現場では、患者さまの突然の死に直面することも多く、自身の感情的な負担も大きくなります。患者さまの家族のなかには、突然の別れに感情がコントロールできず、激しく動揺して取り乱す方もいます。

救急看護師は、家族の悲しみに対応しながら、自身の感情をコントロールしなければなりません。

そのため、時間外勤務の多さや、休日が少なく休息が十分に取れない状況であると、精神的にリフレッシュすることが難しく救急看護師を続けられないでしょう。

現場に緊張感がある

救急看護師が働く現場は、高い緊張感に包まれています。

患者さまが次々と運ばれてくる救急外来では、一刻を争う状況が日常的に発生します。

とくに、三次救急の病院の救急看護師は重症度が高い患者さまばかりが救急搬送されます。「ミスをしたら患者さまの生命にかかわってしまう…」というプレッシャーを感じやすいかもしれません。

このような緊張感のなかで働くためには、定期的なメンタルヘルスケアやリラクゼーションの方法を取り入れることで、ストレスを軽減することが大事です。

プライベートとの両立が難しい

救急看護師の方の勤務形態はシフト制や夜勤があります。

不規則な勤務時間であるため、家族や友人との時間を確保することが難しい方もいます。

とくに、休日や夜間の勤務が多い場合は、家族とのイベントや友人との集まりに参加しにくいでしょう。

プライベートとの両立が難しいことが、救急看護師がきついと言われる要因のひとつと言えます。

救急看護師の年収の実態

厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、看護師の平均年収は約508万円とされています。

救急看護師は、夜勤や残業が多いと言われる場合もあるため、この金額に夜勤手当や時間外勤務手当などがプラスされるケースもあります。

ただし、働く場所によって夜勤の回数や手当の額などは異なるため、年収が気になる看護師の方はホームページを確認したり、面接の際に聞いたりしてみてくださいね。

救急看護師に役立つ資格

ここでは、救急看護師の方に役立つ資格を紹介します。

  • 急性・重症患者看護専門看護師
  • 災害看護専門看護師
  • クリティカルケア認定看護師
  • ACLS/PALSプロバイダー

これらの資格を取得すると、専門的なスキルを習得できるため質の高いケアを患者さまに提供できます。とくに、急性・重症看護専門看護やクリティカルケア認定看護師は、院内で一目置かれる存在となります。

たとえば、院内の看護師への救急対応の教育や、院内急変のときに駆け付けます。自分にしかない役割ができると、救急看護師のやりがいにつながるでしょう。

それぞれの受験資格は異なるため、ホームページで確認してみてくださいね。

救急看護師に関するQ&A

最後に、救急看護師に関する質問に回答します。救急看護師についての疑問を解消して「転職しなければよかった…」と後悔しないようにしましょう。

Q1:1年目の看護師でも救急で勤務できるの?

看護師の資格を持っていると、看護師1年目でも救急で勤務できます。

ただし、フライトナースは「看護師経験5年以上救急看護経験3年以上、もしくは同等の能力」を条件のひとつとしています。

フライトナースとは、病院外の救急現場にヘリコプターで出動し、現場での初療や重症な患者さまの看護を継続しながら、搬送する看護師のことです。

さらに、病院によっては救急外来の配属の条件に「看護師経験◯年以上」「◯◯の経験がある看護師」と定めているところもあるでしょう。

Q2:救急看護師になるには大学卒業が必要ですか?

救急看護師になるためには、大学卒業が必須ではありません。

専門卒の看護師の方や5年一貫教育を受けた看護師の方も救急看護師になれます。

ただし、急性・重症看護専門看護師や災害看護専門看護師などになるためには、大学院修士課程の修了が条件です。

そのため、新たな資格の取得を目指すときには注意してくださいね。

まとめ

救急看護師には、初期治療や診療の補助などの業務があります。

患者さまの生死にかかわる場面が多く、休憩時間が十分にとれない場合もあります。そのため、体力に自信があり、高い向上心を持って取り組める看護師の方が、救急看護師に向いているといえるでしょう。

また、救急看護の現場には緊張感があり過酷な場面で働かなければならないケースもあることから「きつい」と言われる場合もあります。

ただし、やりがいを感じて救急看護師として活躍している方も多くいます。あなたも救急看護師への転職を検討してみてはいかがでしょうか。

参考サイト・文献

救急看護とは|一般社団法人 日本救急看護学会 

令和5年賃金構造基本統計調査|厚生労働省

専門看護師|日本看護協会   

認定看護師|日本看護協会 

ACLSプロバイダーコース|日本ACLS協会

PALSプロバイダーコース|日本ACLS協会  

2.日本におけるフライトナース|厚生労働省 

SNSシェア

  • LINEアイコン
  • facebookアイコン
  • Xアイコン
記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

「NsPace Career ナビ」は、訪問看護ステーションへの転職に特化した求人サイト「NsPace Career」が運営するメディアです。訪問看護業界へのキャリアを考えるうえで役立つ情報をお届けしています。

関連する記事

NsPaceCareerとは-PCイメージ画像左 NsPaceCareerとは-SPイメージ画像左

NsPaceCareerとは

訪問看護・在宅看護に特化した
求人情報検索・応募のほか、
現役の訪問看護師や在宅経験者への無料相談や、
事業所への事前見学申し込みが可能です。

NsPaceCareerとは-PCイメージ画像右 NsPaceCareerとは-SPイメージ画像左