看護師の自己PRでコミュニケーション能力を強調する方法4つ!例文付き
「転職するときに、自己PRでコミュニケーション能力の高さはどうアピールできるの?」「コミュニケーション能力を採用担当者へうまく伝えたい!」
このように悩んだり不安を感じたりしていませんか。
コミュニケーション能力は看護師として働くうえで大切な要素です。看護師の方が病院やクリニックに転職するときにアピールすることが重要です。
この記事は、これから転職をする方へ向けて、自己PRの場でコミュニケーション能力を強調するための方法を解説します。具体的な例文も紹介するので、履歴書の作成や面接でのアピール方法などに悩んでいる方はぜひ最後までご覧ください。
看護師の自己PRでコミュニケーション能力を強調すべき理由
コミュニケーションにはおもに「言葉によるコミュニケーション」と「非言語的コミュニケーション」の2種類があるとされています。
さまざまなスタッフとかかわる看護師の方にとってこの2つのコミュニケーションは必須であり、転職時にアピールしたいポイントです。自己PRでコミュニケーション能力を強調すべき具体的な理由は以下の3つです。
- 患者さまの思いを汲みとれる
- 看護師間で協調性を発揮できる
- 多職種とスムーズに連携できる
看護師は患者さまのニーズや個別性に応じたケアの実践が求められます。コミュニケーションは患者さまの思い(ニーズ)を汲みとるために必要であり、この能力の高さを伝えることで看護師として評価されやすいといえます。
また、看護師は多職種や看護師同士で共同して業務をおこなう機会が多く、スタッフ間での情報共有は必須です。
コミュニケーション能力をアピールすることは「患者さまとうまく関係を築ける」「円滑に協力しながら仕事をすすめられる」「キャリアアップに前向きに取り組める」といった印象を与えられます。
看護師の自己PRでコミュニケーション能力を強調する4つの方法
具体的に自己PRでコミュニケーション能力を強調する方法を4つご紹介します。それぞれみていきましょう。
コミュニケーション能力があることで得られたことを加える
コミュニケーション能力を伝えるとき「なにを得たか」を伝えることで、「向上心」もあわせてアピールすることができます。具体的な例は以下のとおりです。
- 患者さまとの信頼関係作りができた
- 多職種との連携を強めるときに役立った
向上心は伝え方により「理想が高い」「我が強い」といった印象を与えることもあります。
ただし、自己PRで「ほかのスタッフと共同して物事をすすめられる人物」「チームで前向きに仕事できる姿勢」などといった協調性があることも伝えられると、採用担当者にアピールできるでしょう。
コミュニケーション能力を業務でどのように活かすかを明確にする
コミュニケーション能力をアピールするために大切なのは、転職先でその能力がどのように役に立つかイメージを持ってもらうことです。
そのために、コミュニケーション能力をどのように活かすかを明確に伝えるとよいでしょう。具体的な例は以下のとおりです。
- 多職種の連携を強めたい
- 患者さまのニーズを引き出したい
事前にリサーチして、転職先が課題としていることや、求めている人物像を理解しておくことも大切です。
「自分がどのように貢献できるか」と「転職先が求める役割はなにか」が合致した提案ができると好印象となるでしょう。
コミュニケーション能力で患者さまに良い影響があったエピソードを伝える
コミュニケーション能力をアピールするために、患者さまへどのような影響があったのか伝えましょう。
看護師に必要な能力(※1)のなかには「ニーズをとらえる力」「ケアする力」「意思決定を支える力」などがあげられます。
どのようにニーズを引き出してケアや意思決定に反映させたのか具体的なエピソードがあると、看護師として評価されやすいでしょう。
たとえば「患者さまとのコミュニケーションを取ることで周囲の音により、夜眠れていないことがわかり病室の環境調整を行った。結果として夜間帯はよく眠れるようになった」といった具合です。
このように具体的なエピソードや経験を用いて伝えるとよいでしょう。
コミュニケーション能力で他の看護師に良い影響があったエピソードを伝える
新しい職場で働いていくためには、看護師同士のコミュニケーションも大切です。
看護師に必要な能力には「協働する力」があげられており、看護師同士や他職種とのうまく連携をとりながら仕事をすすめる能力は重要とされています。
また、看護師同士のコミュニケーションといっても「プライベートな会話」「業務上の報連相」「カンファレンスでの話し合い」のように方法はさまざまです。
下記のように、どのようなコミュニケーションの方法とり、変化があったのか伝えられると効果的でしょう。
例:
・カンファレンスで業務改善方法を提案して、結果的に病棟全来で残業が◯時間減った
・日常の業務から意識的に新人看護師へ声かけをおこない、教育マニュアルを改訂した
また、日本医療労働組合連合会によると看護師の「仕事での強い不満、悩み、ストレスの要因」として職場の人間関係があがっています。(※2)
コミュニケーションは良好な人間関係を築くためにも重要なポイントです。
看護師同士はもちろんのこと、多職種でもコミュニケーション能力を発揮できると伝えられれば「職場へ良い影響」「長期的に働いてくれる」といった好印象を与えられるでしょう。
看護師の自己PRでコミュニケーション能力を強調する例文
ここからは、看護師の自己PRでの具体的な例文をエピソードごとに3つご紹介します。履歴書の志望動機で自己PRを書いたり、面接で伝えたりするときに活用していただけると幸いです。
例文1:患者さまに寄り添うことで思いを引き出した例文
私の長所はコミュニケーション能力だと自負しています。とくに、患者さまとのコミュニケーションでは、不安に寄り添うことを心がけてきました。前職の神経内科病棟では、失語により言葉がでない患者さまもおり、文字盤やホワイトボードなど、さまざまなコミュニケーション方法を考えて実践してきました。患者さまのなかには治療方法が確立されていない難病に対して、不安を抱えている方もいらっしゃいます。業務中に時間を作り、そのような患者さまのベッドサイドへ伺い、不安が和らぐように話を傾聴するように努めてきてました。退院するときに「安心して過ごせた」と言葉をいただいたことが、私の原動力になっています。貴院でもコミュニケーションをとおして、患者さまの不安に寄り添った看護ができるように取り組んでいきたいと考えております。 |
例文2:患者さまの家族に寄り添うことで信頼関係を築けた例文
私の強みはコミュニケーションによる信頼関係作りです。これまで患者さまだけでなくご家族にも寄り添えるように意識してきました。事故や病気により「本人の病状」や「今後の生活」などに不安を抱えているのはご家族も同様です。ご家族が少しでも安心して生活できるよう、来院されたときには積極的に声をかけて「どのようなところに不安を感じているか」を把握するように努めてきました。また、必要があれば医師や多職種に取りつぎ、患者さまの状況について説明して、理解してもらうことで不安がやわらぐように配慮してきました。退院時にご家族から「おかげで安心して過ごせた」と声をかけていただくこともあり、やりがいを感じています。貴院でも患者さまをはじめご家族への支援を意識して看護に取り組んで参ります。 |
例文3:ほかの看護師やスタッフとの協調性を発揮した例文
ケアをおこなうために大切なのは、看護師や多職種同士のコミュニケーションだと考えております。前職の介護施設では、入居者さまの小さな変化や、お看取りも多く多く、円滑に仕事をすすめるためにはスタッフ内でのコミュニケーションは特に大切だと感じていました。そのため、看護師はもちろんのこと、介護士やセラピスト同士で細かく報連相をおこなうことを意識していました。ある入居者さまでは、終末期ではありましたがお孫さんの結婚式に出席されたいとのことで、スタッフみんなで連携して無事に出席され「嬉しかったよ」と仰ってくださいました。貴院に入職したときは、患者さまに質の高いな看護が提供できるようチームのコミュニケーションにも注力して参ります。 |
看護師の自己PR「コミュニケーション能力」に関するQ&A
最後にコミュニケーション能力に関する自己PRでの疑問にお答えします。
Q1:コミュニケーション能力で向上心の高さをアピールするときのポイントは何ですか?
コミュニケーション能力で向上心を伝えるときのポイントは下記のふたつです。
- 向上心をほかの言葉に言い換える
- 説得力を持たせるエピソードを入れる
向上心は抽象的な言葉であり、具体的にどのような人物かをイメージしづらいものです。
相手に伝わりやすいように「目標達成のために努力ができる」「現状を変えるため試行錯誤できる」など具体的な言葉に言い換えましょう。
また、入職後の姿をイメージしやすいように、具体的なエピソードを入れると説得力が増します。
たとえば「感染症の対応が統一できなかったため、みんなで意見を出し合ってとりまとめ、感染症対策の徹底ができた」などです。
上記をみて「目標に対して努力する姿(向上心)」と「コミュニケーションにより協調性のある人物像」がイメージできたのではないでしょうか。
コミュニケーションは協調性につながるため、向上心とあわせて伝えることで「周囲と前向きに物事をすすめられる人物」という印象につながります。
Q2:急性期に転職する際、コミュニケーション能力をアピールするときのポイントは何ですか?
「急性期」「慢性期」など、看護の現場によっても求められるコミュニケーション能力は異なります。
急性期の現場では患者さまの状態が変化しやすく、的確な判断や迅速な対応が必要です。看護師同士や多職種とコミュニケーションをとる場合も、正確かつ迅速な情報伝達が求められます。
そのため、以下のように急性期の特性にあわせたコミュニケーション方法をアピールすると効果的でしょう。
- 5W1Hを意識してムダのない情報伝達ができる
- 正確に情報が伝わるようなコミュニケーションを意識する
- 必要な情報を事前にまとめておき、他職種にも伝わりやすいように工夫する
具体的なエピソードを交えて、できることを伝えるとより好印象につながります。
まとめ
自己PRでコミュニケーション能力を協調するための方法を解説しました。医療の現場ではチームのスタッフや患者さまとのコミュニケーションは必須です。
この能力を活かして、入職後にどのように貢献できるかイメージを持ってもらうことで、内定に一歩近づけるでしょう。
参考サイト・文献
「NsPace Career ナビ」は、訪問看護ステーションへの転職に特化した求人サイト「NsPace Career」が運営するメディアです。訪問看護業界へのキャリアを考えるうえで役立つ情報をお届けしています。