看護師の10回以上の転職は不利になる?転職回数が多くても再就職できる職場とは

公開日:2024/06/22 更新日:2024/06/22
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看護師の方の中には、複数回の転職を経験した方もいるでしょう。しかし中には、10回以上の転職を経験し、「今後の転職が不利になるのではないか?」「転職回数が多くても再就職できるのか?」など不安な思いを抱えている方もいるかもしれません。

本記事では、10回以上の転職を経験した看護師の方は転職が不利になるのか、そもそも転職回数が多くても再就職は可能なのかを解説します。また、再就職が可能な場合、どのような職場への転職が現実的なのかも解説するため、転職を検討している方はぜひ参考にしてください。

看護師の10回以上の転職は再就職に不利になる?採用担当者から受ける印象    

看護師の方の中には、さまざまな理由で転職をして、転職回数が10回以上になる方もいるかもしれません。

一般的に看護師以外の職種では、10回以上の転職回数は年齢問わず、転職市場において不利になる場合が多いでしょう。看護師の場合も、10回以上の転職は不利になることがあるものの、再就職が不可能という訳ではありません。

まずは、採用担当者が10回以上転職を繰り返している看護師に対して感じている印象を解説していきます。

すぐに辞めてしまうのではないか

採用担当者が履歴書を一見した際に感じるのは、10回以上転職を繰り返すということは、採用をしてもすぐに辞めてしまうのではないかとネガティブな印象をもちます。

10回以上転職をしている方の年齢によって受け取り方は異なるかもしれません。しかし、他の職種と同様に、看護師でも短期間での退職を心配される場合は多く、書類選考で不安を感じる採用担当者も多いと想定されるでしょう。

すぐ辞めてしまい採用にかかった費用が無駄になるではないか、長期雇用は難しいのではないかと捉えられてしまう場合があります。

それぞれの転職理由は何か

10回以上転職をしている場合、転職理由が気になる採用担当者は多く、面接の場では転職理由について質問されるでしょう。

看護師の方は、日々の業務で心身ともに感じる負担や、ライフステージの変化で働きにくさを感じて転職をする方も多いため、転職回数が2~3回であっても転職理由を聞く採用担当者は一般的ともいえます。

しかし、10回以上の転職回数の方となると、他の応募者と比較して転職回数が多いため、転職理由について深く追求されるでしょう。

トラブルを起こすのではないか

転職の原因として、これまでの勤務の中でトラブル起こしていたのではないか、人間関係でトラブルを起こしていなかったかと心配する採用担当者も多いでしょう。

前の職場で働き続けられなかった点が、今回の転職先でも働き続けられないと感じ、トラブルを起こして離職されるのではと心配されるかもしれません。

10回以上の転職経験のある看護師が再就職を成功させるポイント5選

前述のように、10回以上転職している看護師に対して、採用担当者が抱く印象はポジティブではないことが多いです。

ただし、再就職が不可能な訳ではありません。転職活動において意識するべきポイントを理解した上で転職活動に臨むことで、再就職を成功させられる場合もあります。

10回以上転職した経験のある看護師が、再就職を成功させるための下記の5つのポイントをそれぞれ紹介していきます。

・転職回数が多いことを認める

・再度、自己分析をする

・キャリアプランを明確にする

・転職理由を面接で説明できるように準備する

・慎重に職場を選ぶ

転職回数が多いものの、転職活動を成功させたいと考えている看護師の方は、ぜひ参考にしてください。

転職回数が多いことを認める

転職回数が多い方の中には、自分に実力があり、これまでの転職経験は自分が悪いわけではないと捉えている方もいます。

しかし、前述したように転職回数が多いことをプラスに捉えられるのは困難であり、マイナスな印象を与えてしまうケースが多いでしょう。

そのため、自己評価を高く伝えるのではなく、転職活動が多いことを認めて、その点を反省しているような内容を伝えられると「次は長く働いてくれるかもしれない」とポジティブに捉えやすいでしょう。

転職回数が多い方が転職を成功させるには、次章で解説するように、これまでの自分を振り返り柔軟な思考を持つ必要があるといえます。

再度、自己分析をする

これまでの職歴・経歴や、看護師としての経験や看護観を含めて、再度自己分析をすることも重要なポイントとなるでしょう。

なぜ10回以上転職したのか、それぞれの理由を考えながら、次は同じ転職理由を繰り返さないためにはどうすれば良いのか考えてみることが重要です。自己分析をした上で、その点を面接で伝え、次の転職先では長期的に働きたいと考えている点や、早期離職したくないと考えている旨を採用担当者へ伝えてみると良いでしょう。

キャリアプランを明確にする

自分のキャリアプランを明確に考えられているかを再確認し、必要に応じてキャリアプランを立て直す必要があるかもしれません。

自分が看護師としてどのようなキャリアを歩んでいくかを明確にすることで、今後は転職を繰り返さずに長期的に同じ職場で経験を積むことが可能になるでしょう。

転職理由を面接で説明できるように準備する

前述したように、転職回数が多い方は、転職理由を詳しく聞かれる可能性が高いです。再就職を成功させるには、転職理由を採用担当者へ伝えられるように、準備することが大切です。

転職理由は、なるべく正直に話すことで「嘘をつかない誠実な人」という印象を与えられる可能性があります。これまでの振り返りや反省の思いを伝えると良いでしょう。

ただし、他責やネガティブな回答になってしまうとマイナスなイメージに繋がるため、できる限りポジティブな表現で、前向きに伝えられると、採用担当者の共感も得やすいでしょう。

慎重に職場を選ぶ

転職回数が多い看護師の方の転職では、転職回数によって就職しにくい職場もあります。

例えば、経験や即戦力を重視される急性期病院や大学病院では、長期的に働いて成長し、職場に貢献し続けられる人材がほしいと考えられていることが多いため、特に転職が難しい傾向にあります。

またクリニックでも、少ない人員配置の中で長期的に働いてもらわないと採用コストが厳しいと考えることも多く、転職回数が多い方の就職は難しいケースが多いでしょう。

そのため転職先を検討する際には、どのような職場が転職しやすいのかを含めて転職活動をすると、再就職しやすくなるでしょう。おすすめの職場については、次の章で解説していきます。

転職10回以上の看護師におすすめの転職先3選

病院への転職は、転職回数が多いと不利になる可能性が高いと前述しました。一方で、転職回数が多くても不利になりにくい職場もあり、主に下記の3つが不利になりにくい職場の例です。

・派遣看護師

・介護施設

・訪問看護ステーション

それぞれ理由を解説していきます。

派遣看護師

派遣看護師は、主に看護師の派遣を行っている人材派遣会社へ登録し、短期や長期など決められた期間の間に派遣先で勤務するという看護師を指します。

雇用形態は正社員ではなくなりますが、同じ職場で働き続けるプレッシャーからは解放される上、転職回数が多い点が、人材派遣会社からは大きなデメリットと捉えられずに済む場合もあるでしょう。

また、似たような仕事形態として、単発のイベント救護ナースやツアーナースなども存在します。しかし単発の仕事のため、安定した収入は難しくなる点が懸念点といえます。

介護施設

介護施設とは、主に介護付き有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅など、高齢者の介護や生活支援を行う施設を指します。

給料は、病院より下がる可能性がありますが、介護施設は基本的に介護士がメインで働いているため、看護師の採用におけるハードルが低くなっている場合も考えられます。

今後、高齢化が進む中でさらに需要が高まる業界でもあるため、視野に入れてみるのも良いでしょう。

介護に関する資格もあるため、介護の業界でのキャリアアップを検討してみても良いかもしれません。

訪問看護ステーション

訪問看護ステーションの転職を繰り返していなければ、訪問看護ステーションへの就職も可能な場合があります。

病院で長期的に働けなかった方でも、訪問看護ステーションでは環境に馴染みやすく長期的に働ける可能性もあるでしょう。

ただし訪問看護ステーションに就職した後も、転職を繰り返してしまわないように、慎重に職場選びをする必要があります。

訪問看護ステーションへの転職は、訪問看護に特化したナースペースキャリアを利用することで、求人探しはもちろん事業所見学も可能になります。さまざまな角度で訪問看護師になりたい方をサポートするため、自分が働きやすいと感じる訪問看護ステーションを探しやすくなるでしょう。

訪問看護ステーションへの就職を希望している方は、ぜひ利用してみてください。

転職を10回以上している看護師が職場に馴染むためには?

転職を10回以上している看護師の方の中には、転職先に馴染めるか不安を感じている方もいるかもしれません。

転職先で働く同僚や上司に受け入れてもらうためには、自分から積極的に挨拶をして、コミュニケーションを取ることで、人間関係を構築していきましょう。

人と関わるのが得意ではないという方でも、欠かさずに挨拶をするだけで、好印象を与えられる場合もあります。

また、何度も転職をしている方の中には、思考に柔軟性が欠けて意見が衝突しやすい方や、感情コントロールができずに人間関係のトラブルを起こし、長く働き続けづらい方もいるでしょう。

看護には正解がないことも多く、看護観も患者さまとご家族の考えも多種多様です。

転職先で働く同僚や上司、関連する多職種は、患者さまをサポートする仲間であることを念頭に、お互いの意見を尊重しながらかかわると、自然と転職先にも馴染めるでしょう。

10回以上転職している看護師でも就職できる!転職理由を振り返って対策を考えよう

本記事では、10回以上転職をしている看護師の方でも転職は可能なのか、また転職を成功させるポイントや、おすすめの職場も解説しました。

10回以上転職をしている看護師の方でも、転職が不可能なわけではありません。しかし、転職回数が多い点はネガティブな印象を与えやすいです。

採用担当者が感じるネガティブな印象をなるべく払拭するために、これまでの転職理由やキャリアプランを振り返って、前向きにアピールしていきましょう。

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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