美容看護師とはどんな仕事?向いている人の特徴や仕事内容を解説

公開日:2024/02/28 更新日:2024/02/28
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美容医療が普及してきた現在、美容クリニックで勤務する「美容看護師」のニーズが高まっています。美容看護師は、看護師資格を持っていれば誰にでも挑戦できる仕事です。しかし、勤務内容が医療機関と大きく異なるため、人によっては向き不向きがあることも事実です。この記事では、美容看護師の仕事内容や、向いている人・向いていない人の特徴をそれぞれ解説します。

美容看護師とは

美容看護師は、主に美容クリニックで働く看護師です。

美容クリニックには、大きく分けて「美容皮膚科」と「美容外科」の2種類があります。美容皮膚科は、シミ・ほくろなどを消すレーザー治療や医療脱毛など、美容に特化した皮膚への施術を行うクリニックです。一方美容外科では、整形手術をはじめとする外科治療を行います。

これらのクリニックに勤務し、来院者へのカウンセリングや施術、医師の補助を行うのが美容看護師です。美容医療が普及してきている近年、美容看護師のニーズは高まってきています。

美容看護師の業務内容

美容看護師の業務内容は、勤務するクリニックの診療メニューにより大きく変化します。たとえば医療脱毛がメインのクリニックであればレーザー照射、美容外科のクリニックでは手術の介助が主な業務となるでしょう。

ほかにも、クリニックの規模やスタッフの配置により、業務内容は次のように多岐にわたります。

  • カウンセリングや治療ついての説明
  • 施術の補助
  • 患者さまのケア
  • 清掃
  • 受付・予約管理 など

なお、クリニックでの施術は医師の指示により看護師が行うものも多く、施術をスムーズに行うためにはある程度経験を積む必要があります。

美容看護師の平均年収

美容看護師の平均年収は、500万円前後です。月収では30〜40万円となり、クリニックにより給与の差はあるものの、一般的な看護師の給料と比較すると高い水準であるといえるでしょう。

年収が高くなる理由としては、次の2点が考えられます。

  • 自由診療であり売上が給与に反映されやすい
  • 業績に応じ報奨金が支給されるところもある

美容クリニックは、公的な医療保険が適用されない自由診療です。診療報酬が定められている保険診療とは異なり、取り扱う施術の内容や価格をクリニックが自由に設定できるという特徴があります。売り上げが上がるほど、スタッフの給料にも反映されやすいといえるでしょう。また、業績に応じてインセンティブを支払うところもあるため、頑張り次第で収入アップが見込めます。

美容看護師は何歳まで働ける?

美容クリニックで働く看護師には若い世代の人が多く、40〜50代の看護師の割合は低いといえるでしょう。とくに「20代が活躍」や「未経験可」というコメント付きでの求人を出している美容クリニックには、若い年齢層のスタッフが多い傾向にあります。

しかしながら、働く人の年齢に制限を設けることは法律で禁止されています。実際に、美容看護師として働く場合にも年齢制限はないことがほとんどです。

高度な技術を必要とする施術にはスキルを磨いたベテラン看護師が、患者さまの悩みに寄り添うには同年代の経験豊富な看護師が求められる場合もあります。スキルや経験を生かして美容クリニックで長く働くことは十分に可能であるといえるでしょう。

美容看護師に向いている人の特徴

ここからは、美容看護師に向いている人の特徴について紹介します。美容クリニックで働いてみたいと考える人は、ぜひ参考にしてみてください。

美容が大好きで興味がある

美容看護師として働くには、美容医療が好きかどうか、大きなポイントとなります。

美容クリニックの来院者は、美容への興味が深い人がほとんどです。関わりのなかで、美容に関する質問や相談をされる場面も多いでしょう。そのため、サポートする立場であるクリニックのスタッフも、美しくいるための努力を続け、美意識を常に高く持っておく必要があるのです。

また、美容クリニックでは社員割引が利用できるところも多く、スタッフ自身が商品の提供や施術を安く受けられることもあります。美容に興味がある人にとっては魅力的なメリットであるといえるでしょう。

人と話すのが得意

美容クリニックにおける看護師の仕事では、来院者との言語的コミュニケーションが非常に大切な要素となります。一人ひとりの悩みや希望をカウンセリングで上手に聞き出し、満足のいく対応や希望に沿った施術につなげていく必要があるためです。実際に、看護師の対応によっては指名が入ることや、長期的にお付き合いができることもあるでしょう。

また、クリニックによっては契約の成立によりインセンティブが発生する場合もあります。つまり、コミュニケーションスキルの高さは直接収入にも影響するのです。

いつも元気でポジティブ

美容看護師には、いつも元気でポジティブな人が向いています。

自由診療の美容クリニックではとくに、雰囲気やスタッフの表情がクリニック自体の評判に影響します。普段から明るく、元気をもらえるような場所であればリピーターも増えやすく、売り上げも伸びることでしょう。

また、自由診療であるからこそ、カウンセリングや相談など、患者さまとコミュニケーションをとる中でクレームを受けることも少なくありません。そんなときにも落ち込みすぎず、前向きに次につなげられる姿勢があれば、美容看護師としてレベルアップできるはずです。

自分をより良くしたいと思っている

美容クリニックでは、最新の医療機器やサプリメントを扱い、新しい美容知識に触れる機会も多くなります。看護師は常に知識や技術を吸収し、積極的に情報をアップデートしていく必要があります。自分から新しい情報に触れ、仕事につなげていく努力ができる人が向いているといえるでしょう。

また、美容クリニックで働くにあたり、容姿の美しさは重要です。普段から生活習慣を整えたり、スキンケアを念入りに行ったりなど、美を追求して自己管理を徹底している人は、美容看護師としても一目置かれる存在となることでしょう。

看護以外の仕事もOK

勤務先のクリニックにもよりますが、美容看護師は、医療行為に直接関係のない次のような仕事も担当します。

  • 電話対応
  • 院内の清掃
  • 在庫管理
  • 予約管理 など

とくに個人のクリニックでは、看護師業務以外にも幅広い仕事を任されることが多くなるでしょう。看護以外の仕事もやりたい人や、事務仕事が好きな人に向いています。

一方、大手クリニックになればなるほど、事務員や営業カウンセラーなどの職種が在籍し、役割が細分化されている傾向にあります。看護師の業務に専念したい人は、大手クリニックを選ぶのもひとつの手です。

営業のコツがわかる

美容クリニックでは、来院者の悩みや希望に応じて美容施術や美容商品を提供することで売り上げを伸ばします。利益を上げるためには、新規の患者さまやリピーター、紹介患者さまを増やし、それぞれの客の単価を上げたり、契約数を増やしたりする工夫が必要です。つまり、美容看護師として美容クリニックで活躍するためには、患者さまの悩みをしっかりとヒアリングし、上手に自社のサービスや商品を紹介できる営業センスが求められるといえるでしょう。

また、クリニックによっては一人ひとりに売り上げのノルマが設定されていることがあります。営業がうまくなるとノルマを上手にこなすことができ、収入アップにもつながります。

人の悩みに寄り添う丁寧な接客ができる

人の悩みに寄り添う丁寧な接客ができることも美容看護師として働くうえで重要なポイントです。

美容クリニックには、容姿にコンプレックスや悩みを抱えた人が来院します。カウンセリングを行うなかで悩みや要望を詳しく伺い、納得がいくような商品や施術につなげていくことで患者さまの満足度を上げることができます。それを繰り返すことにより、クリニック自体の評判もよくなるでしょう。

美容医療はほとんどが自由診療です。保険診療を行う医療機関と比較すると、患者さまの費用負担は大きくなります。さらに、容姿にこだわりたい人が来院する場所なので、失敗しないよう評判のよいクリニックが選ばれやすい傾向にあります。丁寧な接客からクリニックの評判がよくなれば、来院者が増え、売り上げが大幅に伸びる可能性も期待できます。

ワークライフバランスを大切にしたい

美容看護師は、ワークライフバランスを大切にしたい人にも向いています。

入院設備のある医療機関では夜勤があり、どうしても不規則な生活になりがちです。一方、美容クリニックの多くは入院設備がなく、夜勤のないクリニックがほとんどです。さらに、診療に予約制を設けているため、残業が発生することも少ない傾向にあります。プライベートの時間をしっかりと確保したい人におすすめです。

ただし、土日祝日に開業している美容クリニックが多いため、カレンダーどおりの休日は取りにくい点に注意しましょう。

美容看護師に向いていない人の特徴

今度は向いていない人の特徴について紹介します。

営業が苦手な人

営業が苦手な人は、美容看護師に向いていません。

美容クリニックの施術はほとんどが自由診療であり、利益を上げ続けなければ継続運営することができません。そのため、スタッフに売上のノルマを課しているクリニックも存在します。

ノルマをこなすために、売り上げを気にして来院者に施術を強く勧め、商品を売り込まなければならないこともあるでしょう。利益を上げるために頑張ることがつらいと感じる人は、美容クリニックで働き続けることは難しいかもしれません。

一般的な医療スキルを磨きたい人

医療や看護のスキルを磨きたい人も、美容看護師には向きません。美容クリニックでは、一般的な医療や看護のスキルを使う場面が少なく、経験を積めないためです。医療機関から美容クリニックに転職すると、医療知識や看護ケアをほとんど使わなくなり、徐々に忘れたり、スキルが衰えたりしていくでしょう。

また、美容クリニックでの経験年数は、臨床経験に含めないという医療機関もあります。「ゆくゆくは医療機関で活躍したい」、「看護のスキルを高めたい」と考えている人は、美容クリニックへの転職を慎重に考える必要があります。

まとめ

この記事では、美容看護師の仕事内容や、向いている人・向いていない人の特徴をそれぞれ解説しました。

美容に興味がある人や、カウンセリング・営業など看護ケアとは異なる仕事も経験してみたい人は美容看護師が向いているといえます。美容クリニックでは勤務時間が一定になりやすく、プライベートの時間を大切にしたい人にもおすすめの職場です。

一方、営業が苦手な人や売り上げのノルマにプレッシャーを感じる人は、美容クリニックでの勤務が精神的な負担になる場合もあります。

美容看護師としての働き方が気になる人は、自身の向き不向きを考慮しつつ、ぜひ挑戦してみてください。

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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