40代の新人看護師は就職できない?どんな悩みが多い?

公開日:2024/02/22 更新日:2024/02/22
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40代は子育てが少し落ち着き始める時期でもあり、看護師を目指す方もいるでしょう。

しかし、40代の新人看護師は「就職できない、しづらい」「年代的な悩みも生じる」などの声も聞かれます。

そこでこの記事では、40代の新人看護師が就職できない噂は本当か、よく聞かれる悩みやおすすめの就職先を紹介します。

40代の新人看護師でも働きやすく活躍できる現場もあるため、ぜひ記事を参考にしてください。

40代の新人看護師は就職できない?    

「40代の新人看護師は就職できない」と耳にすることがありますが、必ずしも就職できないとは限りません。

一部の例外を除き、募集や採用への年齢制限は、雇用対策法により原則的に禁止されている事項です。

そのため、看護師の求人募集に年齢制限はなく、50代の新人看護師が就職できたケースもあります。

参照元:厚生労働省|改正雇用対策法第10条

しかし、医療機関によっては若い年齢が選ばれやすくなる可能性があります。

たとえば、一部の大学病院など先進医療を担う現場では、看護師としての適応力や発展する医療環境への対応力が必要です。

看護未経験の40代を受け入れることに、躊躇する場合もあるかもしれません。

40代は若い年代より人生経験が豊富で、落ち着きがある方が多くいます。

他ジャンルで働いたキャリアや社会人としてのマナー、結婚・出産・育児などから得た視点やスキルなどを現場で活かせる強みがあります。

就職活動で自分をうまくアピールするためには、これらの経験を看護師にどう活かせるのか、スキルアップへの意欲などを伝えると、好印象を与えられるでしょう。

40代の新人看護師に多い悩み

40代で新人看護師になった場合、以下のような悩みが生じます。

  • 周りの同期が若い
  • 上司や先輩が自分より年上
  • 体力がついていかない
  • 家庭との両立が大変
  • 新しいことがなかなか覚えられない

悩みが生じたときは、どう攻略するかがスキルアップの鍵です。

それぞれ、具体的な悩みや解決策を解説します。

周りの同期が若い

40代で新人看護師になると、新卒で入社した同期との年齢差が出てきます。

分け隔てなく接してくれる同期がいる場合もありますが、年齢や経験の違いから価値観のギャップが生じ、コミュニケーションに影響が出ることがあるでしょう。

うまく溶け込めず、孤独感を感じる可能性もあります。

しかし、初めから年齢をきっかけに心の壁を作ると、関係性の構築は難しくなります。

同期は行き詰ったときや困っているときに支え合える仲間になれるため、積極的に歩み寄る姿勢をもつことが大切です。

上司や先輩が自分より年下

看護師は新卒から就職している人が多いため、40代で新人看護師になったときに上司や先輩が自分より年下であるケースは少なくないでしょう。

プリセプター制度を導入している医療機関では、自分より年下の先輩が、一定期間マンツーマンで教育を担当することもあります。

人によっては、距離感を縮めようと敢えて敬語を使わなかったり、遠慮する気持ちから指導内容が薄くなったりする可能性もあるでしょう。

また、仕事で悩んだとしても、自分の子どもと同年代の上司や先輩には相談しづらいと考えてしまうケースもあります。

年齢で判断せず、あくまで看護師経験の長さで捉え、敬いながら教わる姿勢が大切です。

看護師としての先輩と人生としての先輩は、線引きをして考えると関係性がうまく築きやすくなります。

体力がついていかない

40代で新人看護師になると同期と比べて体力もなく、ついていけないと感じる可能性があります。

特に、病院などへ就職すると夜勤がありますが、新人看護師は経験を積むことが求められるため、夜勤回数の調整を依頼することが難しくなります。

なかには、残業が多いことで、しっかりと体力を回復できないケースもあるでしょう。

夜勤後の体力回復が間に合わないと、体調を崩したりストレスが溜まったりして、仕事だけでなくプライベートに支障が出てくる可能性もあります。

40代で新人看護師としての就職先を探す場合は、夜勤や残業が少ない・有休消化率がよいなど、あらかじめ無理のない条件が提示されている医療機関を候補に入れておくのがおすすめです。

家庭との両立が大変    

40代は子育てがひと段落する人が多いとはいえ、夜勤や残業の多い職場では家庭との両立に難しさを感じやすくなります。

夜勤後に疲れが取れず、家事や家族との関係性に影響する可能性もあります。

子どもの受験時期や家族の体調不良など、仕事よりも家庭を優先させたい場合でも、新人の立場では休日の申請はしづらいケースもあるでしょう。

40代で新人看護師として働くときは、家族の状況を踏まえて無理のない就職先を選択するのがおすすめです。

新しいことがなかなか覚えられない

40代になると20代の頃に比べ、新しいことがなかなか覚えられなくなります。

看護師になったばかりで知識が不足していることに加え、加齢による記憶力の低下もあり、若い同期との吸収力の違いを感じて落ち込む場面もあるでしょう。

新人看護師のうちは「急性期のスピードについていけない」といった悩みも生じやすくなります。

自分を責めずに、覚えるときは以下のポイントを意識してみてください。

  • メモを活用する
  • 積極的に先輩看護師にアドバイスを求める
  • 新しい情報は段階を踏んで覚えていく
  • 1日の終わりに振り返りをする
  • 業務ごとに最終チェックの項目を挙げておく

特に、積極的に先輩と一緒に振り返りしたりアドバイスをもらったりすると、意欲も評価され関係性を構築しやすくなります。

とはいえ、悩みの発生要因は少ないほうが将来的に働きやすくなります。

40代で新人看護師となる場合は、相性のよい就職先で働き始めるのがおすすめです。

40代の新人看護師におすすめの就職先

40代で新人看護師として働き始めるときには、以下の就職先がおすすめです。

  • 訪問看護ステーション
  • 介護施設
  • クリニック

いずれも、看護師の年齢層が高く、家庭の事情を理解してくれる傾向があります。

それぞれの特徴をお伝えするので、自分に適した就職先を検討しましょう。

訪問看護ステーション

訪問看護ステーションとは、利用者さまが住み慣れた自宅で療養生活を送れるよう、多職種と連携して看護サービスを提供する事業所です。

訪問看護ステーションの看護師は、利用者さまのご自宅や施設を訪れ、1対1で医療ケアや生活のサポートをします。

病棟ではみられない利用者さまの退院後の生活をみることができるため、個別ニーズに合わせたケアの提供が可能です。

訪問看護に携わる看護師は、40代がもっとも多い傾向です。

都道府県ナースセンターにおける領域別の看護職員の求人倍率を比較すると、中小規模の病院が1.40〜1.80倍であるのに対し、訪問看護ステーションは3.22倍と最も高く、新人看護師でも就職しやすい状況だといえます。

参照元:看護師等(看護職員)の確保を巡る状況

また、訪問看護ステーションでの働き方は基本的に夜勤がなく、家庭と両立しやすい職場です。

残業が少ないところも多く、ワークライフバランスが取りやすくなるでしょう。

ただし、訪問看護ステーションによっては利用者さまの急変に備え、オンコール体制をとっていたり、施設訪問のために夜勤があったりするため、就業条件は確認しておくのがおすすめです。

働く年齢層や利用者さまとじっくり関われること、家庭と両立しやすいことから、訪問看護ステーションは40代の新人看護師におすすめの就職先です。

介護施設

介護施設とは、入居者さまが介護や生活援助を受けながら暮らせる高齢者施設で、看護師は健康管理のほか、医師に指示された医療行為をおこないます。

介護施設では、看護師よりも介護士のほうが多く在籍しています。

そのため、日常のケアに携わる介護士と密にコミュニケーションを取り、正しい医療知識を共有することが大切です。

医師が常駐していない介護施設では、こまやかな観察力と即座の対応力も必要になるでしょう。

入居者さまの急変時には、応急処置や通院までの引き継ぎ、ご家族への報告・連絡もおこないます。

看護師の年齢層は病院に比べ高い傾向にあり、ともに働く介護士も近い年代が多いため、40代の新人看護師にとっては働きやすい職場です。

介護施設には特別養護老人ホーム(特養)や老人保健施設(老健)、介護医療院のほか、有料老人ホームなどがあります。

夜勤やオンコールの有無については施設ごとに異なるため、就業条件の確認が必要です。

クリニック

家庭もしくはプライベートと仕事を両立したいと考え、クリニックに就職する看護師は少なくありません。

小規模なクリニックは医師やほかの看護師との距離感も近く、アットホームな雰囲気で困ったときも助けを求めながら働けるでしょう。

クリニックごとに診療科目が異なるため、内科や小児科など、自分が得意とする分野で就職先を選べます。

仕事内容は診療科目により異なりますが、医師が患者さまの診察をする時の介助や、採血・注射といった処置、検査の説明などが中心です。

大学病院のように先進医療の経験がなくても基本的なスキルで対応でき、業務がマニュアル化されているケースも多いため、40代の新人看護師でも働きやすい職場だといえます。

一般的に、クリニックは同じ患者さまが定期的に通う場所です。

積極的に声をかけたり長く勤務したりすると患者さまとの信頼関係も築きやすく、やりがいを感じながら働けます。

まとめ

40代で新人看護師として働き始める場合、医療機関によっては就職できない・しづらいなどのケースがあります。

しかし、40代は20代の新卒に比べると人生経験が豊富です。

これまでの人生で培ってきた経験や知識を活かしてスキルアップを目指すと、就職活動で有利になる可能性が高くなるでしょう。

ただし、就職先によっては年齢による価値観や体力の違い、家庭との両立の大変さに悩む可能性があります。

充実した看護師人生を送るためには、40代の新人看護師でも働きやすい就職先を候補に挙げることが大切です。

訪問看護ステーションや介護施設・クリニックなどの特徴を理解し、自分に適した職場を検討してみてください。

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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