看護師の適性検査とは?適性検査の内容や対策を徹底解説しました!

公開日:2024/01/30 更新日:2024/01/30
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看護師になるためには国家資格である看護師資格を取得しなければいけません。また、多くの場合看護師の方は就職・転職時に、採用試験として適性検査を含む筆記試験や面接を受けます。

今回の記事では、看護師の適性検査についての知識や、必要な対策をまとめました。看護師の適性検査の内容が知りたい・これから転職活動を始めるという方は、ぜひ参考にしてください。

看護師が受ける適性検査とは何か?

看護師の業務は責任が重く、人との関わりが多いことから、大半の病院やクリニックで応募者に向けて適性検査を用意しています。

適性検査をすれば、看護師としての能力のみでなく応募者の人間性やコミュニケーションスキルなどが数値で可視化されるため、採用担当者が採用活動をスムーズに進められるのです。

また、適性検査は応募先と応募者のミスマッチを防ぐために存在します。病院やクリニックのみでなく応募者が得られるメリットも多いと考えてください。

適性検査が実施されるタイミング

看護師の適性検査は実施するタイミングが応募先により異なります。大半の場合適性検査は、書類選考後・面接後・最終面接後のどれかのタイミングで実施されますが、応募者が多い時にはより早い段階で適性検査を実施して選考を進める場合もあります。

これから転職を考えている看護師の方は、いつでも適性検査が受けられる準備を整えておいてください。

適性検査が実施される可能性が高い病院

看護師の方の転職活動では、必ず全ての応募先で適性検査が用意されているとは限りません。大学病院・公立病院などの規模が大きく多くの応募者が集まる求人は、適性検査を実施する可能性が高いと言えます。

応募先での適性検査の有無については、応募の段階で確認しておくと良いです。

看護師の採用試験の内容

看護師の方の採用試験は応募先によって内容が異なるものの、以下のような試験が用意されている場合が多いです。適性検査以外の試験項目も把握しておいてください。

一般常識試験

一般常識試験は国語・算数・数学などの問題と、文字通り一般常識に関する問題があります。

難しい問題は少ないものの、学校卒業後時間が経過しているという方は一般常識試験のテキストを書店で購入して予習すると良いです。

専門科目

専門科目は看護師の基礎的な知識に関する問題がメインになります。多くの場合は難しい内容ではなく、看護師としての基礎知識を問われると考えてください。

専門科目を予習したい方は、看護師資格取得時の国家試験の見直しが効果的です。

また、専門科目の試験がなく一般常識試験のみを採用している職場も少なくありません。

適性検査

適性検査は応募者の性格を含む看護師としての適性を判断します。適性検査で学力は求められません。適性検査については次の章で詳しく説明します。

小論文

大きな病院で採用されることが多い試験が小論文です。小論文では定められたテーマに沿って自分の考察を含めた作文を書きます。一般的に、指定される文字数は1,000文字程度です。

高度な知識は求められないものの、読みやすい文章が作れること・誤字脱字がないこと・倫理的な記述ができることなどが重要視されます。

看護師の適性検査の目的とは

看護師の適性検査が行われる理由には、以下のようなものがあります。その目的を理解して適性検査を受けられるようにしてください。

書類や面接からは分からない情報を得るため

応募書類や面接のみでは応募者の価値観・適性などを汲み取ることが難しく、選考が思うように進まない可能性があります。

適性検査では応募者の人間性・ストレス耐性なども理解できるため、公平かつ適切な判断ができるのです。

さらに応募者の情報がより多く手に入り、採用担当者や面接官の負担も減らせます。

勤務先に応募者がマッチできるかを見極めるため

各職場には特徴があり、自社に適した人材を探すことは簡単ではありません。適性検査の結果は自社と応募者のマッチ度も把握できるため、採用後に短期間で応募者が退職してしまう問題を予防します。

また、適性検査の数値は客観的かつ具体的な判断基準になることから、採用担当者が変わっても問題なく採用活動を進められます。

応募者に看護師の適性があるかどうか調べる

看護師の仕事は誰にでもできるものではありません。適性検査により応募者が看護師として相応しい人材かをチェックすれば、採用後にトラブルが発生するリスクを最小限に抑えられます。

看護師の適性検査の種類

看護師の適性検査にはいくつかの種類があり、代表的な検査にはSPI検査・クレペリン検査・Y-G性格検査の3種類が存在します。

病院やクリニックでは、収集したいと考えている応募者の情報が手に入る適性検査が採用されているのです。

それぞれの検査では検査内容はもちろん、検査により把握できる事柄も異なります。検査ごとの説明は次の章を参考にしてください。

SPI検査

SPI検査は基礎能力検査と性格検査の2種類の検査を組み合わせたものです。

基礎能力検査には数学的な思考能力を判断する非言語分野と、文章を読み取る力を確認する言語分野の2通りの検査が用意されています。

それに対して性格検査では、約300問の質問に答えながら対象者の性格診断を進めます。

検査を受ける方法は、自宅でできるオンライン形式・指定されたテストセンターで検査を受ける・企業がパソコンと場所を用意して行う検査・企業で実施するペーパー検査の4種類から選択可能です。

オンライン形式の場合は約2分で問題が自動的に次の問題に移動していくため、検査にスピードが求められます。

SPI検査にはSPI、SPI2、SPI3の3つのバージョンが存在し、現在はSPI3が主流です。

SPI検査では看護師としての適性と対象者の性格が分かる

SPI検査の基礎能力検査では、対象者の数的処理能力・コミュニケーション能力・思考力を分析します。

同時に実施される性格検査では、対象者の人物像・性格・職場とのマッチ度を判断可能です。

Y-G性格検査

Y-G性格検査はアメリカの心理学教授により考案された検査をベースに作られました。対象者は用意されている120問の質問に対して「はい」「いいえ」「どちらでもない」のどれかを選択します。

Y-G性格検査は対象者の性格を分類する

Y-G性格検査では「情緒特性」「知覚特性」「行動特性」「人間関係特性」の4つの視点で対象者を判断します。それぞれの特性の説明は、以下を参考にしてください。

情緒特性:気分にムラが出やすいか・不満を抱きやすいかなどの情緒面の安定性を確認する

知覚特性:物事を主観的・客観的のどちらに捉えやすいかを判断する

行動特性:行動力の強さを確認する

人間関係特性:社交性・協調性の有無を確認する

上記の視点をもとにして、最終的に対象者はABCDEの5つの性格タイプに分類されます。

A型:社会環境への適応力がある

B型:情緒面は不安定であるものの活動的・外交的

C型:情緒面が安定しており穏やか

D型:情緒面が安定しており積極的

E型:情緒が不安定で内向的

それぞれのタイプには異なる長所と短所があります。Y-G性格検査により採用担当者は職場に適した人材を見つけやすくなります。

クレペリン検査

クレペリン検査は単純な計算を一定の時間繰り返し行う検査であり、ドイツの精神医学者により発案されました。

人間は同じ作業を繰り返しているうちに作業効率が変わるものです。クレペリン検査では、前半15分・休憩・後半15分の単純計算を実施し、受験者の性格と行動の傾向を総合的に判断します。

問題自体は一桁の足し算など難しいものではないものの、作業量が多く集中力が求められる検査です。

クレペリン検査は心理検査ができる

クレペリン検査では仕事の処理能力の測定とともに、持続力・ストレス耐性などを判断します。繰り返す単純作業に長時間ムラが生まれない方は、コツコツした作業や地道な取り組みを得意としているのです。

看護師の適性検査対策の方法

看護師の方が転職に向けて適性検査対策をしたいと考えている場合には、次のような取り組みを進めてみてください。

市販の過去問題を活用する

適性検査の過去問題や練習問題はWebまたは参考書などに掲載されています。大半の適性検査は問題数が多いことから、問題に慣れるだけでも結果を良いものに変えられます。

適性検査に不安を感じている方は、事前に問題を解いて予習をしておくと良いです。

看護師の転職を得意とする転職エージェントを活用する

看護師の転職を得意とする転職エージェントは、転職先の紹介のみでなく適性検査を含む試験対策・面接対策・応募書類の添削サービスも用意しています。

そのため、限られた時間でより効率良く転職活動を進めたいと考えている方は、転職エージェントを活用するべきです。

転職エージェントを使えば、転職活動に割く時間がない方でも理想的な転職ができる可能性が高くなります。

適性検査対策のセミナーを活用する

適性検査で良い結果を残したいと考えている方に向けて、適性検査対策のセミナーが用意されている場合があります。オンライン受講型のセミナーであれば、休日や仕事の後の時間を割く必要なく短時間でセミナーが受けられます。

自分に適した適性検査対策セミナーを探してみてください。

まとめ

看護師の方が就職・転職する際には、応募先の筆記試験に適性検査が含まれている場合が多いです。

適性検査は病院やクリニックが、応募者の適性・人間性・コミュニケーション能力・ストレス耐性など書類や面接から汲み取ることが難しい部分を明らかにする目的で実施されます。

適性検査により、ミスマッチのない採用活動が進められるのです。

適性検査に不安を感じているという方は、事前に参考書やセミナーを活用して適性検査対策をしてください。

筆記試験全体の対策や面接対策をサポートしてほしいと考えている場合は、転職エージェントを活用するのもおすすめです。

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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