看護師5年目の年収は?転職が成功する理由3つやよくある悩みも解説

公開日:2024/01/13 更新日:2024/11/15
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「看護師5年目の年収っていくら?」「仕事量と給与が見合わない。訪問看護ステーションに転職したけど、どうすれば成功するの?」など思い悩む方は多いのではないでしょうか。

看護師5年目になると年々、年収が増加し満足している方もいるでしょう。

一方で、責任も増え仕事量と見合わないと感じたり、スキルアップしたいと考えたりなど、さまざまな不満や現状への不安から転職を検討する方も多いです。

そこでこの記事では、看護師5年目の方の年収や転職が成功しやすい理由、よくある悩みを解説します。看護師5年目の年収が知りたい方や転職を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

看護師5年目の年収はいくら?|平均年収は約452万円

厚生労働省が公開した「看護師の年齢階級別平均賃金(役職者含む)(月収換算)」によると、25歳~29歳の平均月収は37.3万円とされています。

新卒で入職した場合、看護師5年目の方の多くは、25~29歳に当てはまると考えられます。そのため、看護師5年目の方の年収は、約452万円と推測できるでしょう。

ほかの産業の同年代は、約358万円です。そのため、看護師5年目の年収の方が、約100万円高いです。

ただし、あくまで平均年収であり、働いている場所や役職などによって異なるため注意してください。

看護師5年目のよくある悩み|解決策は転職を検討しよう

看護師5年目の方は、さまざまな悩みを抱える時期です。具体的には、以下のような悩みがあります。

  • オンコールや夜勤の負担
  • 給与や待遇面への不満
  • 人間関係のきつさ
  • プレッシャーや責任の重さ
  • 同期が辞めることへの寂しさ
  • 結婚や出産などのライフイベントの変化

悩みを解決するためには、転職もひとつの手です。具体的に、どのように悩んでいるのかみていきましょう。

オンコールや夜勤の負担

訪問看護ステーションで働く場合オンコールは避けられず、病院で働く場合夜勤は避けられません。

生活のリズムが不規則となり、体調を崩す方がいます。オンコールや夜勤の業務に悩む方は少なくありません。

そのため、クリニックや病院の外来への転職を検討しましょう。ほかにも、パート勤務に変更したり、オンコールを外してもらえるように依頼してみる、などの方法もあります。

ただし、ほかの産業よりも看護師が高い年収である理由は、オンコール手当や夜勤手当があるためです。手当がなくなると、年収が下がる恐れがあります。

給与や待遇面への不満

給与や待遇面の不満は、よくある悩みのひとつです。

とくに、給与支給日やボーナスの時期になると、この話題で休憩室が盛り上がるといった職場も多いのではないでしょうか。

ほかの産業と比較すると看護師の年収は高いです。ただし、仕事量に見合っていないと感じる看護師の方は少なくありません。たとえば、不規則な勤務形態や業務量の多さをはじめ、ナースコール対応や救急対応などの業務の煩雑さも不満の原因となります。

ほかにも、年末年始には休めないといった事情もあり、給与や待遇面への不満は挙げればきりがありません。

よりよい給与、待遇のところに転職できると悩みを解決できます。ホームページやパンフレットに情報が記載されているため、気になる職場がある方は確認しましょう。

人間関係のきつさ

看護師の方特有の職場環境が、人間関係を難しくする可能性があります。

小さなミスが大きな事故につながりかねないため、ミスをしたときに厳しく指導されることもあります。中には、いじめられたり、パワハラを受けたりした経験がある方もいるかもしれません。

看護師5年目となると、自立して業務をおこないます。他職種との連携でも先頭に立っていくことも求められます。その中で、専門性の違いで意見が合わなかったり、衝突したりすることもあり、人間関係に強いストレスを感じることもあるでしょう。

厚生労働省の調査によると、看護師が退職した理由の上位に「人間関係」とされています。また、仕事を続けるか相談する事柄にも人間関係が挙げられているのです。

転職すると、新しい環境や人間関係の中で仕事ができるため悩みがなくなるかもしれません。

ただし、転職先によっては人間関係が悪く、さらに悩むきっかけとなる恐れがあるため注意してください。

プレッシャーや責任の重さ

看護師の仕事は、利用者さまの生命にかかわる仕事であり、プレッシャーを感じる場面が多々あります。たとえば、以下のような場面が考えられます。

とくに、急変時や救急搬送に対応しなければならないときに、強いストレスを感じる方が多いでしょう。

看護師5年目となり「仕事も自立してできようになった」と自信を持って取り組んでいたときにスムーズに対応できなければ、悩みが深くなります。

クリニックや企業に転職すると、急変や救急搬送などにかかわる機会が少ないため、プレッシャーを軽減できるかもしれません。

訪問看護ステーションも、主に日中看護ケアを提供しており、落ち着いていることが多いです。

同期が辞めることへの寂しさ

入職当時は「みんなで頑張ろうね」と語り合っていたにもかかわらず、入職から5年経ち、気づけば同期がみんな辞めてしまっていたという経験をしたことがある方もいるでしょう。

同期は、悩みを共有したり、一緒にストレスを発散したり、など仕事を続くけていくうえで大切な存在です。

さらに、採用や退職に加え定期的な異動があり、看護師の職場はスタッフが入れ替わりやすいです。

同期だけではなく、仲良かった後輩やお世話になった先輩がいなくなることに寂しさを感じショックを受けることもあります。

結婚や出産などのライフイベントの変化

看護師5年目の方は、結婚を考える場合も多いです。

結婚や出産などのライフイベントの変化をきっかけに「仕事を続けたいけど、看護師と子育ての両立は難しい」と感じ悩む方もいます。

一方で、結婚を機に看護師を退職した同期を見て、うらやましく思う方や「結婚を退職理由にすると、看護師長さんに反対されないから辞めるなら今しかない」と考える方もいるかもしれません。

ライフイベントが変化することは、看護師5年目の方の悩みを増やす原因のひとつです。

既婚者や子育て中の方が多いところに転職すると、悩みを共有できるでしょう。

看護師5年目で転職しても退職金は出るの?

看護師5年目の方で転職しても退職金が出る可能性は高いです。

というのも、厚生労働省が公開した「令和5年就労条件総合調査概況」によると、医療・福祉産業の75.5%が退職金制度を用意しているとされているためです。

ただし、退職金制度は法律で定められておらず、すべての企業にあるわけではありません。勤め先の病院や訪問看護ステーションによっては支給されない場合もあります。

退職金制度は、就業規則に載っているため、気になる方は確認してみましょう。

看護師5年目の転職が成功しやすい3つの理由

次に、なぜ看護師5年目の方が転職を成功させやすいのか、3つの理由を解説します。

  • リーダー経験があり即戦力としてのニーズが高い
  • 新しい職場環境への柔軟性がある
  • 5年間継続できた実績がある

それぞれの理由を具体的にみていきましょう。

リーダー経験があり即戦力としてのニーズが高い

看護師5年目の方は、リーダー業務を経験しておりニーズが高いため、転職に成功しやすいです。

その理由は、看護業界は人手不足に陥っており、看護師を育てる余裕がないところが多いためです。人手が足りないと、夜勤の回数が増えたり、残業時間が長くなったりなど問題を抱えている場合があります。

人手不足の施設は、即戦力のスタッフを求めています。「明日からでも働ける看護師」が必要なのです。

さらに、プリセプターや教育委員などでの指導経験やチームをまとめた経験があれば、より高く評価されるでしょう。

新しい職場環境への柔軟性がある

看護師5年目の方は、自分の考えを持ちつつ柔軟性もあるため、新しい職場環境に慣れるまでにそれほど時間がかからないでしょう。

看護師の経験が長いほど、自分の看護の考え方や方法が確立するため、新しい環境に慣れるまでに時間がかかる傾向です。ベテラン看護師の方が、異動して苦労する姿を見たことがある方も少なくないでしょう。

もちろん、豊富なスキルや経験は、業務に役立ち、後輩の育成に大きく貢献します。ただし「新しい環境に慣れる」という点では、ベテラン看護師より看護師5年目の方が有利かもしれません。

5年間継続できた実績がある

「5年間看護師を続けてきた」という実績は、転職するときのアピールポイントです。

看護師にかかわらず、同じ仕事を5年続けて身につけたスキルや知識は高く評価されます。「すぐに辞めるリスクも低い」と判断できるため、施設は安心して採用できるのです。

転職するときには、身につけたスキルをアピールし、自分の価値の高さを伝えましょう。

看護師5年目におすすめの転職先

ここでは、看護師5年目の方におすすめの転職先を7つ紹介します。

  • 訪問看護ステーション
  • 総合病院
  • 大学病院
  • 美容クリニック
  • 治験業界
  • 託児所のある病院
  • 資格取得のサポートをしてくれる病院

それぞれの特徴をみていきましょう。

訪問看護ステーション

訪問看護ステーションがおすすめの理由は、病院と異なり1人でケアを実施する機会が多く、5年間のスキルや経験を活かせるためです。

在宅での看護ケアにおいて、新卒や経験が浅い看護師では、対応が難しいケースがあります。

その点、看護師5年目の方であると、利用者さま一人ひとりの状態を把握し、その人にあったケアを提供できます。ご家族への対応もスムーズにできるでしょう。

近年、在宅医療の需要の高まりにともない、訪問看護ステーション数も増加しています。日本訪問看護財団が公開した「訪問看護の現状とこれから2023年版」によると、2025年までに、訪問看護ステーションは13万人必要とされていますが、現状は約6万人程度であり目標数には程遠い状況です。

訪問看護ステーションの需要の高さも、よりよい転職につながる要因といえます。

総合病院

総合病院がおすすめ理由は、さまざまな診療科があり、スキルアップにつなげやすい環境であるためです。

手術室や集中治療室のほかに、外科領域の病棟などは規模が大きい病院でしか経験できません。

「看護師として〇〇分野を追求したい」と考えている方は、循環器や呼吸器、消化器などに特化する総合病院を選ぶと、最先端の医療技術を学べるかもしれません。

自分が伸ばしたいスキルが何かを振り返り、その分野に特化した病院に転職しましょう。

大学病院

大学病院は、キャリアアップを目指しやすいためおすすめです。

看護師5年目の方で、今後のキャリアに不安を感じ転職を検討する方もいるでしょう。大学病院は、教育プログラムが構築されており、看護主任や看護師長などのキャリアプランも明確になっている場合が多いです。

キャリアプランが明確であると、何をすべきか、どのようなことが課題なのかわかりやすいため、目標を持って取り組めるでしょう。

美容クリニック

美容クリニックは、ワークライフバランスを整えやすく、給与水準が高いためおすすめです。

美容クリニックは、基本的に夜勤がなく、残業時間も短いです。そのため、身体の負担が少ない傾向といえます。

さらに、自由診療であり、料金はクリニックが自由に決められます。給与水準が高い傾向にあるため、高い給与を得たい方には、とくにおすすめです。

ただし、土日休みがあまりなく、クリニックの開いている時間によっては夜遅くまで働かなければなりません。

治験業界

治験業界は、医師や被験者とのコミュニケーションが求められ看護師としての経験が活かせるためおすすめです。

治験業界では、医薬品や検査の知識、治験をスムーズに進めるためのスケジュール管理、被験者への説明が求められます。この点でも看護師の経験が活かせます。

さらに、基本的には日勤のみの勤務であるため、家庭と仕事の両立をしたい方におすすめです。場合によっては、学会など研修で地方に出張に行くこともあります。

託児所のある病院

託児所のある病院は、子育て中の方や今後子育てをしたいと考えている方におすすめです。

毎朝、託児所に子どもを預けて働くのは大変です。子どもの機嫌が悪いときは、スムーズに預けられず、イライラした経験がある方もいるでしょう。

託児所のある病院で働くと、毎朝の移動距離が短くなり、時間に少し余裕が生まれます。病児保育の機能がある託児所もあるため、子育てをしながら働く親にとって安心できる環境があることは仕事の継続につながるでしょう。

資格取得のサポートをしてくれる病院

資格取得のサポートをしてくれる病院は、スキルアップを目指す方におすすめです。

看護師5年目の方は、業務に慣れてきて自分の将来について見つめなおす時期でもあります。看護師の経験が5年あると、専門看護師や認定看護師の資格要件を満たすため、目指す方もいるでしょう。

病院によっては、資格取得をサポートする制度が整っているところがあります。費用の補助があったり、給与を得ながら大学院に通えたりするのです。

透析の病院では透析の認定看護師、がん治療をおこなっている病院ではがん専門看護師など、病院の需要と合致する資格であると、さらに支援してくれる場合もあります。

看護師5年目の転職をより成功させる方法

ここでは、看護師5年目の方が、転職をより成功させやすくするための4つの方法を解説します。

  • 訪問看護ステーションの見学や、病院のインターンシップに参加する
  • 転職した看護師の体験談を参考にする
  • スキルアップできる職場を探す
  • 転職サイトを活用する

それぞれ方法を具体的にみていきましょう。

訪問看護ステーションの見学や、病院のインターンシップに参加する

訪問看護ステーションの見学や、病院のインターンシップがあれば、積極的に参加しましょう。

というのも、ホームページや募集のパンフレットだけでは得られない情報があるためです。具体的には、訪問看護ステーションの雰囲気やスタッフの人柄、仕事風景などは実際に見ないとわかりません。

ホームページだけの情報で転職を決めると「こんなはずではなかった」「もっと雰囲気がいいと思っていた」などギャップを感じる恐れがあります。

転職後の退職につながるため、自分の目で確かめてみましょう。

転職した看護師の体験談を参考にする

転職した看護師の方の体験談を参考にすると、転職の成功につながります。

看護師5年目の方は、転職の経験がない場合もあるため、転職活動の進め方や注意点を十分に把握できない恐れがあります。

転職経験のある看護師の方に体験談を聞きつつ、自分の疑問や悩みを解決しましょう。

スキルアップできる職場を探す

転職を考えるときには、何らかのネガティブな側面があることが多いです。

実際に「人間関係が悪かった」「仕事がハード過ぎた」などの理由で退職する方もいます。

ただし、ネガティブな理由で転職するとうまくいかず、転職先でも同じような悩みを抱える事態になりかねません。

そのため、スキルアップできる職場を探しましょう。転職をポジティブに捉えられると、転職先でも前向きに仕事に取り組め、後悔のない転職ができるでしょう。

転職サイトを活用する

転職を成功させたい方は、転職サイトを活用するのもひとつの手です。

その理由は、転職サイトには、転職に関するノウハウがつまっており、さまざまな転職のサポートを受けられるためです。看護師5年目の方に沿ったサービスを受けられます。

アドバイザーによるアドバイスや面接の練習、履歴書の添削など幅広いサービスを提供しています。これらのサービスを活用すると、転職活動をスムーズに進められ、転職を成功させられるでしょう。

看護師5年目が転職時に注意すること

最後に、看護師5年目の方が転職するときに注意すべきことを4つ解説します。

  • 「一から仕事をしなければならない」ことを認識する
  • 職場の人には相談しない
  • 人間関係がリセットされる
  • 年収が下がることもある

これらの注意点を踏まえることで、転職の成功を実現できるでしょう。

「一から仕事をしなければならない」ことを認識する

「一から仕事をしなければならない」ことを認識しましょう。

看護師の方は、職場が異なると業務内容が異なります。たとえば「点滴を作成する」といった業務の方法も、職場によって異なります。

具体的には、物品の位置や作成のルールをはじめ、投与までの手順など異なります。このルールの違いに悩む看護師の方は少なくありません。

しかも、病院独自のルールを定めているところもあります。

そのため、経験がある業務内容でも、一旦は一つひとつを確認しながらおこなわなければなりません。

さらに、自分よりも経験が浅い看護師に指導をされることもあります。慣れるまでは根気よく取り組む必要があることを知っておきましょう。

職場の人には相談しない

「1人に相談したら、病棟内で広まっていた」という話を聞いた方もいるでしょう。

そのため、職場の方にはあまり相談しないほうがいいかもしれません。どうしても相談したい場合は、信頼できる方にだけ相談しましょう。

転職する前に退職する事実が病棟内で広まると、働きにくくなる恐れがあります。

人間関係がリセットされる

人間関係をもう一度築かなければならないことを知っておきましょう。

人間関係を理由に転職した方も「前のほうが人間関係はよかった」「知っている人が1人もいないのはきつい」など、転職先でも人間関係に悩む恐れがあります。

さらに、人間関係がリセットされているため相談相手がいません。孤独を感じやすい状況となるため、新しい職場で働くときにはある程度、孤独を覚悟しましょう。

年収が下がることもある

年収アップを狙って転職したにもかかわらず、年収が下がるケースがあります。

とくに、転職した1年目は、基本給が新人並みとなったり、夏のボーナスが寸志程度しか支給されなかったりなどのケースがあります。

募集要項に給与の記載がありますが、あくまでも例だと認識してください。年収について疑問がある場合は、面接時に尋ねましょう。

看護師5年目の年収は約452万円!転職に最適な時期であり将来を見据えよう

看護師5年目の方の年収は約452万円です。

ほかの産業の方と比較し高い傾向ですが、仕事量と見合っておらず不満を持つ看護師の方もいます。ほかにも、業務内容や人間関係に不満を感じている看護師の方は少なくありません。

転職すると、現職への不満や悩みを解決できる可能性があります。

看護師5年目の方は、自立して業務をおこなう十分なスキルや経験があり、新しい職場に柔軟に対応できるため、即戦力として期待されます。

看護師5年目は、転職に最適な時期であるため将来を見据えた転職を検討しましょう。

参考サイト・文献

図表1-2-25 看護師の年齢階級別平均賃金(役職者含む)(月収換算)

平均給与|国税庁 

看護職員就業状況等実態調査結果|厚生労働省

令和5年就労条件総合調査概況|厚生労働省

訪問看護の現状とこれから2023年版|公益財団法人 日本訪問看護財団

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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