訪問看護 未経験からの一歩を支える職場とは~訪問看護ステーション ナース栄公 村上さんにインタビュー~

大阪府泉佐野市にある「訪問看護ステーション ナース栄公」で働く村上さんに、未経験から訪問看護へ挑戦した背景や、利用者さんとの関わりで感じた迷いや気づき、そして子育てと両立しながら働く現在の様子を伺いました。療養病棟で20年以上勤務した経験を生かしつつ、訪問看護ならではの難しさと面白さを一歩ずつ積み重ねてきた村上さん。その姿から、「未経験でも安心して働ける環境」が見えてきます。
【※本記事はNsPace Careerが事業所向けに提供している「特集記事掲載サービス」によるものです。取材・撮影・編集はNsPaceCareerが担当しました。】
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事業所名
雇用形態
給与
就業場所
看護師としての長い歩みと、訪問看護への転職
―まずは、これまでのご経歴を教えてください。
「准看護師として10代の頃から病院で働いてきました。ずっと正看護師になりたいという思いはあったんですが、結婚や出産でなかなかタイミングが取れなくて…。それでも、いつかは看護師免許を取りたいという気持ちは持ち続けていました」
村上さんは、准看護師として約27年間、慢性期を主に看ている病院の療養病棟で勤務してきました。長く働く中で、日常生活のサポートが必要な患者さんを多く看てきた経験が、現在の訪問看護に生きていると話します。
「転職を考えたときに、これまでの経験を別の形で活かしたい、という気持ちもあったと思います。病院での看護はやりがいもあったんですが、“生活に近い場所での看護”にも興味が出てきて。それに子どもとの時間をもっと充実させたいという気持ちもあったんです。家族にも相談して、夫も後押ししてくれました」
複数の職場を検討する中で出会ったのが、訪問看護ステーション ナース栄公でした。
「面接のときの雰囲気がすごく良くて、“ここなら無理なく働けそう”って素直に思いました。子育てとの両立も大事にしながら働きたいと考えていたので、その意味でも合うと感じました。幅広い世代が働いているので、子育て中の方もいて心強かったですね」
訪問看護への強いこだわりがあったわけではなかったものの、
“人の雰囲気”と“働き方のイメージ”が自然としっくりきたことが、入職の決め手になったそうです。
初めての訪問で感じた戸惑いと、支えてくれた仲間たち
―実際に訪問看護の現場に行ってみてどう感じましたか?
「最初はわからないことが多く、不安や迷いを感じる場面も少なくありませんでした」
初めての訪問では、これまでの病院勤務とは環境も業務の流れも大きく異なり、スムーズに対応できずに困惑することもあったといいます。
ただ、その不安や悩みを一人で抱え込むことはありませんでした。
「先輩方が本当に優しくて、すぐ相談に乗ってくれます。ちょっとしたこともすぐに聞けるし、いろんな視点から丁寧に教えてくれるので助かっています」
独り立ちまでは十分に時間をかけて、焦らず段階を踏んで学べたそうです。
「入職して最初の1か月は法人内の見学や体験を通して学ぶ研修があるんです。法人内にある病院や、介護老人保健施設、デイサービスやグループホームと様々な場所を回って”実習“のような気持ちで研修しました。知らない領域や疾患などを知ることができたし、スタッフとは顔見知りにもなって、今でも利用者さんの担当者会議で会うと話しやすくて…みんな穏やかでいい人ばっかりなんですよね。その後、訪問看護の現場で、見学からはじめて少しずつ覚えていって…6か月近く同行してもらって、安心して独り立ちができました」
法人全体で新人看護師を支える仕組みがあったからこそ、村上さんも相談しながらチャレンジできたと話します。
また訪問看護では、医師やケアマネジャー、ヘルパーなど、地域のさまざまな職種と関わりながら利用者さんの生活を支えていきます。
病院にいたときは、同じ建物の中に医師がいてすぐに相談できる環境でしたが、地域では医師が病院やクリニックなどそれぞれの場所に所属しているため、連携の方法が少し変わります。
こうした一つひとつの経験が積み重なり、村上さんの自信につながっていったそうです。

日々の訪問で見えた利用者さんの生活と、気づきの連続
―利用者さんの訪問看護の場で思い出に残っているエピソードを教えてください
村上さんがまず挙げてくれたのは、認知症の利用者さんとの関わりでした。
訪問する利用者さんの中には認知症の方も多く、村上さんはその日の体調や気分によって変わる「生活の表情」を丁寧に感じ取りながら関わっていると言います。
「訪問すると、前回より動作のペースが少しゆっくりしていたり、逆に落ち着かない様子が見えたりして、“今日はどんな調子なのかな” と感じることがあります。認知症の方は、体調や睡眠、気分などでその日の調子に波が出ることがあり、前日には問題なくできていたことが、翌日には少し難しくなる場合もあります」
同じ利用者さんでも、日によって反応の仕方や話し方がまったく違うこともあり、それが“生活の中に入る看護”ならではの難しさであり、面白さでもあるそうです。
「病院と違って、利用者さんの生活の中に入っていく感覚。その人のペースに合わせることが本当に大切だと実感しました」
訪問看護では、看護師がそれぞれの利用者さんの“空気”に合わせていく必要があり、村上さんはその独特の距離感に少しずつ慣れていったと話します。
また、本人の生活背景をより深く理解するためには、多職種との情報共有が大きな助けになっているそうです。
「デイサービスやリハビリのスタッフから、“こう声をかけるといいですよ”と教えてもらうことも多くて。自分が見ていない時間の様子がわかるので、すごく参考になります」
―他にも印象に残っている方がいらっしゃるそうですね
「はい、もうみんな印象に残っているんですけど。心不全末期の利用者さんも印象に残っています。私が訪問看護師としてはじめて経験したお看取りの方でした。最初はご家族とご本人の意向が違っていて。その人の辛さ、本当の痛みや本音…どれだけ訪問時間のなかで聞けるかなと、いつも訪問後に振り返っていました。お看取り後、手を合わせに伺ったらご家族から”僕の時もよろしくお願いします“と仰っていただいて、私も感謝を伝えました。自分のやってきた看護があっているか、間違っているか不安な時もあったけど、”その言葉をいただいて、訪問看護って深いな、いろんな個性があるんだなって実感しましたね」
村上さんは、日々の小さな気づきを積み重ねながら、その人らしい生活を支える視点が広がっていったと語っていました。
子どもとの時間を大切にするための転職
―転職の理由のひとつに、子育ての両立もあったそうですね
「土日休みが増えて、子どもと過ごす時間が確実に増えました」
以前の職場では有給が取りやすい反面、土日が必ずしも休みではなかったとのこと。
今は土日固定で休みが取れるため、家族との予定が合わせやすくなりました。
「子どもは“前のお母さんの働き方のほうが良かった”と言う時もあるんですけど(笑)。でも土日は必ず一緒なので、安心感はあるのかなと思っています」
オンコールは月5〜6回で、そのうち土日は月2回程度だそうです。
病院ではしばらく夜勤業務から離れていた村上さんにとって、夜間も対応するオンコールは久しぶりでした。最初は管理者や先輩がメインで担当し、村上さんはサブとして担当していたそうです。徐々に慣れてきてから今度は村上さんがメインを担当し、サブとして管理者が担当する”2名体制“で安心して取り組めています。
「安心できるまで、ゆっくり先輩や管理者がサポートしてくれました」
働き方のリズムが整い、生活と仕事のバランスが取りやすくなったとも話していました。

インタビュアーより
村上さんのお話から伝わってきたのは、経験の多さよりも「利用者さんを丁寧に理解しようとする姿勢」が、訪問看護ではとても大切だということでした。
訪問看護未経験で入職し、迷いや不安を抱えながらも、仲間のサポートを受けつつ一歩ずつ成長してきた村上さん。
その姿は、訪問看護への転職を検討している方にとって大きな励みになるはずです。
訪問看護ステーション ナース栄公には、未経験者の挑戦をあたたかく受け入れ、しっかりと丁寧に教育できる体制が整っています。
「困ったときにすぐ相談できる環境」があることで、安心して訪問看護にチャレンジできる―――村上さんの言葉の端々から伝わってきました。
事業所概要
事業所名:訪問看護ステーション ナース栄公
住所:大阪府泉佐野市中町3-4-5
事業所紹介ページ:https://ns-pace-career.com/facilities/10586
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